あらすじ
〈アミュレット・ホテル〉は犯罪者の楽園。2つのルールさえ守れば、警察の介入が一切なく、銃でも偽造パスポートでもルームサービス可能な犯罪者御用達ホテルだ。(1)ホテルに損害を与えない(2)ホテルの敷地内で傷害・殺人事件を起こさない。そんな絶対的ルールが破られる時、ホテル探偵が独自の捜査で犯人を追い詰め、相応の対価を支払わせる。ホテル探偵VS犯罪者の頭脳戦、濃密なロジックで犯人を炙りだす本格ミステリー。
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Posted by ブクログ
設定はぶっ飛んでいるが決して特殊設定ミステリーではない。
登場人物が犯罪者のため、過度に感情移入をせずに読めるのも良い。
個人的にはかなり好き。
Posted by ブクログ
犯罪者御用達のホテル。殺人はご法度でホテル探偵が必ず対価を取り立てる。人の出入りは管理され、相手もプロの犯罪者。
であれば、当然トリックやアリバイ工作は練りあげて犯行に挑むので、本格ミステリとしても読みごたえのある作品でした。
とはいえ、連作短編なので難解になりすぎないところも、ちょうど良く感じました。
昔、新本格にはまった者としては、京大ミステリ研出身というのも嬉しいポイントです。
続編も気になるので★5
Posted by ブクログ
プロローグ
いや、こんなはずではなかった
そう、軽はずみで付き合っただけなのに、、、
この前お付き合いした、中国人の女性は
この上なく至福だった
僅か十日間ばかりの短い恋だったが
その間、何度も逢瀬を重ねた
ただ、素晴らし過ぎて疲れてしまったんだ
そんな時に彼女が
目立たなく、控えめな佇まいが気に入ってしまった
本当は違う女性とお付き合いするつもりが
ショートラブには、適当かと
控えめな彼女を選んでしまった
ただ、こんなにも狂おしい想いに駆られるとは、、
本章
『アミュレット・ホテル』★5
三体Ⅱは素晴らし過ぎて相当体力を消耗したので、
ほんの箸休めのつもりで、本書を手に取ったのだが
これがどうして中々素晴らしい
久しぶりの納得の連作短編本格ミステリー小説だ
密室
アリバイ
一人二役
叙述
各トリックが散りばめられた秀作
ホテル設定の元ネタはジョン・ウィックですが、、、
アミュレット・ホテル第二弾も
今月刊行されるようなので
付き合っちゃおうかな❣
エピローグ
一人掛け用の安楽椅子(登場6回目)で
彼女との戯れを終えた
戯れが終わるということは
お別れもイコールだ
ショートラブの終幕は近い
興奮と寂しさが同時に押し寄せてきて
もう一度君を見る
君のことは忘れはしない
きっと忘れはしないが、、、
さて、次はどの子と付き合うか
頭の中では次の獲物を追い求めている自分がいた
完
Posted by ブクログ
犯罪者専用の会員制ホテルで、御法度の殺人事件が起きホテル探偵が犯人を追い詰めていく。相手が犯罪者相手だけに一筋縄ではいかない謎を解いていく。探偵の能力が高すぎて少しあっけない感じもあるが、設定が面白く惹き込まれてあっという間だった。続編に期待。
Posted by ブクログ
安定の方丈貴恵作品!
『竜泉家の一族シリーズ』とはまた違った展開で犯罪者御用達のホテルが舞台。
ジョン・ウィックシリーズみたいに感じるが読んでみたらまた違った作風でした!
最初と次の話は是非とも読んでほしいですね〜!
アミュレット・ホテルの面白さが分かるはず!?
Posted by ブクログ
犯罪者御用達のアミュレットホテルを舞台に四篇のストーリー
ホテル探偵がホテル内で起こった殺人事件を解決する。
警察が決して介入することのないホテルで殺人事件がおきると、犯人を見つけて同じ様な処罰を下す。
登場人物たちも、一癖も二癖もありそうな犯罪者ばかり。
探偵の正体が最初のエピソードで分かるけど、先入観って危険だなと感じました。
オーナーのホテル愛も素敵だなと思いましたが、でも悪い人たちだよねと思ったら。
それでも、全体的にトラックの話など楽しめたなと。
Posted by ブクログ
犯罪者御用達のホテルで起こる事件を「ホテル探偵」が解決する物語。
ホテル探偵といいながら、正体は頭が切れる暗殺者とは思わなかった。事件を解決し、処刑まで終わらせてしまう。スタイリッシュすぎる探偵である。
また叙述トリックが多く用いられており、読者の先入観を巧みに利用してくる。興味を持った方はぜひ本を最初から読んでみてほしい。
今のところ4話しか描かれていないから、ドラマとかにはなりにくいか?映像化されたら観てみたい。
Posted by ブクログ
ミステリーはこれでいい。好みの筆致と軽さの短編で、読みやすかった。
もう少しキャラに魅力がほしいところ。しかしバカな刑事が出てこないから安心して読める。
Posted by ブクログ
はっきり言って作者買い!思いの外、ちょっと軽めのミステリーでした。4つの短編集です。犯罪者専用のホテル内で次々と発生する殺人事件。いろんな犯罪者が出てきますが、残念ながら、皆いたって普通の人たち。もっと個性的でアクを強くしたほうが面白かったのにと思いました。この作者、いつも奇抜な設定ですが、今回はどれも普通で、また、トリック的には、やや強引さを感じるものもありつつ、ストレートなものに感じました。続編を期待するかと言われたら、微妙なところです。
Posted by ブクログ
犯罪者御用達ホテルっていう設定が面白い。
2つのルールを守れば、大抵の我が儘はきいてもらえるなんて、犯罪者達のパラダイス。
そしてそこにいるホテル探偵がカッコいい。
謎解きも面白かったし、クセのある登場人物達も楽しい。映像化されたら、面白そうだなあ。
Posted by ブクログ
ミステリーはあまり読まないのですが、慣れたらスラスラと読めて面白かったです。
難しすぎないので気軽に読めます。
2巻目の値段が爆上がりしててびっくりしました。
Posted by ブクログ
犯罪者専用のホテルで起こる、数々の難事件。それを解くのも犯罪者。
あり得ない舞台だから、エンタメとして楽しく読めました。
叙述トリックにまんまとはまり、男女を読み間違えたり、思い込みから物の形状を勘違いしてたりと桐生探偵の謎解きで初めて気付く事だらけでした。
新作が出たので、それも楽しく読みたいと思います。
Posted by ブクログ
犯罪者御用達のアミュレット・ホテル。短編4つの中で、2番目にエピソード0として、ホテル探偵とホテルドクターが雇われることになった話があったのが良かった。最終話ではオーナーのホテルへの思いの強さにじんとくる。
「私には『このホテルが全て』なんだよ。でも今や、私にとっての『ホテル』は場所じゃない。建物はたとえ破壊し尽くされたとしても、また造り直せばいいだけだからね?私の言う『ホテル』は…心から信頼できる君たちホテルスタッフのことだ」
オーナー最高!こんな上司のもとで働きたいと思う人、多いのでは?
