中島京子のレビュー一覧

  • 冠・婚・葬・祭

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    4つの作品の連作。他の作品の端役が他で主役になる、という構成と、作中でかつてのある時代をかなり精緻に思い起こさせるという得意な手腕を発揮して、さりげないのに、凝ったつくりだなあ、と感じさせる。

    この人は、物語内に、別の時代を流すのがうまい。今やそれが特徴と言えるかもしれない。

    「この方と、この方」には、かつていい若いモンがプラプラしていると世話焼きおばさんや世話焼き親戚が現れて見合いを設定し、結婚へと片付けていくことが有効だった時代、「どこかできちんとなにかをあきらめて、おさまるべきところへおさま」っていた時代を流し込む。

    「最後のお盆」では、近所の人が大した用もなくフラリとやってきて縁

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    2011年06月25日
  • 桐畑家の縁談

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    姉の矜持。とでもいうのだろうか。姉とはこうあるべき。という頭でっかちな露子。ちょっと夢見る夢子ちゃんぽい所もあったり。大概、はたから見ると痛い。バブルの名残。のような露子だけど、なんか、それほどヤな感じがしない。ほんわか。としてるとでもいうのか。なにかにつけテーゲーな露子にくすりと笑わせられる。

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    2011年06月21日
  • さようなら、コタツ

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    最初の短編「ハッピー・アニバーサリー」。いきなりレスビアンの話で、この先どうなることかと思ったのですが。。。
    どの作品も、ちょっと変わったシチュエーションですが、かといって特に奇をてらうことなく、小さな日常を見事に描き出します。登場人物の心の動きが心地よく沁みて来ます。
    今まで読んだ中島京子さんの作品で一番好み。
    中島さんの力量を感じさせます。

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    2016年07月30日
  • 均ちゃんの失踪

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    ネタバレ

    均ちゃんの家に泥棒が入った。
    ところが当の住人の均ちゃんが行方知れず。
    そこで、均ちゃんの家に出入りしていた3人の女性が事情を聞かれるため警察に呼ばれ、顔を合わせる。
    世代も職業も違う3人の女性の均ちゃんとの係わりと、彼女たちのそれぞれの事情や想いが描かれたお話。

    面白いのは、中心人物の均ちゃんがなかなか登場しないこと。
    女性たちのストーリーがどんどん進んで行く中で「それで、均ちゃんは?」と思いながら読み進め、やっとこさ均ちゃん登場!
    3人(いや、実は4人?5人?)の心を揺さぶる均ちゃんのキャラクターも、なぜか憎めない。
    偶然出会ってしまった3人の女性の係わり方も面白かったです。

    さあ、均

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    2011年04月15日
  • イトウの恋

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    郷土部顧問が見つけた古い手記に書かれた恋の話。

    手記はイトウという男性のもので、相手の女性はひとまわりも年上の異国女性I.B。

    現代と過去をいったりきたりする不思議な恋愛小説だが、独特の酔いのようなものがなく、歴史小説のようにさらりと読んだ。

    I.Bの言葉遣いの悪さやハンモックで寝るところが魅力的で、年を感じさせない。

    だいぶ、せつない話。
    でも悲観的ではなく、読後感が爽やかでした◎

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    2011年03月05日
  • 均ちゃんの失踪

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    ネタバレ

    さらさらさーと書いてるけどリアルだぞ。

    留守中の均ちゃんの家に泥棒が入った。
    事情聴取をしたい警察は、均ちゃんと関係のある3人の女にたどりつく。
    ・女子高の美術教師をする女(均ちゃん家の大家であり元妻/50前後)
    ・重役秘書の女(不倫相手が本命で均ちゃんは2番目/30代後半)
    ・ティーン向け雑誌編集者の女(均ちゃんの年下の彼女/20代)

    女3人初顔合わせの第一話から、均ちゃんが帰ってくるところまで
    ざっと4ヵ月間の物語。
    4ヵ月の間に動く女たちの、そして均ちゃんのお話。

    均ちゃんのようにだらしのない男が世界で一番嫌いな私に、
    嫌悪感を抱かせなかったのは作者の才の極みで

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    2011年03月09日
  • イトウの恋

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    横浜にいきたくなった。今でこそ国際結婚や国際恋愛は珍しくもなんともないが開国間もない頃、日本人が欧米人から黄色い猿とリアルに呼ばれていた時代の一人の男の恋を巡るお話。
    英国人IBの「私はおまえがあの、やっかいなことにばかり人間を引きずりこむ困った力の罠に落ちつつあるのに気づいていて・・・・(略)~~~~私はあの力が怖いのだ」という台詞が印象的。現代に至ってはなんの問題もない恋愛のはずが時代がちがう

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    2011年02月03日
  • 均ちゃんの失踪

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    中島京子がますますせ好きになった。
    何か読みたいな、とぼんやりと思った時に読むのにちょうどいいな、と分かったような分からないような感想。

