アガサ・クリスティーのレビュー一覧
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ネタバレポアロのかかりつけの歯医者が殺された?
ポアロでも歯医者は憂鬱なんだなぁと微笑ましく感じる冒頭。しかし歯医者は遺体で発見され、治療ミスを悔いての自殺とされる。ポアロはいくつか引っかかったことをたぐるために、調査を進めるが——。
犯人がポアロに見逃してくれるように願う理屈は、自分が国家の安定に必要な人物だから、というもの。それに対してポアロは返す。あなたは4人の命を犠牲にしている、大切にしたいのは誰も自分の命を他人から奪われないことだ、と。まさにポアロの言うことは正しい。誰も自分の命を他人に奪われない、それは国家の存続よりも大事なことである。 -
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ポアロシリーズ12作目。1936年の作品。
テル・ヤリミア遺跡調査団宿舎の間取り図が出てきたところで、前に読んだことがあると気がつきました。そのあとで犯人も思い出しだので伏線とミスリードを確認しながら読んだのですが、これがなかなか楽しかった。
アガサ・クリスティーはやっぱり犯人がわかっててもおもしろいなあ。
遺跡発掘現場が舞台で、考古学者と再婚した美しきミセス・レイドナーが調査団たちに巻き起こす不協和音が事件の発端となるというのが、設定からして皮肉めいています。
アガサ・クリスティーが考古学者と再婚したのが1930年。とうぜん、彼の発掘調査に同行したこともあるでしょうし、その時に現場で -
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【ポアロ・マープル短編】
久しぶりのクリスティー。
Audibleに未読のクリスティーが追加されていて大興奮!
クリスティーの短編は苦手で全く手を付けていなかったので、Audibleで聴けるのはありがたい。
「クリスマスにはクリスティーを」ということで、12月にピッタリのこの作品。
〈はじめに〉で語っている、クリスティーの子供時代のクリスマスの様子がとても素敵で幸せそう。聴いていてこちらまでほっこりした気分になった。
「読者の皆様に。クリスマスおめでとう!」というクリスティーからのメッセージが嬉しかった(*˘︶˘*).。*♡
『グリーンショウ氏の阿房宮』は、お久しぶり -
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ポアロもの。
〈カヴェンディッシュ秘書・タイプ引受所〉に所属するタイピストのシェイラは、名指しで派遣の依頼を受け、依頼人の家を訪問します。
依頼人ミス・ペブマーシュは不在でしたが、指示された部屋に入ると、現在の時間とは異なる“4時13分”を指した複数の時計が置いてあり、さらにソファの横には知らない男性の死体が横たわっていて・・・。
「時刻のずれた複数の時計が置かれた部屋の中の謎の死体」
という、冒頭の事件現場のミステリアスな状況に、グイっと心をつかまれて、今後の展開への期待値が上がった状態で読み進めた私。
しかも、その家の主人で目の不自由なミス・ペブマーシュはそもそもタイピストを依頼してお -
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ポアロもの。
中東のラマット王国で革命が勃発。
国王のアリは、お抱えパイロットのボブに莫大な価値を持つ宝石を託します。
ボブはその宝石を“とある場所”に隠し、その後アリと共に国外脱出を図るも後日彼らの死亡が確認されてしまいます。
一方、ボブの姪にあたるジェニファーが通う名門女子校・メドウバンクで新任の体育教師が射殺されるという事件が発生して・・。
宝石の行方と女子校で起こった殺人事件という二つの謎を巡る、サスペンス&ミステリ仕立ての内容です。
さらに、学校が舞台ということで生徒達や教職員の人物描写が冴えわたり、例えばメドウバンク校長であるバルストロード先生の、今後の学校経営(方針)を踏まえ -
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ネタバレミステリの女王が誕生するまで。
アガサ・クリスティーが、自身の幼少期から結婚して最初のいくつかの小説を出すまでがここに書かれている。その間には第一次世界大戦がある。大戦前と大戦後の時代の変化が感じられる。それはもちろんクリスティー自身が幼少期、学生時代、大人になって、結婚・出産して、と人生の大きな変化を経ていることもあるが、それ以上に時代の変化が大きく感じられる。でも変わらないものもある。
空想の友だちと遊んで時間が経つ少女時代。父や母の病気に抱く不安。結婚する予感と、結局しない相手と、運命的な出会い。看護師や薬剤師として出会う患者や医師、そして職場。老いていく祖母の姿。クリスティーの観察 -
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短期集中アガさんの最終回。
たぶん未読であろうと思う。
ポアロもの。
遺産相続がらみ殺人。
状況証拠や動機で真っ黒の女性の嫌疑を晴らす。
女の嫉妬やらプチロマンスもあり。
思ったよりもおもしろかったな~。
でも、こんなのわからんわ。
反則ではないけど、イエローカードでもないけど、注意ぐらいは受けそうじゃないか。
読者への挑戦みたいなのがあるわけじゃあないからいいっちゃいいんだけど、あれの犯人とトリックを当てるのは無理。当てようとして読んでないからいいけど。
何の気なしに著者、つまりアガさんの経歴みたいなのを眺めてみたんだけど、ちょっと笑った。
「~嵐のようなロマンスののちに結婚した。」 -
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イギリスの作家アガサ・クリスティの長篇ミステリ作品『ポケットにライ麦を(原題:A Pocket Full of Rye)』を読みました。
アガサ・クリスティの作品は、4年半くらい前に読んだ『予告殺人』以来なので、久し振りですね。
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投資信託会社社長の毒殺事件を皮切りにフォテスキュー家で起こった三つの殺人事件。
その中に、ミス・マープルが仕込んだ若いメイドが、洗濯バサミで鼻を挟まれた絞殺死体として発見された事件があった。
義憤に駆られたマープルは、犯人に鉄槌を下すべく屋敷に乗りこんだ。
マザー・グースに材を取った中期の傑作。
解説:大津波悦子
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短期集中アガサ・クリスティー第三弾。
突然ですが著者の名前問題。
みなさんアガサ・クリスティーって、何て呼んでます?
名前の呼び方って三種類あると思うんですよ。
①姓で呼ぶ
②名前で呼ぶ
③フルネームで呼ぶ
①の姓で呼ぶのが一般的かなー。
エラリー「クイーン」
エドガー・アラン「ポー」
コナン「ドイル」
「太宰」治
②の名前呼びは国内の人に多い。
江戸川「乱歩」
夏目「漱石」
③が一番無難かな。
藤沢周平
パット・マガー
村上春樹
ダニエル・キイス
で、アガサ・クリスティー。
なんとなくだけど、「アガサ」「クリスティー」「アガサ・クリスティー」と人によって呼び方がまちまちな気がする