中島京子のレビュー一覧

  • 平成大家族

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    一気読み。そして初読みの作家さん。とにかく読みやすかったです。本当は平成のうちに読んだほうが良かったのかもf^_^;
    まぁフィクションとはいえこんなに大団円で終わって良いものかと、ひねくれ者は思いました。
    でもちょっと泣いたり笑ったり共感したりできる本です。不妊治療の辛さにわかるわかると共感し、中学生のいじめに怖っ!とおののき、克郎がんばれとちょい泣きし。
    ほか作品も読んでみたいです。
    いつもの脳内再生は、龍太郎さんは中村雅俊さん、春子さんは風吹じゅんさん、逸子さんは広末涼子さん、友恵さんは深田恭子さん、克郎くんは松山ケンイチさんでした☆

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    2019年07月09日
  • ゴースト

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    ネタバレ

    *目をこらすと今も見える鬱蒼とした原宿の館に出没する女の子、二〇世紀を生き抜いたミシン、おじいちゃんの繰り返す謎の言葉、廃墟と化した台湾人留学生寮。温かいユーモアに包まれ、思わず涙があふれる7つの幽霊連作集*

    幽霊のお話と言うよりも、目には見えない、あたたかくて柔らかくて大事な何か…のお話。特に「ミシンの履歴」と「きららの紙飛行機」が心に染入る。中島京子さんの、淋しくてやるせないのにほわりと温かな何かが残る読後感が好き。

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    2019年06月19日
  • 明日町こんぺいとう商店街 招きうさぎと七軒の物語【電子限定特典付】

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    スカイツリー近くにある架空の商店街、明日町こんぺいとう商店街。昭和の香りの商店街のお店を舞台に、それぞれの作家が一話づつ書き下ろす。
    それぞれの話に、他のお店が登場したり…。続編3まで刊行中。

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    2019年03月22日
  • ツアー1989

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    15年前、「迷子付きツアー」なる奇妙なツアーが実施されていたという。現地で不意に姿を消す参加者がいることで他の参加者になんとも言えない喪失感や余韻を残すための手法だという。
    そのツアーに絡む手紙と、それを受け取った15年後の人々の話。

    話の設定を理解するのがちょっと大変。

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    2019年03月21日
  • 明日町こんぺいとう商店街 招きうさぎと七軒の物語【電子限定特典付】

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    還暦後の遊び場‥探さなくては‥いや、自分で作るのか。さて、私はどんな遊び場を作ろうかな!
    商店街7つのお店の物語、「伊藤米店」が好みかな♪

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    2019年03月02日
  • ゴースト

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    幽霊をモチーフにした7編の連作集。
    7編いずれも、先の戦争と戦後に何らかの関わりを持つ。
    ただ、連作といっても、各作品の舞台や登場人物には何の繋がりもないし、作風も見事なくらいバラバラ。

    ネット上の感想をいくつか眺めてみると、戦争孤児を題材にした『きららの紙飛行機』、SFっぽい作風の『キャンプ』あたりが好評価のようだが、反戦臭が直截的過ぎてやや鼻につく。
    人を描いて教条的になるよりも、『原宿の家』『ミシンの履歴』『廃墟』など、建物やモノに化体して時の流れを感じさせる作品が好ましい。
    そういえば、作者の直木賞受賞作は『小さいおうち』だったね。

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    2019年01月06日
  • ゴースト

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    タイトルの示すとおり、ゴーストの登場する7編からなる短編集。

    幽霊といっても怖がらせるオカルトではなく、背景にある戦争や昭和の設定がうまく生かされていて、現実の出来事とリアルに結びついている。
    亡くなった人たちの切ない思いを、今を生きている私たちが受け継いでいくことの大切さを静かに教えてくれる一冊だった。

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    2018年06月19日
  • ゴースト

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    温かい気持ちになったあとに、思わず涙があふれてしまう。
    ――風格のある原宿の洋館はGHQの接収住宅でもあった。
    そこに小さな女の子はなぜ出没するのか?
    戦時中、「踏めよ 殖やせよ」と大活躍し焼夷弾をあびながらも生き延びたミシンの数奇な運命とは?
    少しぼけた仙太郎おじいちゃんが繰り返す、「リョーユー」という言葉の真意は孫娘に届くのか?
    おさるのジョージの作者たちは難民キャンプで何をしていたのか?
    やわらかいユーモアと時代の底をよみとるセンスで、7つの幽霊を現代に蘇生させる連作集。

    【目次】
    第一話 原宿の家
    第二話 ミシンの履歴
    第三話 きららの紙飛行機
    第四話 亡霊たち
    第五話 キ

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    2018年06月17日
  • ゴースト

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    これだけ科学も医療も発達しているのに、話からにことは数え切れないほどある。
    見えるものだけが真実だとするのはあまりに乱暴で短絡的だ。

