【感想・ネタバレ】坂の中のまちのレビュー

あらすじ

「隣に座るって、運命よ」
文豪ひしめく坂だらけの町の不思議な恋の話。

上京して大学に通う〈わたし〉の隣に座った〈エイフクさん〉は、
ちょっと好みの見た目をしていた。

江戸川乱歩『D坂の殺人事件』の別解(!?)、
遠藤周作『沈黙』の切支丹屋敷に埋まる骨が語ること、
安部公房『鞄』を再現する男との邂逅、
夏目漱石『こころ』みたいな三角関係……。
風変わりな人たちと、書物がいろどる〈ガールミーツ幽霊譚〉。

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Posted by ブクログ

女子大生の物語としても面白いが、文学作品紹介と文京区案内が織り込まれているので、何重にも面白い。文学好きで文京区に縁のある人は必読かも。時代の世相や課題にも触れられているが、全体的には軽く明るい気持ちで読める。

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2025年05月30日

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文京区にある坂がいっぱい出てきて興味深い。
実在する坂なので聖地巡礼したくなる。
永福さんの若干面倒くさいトコロは嫌いじゃないけど、長く付き合うのは大変なのでは、と余計な心配をしてしまう。エピローグだけでは収まらない続きの続きが知りたいなぁ。

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2025年02月19日

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大学進学で祖母の友人の家に居候することに決まった坂中真智。
祖母の友人志桜里さんはなかなかの坂フェチであった。
小日向は文豪が住んでいたり小説の舞台になっていたりするところのようで、夏目漱石や森鴎外などの名著も登場する。

初っ端のメアリー・マックニールさんとの不思議な飲み会が最高に面白かった。
んまりおもしろかったので1日で読んでしまいました。

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2025年02月15日

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ネタバレ

ちょっとは知ってる地域だね小日向~真智は富山からO女子大に進学が決まり大学から徒歩15分祖母の親友の家に住まうことになったが、その久世志桜里こそが実の祖母で、坂マニアであった。教室の隣に座り友となった鹿児島出身の「よしんば」ちゃんに誘われたインターカレッジのサークルに出掛けて遅刻して知り合ったエイフクさんと知り合い、二重暗号で告白され恋人に発展した。新型コロナの蔓延で危機に瀕したが、神戸の大学の助手になったエイフクと一緒にアパートを探す真智は京都に本社がある文具メーカーに就職が決まった~幽霊や憑依者、作中人物、恋のライバルまで出てきて終わってしまい、どうなの?と考えていたら、書き下ろしのエピローグで説明してくれているが、最高学府卒業者の進路が地元の学習塾って、あまりにも夢がない。バレエ留学はありそう。小日向を巡るトリビアは面白かったけど

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2025年11月16日

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東京の坂にとっても詳しい祖母の親友の志桜里さんと一緒暮らすことになった真智。
東京には志桜里さんの話を聞いているととにかく坂が多いことがわかる。
志桜里さんの坂の話に引き込まれ、そのせいでか文京区辺りが舞台だったり、住んでいた作家の作品などの世界に迷い込んでしまう真智。
読んでいる方も話の中に引き込まれていく。
志桜里さんと真智親子関係、祖母の関係も面白い。
この話に出てくる坂に行ってみたくなった。
行ってみたら小説の世界に入り込めるかなぁ。

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2025年11月10日

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坂のまち、だと何となく和む風景を思い浮かべるが、坂の「中の」まちと聞くと陰陽いろんなイメージが飛び交う。実際まちを舞台にしたエピソードがリアル且つエグくていい意味で感情を裏切ってくる。しかも文豪の名作を重ね合わせてシンクロナイズされたストーリー展開はちょっとしたタイムリープ感もあって何気に惹き込まれる。

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2025年10月25日

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坂の多い町の話
地名や坂の名前が多く土地勘が無いからいまいち想像が追いつかなかったが
日常プラス非日常感が楽しめた

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2025年09月04日

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まず装丁が可愛い 読む前からワクワクする
富山に住む真智は亡き祖母の親友である志織里の家で下宿させてもう事になる。そこは東京の日向坂にあるのだが近くに曰くありげなキリシタン坂始め数々の坂がある場所。坂にまつわる文豪の話が出てくるので、それらの本を読み返したい。

