中島京子のレビュー一覧

  • 平成大家族

    Posted by ブクログ

    緋田家の子供は3人。
    長女と次女は結婚して家を出て行った。
    長女には男の子が一人いる。
    長男はひきこもり。

    別棟に妻の母が住んでいるが、それなりに安定した穏やかな生活をしていた。
    ところが
    長女一家が破産して戻ってきた。
    次女も離婚して戻ってきた。
    あろうことか、次女は妊娠していたが父親は別れた夫ではない。

    11章の各章で、それぞれが語り手となってそれぞれの混乱と状況を語る。

    0
    2022年09月15日
  • 花桃実桃

    Posted by ブクログ

    時代小説の中島さんと勘違いして購入。
    43才の独身女性の茜が、父の遺産であるアパートを相続する。リストラも一因で管理人となる。
    化物屋敷と揶揄されるアパートには墓場の近くでもあり、複数の幽霊が出る。茜も幽霊夫婦と知らず酒食をともにする。ファンタジーのような不気味な話し。
    茜は諺や百人一首などの解釈が絶望的にできない。それで色々な人と行き違いを生じさせる。面白いと言えばそうなのだが、極端すぎて可哀想になる。
    小さな事件が次々と発生するが、すれ違いなようで、どうだろうか。子連れの父親の長男からの父親との結婚要望、同級生のバツイチ男性からの求愛も微妙にすれ違う。
    テンポ良く読めるのだが、あまりハマら

    0
    2022年08月26日
  • 花桃実桃

    Posted by ブクログ

    43歳で、会社からリストラされた茜。
    そこに、好きなように生きてきた父が急逝する。
    「花桃館」というアパートを彼女に遺して。
    茜は大家兼管理人として花桃館に移り住む。
    一癖ある住人たちに関わる中で、茜自身も、少しずつ自分のこれからが見えてくる。
    そんなお話かな。

    この作家さんらしいなあ、と思うのが、諺やら、和歌やらが引用され、物語の進行の鍵となっていくところ。
    そのために、諺好きの元同級生で、元予備校講師(国語)の尾木くんなる人物や、「国際日本東京江戸川大学山田」の、ポエット・イン・レジデンス、イヴァン・ほろほろヴィッチが配されている、という気がする。

    百人一首などは、わざわざマクミランに

    0
    2022年08月21日
  • 花桃実桃

    Posted by ブクログ

    アラフォー女性が変わり者だらけのアパートの大家さんをする話。
    ほっこりする中にも、
    「この人じゃなきゃできないなんてことは、ノーベル賞級の発明ぐらいだ」
    とか
    「自分大切なものが花か実か地下茎か…」
    と、自分の価値観を見極める事だったり
    おぉ!と思う言葉が沢山でてきました。

    話の中に百人一首が多用されてるのですが自分はあまりピンと来なくてちょっとハマらなかったです。

    0
    2022年07月25日
  • 花桃実桃

    Posted by ブクログ

    肩たたきにより職を失った43歳独身の茜は、父の遺産で相続したオンボロアパート、花桃館の管理人になることに。
    とても変わった住人達がいっぱい出てきます。生きている人間から幽霊まで。まぁ、皆あれこれやらかしてくれて笑えます。
    自分も気づかないうちにアパートの存在が茜の大きく変わっていって。素直じゃない父親の最高の贈りものだったんですね。ほっこり力の抜け具合が心地いい一冊です。茜の和歌の解釈っぷりはある種の才能かも(笑)。

    0
    2022年07月25日
  • 妻が椎茸だったころ

    Posted by ブクログ

    タイトルに惹かれて読んだ
    5つの短編集

    どの物語もありそうでなさそうな
    不思議な世界に引き込まれた

    0
    2022年07月15日
  • 妻が椎茸だったころ

    Posted by ブクログ

    非日常な内容だが、それは男と女の恋に纏わる話。

    妻が椎茸だったころの章は、残された者に寄り添っていた頃の事を思うと切なく心温まった。懐かしい記憶を思い出すかの様に。やはり妻と同じ椎茸だった事を。

    0
    2022年05月28日
  • 妻が椎茸だったころ

    Posted by ブクログ

     『妻が椎茸だったころ』 え、どういうこと? まずはタイトルの意味不明さに惹かれて読んでみました。
     五つの短編からなる本書は、現実世界であるけれど、すぐその隣の不思議な異世界へとつながり、時に怪奇もの、或いは理解不能と受け取られるかもしれません。
     ただ、(個人的な好みは別にして)全編に共通して、質の高い幻想世界・浪漫の香り高い世界が広がっていて、そこが魅力な気がします。特に表題作は、妻を亡くして初めて、寄り添う大切さを真に理解するという、深い内容なのではないかと思いました。

    0
    2022年05月10日
  • ゴースト

    Posted by ブクログ

    幽霊の非現実的な話なのに、不思議と共感したり、なるほどと思ったり。
    第6話の廃墟はもしかしてうちの近所のあそこがモデルかもというお話だった!

