中島京子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
時代小説の中島さんと勘違いして購入。
43才の独身女性の茜が、父の遺産であるアパートを相続する。リストラも一因で管理人となる。
化物屋敷と揶揄されるアパートには墓場の近くでもあり、複数の幽霊が出る。茜も幽霊夫婦と知らず酒食をともにする。ファンタジーのような不気味な話し。
茜は諺や百人一首などの解釈が絶望的にできない。それで色々な人と行き違いを生じさせる。面白いと言えばそうなのだが、極端すぎて可哀想になる。
小さな事件が次々と発生するが、すれ違いなようで、どうだろうか。子連れの父親の長男からの父親との結婚要望、同級生のバツイチ男性からの求愛も微妙にすれ違う。
テンポ良く読めるのだが、あまりハマらなかった。 -
Posted by ブクログ
43歳で、会社からリストラされた茜。
そこに、好きなように生きてきた父が急逝する。
「花桃館」というアパートを彼女に遺して。
茜は大家兼管理人として花桃館に移り住む。
一癖ある住人たちに関わる中で、茜自身も、少しずつ自分のこれからが見えてくる。
そんなお話かな。
この作家さんらしいなあ、と思うのが、諺やら、和歌やらが引用され、物語の進行の鍵となっていくところ。
そのために、諺好きの元同級生で、元予備校講師(国語)の尾木くんなる人物や、「国際日本東京江戸川大学山田」の、ポエット・イン・レジデンス、イヴァン・ほろほろヴィッチが配されている、という気がする。
百人一首などは、わざわざマクミランによる英訳で引用される。
それを、まったく詩歌に関心のない茜が、自己流に解釈して見せるところが面白いところ。
何か、落語のちはやふるのようだった。
「淵に臨みて魚を羨むは、退いて網を結ぶに如かず」という成語も、この物語のテーマに関わる大事な要素だ。
茜の年齢を少し超えてしまった自分にも、なかなか心にしみる言葉である。
さて、このお話。
茜という人物をどうとらえるかで、評価が分かれるかもしれないな、と思う。
茜は、あまり賢いタイプの人ではない。
高校でつきあったヤンキー系の彼氏の影響で、すぐに髪の毛を脱色してしまい、デビューしてしまう人である。
人柄とか容貌とかが特別に優れているわけでもない。
ところが、高校時代の同級生尾木くんの言葉を借りると、「味がある」、面白い人だとなる。
そこに共感できるか、そういうところに魅力を感じられるかで、好き嫌いが分かれそうな気がする。