アガサ・クリスティーのレビュー一覧

  • バートラム・ホテルにて

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    バートラム・ホテルという魅力的な場所で、様々な人物が錯綜する。そこにミス・マープルも絡んで。これまでのマープルものと比べて後味が悪い感じがした。それも今作の魅力だろう。

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    2024年01月31日
  • 書斎の死体

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    気分を変えてミス・マープル。『鏡は横にひび割れて』から時間を遡り、マープルシリーズ2冊目にあたる、ゴシントン館が巻き込まれる事件です。

    なんだか今作は、被害者が登場人物たちとそこまで接点が深くないのもあってか、ふわふわしたままお話が進んだ印象。殺されたルビー・キーンが、関係者全員から「頭のよわい子」と言われすぎてなんだかかわいそうになってしまった……笑
    そして真相がわかってみれば、とにかく巻き込まれたにすぎないパメラとバントリー夫妻が気の毒で。いかに良好な付き合いをしていようと、人間はくるくる手のひら返しをするものだよなぁと考えさせれたりもしました。

    トリックや動機は正直そこまでハッとする

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    2024年01月28日
  • NかMか

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    時は第二次世界大戦中、ナチのスパイが潜伏しているとされるゲストハウス・無憂荘に、身分を偽って潜り込むトミー。妻であるタペンスにはただの事務仕事と嘘をついてのミッションだったが、嘘を見破って自分自身も身分を偽り一宿泊客として無憂荘に潜入する一枚上手のタペンス。
    裏で協力しながら、あの手この手でスパイを炙り出そうとする二人。中年になり、何となく自分たちが世の中から必要とされていないのではとくさくさしていた二人だったが、再び若い頃を思い出して冒険を繰り広げる。
    誰も彼もが怪しく見え、大きな進展もないなかで誘拐事件が発生すると、今度はトミーも窮地に陥る。前作に比べると冒険感は低めだが、ゲストハウスに潜

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    2024年01月24日
  • 雲をつかむ死〔新訳版〕

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    飛行機の中の殺人
    登場人物も少なくちょっと謎解きが
    くどい感じ
    遺産相続の娘が問題かなと思ったが
    後半に急に登場して
    実は殺された金貸し女性の
    メイドで働いていた設定
    クリスティは後半の謎解きが
    ワクワクするけど
    なんだかスッキリしない印象

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    2024年01月24日
  • カリブ海の秘密

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    リゾート地で療養していたミス・マープル。そこで殺人事件が起きて。アガサ・クリスティーはミステリのトリックや設定もさることながら、魅力的な人物を創造するのがとても上手だ。

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    2024年01月22日
  • 茶色の服の男

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    若い女性が主人公の冒険活劇という点で新鮮味あり。もちろんミステリー要素もしっかり入っている。
    話自体は文句なく面白いのだけれど、なぜか読み切るのに時間がかかった。クリスティー作品はいつもページをめくる手が止まらないくらいなのに。
    読んでいる間は粗削り感も拙さも感じなかったけど、解説に、本作はクリスティーの中では超初期の作品だと書いてあった。もしかするとそれが理由のひとつかも?
    いつもクリスティー作品は星4以上をつけるけれど、なかなか読み進まなかった点で今回は星3つ。

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    2024年01月16日
  • 殺人は容易だ

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    ☆3.7 読んで後悔はしない安心のクリスティ品質。
    まあ少し登場人物が多くて混乱しやすかったのと、「医者だから○○」という因果は少々こじつけではないかという点だけ気になった。ブリジェットの心変わりも唐突に感じたかな。
    ただミステリとしての構成はさすがで、フーダニットを見破ることは辛うじてできた(嬉しい)もののホワイダニットを詰めるには至らなかった。ある意味、ホワイダニットに着目すれば謎を見抜きやすいかも。間延びした箇所もなくはないが、それでも面白かったと言い切れる作品、クリスティはすごい。

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    2024年01月16日
  • 死者のあやまち

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    何回同じ手に引っ掛かるんだ私は!と悔しがるのすら楽しい。
    それこそがクリスティ作品を読み続けている理由でもあるので。
    こんな風にいつまでも驚かされていたいなあ。
    今回はゲームの死体役である少女が、本当に死体となって発見されてしまう。
    そんな中、主催者の妻・ハティも忽然と姿を消してしまう。
    いったい彼女はどこへ消えたのか。

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    2024年01月15日
  • バートラム・ホテルにて

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    推理小説としてのプロットはかなり緩いし、犯罪シンジゲートの描き方はかなり雑で現実味がない。しかし、ビートルズが登場し、古き時代の英国が失なわれていく中で、何とかしてかつての「雰囲気」を描こうとしたのか。全てに古色蒼然とした魅力をたたえるバートラムホテルと個性豊かな登場人物たちは健在。

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    2024年01月14日
  • ハロウィーン・パーティ〔新訳版〕

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    映画の原作ということで買ったけど全然違う。映画の方が良かった。別の話として読めば、ある程度基準はクリアしている。

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    2024年01月10日
  • 書斎の死体

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    久しぶりにBSでミス・マープルのテレビシリーズが!
    楽しく観ていますが、原作と大きく違う部分があるらしく!確認したくて読み始め。
    テレビシリーズと原作は別物と割切り(笑)楽しめました。個人的には原作派です。
    その方が動機や「書斎の死体」の理由や、解明のきっかけがスムーズにつながる気がするので。
    でも!そんな改変がどうでもよくなるくらい、実写は実写の良さがある…ので、これをきっかけに、40年ぶりにアガサ再読してみよ、と思ったところです。

    さて、ホントは星3.8くらいです。4は多いが3じゃ少ない。
    だいたい書斎に死体があるなんて、普通じゃないですよね?(笑)