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    2010年12月19日
  • 冠・婚・葬・祭

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    中島京子さん、文章上手いなぁと感じました。
    『小さいおうち』ではどこかぼんやりとした掴みどころがない作品だなと思いましたが、こちらの方がキレがあって良いですね。
    キレが良いのは短編集だからですかね。
    もう少し中島京子さんの作品を読んでみようかなと思いました。

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    2010年12月10日
  • イトウの恋

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    実際にいた人物をモデルにして書かれた本ですな。

    伊藤が「イトウ」となっているので、この本を読む前、「どうぶつの森」をやっている私としては「イトウかぁ…。あれを釣ったときの喜びはでかかったなぁ」なんて思ってしまってました。

    この本には、高野秀行さんの「辺境の旅はゾウにかぎる」の書評からたどりつきました。

    明治初期の横浜……。
    きっとものすごい趣があって、素敵な街並みだったんだろうな。
    横浜の近くに住んでいるくせに、まったくそういうことには関心がなかった。
    今度「昔の横浜が残る場所ツアー」でも企画しようかしら。ひとりで。

    しかしこの時代に、日本の北の方へ旅をした外国人女性がいたとは。
    この

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    2010年12月09日
  • 均ちゃんの失踪

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    均ちゃんをとりまく3人の女性は、それぞれにリアリティがあって、それぞれにユニークでおもしろい。会話とか設定がうまいなあ・・・
    均ちゃんも憎めなくて、こういう感じの男って確かにいます

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    2019年01月16日
  • 均ちゃんの失踪

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    だめなんだけど(だから?)女に困らない均ちゃんとその前妻、彼女、セフレ(?)、それぞれの女性を主人公にして綴る短編集。悪気なく女の人を二股、三股かけたり、ふらっと失踪しちゃっても、最後は女性の背中を押してあげる均ちゃんはやっぱりいい男なのかもしれない。

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    2010年11月28日
  • イトウの恋

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    おもしろかった!中島京子でなければこんなにいい作品になりっこない、と思わせるほど中島京子はうまい。イトウの手記の部分は自由な想像だけれど、イトウの若さと真っ直ぐさに、引きこまれることウケアイ。

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    2010年11月20日
  • 冠・婚・葬・祭

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    冠婚葬祭、それぞれを描いた4つの短編。中島さんらしい斜め45度みたいな視点が面白いです。冠で成人式のイベントを選びながら、新成人じゃなくて、成人式の取材でミスって退職においこまれた新聞記者が主役って。婚に出てくるお見合いおばさんも、世間での結婚観の移り変わりとか、最近の風潮とか、どっちもおかしいよねぇ…というのが透けて見えて、楽しめました。
    それでありながら、どれもスッキリ前を向いて読み終われる作品、というのもよかったです。

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    2010年11月14日
  • 桐畑家の縁談

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    完全に中島京子ハマってます。この作品も登場人物のこと好きになれて、リアリティがあって、ちょっとほんわかしていていいですわ

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    2010年10月27日
  • FUTON

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    これがデビュー作ってすご過ぎます。パラレルで進行する二つの話も面白いし、絶妙に対比しているし、素晴らしい出来栄えだと思います。

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    2010年10月27日
  • 桐畑家の縁談

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    ナカキョー、いいわー。巧いんである。この人の文章ってほんと素晴らしい。人間味あふれるホームドラマ。どうしようもないんだけど、明るくって、憎めない。妹の結婚でにわかに騒がしくなる桐畑家。そのてんやわんやぶりが愉快。最後はちょっと救われるしね。

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    2010年10月24日
  • 冠・婚・葬・祭

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    おもしろかったけれど、短編だったせいか、なんだかさらっと読んでしまって印象が薄い。あくまで個人的に、短編が苦手なので。長編だったらいいのに。文章が読みやすくておもしろくすらすらといくらでも読めそう。心のなかの台詞とか会話がつながっていく感じが、わからないけどちょっと昔の大衆小説とか、そんな感じがするようでよかったのだけれど。だれかに似ている気がする、向田邦子? もっと昔の作家かなあ?

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    2011年09月18日
  • 冠・婚・葬・祭

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    冠婚葬祭を巡る普通のひとたちの日常を切り取って描いた4本の連作。気づずに読み飛ばしてしまいそうなさりげない繋がりですがそれぞれ他の話と共通する人が登場して心憎い。お見合いおばさんの話が本人たちが真剣な分だけ滑稽に思えておもしろかなしい。お盆のお話も明解で無いところが趣があって良かった。読後はほっとするというか、ああそうか、という感じのどこか懐かしいような気持ちになりました。面白かったです。

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    2010年10月13日
  • 均ちゃんの失踪

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    突然、いなくなった均ちゃん。その均ちゃんに置いてきぼりにされた現在進行形の彼女2人と元妻1人の、ふっきりものがたり。だらだら続けてきたものを、えいやっ、と断ち切るにはそれなりの決意が必要。均ちゃんの失踪は3人の女性にとって人生の分岐点となるのだけど、そこんところがおもしろい。女って、たくましいんですよ。

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    2010年09月26日