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2025年07月06日

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たくさんの坂のある町、小日向が舞台のお話。 実際の文学作品とともに流れるお話にワクワク。エイフクさんの気遣えない感じには不思議と腹は立たなくて可愛らしさを感じましたw 今度のお休みに実際にお散歩してみようかな

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2025年04月11日

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土地勘がないので、暖かい日にちょっと行って、その辺りを散歩してみたい。
少し不思議で微笑ましく心地よい小説、コーヒーよりミルクティーが合うような。

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2025年03月25日

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ネタバレ

富山から東京の女子大へ進学した真智は、祖母の親友・志桜里さんの家に下宿することになる。
ちょっと風変わりでマイペースな志桜里さんとの生活は、大人になる前の真智にとってとても刺激的で、影響力は絶大だろう。読んでいてとても心地よい。
私もこの年頃にこんな大人と出逢っていたら良かった、と思わずにいられない

志桜里さん家にある本棚の「小日向」コーナーがとても面白そう。元々、木内昇さんの『茗荷谷の猫』が好きだったので、この界隈の話が出てきてとても嬉しい。
"文学地図"は私もほしい。"文学地図"片手に東京巡りするの面白そう。普段坂道は苦手だけれど、こんなに古のエピソード満載の坂道なら楽しめそう。近所にこんな文学名所があるなんてほんと羨ましい。
江戸川乱歩の『D坂の殺人事件』が読みたくなった。すごく気になる。

真智の不思議体験は、本好きにはたまらない。幽霊は苦手だけれど、こんな体験ならしてみたい。

ただラストが唐突に終了した感じでちょっと物足りなかった。せっかくの心地よい時間が急に終わってしまって寂しい。もうちょっと読んでいたかった。

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2025年03月22日

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2章目の「隣に座るという運命について」が以前読んだアンソロジーの「いつか、アジアの街角で」という本にも収録されていた。
そうとは知らず思いがけない再会を果たせてなんだか嬉しかった。
他の章も名作たちの世界を感じられてわくわくしながら読んだ。

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2025年02月26日

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ネタバレ

連作短篇6篇
大学生になり富山から東京に出てきた坂中真智(タイトルと響きあってる),下宿先は今まで知らなかった実の祖母の家、小日向の地と坂に囲まれた場所で起こる不思議。章ごとに小日向に関わった文学作品とそれに関連するお話が広がって地味に面白い。

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2025年01月29日

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関連する本を読んで坂道を歩きたくなる、そんな物語。物語の舞台になるほど、話題にしたい何か特別な魅力があるのかもね。

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2025年07月12日

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ネタバレ

中島さんの今まで読んだ小説はどれも面白かったので期待値が高すぎた感はあります。
主人公は東京の大学に通うため、祖母の親友の家に下宿することになります。物語は主人公とその親友のおばあさん、付き合うことになる台湾人の青年、大学の友人の関係で進んでいきます。肝となるのは、下宿先である茗荷谷の近くの小日向台というところ。多くの小説の舞台になった場所が近在にたくさんある。登場人物も昔の小説との関係が深いし、祖母の親友が近在の坂マニア。
主人公と彼氏の恋の成り行きもありますが、祖母の親友と主人公との関係が一番のポイントとなっています。
ちょっと残念だったのが、最初の方の幻想小説的な部分が後半薄れてしまったこと。
昔の小説の登場人物と本作の登場人物のクロスオーバーがもっと読みたかったです。

竹蔵

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2025年06月16日

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ネタバレ

中島京子の本は柔らかいイメージで読みやすいけど、中身は意外に不思議な内容だったりする。
東京の大学に進んだ真智が住むことになった祖母のお友達のしおりさん、実は本当の祖母だとわかるんだけど昔の作家とか出て来て楽しかった。

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2025年06月15日

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ふたつ目に『よしんば』が出てきて以前読んだことある『いつか、アジアの街角で』の中の話の前後のつながりがわかった。

