米澤穂信のレビュー一覧

  • 王とサーカス

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    正直そんなにミステリーとしては驚かなかったけど。ジャーナリズム的な観点から見ると結構興味深いものでした。主人公の淡々としてるけどなんだか人間臭い部分もあるところ結構好きです。だけどサガルが結構気に入ってただけに、最後ちょっと複雑でした。でもそれも私が主人公目線でもの見て勝手に持った幻想だったなて思った。

    0
    2026年03月15日
  • 冬期限定ボンボンショコラ事件

    Posted by ブクログ

    あれなぜか登録されていない?いつ読んだかな。事件のエピソードよりも何よりも、さようなら私の次善。というのがなぜだか心に残っている。
    と、今読み返したらさようならじゃなくておやすみ小鳩くんだった。このあたりの覚え違いに心に残っている理由があるんだろう。青春の残り香よ。

    0
    2026年03月15日
  • 真実の10メートル手前

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    フリージャーナリストとしての太刀洗万智を取り巻く事件を描いた短編集。いきなり後味の悪い終わり方をする冒頭の「真実の10メートル手前」から始まり、どの短編も読み応え十分だった。

    ジャーナリストという仕事とは何なのか、そして自分がジャーナリストをする意味は何なのか、答えの出ない問いを逡巡する場面が随所にあり、読者としても考えさせられる場面が多かった。

    はっきりと明言はないものの、同シリーズの「さよなら妖精」との繋がりがある短編もあり、シリーズものとしての面白さも取り込まれた良作だった。

    0
    2026年03月14日
  • 真実の10メートル手前

    Posted by ブクログ

    「王とサーカス」からの太刀洗女子逆読み。

    各短編時系列の詳しくは土瓶さんの本棚でどうぞよろしく。

    短編集ですし、ストーリーは読んで楽しんでいただければと思うのですが、
    米澤さんは作品のタイトルをつけるのがお上手だなと、あらためて感じました。

    「真実の10メートル手前」という作品から始まり、この本のタイトルにもなっているんですが、
    この短編集のいずれにも当てはまる言葉かなと思いました。
    ジャーナリストは真実の10メートル手前まで迫る。
    けれど、このシリーズはミステリーの完全な解決を目指しているわけではない。

    2作目の「正義感」は、一瞬にして視点が反転し、
    3作目の「恋累心中」は、連城三紀彦の「戻り川心中」を彷彿とさせる情念のミステリー。
    4作目の「名を刻む死」は死と報道を、
    6作目の「綱渡りの成功例」は知と報道を描く。

    5作目では、前作の少女の兄が再登場。

    私の中で米澤さんブームがくるかもしれません。

    0
    2026年03月14日
  • さよなら妖精

    Posted by ブクログ

    「王とサーカス」からの太刀洗女子の逆読み。

    米澤さんの「儚い羊たちの祝宴」や「満願」は、とても好きな作品です。
    そして、このデビューに近い「さよなら妖精」
    初出は2004年。著者の米澤穂信は1978年生まれですから、25、6歳の頃の作品になるのかと思います。そう考えると、驚くほど練れた、深い考察させる小説だと思いました。

    遠い東欧の地、ユーゴスラビアから来た少女との数か月。
    彼女が日本を去った後、残された言葉の端々から、彼女の国とその現状を考えていく物語となっています。

    物語の始まる1991年、旧ユーゴスラビアでは崩壊が始まり、やがてボスニア・ヘルツェゴビナ戦争へとつながっていきます。
    遠い国の出来事だったはずの戦争が、日本の高校生たちの思考を一挙に世界情勢へと向かわせる。印象的な展開でした。

    サラエボオリンピックが開催されたのは1984年。
    当時オリンピック会場だった場所が、のちに荒廃した姿で報道されていたのを、ぼんやりと覚えています。しかし、その背景にあるユーゴスラビアという国の特殊な成り立ちまで、考えることはありませんでした。

    本作のミステリーは、帰国した彼女が少しでも安定した場所にいてほしいという願いから生まれる推理でもあります。
    言ってしまえば、淡い希望のミステリーです。

    今読んでもとても素晴らしい作品ですが、発表当時は少し読者層が難しかったかもしれません。
    高校生を主人公にした物語としては重厚で、ミステリーとしては社会性が強い。
    社会派として読むには、どこか軽やか。

