アガサ・クリスティーのレビュー一覧

  • ひらいたトランプ

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    ネタバレ

    『ゼロ時間へ』で頼もしい活躍を見せたバトル警視が登場するとのことで手に取りました。カバー見返しの登場人物リストは最少なのでは??
    バトル警視だけでなく、探偵役はポワロさんにオリヴァ夫人、レイス大佐と、まさにお菓子のアソートパックのような豪華さ。それぞれの探偵の捜査方法が異なっていて、楽しく読めました。

    それにしても、犯人が○○と思いきや実は○○と見せかけて○○だったとは……。
    その立派な人柄から、○○○○○○の告白に衝撃を受け心打たれていたのですが、そこから二転三転。まんまとクリスティー女史の手のひらで転がされてしまいました。ネタバレありでも書けない!笑

    イギリスを舞台にした作品では必ずと

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    2024年09月15日
  • 火曜クラブ

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    1932年のミス・マープル初登場作品です。
    ポワロやホームズとは違い、見た目はただのおばあさんのマープル。でも、そんな彼女がめちゃくちゃ鋭い推理をします。
    13個もの短篇が入ってるので、テンポ良く読めました。

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    2024年09月15日
  • 魔術の殺人

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    ネタバレ

    理由はないけどなんとなく妹に何かありそうで不安だから1ヶ月くらい妹のところに行って不安の正体を確かめてきて、という友達からの雑な依頼でしかも強制参加のやつ

    妹の今の夫は3人目で、少年院を開いてる

    扉の向こうで言い争っている夫と精神病患者がグルで、口論中に精神病患者の方が殺人現場まで走って行って戻ってくる
    不在の間は夫が一人二役で口論の演技
    流石にばれるやろ

    飛び抜けた善人は極悪人にもなれるとかなんとか

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    2024年09月15日
  • ポアロとグリーンショアの阿房宮

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    【ポアロ】
    前回の『死者のあやまち』の原作。
    148ページでカバーなしのスマホくらい薄い。

    攻略本によるとこの作品は、
    ・1950年代に雑誌向けに書き下ろされたが、長過ぎて掲載不可となる。
    ・その後に長編『死者のあやまち』として生まれ変わる。
    ・長い時を経て、2014年に原作版としてこの作品が刊行されたとのこと。

    内容は『死者のあやまち』と全く同じもの。
    重要なセリフのほとんどがこの作品にも入っている。
    違う点は、警察やポアロの「捜査」の部分がそっくりなくなっている。

    いつもこの「聴き込み捜査」の部分が長いなと思ってたけど、この部分がないとこんなにもあっさり終わってしまうんだ。
    事件が起

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    2024年09月11日
  • 死人の鏡

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    短編だと物足りないけどこのくらいの長さがあると読みやすいし面白い。流し読みした部分もあるからもう内容あんまり覚えてない笑 死人の鏡は動機が良かった。

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    2024年09月08日
  • 無実はさいなむ

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    【ノンシリーズ】
    1958年クリスティー68歳。
    クリスティー自身が選ぶベスト10に入っている。

    あらすじ
    2年前に母親が殺害され、息子ジャックが逮捕された。そこにジャックが無罪であることを証明できる証人が訪れる。
    ジャックが犯人でなければ誰がやったのか…。

    この屋敷の中に殺人者がいる。
    お互い疑心暗鬼になるけど、それを仕切る探偵はいない。

    『そして誰もいなくなった』の家族版のようだけど、この作品はドキドキ感が少ない。
    なぜなら一族で話し合い、回想がひたすら続くから。しかも2年前のことを。
    なかなか進まない展開に、ポアロがいてくれたらと何度思ったことか…。

    でも段々と殺された母親の本当

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    2024年09月07日
  • リスタデール卿の謎

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    殺人の無いミステリー十二篇。
    ハッピーエンドだったりそうじゃなかったり。ちょっとスパイ要素もあったりで楽しめる。

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    2024年09月07日
  • さあ、あなたの暮らしぶりを話して

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    アガサ・クリスティーの初ノンフィクション作品。自らが夫と共に遺跡発掘生活をしていた頃の話。時代的に今では考えられないこととか、穿った見方みたいなのもあるけど、基本ユーモアで面白く仕上がっていた。

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    2024年09月06日
  • 三幕の殺人

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    【ポアロ】
    1934年。クリスティー44歳。

    攻略本で、「ものすごく退屈だけどわざとやっている」と教えてくれていたのでとても助かった。
    素人探偵のくだりが本当に退屈だったから…。
    でもわざとだとわかればそれも楽しめる♪
    これぞ攻略本。ありがたい!

    ポアロが真相を解明する所から一気に面白くなる。この犯人は今までにないタイプで、かなりのヤバい奴。忘れられない犯人の一人になった。

    読んでる時はそうでもないけど、読み終わった後に犯人のやったことを思うと、後からジワジワくる面白さがあった。

    ポアロの最後のセリフがポアロらしくて好きだった。
    ★3.5(解決編と読後が面白いから評価に迷った)

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    2024年09月05日
  • ゼロ時間へ

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    しっかりした和食(横溝作品)が続いて洋食が食べたくなったので、久々にクリスティーを。
    ちょうど、”夏の終わりに読みたくなるミステリー”とtwitterで聞いたもので、海辺の館が舞台のこちらを選びました。

    殺人は事件が起きるはるか以前から始まっている――。
    ずばり、これが今作のテーマです。
    殺人犯がいかにして強い憎悪を抱き、どんな計画を立て、そして分厚い仮面の下にそれを隠してあたかも普通の人を装って生活する様を、我々読者に気取られないように書き切ったクリスティーの筆力はさすがとしか言えません。なかなか事件が起きないのに退屈させないのもすごい。
    事件が起きて、証言や証拠が集まって、探偵が皆を集め

