中島京子のレビュー一覧

  • 均ちゃんの失踪

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    初めて読んだ中島京子さんの小説。
    読んでいておかしいんだけど、滑稽なんだけど、そこに人間の真理がある…と気づけばとても深い。

    ふらりと家を出たまま失踪した内田均(通称均ちゃん)。
    彼が不在の間に家に泥棒が入り、この家に出入りしていた元妻(50代高校美術教師)と現恋人の2人(30代重役秘書と20代雑誌編集者)が警察署で鉢合わせ。
    均ちゃんへのそれぞれの思いを胸に、ひょんなことから3人揃って箱根の高級温泉旅館に行くことになり…。

    殊に恋愛で人が一生懸命になっているときって、どうして他人のことはよく見えるのに自分のことは見えなくなってしまうんだろう。
    他人のことなら冷静に観察して馬鹿だなぁと思っ

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    2016年12月12日
  • 明日町こんぺいとう商店街 招きうさぎと七軒の物語【電子限定特典付】

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    7名の作家さんの、商店街をめぐる連作
    たぶんモデルはあそこの商店街だと思うんだけど、閉まるの早いから違うかな
    こういう商店街は通り抜けるだけでも楽しいと思う

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    2016年11月17日
  • 竹取物語/伊勢物語/堤中納言物語/土左日記/更級日記

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    竹取物語・伊勢物語・堤中納言物語・土佐日記・更科日記
    どれも学校で古典や歴史で学んだ物語ですが、一度も
    読んだことがありませんでした。(絵本とかあらすじみたい
    なものを除いて)
    初めて読みましたが、現代と異なって違和感のある部分
    もありますし、想いのほか現代でも共感できる部分も
    多く面白く読めました。現代訳が秀逸であったことも
    要因だろうと思います。
    中でも、伊勢物語の和歌と話しの内容の奥深さ。単なる
    恋愛だけではなく人とのつながりを大事にしてきた文化
    が垣間見える部分。
    堤中納言物語の短編小説のような、また現代でも共感できる
    家族や仲間での何気ないやり取りの記載。
    土佐日記の紀行文としての情

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    2016年10月02日
  • 明日町こんぺいとう商店街 招きうさぎと七軒の物語【電子限定特典付】

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    7人の作家が、「こんぺいとう商店街」を舞台に、主人公を変えながら送るリレー式の短編集。じつは、もっとファンタジー色の強いものかと思っていたのだけれど、まったくそんなことはなく。まるで同じ人が書いたかのように、すんなり読めました。

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    2016年03月25日
  • 竹取物語/伊勢物語/堤中納言物語/土左日記/更級日記

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    ネタバレ

    原文を読めるだけの素養がないので、現代訳で読めるのはありがたい。『土左日記』堀江敏幸氏の「貫之による緒言」と「貫之による結言」に紀貫之の土佐日記への想いが甦ってくるようです。それにしても、平安期の人々はよく泣いていたことを改めて知りました。1000年も昔の日本人の感情とはどのようなものであったのかと興味が湧いてきます。私たちが感じないものに感じ、見えないものを見、聴き取れないものを聴いていたのだろうかと想像が膨らみます。ただ、死生観は違っても、男女の仲は変わらなかったようにも想えます。

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    2016年02月11日
  • 竹取物語/伊勢物語/堤中納言物語/土左日記/更級日記

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    森見さんの話が聞きたくて講演会に行って、欲しくなって買った本。森見登美彦さんの「竹取物語」は、確かに森見さんらしい。ファンタジーで、竹林が出てきて、美女も出てきて、そして男たちが片想いをする。川上弘美さんの「伊勢物語」は、授業でやった文章が出てきて懐かしい。在原業平すごい笑 中島京子さんの「堤中納言物語」は、歌の訳も三十一文字にしているのがすごい。こんなに楽しい物語だったんだと驚き。堀江敏幸さんの「土左日記」は、ひらがなで訳して貫之の考えを示すという独特の訳。江國香織さんの「更級日記」は、これも授業でやった文章が懐かしい。歌の訳など工夫されているのが伝わってきました。
    古典文学のエキスパートで

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    2016年02月10日
  • イトウの恋

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    絶対ハズレはないだろうな〜と思ってました。(どや)

    面白い。そしてすごい調べてある・・・
    昔の時代背景しかり全部全部。。。
    本当に頭が上がりません。
    横浜の雰囲気、とても小説の中で出てました。本当にイトウの翻訳文の章はとても面白かった。
    ただ、現代の部分はシゲルが劇画原作者ということを活かすなど、もっと盛り上げて欲しかったなーと。

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    2015年12月29日
  • 均ちゃんの失踪

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    肝心の「均ちゃん」は失踪しているので、登場シーンが少なめで、それがかえってこの作品を、男ひとりと3人の女という設定ながら、ベタベタどろどろした恋愛小説とは一味違ったものにしている。

    会えない時間が愛育てるのさ~という昭和の歌謡曲があったが、会えない時間の中で女性達が変わっていく様が、心地よい。

    振られ上手な男は、もてるだろうけど、本人はやはり悲しいのかもしれないな。

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    2015年12月20日
  • FUTON

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    ネタバレ

    自然主義文学の「布団」を本歌として、その妻の心情を描いている。それを布団の打ち直しと言っている。洒落ている。

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    2015年12月15日
  • 東京観光

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    個人的には鼻の話が一番残っていて好きです。お互いに気になっていて心の中ではばれているんじゃないか、と考える妻と、自分のせいなんじゃないかと疑う夫。やさしすぎて羨ましい限りです。天井の刺青は最後のまさかの展開に人生ってわからないと思えるお話で、これはこれでよかったです。あとはゴセイトに会ってみたい。でもこれは自分の中のひとり感もあるような気もしました。

