中島京子のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレ田山花袋の「布団」いつだったか、もう40年くらい前に読んでると思うのだが、ほとんど記憶なし。本作はその「布団」をリスペクトして書かれた長編小説。
現代を生きるアメリカ人日本文学研究者、寿命尽きんとしている90代老人の戦中時代、新解釈「布団のうちなおし」に出てくる本家「布団」の主人公でもある幸雄。この3人の中年男が実に情けない。その情けなさが腹立たしい。
腹立たしい思いは、おそらく今その歳になっている俺だからこそ。自分の中に彼ら的な情けなさを飼っているのが分かるからなんやけど…。
なんぼ自分が若いつもりでも、最近の若モンより立派な男やと勘違いしてても、実は全然大したことないって客観的に認め -
Posted by ブクログ
ネタバレあらためて中島さんは、短編の妙手であると思う。星が少ないのは、夢中、というほど湿ってなくて、カラッとしてるから。(桜木紫乃さんの後でしたから!)引き込まれる、というより、ちょっとした表現に思わず唸ってしまうことの方が多い。
どこにでもありそうなエピソードを、あっちからこっちから目線でつなげていって、その場を演出していく。佳子は、姉の露子より先に結婚してしまうが、露子は医学生の彼と結婚する気が起きない。どちらの結婚も、決してシンデレラストーリーにはならない。それがリアルに伝わってくる。個人的には(一緒に笑うことができる)姉妹がいるって、いいなぁ〜、と思ってしまった。
温水ゆかりさんの解説で、ウー -
Posted by ブクログ
ネタバレ初めての作家さんだけど、まず、表紙の可愛さと主人公の年齢に親近感を持ち購入。
読み始めると、独特な文章に少し違和感があったけど(いちいち主人公をフルネーム呼びするところや、古めかしい言い回しが多い?)、内容はほんわか緩い雰囲気なので読みやすかった。
1話につき1部屋フィーチャーして話は進んでいく。
中盤あたりで、このまま特に何もなく終わっちゃうのかしら?と心配になったが、読み進むにつれて、最終話はお父さんが登場か?!とか、茜もいよいよ結婚?!と勝手に私の気持ちが先走ってしまったので、あれれ?という感じで終わってしまった。
だから、ちょっと物足りないような気もするけど、よく考えると悪くない終わり -
-
Posted by ブクログ
面白かったけど少し違和感を感じました。主人公とその夫の性格設定が私には不自然に感じました。性格に微妙に統一感がないというか、知識があるのかないのか分からないところが変な気がしました。こう考える人ならこう考えるはず、これを知らないならこれも知らないはずというのが私の感覚とはズレていて、そういう些細な違和感が私は気になって作品に入り込めませんでした。他の方々のレビューは概ね高評価で面白いとあるので私が変なのでしょうけど…。
伊藤整の『女性に関する十二章』というエッセイをベースに展開される物語自体はすごく面白いです。うまいこと繋げてくるなぁと感心してしまいます。金を使わない人生を送る片瀬さんやゲイ -
Posted by ブクログ
南部氏が治めていた青森、岩手、秋田にまたがる地。
その地で生まれ育った袮々は、女大名として手腕を振るう。
しかしそこに至るには、悲しみと、怒りと、忍があった。
物語の語り部はアオシシ、羚羊である。
しかも一本角の!
彼もまた美しき白い羚羊と出会い、悲しみの別れを経験している。
死後は霊となり、物語を語り続ける。
本書で繰り返されるのは、「戦で一番重要なことは戦をやらないこと」だ。
どこぞの大馬鹿者(それを選んだ有権者も相当程度責任があると思うが)が、我が土地を戦争で取り返しましょうといっていたが、戦争をゲームか何か、血は流さず、自分も死なないと思っているのだろうか?
それともただ単に、「戦 -
Posted by ブクログ
一気読み。そして初読みの作家さん。とにかく読みやすかったです。本当は平成のうちに読んだほうが良かったのかもf^_^;
まぁフィクションとはいえこんなに大団円で終わって良いものかと、ひねくれ者は思いました。
でもちょっと泣いたり笑ったり共感したりできる本です。不妊治療の辛さにわかるわかると共感し、中学生のいじめに怖っ!とおののき、克郎がんばれとちょい泣きし。
ほか作品も読んでみたいです。
いつもの脳内再生は、龍太郎さんは中村雅俊さん、春子さんは風吹じゅんさん、逸子さんは広末涼子さん、友恵さんは深田恭子さん、克郎くんは松山ケンイチさんでした☆ -
-