中島京子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
【本の内容】
「結婚することにした」ある日突然、妹から告げられた桐畑露子。
お相手は台湾の青年らしい。
おくてな妹が自分より先に結婚なんて…27歳、無職で妹の家に居候中の露子は、落ち着かないながらもしぶしぶ職探しを始める。
実は彼女も恋人からプロポーズされていたが、乗り気になれないのだった―。
娘の国際結婚に戸惑う両親も巻き込んだ、迷走姉妹のユーモラスでちょっとビターな物語。
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恋愛に恵まれてきた姉が、おくてなはずの妹に結婚で先を越され、その動揺をコミカルだけれど繊細な筆で描く。
行き当たりばったりの結末のように見えて、救済がそこにはある。
文学作 -
Posted by ブクログ
【本の内容】
15年ぶりに、しかも誕生日に、部屋に恋人未満の男を招くことになった36歳の由紀子。
有休を取り、ベッドの到着を待ち、料理を作って待つが、肝心の山田伸夫が…来ない!
表題作ほか、新入りが脱走した相撲部屋の一夜を描く「八十畳」。
やもめ暮らしの大叔父が住む、木造平屋に残る家族の記憶をひもとく「私は彼らのやさしい声を聞く」など、“7つのへやのなか”を、卓越したユーモアで描く傑作短篇集。
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ちょっと探せばどこにでもいそうな、垢抜けない普通の女の人が登場するのですが、その人のキャラクターに引きずられて、友達の日常を見ているような気さえしてくる、なんと -
Posted by ブクログ
ネタバレある旅行会社が1989年に企画した、香港行き「迷子付きツアー」。
それは、何かを忘れてき た気持ちを演出するためにわざと人を迷子にさせるというものだった。
それから十数年後、香港で「迷子」になったらしい青年にまつわる記憶が錯綜する。
アイデンティティの喪失とか、虚実入り混じる人の記憶の脆さとか、底知れぬ深いテーマを持った話です。
それを感じさせずさらりと描き、とらえどころのない魅力を発揮しています。
何かを置いてきたような気がするだけど、それが何か分からない。
日常からこぼれて落ちていく、言葉に出来ない感情に言葉を与え、くっきりとした輪郭を与えてくれた気がしました。
なかなか捉えにくい感情