    その微妙な位置にある作品だったのではないか、そんな気もしました。(今まで読んでいなかった言い訳を考えたわけですねm(_ _)m)

    日本の高校生達が、一人の少女の存在から
    世界の情勢へと思考を広げていくという、
    太刀洗さんのデビュー作としても
    素敵な作品でした

    0
    2026年03月13日
  • 冬期限定ボンボンショコラ事件

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    小市民シリーズの完結。
    大好きなシリーズだったため完結は寂しいが、シリーズものを最後まで読むことがなかったので感慨深いものがある。
    主人公が小市民を志すきっかけとなった事も明らかになったので、また春から読み直してみても面白いかと思った。

    0
    2026年03月12日
  • 冬期限定ボンボンショコラ事件

    Posted by ブクログ

    小市民シリーズ第4弾です。
    途中、番外編的な本があるので小市民シリーズとして5作目です。
    この作品で春夏秋冬と揃います。

    そしてこちらは、2025年このミステリーがすごいの10位になります。
    これを読むために、前の4作品を読みました(笑)

    その甲斐があって、面白かったし、ちゃんとミステリーでした!

    小鳩くんと小山内さんが下校中に轢逃げ事故に遭って、小鳩くんが大怪我を負って入院した。

    事故にあった場所が3年前、同級生が轢逃げにあった場所で、小鳩くんと小山内さんはその事故を通して互恵関係を結んだ。

    その回想と小鳩くんの今回の事故、入院生活が綴られていき‥。

    まぁ、偶然が過ぎると言えばそうなんですが、でも個人的には四季の中で1番冬が面白かったと思います。

    最後に京都に見つけに来てと小山内さんに言われてるので、京都の美味しいスィーツと小鳩くんと小山内さんの話しを読みたいです!

    0
    2026年03月11日
  • 王とサーカス

    Posted by ブクログ

    物語に終始漂う異国情緒と緊張感は独特。物語冒頭から丁寧に伏線が張り巡らされ、なんとなく印象に残っていた単語が実は事件解決へのキーワードであった、ということが後半でいくつもあって、しかもそれが大袈裟ではなく非常にさりげなく感じさせられるのも気持ちが良かった。

    カトマンズの人々や宿の宿泊客に対する主人公の接し方が好きだなと思った。観察眼が鋭く記者として冷静な視点を持っているが、決して利己的ではなく人と人として関わろうとしているのが良い。

    宿の主人であるチャメリがとても良い人だなと思った。自国で動乱が起こっている中で淡々と働き、仕事の一環としてただこなしているだけかもしれないが、度々主人公たち宿泊客に茶や軽食を提供する場面ではあたたかさを感じた。最後に太刀洗に簪をくれたのも彼女の優しさが垣間見えたような気がした。

    ただのミステリーとしての面白さだけではなく、メディアのあり方、報道の倫理について立ち止まって考えさせられる一作。

    0
    2026年03月07日
  • 夏期限定トロピカルパフェ事件

    Posted by ブクログ

    前作に比べると長編寄りの短編集。前作も最終話に向かって収束していく構造だったが、本作では全てが一から繋がっていてよりダイナミックになっている。

    0
    2026年03月05日
  • 秋期限定栗きんとん事件 下

    Posted by ブクログ

    小市民シリーズ第3弾の下巻です!

    長編で、小鳩くんと小山内さんの学校の新聞部と、住んでいる町で起こる放火事件の話し。

    なんとなくこの人が犯人かなぁっていうのはわかったけど面白く読めました!

    それにしても小鳩くんも小山内さんも付き合ってた彼女、彼氏のことを、小鳩くん『糠に釘だった』小山内さん『瓜野くんって他愛もない』ってひどすぎ(笑)

    次の話しからまたペアで動く小鳩、小山内を見られるのが楽しみです♡

    0
    2026年03月03日
  • 氷菓 (13)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    奉太郎がえるの仕草を見て『最近よく見るようになった』
    と思っているのがなんだか青春を感じる。
    奉太郎は自分の見聞きしたことを順番に精査して
    推理しているのに対して、
    えるは人柄で判断して小成の息子が犯人と考えるのが面白い。

