中島京子のレビュー一覧

  • 黒い結婚 白い結婚

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    ネタバレ

    木原音瀬先生のお話を目当てに購入したので、お目当ての話だけ読んでもいいかと思って最初から順番に読み始めましたが、全部読んでしまいました。
    全部読んだあとに思ったことは、やっぱり木原音瀬先生は癖が強い。笑 男性が妊娠できる世界という設定はおもしろかったし、男性も苦しんでほしいと思ってしまいます。

    お気に入りは白い結婚の「ダーリンは女装家」、「いつか、二人で。」
    今年は黒い結婚寄りの、暗めのお話を読むことが多かったので、白い結婚で心が洗われました。ハッピーエンドもいいですね。

    ダーリン〜
    15歳の時に大好きだった人と結婚するなんて素敵。男であり女でもある旦那さん、いいですね。認知症になったお母

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    2024年11月13日
  • うらはぐさ風土記

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    武蔵野のうらはぐさ地区で生活をするようになった50代の沙希。
    この地区は昔ながらの商店街があり、緑があり鳥が囀る。この土地で出会った個性豊かな人々やこの町の歴史を知れば知るほどこの町を大切に守っていきたいと思うようになる。
    ほのぼのとした雰囲気で話が進み、読みやすい。
    居心地がいい人々や環境に囲まれて、50代にもなればこういう生き方も悪くないなと感じながら読みました。人と人との良い付き合いが歳を重ねると大切なんだなと思わせてくれる作品でした。

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    2024年11月08日
  • 明日町こんぺいとう商店街 招きうさぎと七軒の物語【電子限定特典付】

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    不思議な商店街での話。

    人気作家さんたちが描くストーリー、どれも印象的でした。

    招きうさぎ、いてくれたらいいなぁー

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    2024年11月04日
  • うらはぐさ風土記

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    読書中から、今自分が住んでいる場所、土地、風土に愛着が湧いてきた。

    都会や便利、お洒落という文脈の中にはない土地「うらはぐさ」。
    そこで育まれる人たちの生活が伝わってくる。
    少し昔ぽさ、昭和の香りも残しつつ、現在の生活が日々僅かに変化しながら過ぎていく。

    『こういうのは、あれだろうか。
    「残るものは形を変えて残っていく」、その「形」だろうか。』(p193)

    誰かに、何かのきっかけで自分が経験した「大したことない話」をすると驚かれたり、重宝がられたりした経験があると思う。
    他人から見ればドラマチックだったりする。
    「うらはぐさ風土記」でも度々、ちょっとしたエピソードを読んでいて、へぇーと思

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    2024年10月31日
  • 小さいおうち

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    実話と思ってはいけないのだろうけれど、
    個人の戦中の感覚が腑に落ちた。
    ゆれる感情と答えのない人間関係が魅力的。

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    2024年10月27日
  • うらはぐさ風土記

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    たいしたことは起こらないんだけれど心が暖かくなって
    ちょっとしたトリビアもあって
    自分の住んでいる場所にも歴史があるんだろうなってまわりを見つめたくなる本。
    登場人物もキャラがたっていて面白い。

    やっぱり中島京子さんの文章は好き!

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    2024年10月26日
  • いつか、アジアの街角で

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    美味しそうなマンゴーかき氷?の表紙に誘われた。どれも30ページほどの短編で、心の奥に染み渡る話だった。

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    2024年10月25日
  • 花桃実桃

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    花村茜(はなむら あかね)43歳。実家を出て二十数年。
    去年の暮れに70歳手前で急逝した一人暮らしの父親・桃蔵(ももぞう)が買って経営していたアパート『花桃館』
    兄は都心のマンションを相続、お前はアパート、と押し付けられた。
    折しも会社から肩たたきに遭っていたため、退職してアパートに住み、大家をやる決心をした。
    「へんな人ばっかり。へんなことばっかり起こる」(お墓の近くだしね)
    でも、気がつくと好きになっていた。花桃館も、大家の仕事も。
    「行かず後家」などという古くさいレッテルを貼られ(変換できなかったよ、MacBook)、けれど最後まで行(嫁)かないと決めたわけじゃない。
    何かあるたび、ちょ

