方丈貴恵のレビュー一覧
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時空旅行者の砂時計に次ぎ、竜泉家の一族三部作の2冊目。題名から推測するに、無人島で起きる事件の解決だろうか?いずれにしてもクローズドサークルだろう。
三部作というくらいだから、竜泉家が関係する。そしてマイスター・ホラが案内役を務めると序文で書かれている。その後プロローグがある。
序文からすでに始まっている。
1974年無人島の「幽世島(かくりょじま)」で惨事があった。時はそれから45年後の2019年。
竜泉佑樹が幼馴染の続木菜穂子とその父親が不審死した事件の復讐を画策する。ターゲットは3人。しかし1人目が何者かに殺害される。
ここから少し予想外の展開が始まった。SFミステリーの様相となっ -
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時空旅行者の砂時計という題名、ストレートな感じであるが、中身はどうだろう。プロローグでマスター・ホラは語り部であると書いていて、直球なところが、一層怪しく期待が持てる。タイムリープということはファンタジーであり、内容はミステリーだろう。
2018年を生きる加茂冬馬はタイムリープにより1960年に飛ぶ。その背景(妻伶奈の家系)から本格ミステリーの要素が香ってくる。
妻の「竜泉家の呪い」を解くことはできるのだろうか?
ストーリーは一見平凡だが、本格ミステリーと言える内容だ。それは謎が謎を呼び、論理的に組み立てられた構成がそう思わせているのかもしれない。後半に入ると、益々ページを捲る速度が上がる -
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竜前家シリーズ第二作とのことで、前回のタイムトラベルの話がとても良かったのでこちらも読んでみました。特殊設定ミステリーですが、設定の特殊さが前作と全く異なります。
個人的には前作の方が好きでした。主人公のキャラが好きだったのと特殊設定とはいえタイムトラベルという割とメジャーな設定だったからかもしれないです。逆に今回は主人公のキャラに感情移入出来ないのと幼馴染(大切な人ではあったと思うがここ数年交流もあまりなく恋愛感情があった訳でもない)の復讐のために人生棒に振れるものなのか?というのが腑に落ちないからかもしれません.
ネタバレになるので書きませんが、設定が特殊すぎてキチンと読み込まないと推 -
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これは好き嫌いが分かれる作品かも知れません。
本作『孤島の来訪者』は竜泉家シリーズ2作目となる特殊設定ミステリになります。
前作との関連性はほぼない独立した作品ですので、クローズド・サークルが好きな方は楽しめると思いますが特殊設定ミステリの「特殊」が前作以上に奇抜過ぎて、今村昌弘さんの剣崎比留子シリーズと印象が被りました。とは言え、竜泉家シリーズの3作目の文庫化も私個人は楽しみにしています。
概要です。
竜泉佑樹は復讐のために1つの計画を実行に移すべく、テレビ制作会社のADとして孤島へ旅立つ。しかし同行していた復讐相手を殺害する計画は孤島の伝説によって阻まられ、竜泉佑樹は阻害要因の排除のた -
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若林さんがガンガン踏み込んで面白い話を引き出してくださるので楽しかった。「こうではないですか?」と斬り込んで「そうじゃないですね」と返される場面も多かったけど、それはまあご愛嬌。
印象に残っているのはこの辺▼
・円居さんの「推理漫画よりも早く展開する頭脳バトルやギャンブル漫画のテンポが求められていると感じている」という話や、FGO他ノベライズの裏話。
・SFミステリと特殊設定ミステリの違いと阿津川さん・逸木さん・方丈さんのスタンスの違い。
・澤村さんの「ジャンルの書き手でないからこそジャンルあるあるなシチュやキャラに頼りたくない」スタンスはそういう考えもあるんだと新鮮だった。
・呉さん -
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いろんなシチュエーションの推理小説なので、それぞれ楽しめる。
決して殺人事件の犯人捜しだけじゃないんだ。
特に面白かったのが浅倉秋成さんの「糸の人を探して」。
冴えない、モテない大学生の河瀬倫義が、友だちに誘われて5×5の合コンに行く(その友だちは用事があり来れない)。しかも自分に好意をもっている女性がいると聞かされており、気合いが入っての参加だ。
行ってみると、この世の人かと思うような素晴らしい女性ばかり。それどころか、皆河瀬に好意的に話をかけてくる。
しかし後にあとの4人は、お付き合いを避けた方がよい人たちだとわかる。
名前を聞いておらず、いろいろな情報から赤い糸で結ばれるべき女性を推理し -
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既読作家のインタビューは面白く読めたが、それ以外の方のは上滑りする感じで読んだ。しかし、作家さんたちや、書評家の方々は本当に本を読み込んでいるのだなぁと思う。澤村伊智と阿津川辰海は読もうと思っていた作家で、更に早く読まねば、と思った。あと、大学のミステリ研で、ミステリーよりも「ジョジョ」「カイジ」「ガンダム」が会話に出るというエピソードや、京大ミス研にはジョジョ全巻置いてあるのとか面白かった。デスノートもインタビューのあちこちにでてきたし、マンガ・アニメのストーリーがミステリー界に与えている影響も大きいのですね。
今、高校生だったら賢い大学行ってミステリ研入る目標も楽しそうだなぁ。読み仲間が増 -
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犯罪者専用のホテル「アミュレットホテル」を舞台にした謎解き第2弾!
犯罪者達が集まるからには秩序を保つのも一苦労なわけで、、、守らなきゃいけないルールが二つ。
一.ホテルに損害を与えない。
二.ホテルの敷地内で傷害・殺人事件を起こさない。
たとえルールを犯す凄腕の犯罪者がいたとしても専属のホテル探偵桐生が事件の真相を解き明かす。
今回は前回ほどおぉー!っと思う事件ではなかったが、水田や諸岡の過去が垣間見れたのがよかった。
事件を作るために仕方ないのかもしれないが、アミュレットホテルの盤石っぷりが薄れてきている気がする。
そして、1部の犯罪者たちと仲間みたいな関係ができているのも気になる。
三冊 -