中島京子のレビュー一覧

  • 彼女に関する十二章

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    台風で外出しない一日の読書でこれをピック。タイトル通りの、50歳の女性が主人公のライトなお話。同い年のだんな、24歳の息子、久しぶりのフルタイムの仕事などなどがプロット。エピソードごとに軽く笑えるシーン多くて楽しい読書だった。

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    2019年10月12日
  • かたづの!

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    八戸南部家→遠野のお家のことは知らなかった。
    マイナーな土地・家の小説は、知らないことが多くて面白く、ありがたい。
    史実に軸を置きつつ、人の感情の彩りがよかった。
    かたづのの語りであるとか、河童のみんなの話はファンタジー。
    歴史的な物語と、時折すっと入るファンタジーな挿話のバランスが良かった。

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    2019年09月12日
  • ゴースト

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    オムニバス短篇集で気に入った作者の本を読んでみた。
    予想通り面白かったので他の作品も読んでみたい。

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    2019年09月04日
  • 平成大家族

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    ひきこもりや離婚やシングルマザー。
    それぞれが抱えている問題は決して軽い物ではないけれど、
    それでも皆が前向きにどこか楽しげに生きていて、
    それが軽やかな読後感になりとても気持よく読み終わる事ができました!

    これから先もいろんな問題あるだろうけど、
    この一家ならだいじょうぶそうですよね。

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    2019年08月29日
  • 明日町こんぺいとう商店街 招きうさぎと七軒の物語【電子限定特典付】

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    「あずかりやさん」からの訪問。
    粒ぞろいの短編集でした。

    「あずかりやさん」の大山さん以外は初読み作家さんばかりでしたが、もっと読んでみようと強く思った方も見つかりました。
    でもとりあえず、こんぺいとう商店街24の物語を全部読んでみようと思います。

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    2021年12月23日
  • 平成大家族

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    「笑顔いっぱいで育ってくれたら」
    という言葉を根底に、上にいろいろ乗せてしまう。

    すくすく育って
    自我が芽生えて
    要望を言うようになって
    社会に出始めて
    解決という頂点への道しるべはきっとなくて、
    その都度頭を悩ませるんだろうなぁ。

    道のりで歌ったり道草くったり
    たまに引き返したり立ち止まったり。
    深呼吸、も忘れないようにしておこ。

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    2019年06月14日
  • パスティス ──大人のアリスと三月兎のお茶会

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    パスティス(パスティーシュ)短編集。
    古今東西多種多様のジャンルから、よくぞここまでという驚異的で破壊力のある発想力。
    森鴎外かよ、武蔵かよ、ホームズかよ、
    ひと作品ごとに酒の席で数人と読んで、好き勝手言い合いたい。

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    2019年06月07日
  • 彼女に関する十二章

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    何気ない主婦の、何気ない日常のお話なのだが、ところどころクスリと笑える部分があり楽しめた。中年になって初めて共感できる部分も多く、たとえば主人公の聖子がちょっぴり生活に関して健康を気にするようになってみたり、冷えを気にしたりなどといった部分でした。

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    2019年05月12日
  • ゴースト

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    ネタバレ

    今もどこかにいるゴーストたち短編。

    原宿のあった古い家で出会った女の正体、少女、若い女性、老婆。
    古道具屋にあった今は動かないミシンが辿ってきた過去。

    浮浪児だったケンタと、母に育児放棄されている現代の少女の交流。
    認知症になったおじいちゃんが、しきりに言っていたリョウユーのこと。

    どこに向かっているのかわからない死後のキャンプで、思いは残された息子たちのこと。

    台湾の知り合いと見に行った日本の廃墟。
    駆け出しのゴーストライターが飲み屋で出会った、ゴーストについて熱弁する彼ら。

    かつて世界中であった、日本でもあった戦争の気配。

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    2019年02月22日
  • 平成大家族

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    出て行った娘たちがそれぞれの理由で戻ってくることになり突然8人の大家族に。
    家族個々の視点で描かれているのが面白い。
    それぞれ抱えている問題は深刻だったりするけどどこかほのぼのしており悲壮感はなく家族っていいなあと思う読後感。

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    2019年02月11日
  • かたづの!

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    ネタバレ

    きっかけ:タイトルがずっと気になっていた。
    読み終わって、これがフィクションであることに驚く。
    そもそも人の言葉がわかる一本角のカモシカが語り部となって、一人の女性が戦国時代を生き抜く様を語ったり、河童が現れたりとかなりファンタジーなのだけど、そんなことを忘れて一気に読んでしまった。

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    2019年01月05日
  • 眺望絶佳

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    ひとつひとつ、後味が悪かったりよかったり、ふしぎだったりいたたまれなかったり、それぞれ読後感の異なる短編、
    それぞれも面白いのだけれど、
    往信と復信がとても良い具合に包み込んでくれている

    復信が何よりもぐっと掴まれるし、
    それを読んだ後にもう一度読む往信もいい

    毎日毎日みているスカイツリーが
    さらに愛おしくなったよ

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    2018年12月06日
  • 明日町こんぺいとう商店街 招きうさぎと七軒の物語【電子限定特典付】