    本書は「ゴースト」にまつわる七編の物語だ。
    『ミシンの履歴』
    祖母が使っていたミシンを思い出した。
    祖母は工賃をもらって仕立物をしていたそうだ。
    幼い頃は手作りの手提げや服や色々なものを作ってもらっていたけれど、既製品の方がカッコよく見えて、使うのが少し恥ずかしかった。
    それでも、祖母のミシン部屋は好きで、いつもそこにいたものだ。
    私の思い出はともかくとして、戦前から戦後にかけてミシンがたどった歴史は九十九神と化したミシンの思い出だ。
    必死で生きてきたあの時代

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    2018年06月09日
  • 均ちゃんの失踪

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    ネタバレ

    どうしようもない男は
    優しさとダメさを抱えながら変わらない。変われない。
    一方、女たちは苦しさと対峙して変わってゆく。
    愛情ゆえにその失踪、喪失に悩み、苦しみ、
    もがきながらも自らの想いと闘う。
    ラストに哀しみのなかにスカッとする思い。
    読後に前向きになれたのは、私も女だからかな。

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    2018年05月20日
  • ゴースト

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    幽霊をモチーフとした短編7編。原宿の家、ミシンの履歴、きららの紙飛行機、亡霊たち、キャンプ、廃墟、ゴーストライター。

    戦争時代のグレーの夢のイメージ。現代から離れた過去があるところ。

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    2018年04月09日
  • 竹取物語/伊勢物語/堤中納言物語/土左日記/更級日記

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    森見さんの竹取物語目当てで読んだ。真面目なようで小馬鹿にした感じが面白い。伊勢物語と堤中納言物語も予想外に面白かった。平安時代って和歌のセンスが問われて大変そう。代筆多かったんだろうな…。

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    2018年04月02日
  • ゴースト

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    目には見えないけれど、無力だけれど、人を恨んだり祟ったりもできないけれど、いろんなところにいっぱいいるゴーストたち。そんなゴーストたちを描いた七編の短編集。

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    2018年03月29日
  • ツアー1989

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    なんだか、なんだか不思議な話だった

    ネタあかしが、絶妙で。
    なんとなくスッキリしたような、
    でも冷静に振り返ると、しっかり説明なんてされてないような
    それこそ自分が参加したツアーが
    実は迷子つきツアーだった、ということに
    気づくはずもない、一旅行者のような

    そしてやはり
    アジアの雑踏に、行きたくなった

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    2018年03月18日
  • 冠・婚・葬・祭

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    ネタバレ

    冠婚葬祭にまつわる4つのお話。
    読み進めていくうちに、登場人物のつながりもわかって面白かった。
    中島さんは、日常の風景や登場人物の心情を描くのが本当に上手。
    最後のお盆を読んで、自分自身もお盆の集まりがあった頃を思い出してノスタルジーに浸ってしまった。
    家族のつながり、人とのつながりをもっと大切にしたいと思えた一冊。

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    2018年02月12日
  • ゴースト

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    タイトルから怪談的な話を予想していたのだが、1番心に残ったのは反戦のメッセージだった。特に未練を残して死んだ人たちがあの世に渡る前にいる「キャンプ」の話が印象に残った。

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    2018年02月03日
  • ゴースト

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    ネタバレ

    ミシンの履歴、きららの紙飛行機、キャンプがお気に入りかな。作品によって好き嫌いがありそう。何かしら戦争が絡んでいて、中島さんらしいといえばらしい。けど、思わず涙はしませんでした。

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    2017年12月20日
  • かたづの!

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    女大名、その波乱万丈の一生。

    骨太の歴史小説かと思いきや、河童も出てくるし、羚羊の角が語り手だし、ファンタジーのよう。

    「戦でいちばんたいせつなことは、やらないこと」を信条に祢々は、次々と降り注ぐ過酷な運命に立ち向かう。矜持よりも命。でも、分かり合えないこともある。異なる意見の人もいる。これが祢々の一人称だったら、もっと引っ張られたり、反発したりしたかもしれない。でも、語り手は角なので俯瞰的になっている。河童の話もあって、民話や伝説のようだ。そこが他の歴史小説と違う。

    今年の大河ドラマがちょうど井伊直虎で、祢々も尼になっているからか、どうしても脳内イメージは柴咲コウになってしまう。で、こ

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    2017年12月21日
  • 平成大家族

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    30を過ぎた息子、90を過ぎた姑と暮らす夫婦の元へ結婚して出ていった娘たちが戻ってくる。
    長女は夫と息子の家族と共に。
    次女は離婚して。その後、子供が宿っていることに気付くといった具合。
    そこが昔の家族とは違い、平成となっている所以なのだろうなぁ。

    2017.12.15

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    2017年12月15日
  • ゴースト

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    ゴースト、幽霊に関する短編。
    第一話の『新宿の家』が好き。
    こんなにうっとりしたのなら、相手がゴーストであってもいいじゃない。都会の中で時間が止まったような場所ってそれだけで味があっていいもんだな。

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    2017年12月07日