中島京子のレビュー一覧

  • うらはぐさ風土記

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    街の再開発をめぐって、こんな風にできれば、という思いをファンタジックな癒しの物語に仕立てた感じ。悪くない。

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    2024年08月31日
  • 平成大家族

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    ネタバレ

    目次
    ・トロッポ・タルディ
    ・酢こんぶプラン
    ・公立中サバイバル
    ・アンファン・テリブル
    ・時をかける老婆
    ・ネガティブ・インディケータ
    ・冬眠明け
    ・葡萄を狩りに
    ・カラスとサギ
    ・不存在の証明
    ・吾輩は猫ではない

    昨日読んでいた本とは全く違って、世俗の垢やら浮世の義理やらで雁字搦めの家族の話。
    語り手が話ごとに代わっていくけれども、どのエピソード、事件も深刻というには規模が小さく、だからこそ誰に訴えるというわけにもいかずにずっともやもやしているような話ばかり。

    特に世代の近い、主人公の妻・春子の屈託は、膝を打って「わかる!」と言いたくなるほど。
    「いつも大変なんだから、今日くらいはゆっ

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    2024年08月29日
  • 小さいおうち

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    ネタバレ

    女中さんと奥様の、忠義より優しく友情より固い愛の話
    睦子さんがしていた三つの道の話、タキさんの道は三つ目の道じゃなくて二つ目だったのかな
    でも私は個人的には2人の愛は恋愛のそれじゃないと思いたいけど、どうなんだろう
    これもまた、この世界の片隅に、な話だったな
    タキさんのメモから甥っ子の息子視点に切り替わるのもとても面白かった
    ストーリーも面白いし、その描き方も好き

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    2024年08月26日
  • うらはぐさ風土記

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    この空気感やっぱり好き。お上品ささえ感じる。沙希さんがあの家にこれからも住み続ける姿を想像すると気持ちよい

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    2024年08月22日
  • ムーンライト・イン

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    中島京子さんの「小さいおうち」を読んで気になっていた作家さん。

    登場人物は、車椅子のかおるさん、介護士の塔子さん、看護師のマリー・ジョイ、オーナーの虹さん、そして拓海くん。
    この4人の事情だったり関係だったりが、まさに『大人』という言葉がぴったりの複雑なごちゃっとしたような感情が生まれる。
    踏み込みたい気持ちもあるのか(いや、ないのかもしれない、そこがまた面白いなあ)お互いが深く関わるわけではない。拓海は違ったかもしれないけど。
    きっといい方向に 、ハッピーエンドが待っていると思って読んでいるとうまい具合に期待を裏切られた。

    いつもハッピーエンド、明るい終わり方が好きな私も、こういうテイス

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    2024年08月18日
  • いつか、アジアの街角で

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    不思議な話がたくさんある中、
    私は分かりやすい話が好きなので、
    この中なら、宮下奈都さんのやつが、好き。

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    2024年08月18日
  • 花桃実桃

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    どうやら私は、古いアパートに住む系のお話が好きみたいです。
    (群ようこのれんげ荘とか、乾ルカのてふてふ荘とか)
    今の時代、現実にはこんな関わり方って滅多にないんだろなーと思いつつ。。。
    主人公がとつとつと心情を吐露する感じや、個性的な入居者たちとのコミュニケーションが良いです。
    また一人でアパートに住みたくなりましたw

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    2024年08月18日
  • 小さいおうち

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    ネタバレ

    女中として働いていたタキおばあちゃんの現在から話は始まります。
    過去の出来事を手記として残すタキ。
    昭和の初め、まだ少女の女中がどのような人生を歩むのか…。

    タキと時子の関係が一言で言い表せないですね。
    使用人と主人ではありつつも、家族でもあり友人でもある。
    なかなか親密な関係。

    このまま時代は流れるのかと思いきや、後半の展開に驚かされます。
    どこまでが真実で、どこからが現実なのか。
    分かるのはタキの時子への愛情と、とてつもない後悔。

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    2024年08月14日
  • いつか、アジアの街角で

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    台湾や香港関連のひとコマ集だった。宮下奈都の作品が入っているので読んだ。さっと読めたからそれなりに面白かったのかな

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    2024年08月11日
  • 小さいおうち

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    子どもに読み聞かせた絵本とおなじタイトルだなと思ったのを思い出した。女中にあがったサキさんの生活が見えるようで昭和を懐かしんだ。
    いえは成城あたりと見当つけて読んでた。

