あらすじ
「確かに、幽霊も子供も一人じゃ何もできないよ。
でも、私たちが力を合わせれば、大人の誰にもできないことがやれると思わない?」
なにもできない幽霊と
なにもできない少女が織りなす
頭脳戦の楽しみに満ちた爽快な復讐譚!
感情タグBEST3
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殺害された自称完全犯罪請負人の幽霊と、両親を殺害された少女がバディを組んで犯人へ復讐しようとするという特殊設定ミステリ。
特殊設定モノとしてはシンプルな状況ならが、中盤以降の先の読めない展開には圧倒された。途中、様々な解決が提示されるけど、そこにある小さな違和感や矛盾が先の解決ではキチンと解消されていき、最後に全てきれいに収まる結末は爽快。本格ミステリはかくありたいを体現してる作品。
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今まで読んだことのない作家さんに挑戦してみたくて手に取った1冊。
幽霊になった犯罪請負人と両親を何者かに殺された小学校6年生の女の子が、お互いの利害が一致して、それぞれの復讐のために協力する展開にワクワクした。
幽霊でいられる日数は7日間しかないのに復讐実行に余裕そうな主人公とか、両親を殺されているのにアクティブに復讐に奔走できる小学生とか、現実離れしているなぁと思いつつ、そこは小説の中の世界として楽しむ。
完全犯罪のレッスンを受けているかのような、新鮮な読書体験だった。
犯人の足跡がないトリックに対抗して、足跡のない別のトリックを実行したり、頭脳戦が良かった!
3月14日が別の年の同じ日とか、読者への仕掛けも好き。
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私は好きだった。
最初から最後までトリックが隠されていて楽しく読めました。
主人公たちのキャラと関係が結構好きだった。
お話の展開は読めつつあるけど、その先をゆく感じで楽しめた。
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面白かったです!各章ごとに展開が二転三転していくのでとても楽しく読むことができました。通常の推理小説として読むのではなく、多重解決を前提として読むことをお薦め致します。一つの殺人事件に対して登場人物達が各々で解釈をし、行動し結論づけていく。その積み重ねで真犯人に辿りつく展開は熱かったです。ご都合主義的展開もありますが、フィクションはこういうのが良いんです。
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小学校6年生の少女と幽霊が、事件の犯人を探す新鮮な設定だが、二人の成長物語でありながら、ストーリーが二転三転となり、ミステリー好きには面白い内容だった。
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色々詰め込みすぎかなとは思ったけど、個人的にはすごく満足!
主人公の黒羽烏由宇というキャラクターがとても良かった!
心境の変化によって一人称が変わっていく所も良かった。
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中弛みも感じず、読み応えは十分あります…が、
最終盤の、あのSF的展開は頂けない。主人公の幽体離脱は大目に見るとして、(まぁ、主人公が五体満足な状態に戻すとは言え)「謎の治験」なんて手を使うのは、どうかな〜??
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方丈貴恵さんの初読み。
幽霊と少女が犯人を探していく話なんですが、途中話が二転三転し過ぎて、もう少しシンプルでも良いかなと思いましたが、ラストはスッキリして総体的には面白かったです。
大ボリュームですが、他のミステリーにはないストーリーで斬新な内容です。
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幽霊とバディになって、犯人を追いかけるって設定だけでも面白そうなのに、緻密な伏線と期待を裏切っていく展開でどんどん読めちゃいました。
あれ?真相解明したのに、ページ数がまだ半分あるの、どうするんだろうと思っていたら、、、流石の一言でした。
ドンデン返しの連続で最後の最後まで気が抜けなかったです。
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密室あり叙述あり多重解決あり5W1Hは全部盛りってくらいエンタメに振り切ったミステリ。話を通すために都合が良すぎることと偶然うまくいったことが多すぎたのと、実はこっちが黒幕だ!犯人だ!ってやられすぎて疲れた。
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伏線盛りだくさん。
二転三転する内容で緊張感もあり
伏線もしっかり回収されたものの
なぜか読みにくく
なかなか読み進められなかった……
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両親を殺害された少女と完全犯罪請負人の成長物語。