    どんなルートを通っても戻って来る。
    最高に美しいとも可能性に満ちているとも思わないが
    わたしの場所。これを奉太郎に紹介したかった。
    アニメでもとても素敵なシーンだった。
    アニメだとモノローグ表現と普通の台詞の違いがわからないから
    経営の方は俺が修めるというのはどうだろうと
    本当に言ったのかと思った。

    0
    2026年02月28日
  • インシテミル

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    緊張感とスピード感のあるストーリー、主人公のやや軽妙で読者の感覚に近い語り口が読みやすい。王道のクローズドサークルもので、インディアンの置物など読者はすぐにピンとくる描写がいくつかあるけれど、主人公以外の登場人物たちは自分の陥っている状況がクローズドサークルだと実は理解していないで動いているということに途中まで気づかなかった。

    安東、好きなキャラだったのに後半急に頭が働かなくなって、というかかなりゴリ押しの推理をまかり通そうとしていてちょっとキャラブレてるかもと思ったけど元から別に賢い訳ではなくて落ち着き払ってる風に見せて賢ぶってるだけだったのか。

    結末に近づいていくにつれてこの小説にはミステリーとしてのメタ的な意図があるんだと気づいてからはちょっと興ざめしたかもしれない。でも面白かった。
    主人公の言う通りクローズドサークルものにしては生き残った人が多い。

    0
    2026年02月28日
  • 夏期限定トロピカルパフェ事件

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    小市民ではいられない2人の関係性が変わる
    次が気になる
    誘拐されたり暴力事件に繋がったり大事になっていくとは思わなかった。小さな謎が全て繋がっていてスッキリ。

    0
    2026年02月23日
  • 王とサーカス

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    積読消化中の土瓶さんの高評価に刺激されて
    読んでみました。
    事前にきちんと調べず予約してしまったのですが、本作は米澤氏のいわゆる記者連作の一作で、
    「さよなら妖精」「真実の10メートル手前」と同じく太刀洗万智を主人公に、ジャーナリストとして「何を信じ、何を伝えるのか」を手探りしていく物語です。みんなはちゃんと知ってるみたいだけど。

    米澤作品とは相性が良いのか、冒頭から文章が滑らかに流れ、イメージは自然とネパール、そしてカトマンズの喧騒の中へ入り込んでいきます。

    2001年に実際に起きたネパール王族殺害事件が、
    物語の背景の一つとして描かれています。
    主人公である女性ジャーナリストの行動力や、
    情報に向き合う姿勢には惹かれるものがありました。
    ただ、前半で大きく描かれる王族殺害事件は、読み進めるほどに「これは物語の核ではなく、背景でさえないのではないか」
    という感触も残ります。

    本作 、王とサーカス は当時、
    このミステリーがすごい! や
    このミステリーが読みたい!
    といったランキングにも選出されていますが、
    そこで評価されている「ミステリー性」は、王族殺害事件そのものと直接結び付きません。

    ジャーナリズムへの不信や憎悪が引き起こした事件として受け止められるかどうかで評価が変わりそうです。
    そこに納得できれば、静かながらも強く惹き込まれる作品だと思います。

    0
    2026年02月22日
  • 追想五断章

    Posted by ブクログ

    こういった作中作が出てくるビブリオミステリ、大好物です。そして滅多にお目にかかれないリドルストーリーの魅力がこれでもかというほど!ラスト一行を読むとなんだか途端につまらなく感じてしまう表現のうまさも米澤先生の手腕だと思います
    序章『わたしの夢』が最後まで読んでやっとわかる構成も素晴らしい。怖い話ではないはずなのにゾワゾワしました
    これは間違いなく本格ミステリです

    0
    2026年02月19日
  • 秋期限定栗きんとん事件 下

    Posted by ブクログ

    とても面白く読み進められました。シリーズ1作目、2作目の小山内さんへの共感ができなく苦戦していましたが、本作での流れではそれが活きていて、暗躍する姿を想像しながら読めて一気読みでした。
    また、「小市民」という言葉に上手くついていけていなかったのですが、本作を読み終えて少しだけ理解できたようです。ラストシーンの「栗」のくだりがよかったです。
    2作目で読むのをやめなくて良かった。次作、冬期限定も楽しみです。