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    2015年11月07日
  • ココ・マッカリーナの机

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    長年勤めた雑誌編集を辞め、日本文化を紹介する教師交換プログラムの教育実習生としてアメリカに赴いた作者の体験記。
    3歳から14歳までのコドモたちを相手に奮闘する姿が描かれています。
    アメリカだからなのか、この土地この学校だからなのか、異なるものを受け容れる力の強さを感じます。日本なまりの英語のことをぼやくと「でも私たちはあなたの英語が好きよ」と、さらりと答えてくれる。自分たちの場所に来た異物ではなく、私もあなたも彼も彼女もみんながいる場所として受け容れてくれる。そんな経験の素敵さが書かれ、この本を読むことでそれを疑似体験できることが嬉しいです。

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    2015年09月02日
  • 明日町こんぺいとう商店街 招きうさぎと七軒の物語【電子限定特典付】

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    千早茜さんのチンドン屋が一番好きでした。下町のベランメイ調は素敵と思いながら、現実に聞いたことはありません。(聞いたら、なんと返したらよいかわからなくてモジモジしそう…。)

    偏屈で頑固者だけど、情にあつい親方の独り語りのテンポの良さや相手の若くて真面目な泥棒さん?もじんわり心あたためてくれました。

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    2015年06月06日
  • 東京観光

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    何が突出して良かったとかではないんだけど、全編非常に面白いというか面白みがある。かすかに外連味も感じる。「植物園の鰐」のぶっとび加減と、「コワリョーフの鼻」の鼻行類にはぶったまげました。こんな場所で出会うとは。

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    2015年06月02日
  • 冠・婚・葬・祭

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    成人式、結婚、葬式、お盆。
    それを題材に描かれる四編。
    それぞれに味がある話で、心もほっこりする。
    私は『祭』のお盆の話が一番好きだった。
    田舎とか、若い頃にはわからなかった暖かさとか人間関係とか、今はなんとなくその良さがわかる気がする。

    2015.5.20

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    2015年05月20日
  • イトウの恋

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    明治時代の通訳家の青年が年上の西洋人に惹かれていく手記を発見したことから始まるお話。
    手記をきっかけに色んな物語が広がっていくのが面白かった。最近現代の軽い内容の小説ばかり読んでたから、明治時代の移り変わりの激しい時代のはざまで生きた人々の生活や思想も垣間見れて新鮮だった!中島さんの作品はしっかり作り込まれていてすごいなー!マッサンのエリーがIBとかでドラマか映画化してくれたら面白そう☆

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    2015年04月07日
  • 明日町こんぺいとう商店街 招きうさぎと七軒の物語【電子限定特典付】

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    ネタバレ

    2015/3/23
    猫弁の大山淳子さんの話が入ってたので。
    でも時々こういうアンソロジー読むのは知らない作家を知れてよい。
    全体的にあたたかくて好み。ちょっと泣いた。
    全員の読んでみようかな。
    でもほっこりの縛りがなかったらどうだろう。
    とりあえず最初の大島真寿美さんはメモ。
    あと金平糖を買って本当に角が24個か数えなきゃ。

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    2015年03月23日
  • 冠・婚・葬・祭

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    ネタバレ

    婚のお見合いについての話が印象に残った。恋愛結婚できない人はお見合いでと安易に考えてる若い人もいるけど、見合いは短期決戦。即断しないと話が流れるし、歳を重ねるほど、恋愛とは違い条件が悪くなるという現実をお見合いおばさんの目線から見せてもらい、面白かった。

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    2015年03月14日
  • 冠・婚・葬・祭

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    なぜか、懐かしい昭和の香りがする。
    4編は、登場人物が少しづつ被る。
    他人から見た目と、本人が視点の中心に据えられる印象が違うのが面白い。
    解説が全てを物語っている。
    上手く書けなかった自分の感想とまとめがそこにある気がする。

    良くも悪くも変わって行く、他人同士のコミュニケーションの形を描いている。
    コミュニケーションの形が変わって行く事は、良くも悪くもない。
    そういう、ある意味前向きなお話し。

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    2024年10月27日
  • 桐畑家の縁談

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    『東京観光』を読んで、久々にもっと中島さんの作品を読むかと思い読んだ。最近台湾に行ったりしたこともあり。
    たぶん、今の自分の、いい加減にたゆたう状況に合っているのだろう。一気に読み切れた。
    露子の、日常に退屈してしまっている感じと、佳子の、コミュニケーションの不器用さ。ちょこちょこと共感できるところがあり、考えさせられた。学生の頃、ひたすら日本は生きにくいと思っていた。そうしているのは自分自身に他ならないと思いながらも。それを思い出した。

    終わり方のほっこりした感じと、露子も佳子も、自分の人生をつかんでいくんだろうな、と明るく感じられるところが良かった。

    2014/10/29

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    2014年10月29日
  • 東京観光

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    久しぶりに中島さんの本を読んだ。やっぱり好きだなと思った。ありえない日常だけれど、少し視座を変えるとこんな日常もあるのではないかと。人間のやりとりが生々しいし、生々しいけれどユーモラスで、こんなやりとりができるユニークな人になりたいと思う。
    お気に入りは、『コワリョーフの鼻』と『シンガポールでタクシーを拾うのは難しい』だ。どちらも夫婦が題材だが、やりとりがそれこそ、生々しいのだ。何を相手に求めているのか。それが違和感なく全て入ってくる。『コワリョーフの鼻』はそこに、さらにユーモラスも加わり、ほっこりする内容だった。
    他の中島さんの作品も久々に読んでみようと思った。
    2014/09/27

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    2014年09月28日