中島京子のレビュー一覧

  • 長いお別れ

    Posted by ブクログ

    元中学の校長だった東昇平が認知症になり、かれこれ10年に渡り、家族で支えていく話。
    読んでいて自分の父親の介護を思い出した。時にはワガママを言う父に腹を立て、弱っていく父を見て何とも言えない気持ちになった。そしてこの話は私が経験したことであった。いつまで続くのかと思っていた介護もある日、突然父が旅立ってしまうと今度はもっとやってあげられたんじゃないかという罪悪感に苛まれた。
    人生100年時代。子供に迷惑をかけたくないと思いつつ、私の老後はどうなっていくのかと不安になってしまったな。

    0
    2025年04月04日
  • 長いお別れ

    Posted by ブクログ

    妻である曜子さんが明るく強いので、そこまで深刻な雰囲気でなくたまにクスッとしながら読めましたが、、、実際の介護はもっと大変なんだろうなと思いつつ。
    記憶がどんどんなくなって、体力も知力も衰えていく。
    親が、または自分がそうなるかもしれないと思うとなんだかとても重く考え始めてしまう。
    曜子さんの飄々とした感じ、見習ったら少しは乗り越えやすいかもな。

    0
    2025年04月03日
  • 平成大家族

    Posted by ブクログ

    「うらはぐさ風土記」、「小さいおうち」を読んですっかり中島京子さんのファンになってしまった。本作品も良い意味で期待を裏切られた。
    問題を抱えた家族の詳細を知れば知るほどに荒んだ気持ちになって、どよーんとした空気に耐えられないなぁと思っていたら、あれよあれよという間に、あっけらかんとビックリするような展開に
    とっても面白かった。登場人物それぞれの視点の描き方が秀逸❗️

    0
    2025年04月02日
  • オリーブの実るころ

    Posted by ブクログ

    朝日新聞土曜日別刷りbeにエッセーを連載されている、この作家さん。つい先日の「いまなら納得できる」という眼鏡店でのにらみ合いの話も面白かったな。
    月に一度くらいしか載らないのだが、『日々の暮らしのなかで感じるさまざまなことをつづる』というコンセプトで語られる話は、土曜の朝の楽しみのひとつ。
    この本、そんな作者さんが“身に起こりうるライフイベントを、不思議な軽妙さで描く6つの短編集”。それぞれに、ちょっと不思議な味わいの、この作者さんらしさが溢れるお話。

    ■家猫(結婚)
    40歳を超えたバツイチの男の結婚を巡る本人&周囲の思惑。
    家猫だけでなく化け猫もいたみたい。女の人から見れば男って可愛いというかちょろいもんね。

    ■ローゼンブルクで恋をして(終活)
    終活をすると言って行方不明になったお父さんの意外な行先。
    コルクボードの写真とローゼンブルク時代の恋と男やもめの終活が結びつく、このお話が一番好き。
    『全国の都道府県名をドイツ語にすると無駄にかっこいい』 私の生まれはランゲンカップで育ちはグリュックスヒューゲル、今住んでいるのはグローセンハングとエーデルハウプトシュタットの間あたり。

    ■川端康成が死んだ日(離婚)
    川端康成が一瞬、強烈に出てくるお話。この話だけ、あまりよく分からなかった。
    モハメド・アリやジャネット・リン、遊星仮面やマッハGoGoGoなんて懐かしかったが、ドボチョン一家だけ覚えがなかった。

    ■ガリップ(妊娠)
    妻と夫とメス白鳥の30年に亘る三角関係の顛末。
    嫉妬した白鳥が想像妊娠をするって、ちょっと怖かった。

    ■オリーブの実るころ(駆け落ち)
    斜向かいに越してきた品のいい老人の、愛した人を巡る壮絶な過去。
    庭に植えられた2本のオリーブの木の秘密が素敵。

    ■春成と冴子とファンさん(結婚報告)
    彼の両親へのデキ婚の報告。
    離婚してそれぞれ思い思いに暮らす両親の生き方が羨ましい。
    最後の5行が良い。赤ちゃんって、その存在だけで全てを溶かすよね。

    0
    2025年04月02日
  • 坂の中のまち

    Posted by ブクログ

    土地勘がないので、暖かい日にちょっと行って、その辺りを散歩してみたい。
    少し不思議で微笑ましく心地よい小説、コーヒーよりミルクティーが合うような。

    0
    2025年03月25日
  • 坂の中のまち

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    富山から東京の女子大へ進学した真智は、祖母の親友・志桜里さんの家に下宿することになる。
    ちょっと風変わりでマイペースな志桜里さんとの生活は、大人になる前の真智にとってとても刺激的で、影響力は絶大だろう。読んでいてとても心地よい。
    私もこの年頃にこんな大人と出逢っていたら良かった、と思わずにいられない。