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    2024年07月28日
  • 花桃実桃

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    ネタバレ

    仕事をやめ、父の残したぼろアパートの管理人になった主人公の日常。
    なかなか濃い入居者とコミュニケーションを取りつつ、父のことや入居者のことを知り、ちょっと成長したり、結婚もがんばればできる、かもしれない。
    あまり卑屈にならない主人公のさっぱり感が読みやすさにつながっている気がします。

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    2024年07月17日
  • いつか、アジアの街角で

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    ネタバレ

    私の好きな作家、島本理生さん、宮下奈津さん、角田光代さんが入っていたので購入。

    本のタイトルが「アジアの街角で」とあったので、東南アジアを旅するテーマなのかなと思ったら全然違った。
    作品に出てくるのは台湾と香港のみ。しかも、実際に街角を旅するのは1作品だけで、あとは日本の日常風景の中で話が進んでいく。

    全作品を読んで頭に浮かんだのは、「台湾加油」「香港加油」という言葉。(「香港加油」は実際に作品の中に出てくる)
    政治情勢が不安定な二つの街を小説という切り口で応援したかったのではないかと思った。
    島本理生さん、大島真澄さん、宮下奈津さんの話が味わい深くて面白かった。

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    2024年07月07日
  • 花桃実桃

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    43歳の主人公が、亡くなった父のアパートの管理人になり、そこの、ちょっと変わった住人と関わりながら、年齢と向き合い、幸せを探っていく物語、なんだけど、住人がまぁ個性的だし、百人一首が何種類か登場するのですが、主人公の独自解釈にちょっと笑った

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    2024年06月18日
  • 樽とタタン(新潮文庫)

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    子供の頃の記憶だから曖昧というやり方での信頼できない語り手だなあと思っていたら、信頼とかそういうレベルじゃないスケールの話になっていってなんだこれはと思ったりしましたが、そこを問い詰めるのは小説家に聞いちゃいけないことだとおっしゃるのでやめます。面白かった。

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    2024年06月12日
  • 花桃実桃

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    父を急に亡くし、父が残したアパートを相続する。
    管理人となり、住人との関わりの中で知らない父の生き方、新しい自分自身の気づきを知っていく。
    住人が変わった人が多く、主人公目線で話が進められ
    ほんわかした物語。

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    2024年06月07日
  • 小さいおうち

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    <再登録>昭和初期に「小さいおうち」に奉公していた少女の回顧録。
    戦争の気配が色濃くなっていく時代を描いているのに、あくまで平井家周辺は昭和モダンの華やかさを保っています。それだけに美しい光景が失われていく過程は読んでいて悲しくなりました。
    途中で挿入される現代パートでは孫の健史の現代っ子視点にイラっとしましたが、その健史が最終章ではまさかの大活躍。残された人達のすべてを明らかにはしない優しさがよかった。過去は美しいままにしておくのがいいこともあるのでしょう。

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    2024年05月18日
  • 長いお別れ

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    老老介護の問題が赤裸々に描かれています。自分がアルツハイマーになったら、どうなってしまうのか?を考えさせられた。それにしても、昇平さんはいい奥様をもって羨ましい!

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    2024年04月23日
  • 鎌倉の名建築をめぐる旅

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    そのタイトル通り、鎌倉にある様々な建物を紹介してくれる写真集です。鎌倉時代からの神社や、江戸時代の風流人の別荘、近代に作られたレトロな西洋建築等、多彩なラインナップ。ここから改めて数件を実際に訪ねてみました。

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    2024年04月20日
  • 長いお別れ

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    中島京子さんの作品を読んだのは、本書『長いお別れ』が初めてです。

    いつも立ち寄る本屋さんの文庫コーナーで、たくさんの本が平積みされていましたが、圧倒的に私の目を惹いたのが本書でした。
    どこに目が留まったのか?
    それは、「心ここにあらずといった表情で、椅子に腰かけている年配の男性」が描かれている表紙と、『長いお別れ』というタイトルでした。
    帯には、次の文面が書かれています。

    認知症の父と 
    妻、娘たちが過ごした
    お別れまでの切なくて
    あたたかい日々

    なるほど、表紙の男性は認知症を患っているのだなと分かりました。
    次に、裏面のあらすじには、

    妻と3人の娘を予測不能なアクシデントに巻き込みな

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    2024年04月18日
  • 長いお別れ

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    アルツハイマー型認知症、老老介護、
    なかなか重めのテーマだけど、たまにクスッと笑いながら軽く読めた。

    私、親元離れて上京して就職して、自分のこれからの人生プランだって白紙に近くて、どうなるのやら、どうするのやら。

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    2024年04月07日