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    アンソロジーはあんまり読まないけど、こういうのもいいもんだ。
    それぞれ文体に個性があってそれも楽しめた。
    今まで読んだことない作家さんも、これをきっかけに手に取ってみようと思う。

    カフェスルス、すてきだなあ。
    こうやって仲間とわいわい夢を形にしていくのが楽しそうで羨ましい。

    商店街の店どうしの繋がりも描かれていて面白かった。

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    2018年11月10日
  • のろのろ歩け

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    なじみのない場所に飛び込んでいくのって、大変だけどやっぱり新しい世界が拡がっていくものなのだなあ。
    アジア圏だと、混とんとしているから、なおさら。

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    2018年10月23日
  • 明日町こんぺいとう商店街 招きうさぎと七軒の物語【電子限定特典付】

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    こういうオムニバス形式のものには手を出していなかったけど、先日、3時のおやつを読んで、なかなかいいかもな…と思って読んだ。結果、とても面白かった。ハズレもなく、小さな繋がりを見つける楽しさもあった。軽いものばかりがあっさり詰まっているのでは?と思ってたけど、どれもしっかりした話だった。よい意味で作者が競い合うのかなぁ。

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    2018年07月21日
  • 明日町こんぺいとう商店街 招きうさぎと七軒の物語【電子限定特典付】

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    これも大阪で買ってきた一冊。
    以前から読みたいと思っていた本です。

    スカイツリーを見上げる下町のかたすみに、
    ひっそりと息づく商店街がありました。
    それがー『明日町こんぺいとう商店街』。

    明日町こんぺいとう商店街を舞台にした7つの物語。
    七人の作家さんのアンソロジー。

    大島真寿美 『カフェスルス』
    大山敦子  『あずかりやさん』
    彩瀬まる  『伊藤米店』
    千早茜   『チンドン屋』
    松村栄子  『三波呉服店ー2005-』
    吉川トリコ 『キッチン田中』
    中島京子  『砂糖屋綿貫』

    読んだことのある作家さんは、彩瀬まるさん、中島京子さんの二人だけ。

    どの物語も心がほんわかします。

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    2018年06月06日
  • ゴースト

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    ゴースト(幽霊)と聞くと、この世に思いを残し、成仏できずに彷徨い続ける姿を思い浮かべてしまう。
    でも「ゴースト」に出てくる7つの幽霊は、哀愁漂う寂しいものだった。
    第五話「キャンプ」戦争により傷つけられた多くの人々。
    難民キャンプの母たちが悲しい。
    第七話「ゴーストライター」より
    <ゴーストはなんにもできない。ただ、横にいて、思い出してもらうのを待ってる> 。
    なにかするのではなく、その人を思い出すのがいいのかな。そして、第四話「亡霊たち」の文中でも書かれている、「靴の話ー大岡昇平戦争小説集」大岡昇平著 を読んでみようか。

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    2018年04月19日
  • かたづの!

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    遠野の羚羊の片角が語る江戸時代唯一の女大名の一代記。
    夫と幼い嫡男を立て続けに失う。二度と大切な人たちを失いたくないと、戦わず困難に知恵と勇気で立ち向かう。
    しかし、謀略と武士を気取る男どもに何度も窮地に陥り、身を削りながら、最後にようやく短いけれど静かな時を迎える。
    河童や、絵か抜け出たペリカンも出てきて、どこまでが事実で、どこからが創作なのか判然としないが、一気に読んでしまった。「小さいおうち」にも似た空気感を感じた。

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    2018年01月20日
  • さようなら、コタツ

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    完全なるタイトル買い。
    ちょっとシニカルで、ぞっとするような場面も時々ある、中島京子ワールド。な、7つの短編集。

    表題作は、15年ぶりに自分の部屋に恋人(未満?なりかけ?)の男を招待することになった36歳の女性が主役。
    しかもそれは自分の誕生日で、出張終わりの彼が夜に来る手筈なのでそれまで部屋の掃除やら料理やらに張り切るのだけど、時間になっても彼は来ず…。
    もう“いい大人”であるはずの主人公の由紀子の奮闘ぶり(と言ってもちょっと醒めてて、だけどどこかが興奮しているようなおかしなテンション)を醒めた視点で描いている。
    由紀子の行動を見ていると、少し切なくて愛おしくなる。そしてラストはほっと出来

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    2018年01月11日
  • 明日町こんぺいとう商店街 招きうさぎと七軒の物語【電子限定特典付】

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    スカイツリーを見上げる下町の片隅にある、架空の商店街。
    大山淳子氏の「あずかりやさん」がとても良かったので、"出身地"である、こんぺいとう商店街のことをもっと知りたくなりました。

    個人商店が立ち並ぶ商店街は、現代では衰退の傾向にあるけれど、こんぺいとう商店街は、たたむ店あり、新しくできる店ありで細々と続いている。
    家業を継いだ若者や、出て行ってまた戻ってきた者、新しい商売の形、幼なじみと小さな恋の話など、懐かしい雰囲気の中で語られる。
    後に行くにしたがって、他の商店の名前が登場するようになって、箱庭世界が充実していくのが面白い。

    一軒目『カフェ スルス』 大島真寿美

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    2018年01月08日