    0
    2026年02月16日
  • 巴里マカロンの謎

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    小佐内さんと小鳩くんは、今日も何かと小市民らしからぬ出来事に巻き込まれるらしい。今回の作品の大きな舞台は名古屋。日頃の高校生活とは打って変わって休日を利用して頭を使わなくてはいけない常悟郎の自信は健在だった。ただ常悟郎はだいぶ慎重な人間であると感じざるを得なかった。そこに探偵らしさというものが、頭を使うことによる解決が導かれるのはいうまでもないことであるが。特に伯林揚げぱんの話では顕著に慎重感が増し。そこが彼が嫌がられる過去と似ているのかもしれないと感じる。今回も非常に楽しませてもらった。

    0
    2026年02月08日
  • 夏期限定トロピカルパフェ事件

    Posted by ブクログ

    小山内さんがぶっとびすぎてるよ…。アニメ見てたからなのか、小説のほうが描写が丁寧だからなのか、余計小山内さんやばい人だなと思った。健吾がずっといいやつ。
    しかし改めてアニメは丁寧に作られてるなと思った。小説読んでてアニメが思い出される。

    0
    2026年02月05日
  • 秋期限定栗きんとん事件 上

    Posted by ブクログ

    小市民シリーズ第3弾。
    久しぶりに読むからか2人の関係がこうなっているとは。そして小鳩くんの思考が相変わらず面白い。

    0
    2026年02月01日
  • 王とサーカス

    Posted by ブクログ

    土壇場地団駄ダンダダーン!

    さらに追加で
    ダッダーンボヨヨンボヨヨン!

    はい。わからない子は置いていく方針の積読消化14冊目ずら。

    ヅラ?(笑)

    祝!★4\(゜ロ\)(/ロ゜)/ワーーッイ!!
    少々オマケですが。


    意外と読んでる米澤穂信さん。
    しかしよくこんなの書けるなぁー!
    感心しきり。

    実際にネパールで2001年に起きた王宮事件。多くの王族が一夜にして殺害された事件を舞台の背景としている。

    話のメインではなく、あくまで背景としてってのが賢い。

    「さよなら妖精」で登場した太刀洗万智がジャーナリストとしてネパールへ。
    そこで偶然起こってしまった王宮事件。
    ジャーナリストとして情報を求める太刀洗の前に死体が現れる。

    いやネパールなんて知らん知らん。きっと説明だらけで読みづらいんじゃないのと思ってたら、意外にこれが読みやすいのよ。
    うまいなー。
    登場人物もけっこう多いんだけど特に覚えなくてもいい。特に王族関係はまったく覚えなくていい。なんとなく流して読んでも平気。人物一覧もないけど困らん。
    きっと文章がうまいんだろうなー。

    思慮深くて冷静な太刀洗のキャラは悪くない。

    巻き込まれタイプの探偵役。

    王宮事件を記事にするべくインタビューを試みた軍の准尉の死。准尉の背中にはINFORMER(密告者)の文字が彫られていた。

    表のテーマは単純な謎解きではなく、本文のある部分「王とサーカス」がタイトルとなっているようにジャーナリズムとはなんぞやってことだろう。

    「自分に降りかかることのない惨劇は、この上もなく刺激的な娯楽だーー」
    「タチアライ。お前はサーカスの座長だ。お前の書くものはサーカスの演し物だ。我々の王の死は、とっておきのメインイベントというわけだ」本文抜粋。

    なるほどその通り。

    そしてもうひとつの裏のテーマは、人間の多面性というか誰もが多重構造であるということだろう。

    「軍人も密売人になれる。密売人も誇りを持てる。誇り高い言葉を口にしながら、手はいくらでもそれを裏切れる。ずっと手を汚してきた男が、譲れない一点では驚くほど清廉になる。……どれも当たり前のことじゃないか。あんた、知らなかったのか」本文抜粋。

    そう。100%の善人もいなければ100%の悪人もいない。そうと知っているはずなのに聖職者が性犯罪を犯すと衝撃を受けるし、逆に痴漢が人助けをすることもあるだろう。
    人間なんて単純な白黒だけじゃ計れないヘンテコな生き物なのだ。

    さすがは
    「このミステリーがすごい!」(宝島社)
    「ミステリが読みたい!」(早川書房)
    「ミステリーベスト10」(週刊文春)
    などで1位になっただけのことはある。

    加えてネパールの歴史や情勢なんかも知ることができた。

    で……、そもそもネパールってどこ?(笑)
    インドのとなり、かなー?

    0
    2026年02月01日