    追記: 一つ忘れていました。この作

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    2024年01月12日
  • リスタデール卿の謎

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    アガサ・クリスティーの短編集。あとがきの言葉を借りると「主人公が疑惑を追求するもの」「主人公が犯罪に巻き込まれるもの」「重厚な犯罪にまつわる悲劇」の話が収録されていて、様々なテイストが味わえた。
    『ナイチンゲール荘』と『事故』がハラハラして好きです。
    ※収録作※
    リスタデール卿の謎
    ナイチンゲール荘
    車中の娘
    六ペンスのうた
    エドワード・ロビンソンは男なのだ
    事故
    ジェインの求職
    日曜日にはくだものを
    イーストウッド君の冒険
    黄金の玉
    ラジャのエメラルド
    白鳥の歌

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    2024年01月08日
  • ポアロとグリーンショアの阿房宮

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    短いのにトリックも大胆でやはり予想もつかず面白い。
    だが、短いのに登場人物が多くあまり重要でないと思われる登場人物もいたので物足りなさを少し感じた。未発表の作品だから少し仕方ないだろう。

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    2024年01月07日
  • 鏡は横にひび割れて

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    「書斎の殺人」に続いて、セント・メアリー・ミードで再び殺人事件が…。新興住宅街ができ、古き英国文化が徐々に失なわれつつある中、「書斎の殺人」の舞台ゴシントン・ホールには米国人女優が引っ越してきて、そしてまさかと思われる序盤の伏線が回収される。プロットに対する重厚な肉付けが素晴しく、単なる謎解きではない普遍的な「人間の性質」を描いてクリスティ72歳円熟の佳作。

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    2024年01月03日
  • ヒッコリー・ロードの殺人

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    ロンドンの学生寮で起こる盗難騒動。
    盗まれたものは靴の片方、電球、聴診器、リュックサックといった他愛のないものばかりで、まるで一貫性がない。
    個性豊かな寮生達の言動も怪しく、そのうちの一人は謎の死を遂げる。
    この二つの出来事の繋がりに気づけるかどうか。
    それが事件解決の鍵だった。

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    2023年12月25日
  • ベツレヘムの星

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    ノンシリーズ。

    「クリスマスにはクリスティーを! 」
    (このコピー考えた人、天才!)
    ということで、本書はミステリではなく、聖書を題材にとったショートストーリー&ポエム、11編が収録されている、クリスマスブックでございます。

    聖書がベースとなっているので、全体的にキリスト教要素が強く、聖書の知識があるとよりお楽しみ頂けるかと思います。
    そんな中、個人的に好きだったのは「水上バス」ですね。
    人間嫌いだけど善良な、ミセス・ハーグリーヴズの一日が描かれているのですが、クリスティーの人間描写の上手さと、ミセス・ハーグリーヴズの心に変化が起こっていく様が繊細に描かれていて、何度でも読み返したくなる秀

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    2023年12月24日
  • パディントン発4時50分

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    ミス・マープル・シリーズの代表作。併走する電車の中で一瞬の殺人を目撃した老女は、鉄道会社や警察に殺人を訴えるが相手にされない。しかし、マープルは彼女の言葉を信じ、家政婦ルーシー・アイルズバロウに指示して巧みな推理で死体を発見してみせる。他の探偵諸氏と比較して圧倒的に控え目なマープルだが、それだけに作品の面白さを支えるのは個性的な登場人物たちで、クラッケンソープ家の人々、天才家政婦ルーシー、誰を取っても魅力的だ。

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    2023年12月23日
  • クリスマスの殺人 クリスティー傑作選 2022年版

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    やっぱりクリスティーというかミステリは私はそんなに好きじゃないんだな笑
    と言いつつ、可愛い装丁の、今の時期にぴったりな一冊を読みました。

    ハッピーエンドの「牧師の娘」、その他「ポリェンサ海岸の事件」、「世界の果て」などは好きでした。時々垣間見えるクリスティーの辛口コメントにはくすっと笑ってしまいました。

    またチャンスがあったらクリスティー読もうと思います。

    A Christie for Christmas! Happy Holidays!

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    2023年12月19日
  • 蜘蛛の巣

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    戯曲なので頭の中で
    舞台を想像しながら読むのも楽しい。
    誰々が上手から登場、とかね。

    外交関係の仕事をしている夫の
    前妻が結婚した男が書斎で死んでいた。
    彼はその直前、前妻の実娘を連れ戻すと
    おどしをかけに来ていたのだ。
    犯人はその娘に違いないと思ったクラリサは
    なんとか隠蔽しようとするのだが。

    と、倒叙モノっぽく始まって
    死体を隠したところで
    誰かの通報で警察がやってきて
    あっさり発見されちゃう。
    ところが事情聴取をしている間に
    その死体がまた消えてしまうのだ!

    セットは客間と死体を隠す奥の書斎だけなのに
    こんなスラップスティックな話ができるんだ。
    もちろん見えていないところでも
    事件

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    2023年12月19日
  • ポアロのクリスマス

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    ポアロシリーズ17巻目。1939年の作品。
    少し順番が飛びますが季節的にこちらにしてみました。
    (このシリーズは再読も多いので、なるべく新訳で読もうと思っているのですが、2023年11月に川副智子による新訳版が出ていることにあとから気がつきました。)

    章のタイトルが「第一部 十二月二十二日」、「第二部 十二月二十三日」となっている時点でもうワクワク。

    クリスマスに一族が集まることでそれまでは隠されていた感情が表面化し、引き起こされる人間模様というクリスティーお得意のストーリー展開。

    今回は若くて美しい娘さんより、美人ではないけれど上品で賢くて根性のある奥様方が素敵でした。

    そし

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    2023年12月18日