    志桜里さん家にある本棚の「小日向」コーナーがとても面白そう。元々、木内昇さんの『茗荷谷の猫』が好きだったので、この界隈の話が出てきてとても嬉しい。
    "文学地図"は私もほしい。"文学地図"片手に東京巡りするの面白そう。普段坂道は苦手だけれど、こんなに古のエピソード満載の坂道なら楽しめそう。近所にこんな文学名所があるなんてほんと羨ましい。
    江戸川乱歩の『D坂の殺人事件』が読みたくなった。すごく気になる。

    真智の不思議体験は、本好きにはたまらない。幽霊は苦手だけれど、こんな体験ならしてみたい。

    ただラストが唐突に終了した感じでちょっと物足りなかった。せっかくの心地よい時間が急に終わってしまって寂しい。もうちょっと読んでいたかった。

    0
    2025年03月22日
  • やさしい猫

    Posted by ブクログ

    マヤのまわりのミユキさん、クマさん、そばにいるてくれるとスパイス効いてるナオキくん、そして頼りになるハムスター先生などなど。ほんとに心に残る話でした。

    0
    2025年03月20日
  • いつか、アジアの街角で

    Posted by ブクログ

    アンソロジー 6人の女性作家による、アジアをテーマにしたアンソロジー。
    特にガツンときたのは島本理生の「停止する春」。
    心がほんわり柔らかくなったのは角田光代の「猫はじっとしていない」。
    それぞれの個性が際立つ短編集でした。

    0
    2025年12月18日
  • 花桃実桃

    Posted by ブクログ

    다양한 사람을 보고 나를 돌아본다.

    귀여운 일본 생활
    아담한 생활이 너무 좋았다.
    여러 사람을 만나보고 싶다는 생각.

    조금씩 주민들에게 정을 가지게 되는 주인공.

    귀여운 작품을 보고 싶을 때.

    0
    2025年03月10日
  • うらはぐさ風土記

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    さりげなく社外問題が取り上げられているね、嫌味なく、でもちゃんとリアルに。
    それにしても沙希さん、次々と人脈ができていくけどそこはちょっと出来過ぎな感じがした。
    もっと孤独を感じるんじゃないかなぁ普通は。

    0
    2025年03月01日
  • 彼女に関する十二章

    Posted by ブクログ

    伊藤整『女に関する十二章』を元にエッセイを書くという夫・守の話を聞いて、妻・聖子がその本を読みながら自分の身の回りの出来事を考えて見ます。NPO法人の経理を手伝いに行って出会った人たち、特に調整さんとのやり取りに興味を引かれます。初恋の人が亡くなったと息子さんから連絡が来て出会います。実の息子が彼女を連れてきて、その後彼女の妊娠がわかり、産むかどうかの相談に乗ります。夫の弟・保が台湾で彼氏と結婚します。保とのやり取りも興味深いです。
    ジェンダーについて、戦争と日本情緒について、考えさせられました。

    0
    2025年02月25日
  • 長いお別れ

    Posted by ブクログ

    介護サービスのあれこれ、自宅介護の大変さ、医療との関わりなど家族それぞれの立場からの思いが縦横に書き込まれています。タイトルは認知症のことを英語でロンググッドバイと言うことからつけられたそうです。胸に迫ってきました。人ごとではないです。

    0
    2025年02月25日
  • 花桃実桃

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    父がなくなりアパートを相続した頃職場に居づらくなだて退職し、アパートの住人・管理人になります。バーを始めた地元の同級生やアパートの奇妙な住人達との交流と恋と…。父の晩年の恋人(アパートの住人)との交流も。とても面白かったです。

    0
    2025年02月23日
  • 平成大家族

    Posted by ブクログ

    語り手が変わっていくことで各人各様の悩みがあることがわかります。次から次へ家族が帰ってきて大家族になり、またそれぞれ出ていきます。その過程がとても面白かったです。

