中島京子のレビュー一覧

  • 長いお別れ

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    Long good-bye 実際にそう表現することがあるのだろうか。緩慢な別離。認知機能の衰え、記憶の喪失は、その人がその人であることからの離別である。
    認知症の進行につれ、求められる介護は格段に難しくなる。どう見てもキャパオーバーだが、いっぱいいっぱいになりながらも、母と3人の娘たちは諦めずに奮闘する。父を否定することなく、父のことで姉妹が険悪になってしまうこともない。病状の進行と共に、介護が手に負えなくなってゆく様子は、読んでいても辛い。その一方で、その父に寄り添うことを放棄しない母と娘たちの姿は温かい。どこにあるのかわからない父昇平の気持ちが語られることはないが、不幸ではないと思いたい。

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    2026年04月20日
  • 水は動かず芹の中

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    何度も挫折しそうになりながらなんとか11日かけて読んだ。★ふたつかな?と思いながらも三つは中島京子さんへの敬愛を含めて。
     最初は面白いな、と思ったけど、その後なんだかページがちっとも進まなくなった。もっと言えば、苦痛で苦行のような読書。 
     秀吉の朝鮮出兵というテーマはとても興味があるのだけど、その興味にいくら読んでいっても乗っかれなかった。それにその人物(?)の設定にも不可解感がずっと付きまとって、よくわからないままに終わってしまったのでした。
     「利休にたずねよ」を読んだときでもそうだったけど、秀吉ってどんどん印象が悪くなってゆくなぁ。

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    2026年04月11日
  • 水は動かず芹の中

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    「秀吉の朝鮮出兵」について、河童族(水神)が見聞きしたことを記録した文書「水神夜話」。その内容を、朝鮮出兵の拠点となった佐賀で、現代の作家が、水神と何か関係のありそうな?陶芸家夫妻から聞くという話。
    「秀吉の朝鮮出兵」は遠い昔、歴史の授業で習ったけれど、「そういう事実があった」程度しか教わらなかったので、こんなに大勢が亡くなった、16世紀最大規模の国際戦争だったと初めて実感した。
    河童の記録という体裁なので、本作には幻想的だったりユーモラスな雰囲気もあるのだけれど…
    何故戦争をするのかよくわからないまま始まった戦争であることや、なかなか終わらせることができずに無駄に続けられたこと、トップ(秀

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    2026年04月07日
  • 花桃実桃

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    淡々と日々は過ぎていくが、色々もあって、なんとなくやりすごしたり、後悔したり、まんざらでもなかったり、そんなことがいっぱいつまってる。自分もこれでいいのかも、となんとなく思えた。

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    2026年03月25日
  • 小さいおうち

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    ネタバレ

    期待してない本に限って、おもしろい。女中として時子奥さまを支え続けたタキ視点の物語、かと思いきや最後は甥の健史にバトンをパス。タキが終生まで抱えていた秘密が明かされる過程ではゾクゾクしました。板倉から見た奥さまと女中の関係。タキは賢い女中であろうとしたのか、奥さまに秘めた想いを持っていたのか。答えは作者の中だけにというのが残念ですが、読めてよかった。好きな作品です。

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    2026年03月24日
  • 坂の中のまち

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    現実的な話の中にファンタジーのような話の展開があり、理解が追いつかないところもあった。コロナ禍の話もあり、自分にもそんな時があったなと思い出させられた。

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    2026年03月08日
  • 今日もぼーっと行ってきます

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    姫路城は忍びよけの為シャガが植わってます。
    シャガは根っこからスポッと抜けるそうです。
    忍者がシャガを掴んでコロコロリ
    子供がシャガを見るたびにコロコロリ~と歌っていたのを思い出しました。
    あんまりシャガシャガだったので。



    大谷資料館にはアンディ・ウォーホル展に行ったなぁ~
    大谷石をしょってのマリリンモンローは迫力あったなぁ。


    伊能忠敬が1800年の蝦夷地測量の最初の一歩を踏み出した像があったのは、富岡八幡宮だったなぁ
    忠敬もアサリ飯を食べて出かけたのかしら?


    ぼーっ とするためには
    こんなに事前リサーチがいるの?


    来週、池上梅園に行こうと。









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    2026年03月08日
  • 水は動かず芹の中

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    ネタバレ

    秀吉の朝鮮出兵を止めるべく、水神(河童)が奔走した話を語り継ぐ「水神夜話」を、著者が陶工から聴いてしたためた本。という体をとっている。
    水神と人間が目に見えて共存する世界を、史実を背景にして書いている。このよくわからない設定を最後まで読ませるのは、著者の筆力だろう。
    ただ、途中で何を読まされているのか、よくわからなくなってくる。登場する河童たちは基本的に人間と似た思考回路を持っているので(「嘘」が理解できないことを除けば)、あまり面白みはなく、河童独特の世界に浸れるわけでもない。また史実がベースになっているが、あくまで河童とそのまわりの人々が主役なので、歴史のダイナミックさに没頭できるわけでも

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    2026年03月06日
  • 今日もぼーっと行ってきます

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    ぼーっと出来るところに行く紀行本。
    東京から近場もあれば、ちょっと遠出もして、ぼーっとというよりは活動的(笑)

    ちょっと遠いけれど、「伊能忠敬記念館」の千葉の佐原には行ってみたいなと。伊能忠敬って、改めて知ることもあり、なんだか俄然興味が湧いてきました。

    近場をぼーっと行くのは、私も得意?です。

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    2026年03月04日
  • 今日もぼーっと行ってきます