    0
    2022年05月07日
  • 竹取物語/伊勢物語/堤中納言物語/土左日記/更級日記

    Posted by ブクログ

    小学生の頃、現代語訳を読み耽った。ずいぶん久しぶりに読んだ。土左日記は、これはこれで有りだと思うけど、内容と背景をよく知った段階で読んだ方がいいと思った。読んだなりの解釈が狭められてしまうので、自分のものでないような居心地のわるい感じが残ってしまった。ほかの四篇は、現代の言葉がなじんで自然に読めた。

    0
    2022年05月05日
  • ツアー1989

    Posted by ブクログ

    読み進めるのは苦じゃなかったし、どうなるのかと思ってさくさく読めたけど、なんだかスッキリしなかった。

    0
    2022年04月25日
  • 冠・婚・葬・祭

    Posted by ブクログ

    冠婚葬祭をめぐって、出会いや心の動きの表現が細やかなお話でした。大事件は起きないけれど、さわやかで前向きになれる短編です。

    0
    2022年04月04日
  • 竹取物語/伊勢物語/堤中納言物語/土左日記/更級日記

    Posted by ブクログ

    何より竹取物語を森見先生の訳をやっと読めて嬉しかった

    堤中納言物語はすべらない話のオンパレードみたいな感じだった

    更級日記は初めて読んだけど筆者の夢見る夢子な少女時代から宮仕えして神仏詣りに勤しんで歳をとっていく生涯がいきいきしてて面白かった

    0
    2022年03月17日
  • 明日町こんぺいとう商店街 招きうさぎと七軒の物語【電子限定特典付】

    Posted by ブクログ

    明日街こんぺいとう商店街という架空の商店街を舞台に7人の異なる作家さんからなる短編集。

    人情くさくて、温かい〜。
    行ってみたいと思わせる商店街。
    特に千早茜さんの「チンドン屋」が良かった。短い中に希望と哀しみのドラマがあった。

    こういう人情物は好き。読んでいてあったかい気持ちになれるし、人に優しくなりたいと思う。

    0
    2022年02月28日
  • 黒い結婚 白い結婚

    Posted by ブクログ

    可愛らしいジャケットデザインに惹かれて読みました。

    黒い結婚と白い結婚、
    それぞれ上下逆になっていて
    どちらからでも読めるのが斬新で面白い。

    『結婚』をテーマに
    様々なテイストの作品を読むことができる。

    特に印象に残っているのは
    白い結婚『いつか、二人で。』。
    ちょっと世にも奇妙な物語っぽさがありつつ
    あたたかい気持ちになる作品。

    これで終わり〜!?と思わず
    突っ込みたくなる作品もあり
    登場人物のこれからを
    勝手にイメージせずにはいられなくなる。 

    0
    2022年01月27日
  • 花桃実桃

    Posted by ブクログ

    父親の遺したアパートの花桃館に住む
    個性的な人達。
    でも一番個性的なのは大家になった主人公。
    百人一首の独特な解釈は印象的。


    0
    2022年01月11日
  • 彼女に関する十二章

    Posted by ブクログ

    50代の普通の主婦である聖子さんが主人公の話。

    聖子さんが面白い。
    出だしから「粕添瓢一に投票する男とセックスしない女達の会」に入ったボンゴに対する聖子さんの考えに笑った。
    また、一人息子が心配でしょうがない様子もどこにでもいるお母さんのようだ。この前まで「息子は女の子と付き合ったことがないにちがいない」と心配していたのに、いきなり妊娠した彼女を連れて帰ってきたら、それはそれでまた心配する。

    くすりと笑える柔らかい本でした。

    0
    2021年11月18日
  • さようなら、コタツ

    Posted by ブクログ

    部屋にまつわる短編集。裏タイトルは「へやのなか」だそう。(短いまえがきより)
    部屋に人を招くことは、相手に自分を一歩分明け渡すようなところがある。自分でも覚悟していない箇所で、自分を知られてしまうような。反対に、招くために片付けたり準備したりする自分自身の心理と向き合うと、思わぬ自分を見つけたりするのかもしれない。
    一方、部屋に招くほど、また、ともに同じ空間に住むほど親しくなったとしても、個は個である。
    そんな中、『私は彼らのやさしい声を聴く』の部屋はなんだか風通しが良い。不思議な空間。部屋はまた人でもあるのか。

    0
    2021年09月21日
  • 均ちゃんの失踪

    Posted by ブクログ

    気軽に読める小説は必要だと思う。この本もその類であり、無性に本を読みたくなった時の始まりにふさわしい作品だった。人生で1番大事なことの一つ、人間関係にまつわる縮図を見ていたようだ。人ってこんなに簡単に出会った人とその関係がなんだかんだ続くのかと思えば、長かった関係をあっさりと解消できるものなのかと認識させられた。気持ち次第とはいえ、何か大きな出来事が起こって、それを軸にしてようやく重い腰が上がって次の新しい事に進むのだなぁ、と自分のことのように作品を読んでいった。

    0
    2021年08月20日
  • 黒い結婚 白い結婚

    Posted by ブクログ

    結婚して半年経った頃に、本屋で目に止まり買った一冊。
    ふつうの結婚生活って?自分たちは大丈夫?と不安になったときに心強い一冊でした。
    いろんな人生から結婚を見つめられて面白かった。

    0
    2021年07月31日