    0
    2025年02月23日
  • 小日向でお茶を

    Posted by ブクログ

    「ゆうゆう」という雑誌に掲載されていたエッセイを一冊に。連載は本書発行の時点でまだ続いているということ。
    2018年10月から2022年9月までの期間で、著者の年齢は50代半ばから還暦前までと、「ゆうゆう」の読者層にだんだん近づく。
    この期間には、100年に一度のパンデミックという大きな事件があった。
    『第1章 世界中、どこへ行ってもおなかはすくのだ』には、まだコロナの影は見えず、著者は元気に海外出張に飛び回り、美味しいものの描写が続く
    『第2章 人は老い、地球は温暖化する』では、ちょっと健康に不安も出てきた体のメンテナンスのこと。そして美味しいもの。
    『第3章 奈良公園の鹿、タイのジュゴン』になると、コロナ禍真っただ中でそれ以外の話題を探すのは難しい。しかし、インターネットが普及していたことは大きな救い、とあった。
    『第4章 孫娘、ばーさんから「刑務所脱出カード」を買う』ステイホームは確実に人を太らせるという実感。ワクチン狂騒曲もあった!やっと外出ができるようになり、久々に大阪に行った場面では、美味しいもの描写が爆発しているように溢れ出ていた
    『第5章 ごはんさえあれば、人生は最高!』やっとコロナ禍を振り返る余裕が出て来た時期。気がつけば、著者も還暦が目の前である。
    ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
    自分でもこの5年くらいを振り返ってみると、あんなに大騒ぎしたコロナ禍も、もう遠いことのように感じていることに驚く。本当に大変だったし、コロナ前と後でガラッと変わったものもあれば、何だかダラダラと元の木阿弥と化しているものもあるように思う。
    あまり著者の年齢のことに触れるのは失礼とは思ったけれど、このエッセイに関しては重要な要素だと思ったので書かせてもらいました。
    ーーいつまでもきれいでいるのはいい。だけど、いつまでも「若く」いるのは無理がある。いかに上手に老境に入るかーー
    そうそう、努力の方向を間違えてもいけないし、頑張りすぎても楽しく生きられないですね。

    0
    2025年02月18日
  • 樽とタタン(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    学校が苦手だった少女が、放課後を過ごした喫茶店の常連客たちとのあれこれ。それは30年前の話。
    ノスタルジックで、ある時はSFチック。そして、子どもの頃の回想というフィルターもかかって、ちょっと不思議な雰囲気を醸している世界。
    小説家には一つだけ、聞かれても答えなくていい質問がある。
    「それは本当?それとも嘘?」

    『「はくい・なを」さんの一日』(「タタン」と名付けてくれたのは白いひげの老小説家)
    『ずっと前からここにいる』(百年先からやってきた女)
    『もう一度、愛してくれませんか』(吸血鬼の夫婦現る)
    『ぱっと消えてぴっと入る』(おばあちゃん子)
    『町内会の草野球チーム』(学生さんと喫茶店)
    『バヤイの孤独』(学者は、自分の研究対象に恋をしているものだ・・・と私は思う)
    『サンタ・クロースとしもやけ』(サンタ・クロースはたくさんいる。だって世界中の子どもたちにプレゼントを届けるのだもの)
    『カニと怪獣と青い目のボール』(嵐のように現れて、すぐに去っていった「トックン」のこと)
    『さもなきゃ死ぬかどっちか』(トモコが突然、タタンの前に現れた。タタンの名前も「トモコ」だった)

    0
    2025年02月16日
  • 小さいおうち

    Posted by ブクログ

    「うらはぐさ風土記」で中島京子さんのファンになり2作目。昭和の女中さんのお話が面々と綴られて最初はうんざりしていて、挫折しかかった。
    レビューを読んでいると評価も高く、後半からは物語が加速するらしいと知ると、勝手なものでどんどんと興味が湧いてくる。タキさんや時子さんの物言いに慣れてくると時代背景や生活そのものも面白く、何となく予測できたストーリーもラストでびっくりの結末。また違った解釈になりとても深かったし、映画化もされているとかで、さすが直木賞受賞作品は違うなぁと。もう少し中島京子さんの作品を極めてみようと思う。どんな世界が待ち受けているのか楽しみ。

    0
    2025年02月02日
  • オリーブの実るころ

    Posted by ブクログ

    テンポ良く、ファンタジーでありながら妙なリアルさもあって面白かったです。

    各お話の主人公が、ユーモアのある、少し変わった考えや視点を持っていて素敵でした。

    一番最初のお話だけ少し毛色が違って、そういう本だっけ!?とドキッとした笑

    0
    2025年02月02日
  • やさしい猫

    Posted by ブクログ

    在留外国人と聞くと、どうしても文内にもあるように悪い話をイメージしがちだ。しかし、ちゃんとした人たちももちろんいる。そんな人たちが、周りのサポートを得てちゃんと評価されていく様は痛快!最後は胸のつかえみたいのがごっそり抜けました

    0
    2025年02月01日
  • 竹取物語/伊勢物語/堤中納言物語/土左日記/更級日記

    Posted by ブクログ

    「小さな表現の差にこそ大きなぶれがあることを身をもって学んだ。」
    堀江敏幸さんのこの文が表現の芯を食っていて好きだ。

    『堤中納言物語』の「虫めづる姫君」の続きが無いことが本当に悔しい。
    平安時代でルッキズムに苦言を呈してるこの短編が1番好きだったからこそ、悔しい。

    『竹取物語』は1番読みやすかったから、お勧めです。

    0
    2025年01月29日