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    中島さんが、目的もなく何も考えずにぼーっとお出掛けしてくる日帰りお出掛け記。
    ぼーっとするのは難しい昨今だけど、私も心を空にしてぼーっとお出掛けしたいなぁ〜。
    特に伊能忠敬記念館には行ってみたい! 
    ぼーっとじゃなくなっちやうけど 笑

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    2026年03月01日
  • 妻が椎茸だったころ

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    はじめましての作家さんの短編集です。完全にタイトル買いですね。

    読み始め、独特の表現をする方で最後まで読み切れるか心配だったけど、一癖あるキャラや歯に衣着せぬ会話が面白かったです。

    最後にどんでん返しもあり、ひとつひとつの話も短めなので繰り返し読むのが良さそうですね。

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    2026年03月01日
  • 長いお別れ

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    認知症になった父の世話をする母、娘3人。
    父の介護は、母に背負い切れるものではないが、自分で全部できると思い、必死に介護をする。どんどん色々なことがわからなくなっていく父にも、自分を思う気持ちが残っていることに喜び、安心を感じて。
    それでも色々な問題が起きて、娘たちも放って置けなくて、それぞれの人生が交差していく。
    10年間をかけて衰えていった父は、どこへ「帰りたい」と思っていたのか。その期間で、何をしたのか、何が残ったのか。

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    2026年02月13日
  • 妻が椎茸だったころ

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    実は別の本経由で本書を知り、原作(?)はどんな感じなのか気になって読んでみた。
    短編集で、どのお話も熱を出した時に見る夢、という感じだった。

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    2026年02月02日
  • 水は動かず芹の中

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    想定とタイトルからは想像つかない歴史小説

    唐津の不思議な陶芸家夫婦がスランプ中の小説家に語るのは、あるひとつの器にまつわる伝承
    ここから秀吉の朝鮮出兵に話が広がり、なんとか戦争を食い止めようと奔走するのは九州の殿様であったり、水神と呼ばれる河童であったり

    口伝えなので、話は行ったり来たり
    何が本当の歴史なのかを気にしすぎるのはきっと野暮で、人間の凄まじい欲望がこれだけの人を不幸にするんだと呆れながら苦しくなった

    全体的に散漫な印象はあって、焦点が定まらないけど、口伝えの伝承物語の雰囲気のため敢えてなのかなと感じた

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    2026年01月28日
  • 水は動かず芹の中

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    ちょっと不思議な歴史小説。
    作家のわたしが焼き物体験をしようと訪れた唐津の窯で、陶芸家のサワタローさんとその妻のナミエさんから『水神夜話』という水神の伝承を聞くという話です。
    『水神夜話』は、河童(物語の中では水神)の目線で、豊臣秀吉の朝鮮出兵である文禄・慶長の役が語られます。
    装丁が美しくて手に取りましたが、この表紙で歴史物とはなかなか想像できないかと。
    朝鮮出兵は本当に酷い戦争というかただの虐殺であり、教科書だと1行2行でまとめられていますが、豊臣軍のやったことを詳細に描写されると改めてあんまりの酷さに絶句します。河童たちは必死に戦争を止めようとするのですが、読者はこの戦争が止まらないこと

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    2026年01月21日
  • 樽とタタン(新潮文庫)

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     子どもの頃の思い出って、大人になった今他者の記憶と擦り合わせてみると、全く事実と異なっていたりと余りにも曖昧で朧気。
     でも事実と異なっていようと思い出の本質は変わらないだろうから、その記憶が嘘か本当かを探ろうとするのは無粋なのかもしれない。

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    2026年01月14日
  • 長いお別れ

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    ずっと前にタイトルが気になって買ったまま寝かせに寝かせてた本。かなり熟成!!

    認知症か〜、周りでなった方が1人もいないので想像つかないけどかなり心が乱されそうだ。
    悲しいけどあたたかさも感じる作品でした。
    長いお別れ、いるのに遠ざかっていくんだね、本当そうだなぁと思った。

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    2025年12月30日
  • いつか、アジアの街角で

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    台湾旅行のお供に読みました。飛行機などの移動中に読むのがちょうどいいボリューム。台湾や香港の食べ物や文化にまつわる短編集。探偵事務所の話が好きでした

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    2025年12月21日
  • 彼女に関する十二章

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    ネタバレ

    中島京子さんの作品なら、間違いはなさそうと思って手に取った本。開いてみてビックリ。この作品は婦人公論に連載された作品だった。しかも元ネタ(?)は、やはり婦人公論で昭和28年に連載された伊藤整「女性に関する十二章」。
    私が婦人公論を定期的に購読し始めたのは2016年ごろなんで、この作品のことは知らなかった。伊藤整は名前は知ってても、読んだことあったっけ⁇ 国語便覧で見たかもしれない。
    主人公聖子はほぼ著者を思わせる。ま、単純に同じ年ってだけなんだけど。私自身も同世代。ただ、今となっては、ずっと年下だ。
    伊藤整の本に倣った章立て。困った連載を頼まれた夫、守。女っ気のない息子、勉。が、連れてきた愛想

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    2025年12月19日
  • かたづの!

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    歴史というのは実に面白いというか、こんな風に突然に女城主の話が描かれて、しかも史実ではないか。今や話題の初の女性総理大臣も、なってしまえば既成事実というか、普通に受け入れられて、このあたりの日本人の感覚?は面白いのう。
    でもって主人公は女性らしさの細やかさとかではなく、女性であること以外は至って普通というか、なんだか現代のドラマを見てるような。いや、要はすぐに戦争やら切腹やら言い出す男どもを説得する主人公が、なんかオカンみたいな感じで不思議な雰囲気なんよなぁ。
    その分ドカンてな盛り上がりはないけども、淡々と進むのですよ。

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    2025年11月22日