中島京子のレビュー一覧
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本書の舞台は、銀婚式を迎え、一人息子は地方の大学院に進み、今は二人暮らしの家庭。夫 守は小さな編集プロダクションを営み、妻 聖子は経理事務所でパートとして働いている。
ある日、夫がある企業のPR誌に女性論の執筆依頼を受け、参考文献として書棚から60年前のベストセラーエッセイ 伊藤整著「女のための十二章」を取り出し、読み直している。その夫から「君も読んでみる?」という勧めもあって、妻はタブレットで読んでみることに。
本書は、妻 聖子の日常で起こる様々な出来事とふたりが読み進める「女のための十二章」が絶妙な塩梅で絡み、展開していく。
一見、平凡に見える日常も、いろんな小波が押し寄せては消え、 -
Posted by ブクログ
ストーリーラインは極めて悲惨、72歳の当主に66歳の妻、30歳の引きこもり長男3人家族に、自己破産した娘婿家族、離婚して未婚の母となる次女、そして姑。よくここまで集めたなといったオールスター軍団がひとつ屋根の下で集う(正確には3つ屋根の下、なんなら一つの敷地でもよい)物語。一つ一つの家族の形は取り出してみると、昔ほどは悲惨ではないが、でもやはり厳しい状況である。そしてそれが一つの敷地に集うとなると通常は「親の育て方が悪い」となるが、それはほとんど感じないのである。なるべくしてなった、そんな自然な形で物語は構成されている。
しかし、である。どことなく明るい。おそらく想像だが少しずつ上向き気味に -
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Posted by ブクログ
ネタバレ今もどこかにいるゴーストたち短編。
原宿のあった古い家で出会った女の正体、少女、若い女性、老婆。
古道具屋にあった今は動かないミシンが辿ってきた過去。
浮浪児だったケンタと、母に育児放棄されている現代の少女の交流。
認知症になったおじいちゃんが、しきりに言っていたリョウユーのこと。
どこに向かっているのかわからない死後のキャンプで、思いは残された息子たちのこと。
台湾の知り合いと見に行った日本の廃墟。
駆け出しのゴーストライターが飲み屋で出会った、ゴーストについて熱弁する彼ら。
かつて世界中であった、日本でもあった戦争の気配。 -
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