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    2024年10月25日
  • 長いお別れ

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    認知症が発症してから家族に迫られる介護の日々の十年。だんだん会話がままならなくなる、わがままを言い始めるリアルな生活なのだが何故かそんなに重く感じない。世話をする曜子さんがそれに無理してないように感じるからなのだろうか。愛情とか飛んで憎しみが募ってきそうなのに。実際はかなり大変なのも想像できるのだが、何故かこのままこの生活をみていたくなる。

    そうくりまるなよ。語彙もなくなってきて日本語にもならなくなっても、何故か娘と会話が通じているようで何かを超えた愛なのかと思わされる。
    あっさりと十年が終わってしまった時も、リアルにこんな感じなのかも。
    娘達とほぼ同年代の自分にとっても近い未来に訪れるのか

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    2024年10月23日
  • うらはぐさ風土記

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    中島京子さんの著書は、女性の視点からふんわりと社会問題を捉えているものが多いなぁと思う。
    この作品は、街の歴史と今に焦点をあてて、変わりゆく土地を守ろうとする人々の姿が描かれていて、これまたほっこりする。

    古い伯父の家に住み、庭の植物を愛でつつ食すという暮らしが、私の大好きな梨木香歩さんの「からくりからくさ」の女子達の暮らしを思い出させて、心地よく読み進めた。

    今までの中島京子さんの著書には植物や鳥の描写から情景を思い描かせるという表現があまりなくて、勝手に現実社会に真剣に向き合っているのかな…などと思っていた。
    私自身、数年前までは子育てに必死で植物や鳥を愛でる心の余裕は全くなかったから

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    2024年10月20日
  • 小さいおうち

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    中盤からラストにかけて本当に良かった…


    初めのうちは、昔の話で想像がつかず読むのが難しかったけど、途中から面白くて一気読みした!!
    途中で読むの諦めてしまった人勿体ない!!

    文庫本284ページが特に泣けた…
    やっと言えたんだね…

    真実が語られあかされないところがなみなみならぬ小説なのです。

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    2024年10月18日
  • うらはぐさ風土記

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    ホントにありそう。
    「布袋」で呑むぞ。
    屋上野菜買って。
    梅園の時期に野鳥探しながらお散歩。

    一軒家で、住む。
    して、みたい。

    沙希ちゃんとうらはぐさの面々との出逢い方がいいっ。
    こーいうトコのこの作家さん。好き。
    何より、秋葉原さんとの最初っ。

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    2024年10月20日
  • うらはぐさ風土記

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    久しぶりに読む中島さんの作品。
    やはりテンポや感覚が面白くて心地よい。
    ただ楽しいだけではなく苦いことも厳しいことも織り交ぜてあるのが更にいい。

    離婚を機に30年振りに帰国した沙希は、施設に入居している伯父の家を借り、近くにある母校でもある女子大で教えることになる。
    『武蔵野の一角だった』『うらはぐさ』地区で暮らすことになった沙希がちょっと風変わりな人々と交わりながら暮らす日々。

    今まで一度も定職に就いたことがなく、三年前に結婚した伯父の友人・秋葉原氏とその妻・刺し子姫(沙希が心の中で名付けた)。
    沙希が働く大学の学生でおかしな敬語を使うマーシ―とその友人パティ、同じく大学で働く講師・くる

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    2024年10月12日
  • いつか、アジアの街角で

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    ネタバレ

    インスタで知って、表紙の美味しそうなマンゴーかき氷のイラストに惹かれて購入。(マンゴーは長男の好物)
    いままで読んだことのない作家さんが多かったのだけれど、どれも面白かった!
    私は韓国と台湾には旅行で行ったことがあるのだけど、またアジア旅行に行きたいな。ぶらっと、ゆっくり。
    そういう気持ちにさせる作品ばかりでした。
    私は特に「隣に座るという運命について」「猫はじっとしていない」が好きでした。
    「隣に-」はこの本の1作品目で、舞台の街が私の通った大学のあたりだったので驚きました。(もしかしたら主人公の通う大学のモデルかも?)
    初読の作家さんの他の作品も読んでみたいなぁ!