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    2024年09月03日
  • 牧師館の殺人

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    探偵役が変わると作品のテンポ感が変わってなんか新鮮だった。
    牧師館の書斎で死体が発見された。
    すぐに若い画家が自首するも、その供述内容はどことなく怪しい。
    さらには別の人物までもが罪を自白する。
    混乱する現場をよそに、ただ一人ミス・マープルは冷静に状況を見ている。
    やっぱ聡明な女性は素敵です。

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    2024年09月01日
  • 鏡は横にひび割れて

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    恩田陸の『鈍色幻視行』で、表情がこの小説に出てくる女優のようだという描写があり、調べたらレビューの評価も高かったので読んでみた。
    小説の中でも、その凍りついたような真顔の表情というのが鍵となってミス・マープルが追っていく。
    最後まで、どうやって、誰が、どんな目的で殺したか全くわからなかった。殺されたパドコックさんも女優もあまり魅力的には感じず、事件を追うのに余りひきつけられなかったけど、真相を知ったら女性が好きなクリスティ作品として上位に挙がるのは分かる気がした。

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    2024年08月31日
  • 死への旅

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    1954年発表のノンシリーズものの一作。クリスティ初期の作品ではお馴染みのスパイ・冒険ものが帰ってきた。とはいえ、スパイ・冒険はあくまでも味付け、純粋なミステリーとしても控えめで、骨子は人生を悲観した女性ヒラリーの波乱に満ちた旅物語。それ以上のものはないが、なくてもよいそれがクリスティ。

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    2024年08月30日
  • 七つの時計

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    チムニーズ館に宿泊していた外交官が睡眠薬を過剰摂取してなくなった。タヒ体の近くには7つの目覚まし時計。秘密結社『セブンダイヤルズ』という謎の組織も登場し、登場人物の誰も彼もが怪しい。ハラハラドキドキが詰まった1冊です。

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    2024年08月29日
  • 秘密機関

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    【トミー&タペンス】
    クリスティー32歳。
    デビュー作の次に書かれた2作目。

    トミーとタペンスが生き生きしていて魅力的だけど、やっぱり冒険ものが苦手でミステリーじゃないと途中挫折しそうになる…。
    すると面白い出来事が出てきて、クリスティーに「頑張るのよ!」と励まされているかのように、またぐいぐい読める。

    世界の命運を握る秘密文書の行方を若者素人探偵が探すという、どうにもあり得ない設定。
    それについては、あ〜そうなんだ程度に深く考えない方が良さそうだ。

    「一体誰が黒幕なのか?」というミステリーの犯人当てのような楽しみ方がわかると、一気にものすごく面白くなってきた。
    2人が若さに溢れ

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    2024年08月29日
  • 忘られぬ死

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    アガサ・クリスティのミステリーは大胆なトリックではなく、微細な人間関係の描き様にこそ最大限の魅力である。本書忘られぬ死も登場する女性やロマンス模様に面白さがある。もちろんトリックも秀逸である。ポアロやミス・マープルのような探偵がいなくてもクリスティの作品は面白い。

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    2024年08月28日
  • 満潮に乗って

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    ネタバレ

    真実を全て世間に明らかにしない、明らかにしないほうが幸せなこともある。殺人事件という非日常はそんなに起こり得ない。だからこそ事件が起こる前の人間の心情描写を丁寧に描く。動機を持っている人が犯人ではないこともあるし、一見動機がないのに明らかになると納得できるような隠された動機がある。みんな怪しいし、殺されそうな人は明らか。えっこの人から殺されるの!この人今死んじゃうの、、そんなドキドキも味わえる良い作品

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    2024年08月27日
  • ひらいたトランプ

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    クリスティのミステリは、しばしば中盤が弛れるけど、ラストの真相解明で毎度スッキリさせてくれる。
    展開の捻りも聞いてるし、トリック自体は物理的なものではなく心理的なトリックに重きを置いているので、私の好みな作品だった。

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    2024年08月25日
  • 満潮に乗って

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    【ポアロ】
    解説に「この本を手にしている方は、かなりの重症のクリスティー・ファンだろう」と書いてある。解説者もこの本は「四十数冊目くらいのクリスティー本」らしい。
    私もこの本でクリスティー48冊目で、ポワロ作品は自分の好きなタイプはほぼ読み終わってしまった。
    だから残りのポワロ作品になかなか手が伸びず、かなり久しぶりのポワロ。
    ここからのポワロは自分の苦手な作品が続くので、どこまでいけるのか自分に挑戦。

    大富豪ゴードンが戦災で亡くなる。
    亡くなる直前に若い娘と結婚し、巨額の財産は彼女のもとに行くことに。親族は複雑な思いを抱く…。

    いつまで経ってもなかなか事件は起こらない。
    登場人物は全員大

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    2024年09月07日
  • 象は忘れない

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    ネタバレ

    過去の事件の真相を探る本書は当時を知る「象」たちに話を聞いていくことでストーリーが展開される。昔の記憶はバラバラなところもあるがそれを結びつけていくと浮かぶ真相。ポワロやオリヴァの少しずつ過去を解き明かす様子が良かった。真相自体は途中からとても想像しやすいものであるが、大切なのはそれを当事者たちがどう受け止めるか、そしてこれから先どう生きていくか。過去を通して自立していく心温まるストーリーだった。像は忘れないが、人は忘れることができる。忘れていくこともまた大切なのだと感じた。

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    2024年08月19日