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2025年05月25日

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名作小説の登場人物たちと、かわいい本だったな。こういうシリーズもっと色々な本で読んでみたい
エピローグがとても短いのに見たいところ全部ぎゅっとされていて美しかった

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2025年05月22日

Posted by ブクログ

大学進学と共に上京してきた坂中真智は、祖母の友人の家に下宿することになる。小日向台にあるその家に住む志桜里さんは東京の坂について詳しい人だった。
坂の中の家に住み大学生活を送る真智と友人や志桜里さんとのやや風変わりな日々を描いた作品。
最初の友人が古風な話し方をする、あだ名が「よしんば」だったり、祖母の友人と聞かされていた志桜里さんが実は本当の(生物学的)祖母だったり、知り合った男子学生が昭和の文豪が好きで、作品に出てくる場所を歩いて散策するのが好きな「オタク」だったりと登場人物が面白い。
東京の坂道や文豪達の作品について詳しく描かれていてその紹介としても読める。

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2025年05月20日

Posted by ブクログ

ネタバレ

幽霊部員が幽霊じゃなかった!よしんばちゃんが自分でそう呼べって言うのがかわいい。主人公の名前は読後に他の方のレビューを読んで気づいた。まんまじゃないか!

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2025年05月18日

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読み終わったあと、深夜にも関わらず
文京区の地図を開き見入ってしまいました。
本郷〜茗荷谷辺りをお散歩していると
ひょっこりと文学碑に出くわし、
名作縁の地を歩いていることに喜びを感じたりすることが良くある。
そして、この辺りは本当に坂が多い。
うっかり転げ落ちてしまうのではないかと
躊躇してしまうような急な坂があちこちに出没するのです。

「日本文学」と「坂」この何故か切っても切れないような二つの言葉が
物語の中へ誘います。
古さと新しさが同居する文京区の街で、
過去と現在を行ったり来たりするような物語。
不思議なことが起きても、さもありなん
・・・だと思うのです。

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2025年05月06日

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面白かった!文豪と坂の関係が面白くて、東京の古地図を購入してしまった。
「うらはぐさ風土記」に似た、初老の女の人と女子大生が出てくる。友人も似たタイプだったりして。
この話の主人公の恋愛がめっちゃよかった。文学好青年との淡々とした恋愛模様が氷室冴子のクララ白書みたいで。

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2025年05月04日

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 気になっていた本、茗荷谷って丸ノ内線乗ってる時に後楽園と池袋の間にある駅でしょってぼんやりとしたイメージしかなかったけど、小日向という土地とさまざまな坂に愛があって、ついには茗荷谷駅で降りてしまいました。聖地巡礼です。といっても、茗荷谷駅から坂を歩いていたら江戸川橋駅に辿り着いてしまったんですが……(小日向台を突っ切りました)。実際に歩いてみると、いかに坂が急で台地であるかを身をもって知るだけでなく「ああそういうことか」とさらにイメージがわいて良かったです(ただ、だいぶ疲れました)。
 D坂は再読して「いやそんな」思ったし、最後の方の夏目漱石の「こころ」とリンクには、個人的には感じ入るものがありました。知ってまた読むと楽しい一冊です。

余談:江戸川橋駅の近くまで降りてしまいましたが、美味しいパン屋さんを見つけることが出来たので、素敵な出会いに感謝です。

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2025年04月29日

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東京・小日向を舞台に、女子大生の真智が祖母の友人・志桜里さん宅にいそう東京・小日向を舞台に、女子大生の真智が祖母の友人・志桜里さん宅に居候することから始まった日々を緩やかにユーモラスに、時に不可思議に描く。