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    2024年09月30日
  • いつか、アジアの街角で

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    6人の作家作品からなる短編集。アジアというキーワードがどの作品に盛り込まれている。台湾、香港。
    どちらも中国変換を迎え過渡期で日本との関係も変わってきている。個人的に角田さんの「猫はじっとしていない」が好きだった。

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    2024年09月16日
  • うらはぐさ風土記

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    ネタバレ

    離婚を機に30年ぶりにアメリカから帰国して、武蔵野、うらはぐさ地区の叔父の家に住むことになった大学教員の沙希。
    叔父の友人の秋葉原さん、大学の教え子、一風変わった人達に囲まれて、おひとり様生活を満喫している様は率直に羨ましいの一言。何か大きな事が起きるわけではないけど、日常を彩ってくれる様々な、ちょっとした出来事が、ユーモア溢れる筆致で書かれている。
    まずは「しのびよるきゅうり」に心を持っていかれ、教え子の1人、通称マーシーの奇天烈な敬語は最初は腹立たしかったのに、そのうちクセになる。認知症の叔父との、微妙に噛み合わないけど、微妙に噛み合っている会話も面白い。

    終盤で叔父は亡くなり、別れた元

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    2024年09月15日
  • キッドの運命

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    あるかもしれない未来は すぐ側にありそうな気がする。というか、今は 子供の頃からみたら 完全な未来で、ここに描かれる世界は まんざら嘘じゃないような気もしてしまう。「ふたたび自然に戻るとき」は 案外 アリじゃないかな、と思ったし。「赤ちゃん泥棒」だって どこかで研究が進んでいても異論はなかったし。最後の「チョイス」の世界も 同じ。あるかもしれない未来は、あったかもしれない未来だった、とわかったとき 人は大人になるんだろうな。奇妙でも不思議でも 結局 未来は誰にもわからない。それがいいところなんだろうな。

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    2024年09月14日
  • 東京観光

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    とても良かった。特に表題作の『東京観光』が良かった。落ち着いた穏やかな女性の一人語りを聴かせてもらっているような雰囲気の小説で、とても読みやすく、また内容も面白くて話に引き込まれた。他の作品たちも良かった。

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    2024年09月15日
  • いつか、アジアの街角で

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    ネタバレ

    タイトルに「アジアの街角」とあったので、てっきりアジアのどこかの国が舞台になっているお話なんだと思い込んでいた。でも、実際に海外を舞台に展開する話は1つだけ。ほかは日本が舞台。そして日本でアジアの料理を食べる、もしくはアジアのどこかの国から来た人が登場する短編小説集。

    でも、なんか意外と好きだなと思う話があって、ハッピーな結末ではないのに、「あ、私この話すきだ。もしかしたら、この作家さん(島本理生さん)、私好きかもしれない」と思った。
    それと、初読み作家さんだった大島真寿美さんの小説。私ら日本人って香港が中国に返還されて、そのあと若者たちが抵抗して、自由が奪われていく様子をニュースで見てるけ

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    2024年09月12日
  • いつか、アジアの街角で

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    大島さんのチャーチャンテンがよかった。
    同じ1990年代に台湾に住んで自由になれたことを思い出した。夜市で鶏爪や鴨舌を食べ、夜は卡拉okで
    「月亮代表我的心」を歌ってたなぁ。

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    2024年09月03日