最後にかけて真相解明が多重過ぎて少しお腹いっぱいかも。
ミステリというより登場人物の成長物語として非常に楽しめました。
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面白かった。
完全犯罪請負人として活動していた黒羽烏由宇。しかし、ビルの屋上から突き落とされて殺されてしまう。病院で目覚めたと思ったら幽霊になってしまっていた。そんな時幽霊が見える音葉に出会う。音葉の両親そして、烏由宇を殺害した犯人を2人で追う話。
まず設定が面白い。完全犯罪請負人というのがまず唆られるし、幽霊になってしまうのもいい。幽霊という設定のおかげで事件を調べる時にストレスが少ないのもいい。見えないお陰で色々なところに侵入したり盗み見たりと何かと便利。音葉が小6なのも新鮮。こういう作品だと助手側がポンコツだったりしてストレスになったりするけど音葉が幼いおかげでそれが少ないし、小6とは思えないほどしっかりしていて飲み込みも早いから、むしろどんどん好きになっていく。2人の掛け合いが読んでてすごい面白かった。烏由宇は師匠だけどからかわれたりしてて仲睦まじい。
あとは、目的のために烏由宇に教えを乞うところだったりレッスン◯◯みたいなのがスティールボールランのジョニーとジャイロを彷彿とさせる。
ストーリーも面白かった。全体を通して前提を疑うという事が大事だと描かれている。
多重解決が用いられていて、一見正解に見えた推理が実は違っていたとういのが何回もあってその都度しっかり騙された。逆縞に見つかってしまうシーンとか、病室で対峙するシーンなんかはめちゃくちゃドキドキした。物語が進むにつれて色々な事が分かってどんどん読み進めたくなった。音葉が作ったホットチョコレートや唐津が遺品を捨てたがっていたり、冥銭など伏線も多くて良かった。
音葉がどんどん成長していって嬉しくもあり寂しいような感じがあった。烏由宇目線だからってのもあると思う。
最後は烏由宇自信の成長も見れてハッピーエンドで良かった。
面白かった。
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幽霊と共に事件を推理していく点が非常に面白いと思い手に取った本作。多重推理の連続で最後まで誰が犯人か分からず、一気に読み進めました。
面白かったです。
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何者かにビルから突き落とさた完全犯罪請負人こと黒羽烏由有(くろば うゆう)は、気がつくと幽霊になっていた。普通の人からは姿が見えないが、なぜか自身の姿と声を認知できる少女・音葉(おとは)と出会う。音葉は、両親を何者かに殺害されていた。二人はバディとなり、黒羽の殺人犯と音葉の両親の殺人犯を追うが…
幽霊が主人公の話だと「ゴースト」「シックス•センス」、少女と成人男性のバディものだと「レオン」といった名作映画が頭にちらつきつつ、読み進めた。作者の方丈貴恵氏といえば“特殊設定ミステリ”の書き手として有名だが、本書では幽体離脱という超常現象設定を活かしつつ、多重解決に挑んでいる。あまりにも入れ子構造過ぎるこの“多重っぷり”はツッコミどころも多くて賛否が分かれるだろう。私はこの野心溢れる攻めた力技に敬意を表し、★一つ加算。“天井の足跡”“毒入りチョコレート”“雪密室”など過去の名作へのオマージュに、作者の本格ミステリへの深い愛を感じた。
週刊文春ミステリーベスト10 9位
このミステリーがすごい! 4位
本格ミステリ・ベスト10 7位
SRの会ミステリーベスト10 7位
ミステリが読みたい! 5位
匿名
少女(生者)と30歳男性(幽霊)のコンビで、共通の敵に復讐するミステリです。
方丈貴恵さんの作品といえば特殊設定で、それが好きで全て読んでいます。
幽霊が主人公なので、ある意味特殊設定ですが、オカルトっぽさはありません。
真相に辿り着くまで何重もの推理があり、なかなかやきもきさせられましたが、
読後感が爽やかで良いです。
Posted by ブクログ
完全犯罪請負人として法で裁けない悪人への復讐代行業をしている黒羽は、何者かにビルから突き落とされ、幽霊として目覚める。
幽霊となった黒羽に復讐を依頼したのは小学6年生の少女、音葉。彼女の両親は黒羽の転落と同じ日に空き家で殺害されたのだが、その日に完全犯罪請負人と会う約束をしていたという。
幽霊と小学生の異色のコンビによる復讐ミステリー。
幽霊の黒羽は壁をすり抜けて色々な事を探り放題で『ズルくない!?』と思っちゃうけど、行動するのは子供の音葉だから物理的にも倫理的にもできない(させられない)ことも多くて一応バランスは取れている感じ。
そして事件の複雑さがすごい。多層構造というか。
前半は犯人を追ったり逆に追われたりとハラハラする展開が多くて、後半に入ると全てがひっくり返される衝撃が2回3回と続く。すごく読み応えがあった。
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え?え!え?!えー?!という感じで、謎の3段活用
幽霊が出てくるのでファンタジー的なものと思っていたが違った