志桜里さんの、真智に対して付かず離れずといったスタンスが心地良い。一方で小日向愛は激しい。

江戸川乱歩「D坂の殺人事件」
遠藤周作「沈黙」
安部公房「鞄」
夏目漱石「こころ」

他にもいくつもの文学作品が登場する。
東京は都会だけに舞台にした作品も多い。
そして意外と坂の町でもあるのだなと思う。

真智が出会った人々は幻なのが現実なのか、夢なのか幽霊なのか。
振り回されている人が現実というのも面白い。

一番驚いたのが志桜里さんの話で、『劇的要素』の話なのに、それをドラマチックに描くのではなく飄々と受け入れてしまうのが中島さんらしい。

皆さんが書かれているようにエピローグがさらりとしすぎて物足りなかった。だがそれも中島さんらしさだろうか。

明智小五郎シリーズ好きとしては、『D坂~』の新解釈はなかなか興味深かった。

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2025年04月23日

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ネタバレ

【収録作品】フェノロサの妻/隣に座るという運命について/月下氷人/切支丹屋敷から出た骨/シスターフッドと鼠坂/坂の中の町/エピローグ

坂中真智は、大学入学を機に上京し、亡き祖母・澄江の親友、久世志桜里が営む下宿屋に住むことになる。

ガールミーツ幽霊譚とあったので、もっとファンタジー寄りのものを想像していたが、違った。
ひょいとさまざまな文芸作品の名が出てくるので、再読したくなる。
現実とリンクしていてコロナ禍の状況にも触れられている。その後はさらりと。

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2025年04月07日

Posted by ブクログ

坂の名前、確認しながら春の一日、文学散歩いいかも。陽だまりのネコも歓迎してくれるかも。それにしても、新型コロナ。遥か昔の出来事のよう。喉元過ぎればなんとやら…。「台湾じゃ、日本の検疫は、仏系って言われてるんだよ」「ザル系」って。確かにそうだったなあ…。

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2025年03月11日

Posted by ブクログ

不思議な話だった。
坂好きにはたまらないかも。確かに東京は坂が多いです。あとこれに出てくる本を読んでたらもっと楽しいでしょうね。友達のよしんばが面白い。なかんずくとかゆくりなくとか日常生活で使ってみたい。

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2025年02月13日

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大学入学を機に上京し、文京区に住む祖母の親友宅に下宿することになった坂中真智。文京区は坂が多く文豪が多く住んでいた街でそこで不思議な体験をしながら、大学生活を送る物語。

読み終わってから、タイトルが主人公の名を捩っていることに気がついた。

中島京子さんはとても読みやすくて好きなんだけど、これは淡々とした感じで全然好きになれなかった。祖母の澄江さんとその親友、志桜里さんの話はもっと読みたかったなぁ。

ただ、『D坂〜』とか『こころ』とか『鞄』とか出てきて、学生時代読んだぞ懐かしいとなった。

最後のエピローグも「えっ、これだけ?」ってなる。きっと私だけでなく、読んだ人みなそう思うと思う。

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2025年01月16日

Posted by ブクログ

上京して1人暮らしをする女子大生が主人公の小説。東京の色んな坂道がかつての有名作家の一場面や暮らしていた場所に即した話題で綴られる。子供の関係で一時期過ごした伝通院の春日通りの坂道が懐かしい。東京は坂道だらけの街だと再認識した。

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2024年12月31日

Posted by ブクログ

まず、物語の内容が詰め込まれたような装丁画の雰囲気が、細かくていい感じだなと思いました。

大学進学を機に上京した坂中真智の下宿先は、亡き祖母の親友の久世志桜里の家でした。そこから物語は始まります。

どこまでが本当なのかと思ってしまうような出来事が続いた物語でした。志桜里さんと真知の祖母の深い繋がり、真知の個性的な友達とのこと、エイフクさんとのやり取りなどと比べて、文豪のことやその小説の中身を深く理解していないと、そうなんだという感じを受けるしかない場面もありました。

その中で、志桜里さんの話を読むうちに、文豪が住んでいた場所とか、小説に出てきた場所が近くにあるのは、羨ましいなと思いました。

「隣に座る運命について」では、学生の時はそんな感じで友達になったりしていたなと、懐かしく思い出しました。

終盤、コロナ禍も描かれていましたが、ずいぶん昔のことのように思えました。真知がこれからどんな人になるのか、知りたいなと思い読み終えました。

「フェノロサの妻」
「隣に座る運命について」
「月下氷人」
「切支丹屋敷から出た骨」
「シスターフッドと鼠坂」
「坂の中の町」
「エピローグ」







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2024年12月24日

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