設定は面白かったが、時々混乱するので整理しながら読み終えた
Posted by ブクログ
完全犯罪請負人こと黒羽烏由宇はホワイトデーの晩にビルから突き落とされ、気がついたら病室で幽体となっていた。両親を亡くした少女・音葉と出会い、消滅する7日後までの間、復讐を手伝うことに。自分はなぜ殺されかけたのか、音葉の両親を殺した犯人は誰なのか…。
面白かった。どんでん返しからのどんでん返し…という感じ。「インタールード」として差し込まれるエピソードが未来なのか過去なのか初めはわからない。最後まで読んでページを戻してみると、なるほどとなるところもあった。黒羽も音葉も前に進める形で終わっており、読後感もすっきり。
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おすすめされた一冊。小学生女子と幽霊男が、複雑に絡み合った事件を解決していくお話。幽霊だから割と何でもありか?と思わせておいて人間よりも不便な部分も提示したりと、一応それなりの制約があって面白かった。ただ逆に相棒の女の子があまりにも聡すぎるのでは?ってなった。小学六年生で名探偵でもある叔母を持つのならこれくらい出来ちゃうんだろうか。ただ伏線が逆に多すぎて少しこんがらがってしまった感じ。ダイイングメッセージをあの一瞬で作ったお父さん凄すぎだろ。面白くはあったけど、自分には合わなかったかなあ。
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幽霊になった完全犯罪請負人と、両親を殺された少女が挑む復讐劇。かなりの多重推理で分量も多めだけど、意外にすんなり読めた。
ただし設定はかなり難しいし、登場人物の思惑も複雑なので、結構理解するのは大変だったかも。
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幽霊と小学生のバディという設定です。
伏線や設定等すごく手の込んだ小説でした。
こんな複雑な内容を小説にできる作者に脱帽です。
二転三転それ以上転がされたい人にオススメの一冊。
Posted by ブクログ
完全犯罪請負人の黒羽は、目覚めると病院のICUで人工呼吸器に繋がれた自分を見下ろしていた。黒羽は幽霊になってしまったのだ。思い出すのは3月14日にビルの屋上から何者かに突き落とされたこと。
その後、幽霊である自分が見える小学六年生の少女音葉と出会う。音葉は3月14日に両親を何者かに殺害されていた。
同じ街で同じ日に起きた二件の殺人事件。犯人は同一人物ではないであろうかと推測した黒羽と音葉は、協力し、犯人を探し始める。
といったあらすじ。
幽霊と小学六年生の少女がバディを組むなんて、今まで読んできた小説の中にはなかった斬新な設定でした。
幽霊ということで、警察署や建物の中に誰にも見つかることなく自由に出入りができ、警察の情報もいとも簡単にゲットできます。
犯人が導き出されたかと思いきや話は二転三転し、真犯人が誰なのか、真相を知りたくなり、途中からは一気読みでした。
音葉の父が残したダイイングメッセージには思わずクスッと笑ってしまいました。死に際にそんなことを思いつくなんて、凄すぎです。
「先入観」が物語の中でよく出てきました。先入観を持つと、それに捉われて、事実とは異なる答えに辿り着いてしまうことがあります。
推理小説では、その先入観を使ってミスリードに導かれることがあるので、「もっと客観的な視点を持たないといけないなぁ」とこの作品を読んで改めて思いました。
Posted by ブクログ
初読みの作家さん。何かの雑誌で見て読みたいと思ってた本。出だしの幽霊と子どもの組み合わせでダメかも、と思いつつ最後まで読んだけど、やっぱダメだった。苦手というか、私には合わない。帯に『伏線、伏線、また伏線!』とあったけど、こういうどんでん返しが続く系の話は苦手なのかもしれない。推理についていけないんだよなー。なんかこじつけっぽく感じちゃうし。こんなサイコパスな人達ばっか嫌だよ。いくら姪が殺したと思わせないようにしなきゃ、と思ったからと言って、こんな大がかりな変なことしないでしょ。まぁフィクションですけど。結局音葉が新しい家族とうまくやれていると分かったのは良かったけど。
Posted by ブクログ
完全犯罪請負人の黒羽は、ある日誰かに突き落とされ瀕死の重体になり幽霊になる。両親を殺された音葉と共に真相を追う。伏線に次ぐ伏線と謳っているだけあって、二転三転の謎解き。いろいろ無理矢理感は否めないが、映像化には向いてそうだと思う。犯人が案外 ペラペラ話しちゃうなぁとも感じたが、まとまっている推理ものでした。
Posted by ブクログ
あと7日で消滅する霊と、小学生の少女が、少女の両親を殺した犯人に復讐を狙う
真実にたどり着いたかと思えば、さらに隠された真実が明らかになる多重構造が複雑
最後のシーンで救われた気持ちになる
Posted by ブクログ
完全犯罪請負人の“幽霊”と少女のコンビで、少女の両親を殺した犯人を完全犯罪で復讐を行おうとする物語。
真相が二転三転し、どんどん別方向へ向かっていく多重解決感を味わえます…がちょっと疲れるくらいどんでん返ります(汗)
バディ物、多重解決好きな方にはもってこいの作品!