Posted by ブクログ
犯罪者御用達ホテル。
あらゆるサービスを受けられる代わりに絶対に守らなければならないルールが2つ…
まんまジョン・ウィックやん、と思いながら楽しく読みました
Posted by ブクログ
設定は面白かった。謎解きはちょっとこじつけを感じるものもあった。メインとなる登場人物の、ホテルで働く前の物語とかがこれから出てくると面白くなりそう
Posted by ブクログ
初読みの作者さん。
「ホテルに損害を与えない」「ホテルの敷地内で傷害・殺人事件を起こさない」
この2つのルールさえ守ればあとは何でもありの犯罪者御用達ホテル〈アミュレット・ホテル〉を舞台にした4つのお話。
体裁や新聞広告の雰囲気からなんとなく軽い感じのお話と思い込んでいたが、確かにノリは軽いところはあっても、からくりはなかなかややこしいお話だった。
密室での殺人があれば衆人環視の中での殺人もあり、色々な趣向が盛られているが、ホテル探偵の桐生がロジックで詰めていく展開は仕事がピークで疲れた頭ではちょっとついて行くのが難しく、探偵の結論をすんなりと消化しきれなかった。
叙述トリックの要素も多いので、もう少し頭がスッキリとしている時に読んだ方が良かったように思え、本に対してはいささか申し訳なかったかも。
Posted by ブクログ
設定は面白い。
すらすら読める。
トリックが建物の構造を利用した物が多く、理解が追いつかないまま読んでるとあっさり終わってしまった。
人物像が想像できず入り込めなかった感がある。
Posted by ブクログ
犯罪者専用ホテルで事件が起き、そこで探偵として雇われ働くスタッフ桐生が解決していく物語という、あらすじだけでもぶっ飛んでる 話題になってたので読んだけど、読みやすく設定も面白かったです。
Posted by ブクログ
方丈貴恵のミステリーは実にスマート。なんというか、バカがいないからストレスなく読める。
この小説にはめずらしく一般人の小物が出てきたけど、早々に賢い人が物語を回収してくれるので舞台装置として楽しく読めた。
犯罪者御用達のホテルっていうのもとても好み。でももっとぶっとんだ話(伊坂幸太郎の殺し屋シリーズみたいな)だと思ってたので、ちゃんとしたミステリーだったことに今回は拍子抜けした。ちょっと身勝手な理由だけど(笑)
Posted by ブクログ
犯罪者御用達のホテルという
特殊な舞台での推理もの
登場人物がほぼ犯罪者で倫理観も皆無の為、動機や人間関係のドラマはあっさり目で純粋に謎解きミステリー
ホテルで事件が起きるが、犯人すら想定してないトラブルによって事件に関係の無い人物達も各々の思惑で行動し、結果不可解な状況が作られ捜査が難航する。
それをホテル探偵がわずかなヒントから絡まったヒモを解くように本筋を導き出すという流れ。
一つ一つの話は面白いが、基本の流れが同じで、トリックが入り組んでいて、決定打も「そここだわる?」みたいなものが多いので
続けて読むとちょっと胸やけするかも
Posted by ブクログ
犯罪者御用達のホテルという場を使ったミステリ。
一見特殊な設定に見えるが、外部介入がない・閉鎖空間で登場人物だけでの話が進むというクローズドミステリの亜種のようなもので、主眼はあくまでトリックでした。
ホテル探偵、ホテルを作り上げたオーナー、法医学に詳しいドクターと登場人物も派手ではないが味がある。
ホテルを舞台にしたミステリ短編集。軽く読めます。
Posted by ブクログ
殺人がご法度とされる犯罪者御用達のホテルを舞台にした4つの連作短編。
それぞれのエピソードが独立しつつも関連しており、短編ながらきちんと謎解きの満足感を得られる。2話目でホテル探偵・桐生の過去が明かされる「エピソード0」が挟まれることで、奥行きが増している。
重すぎず軽すぎず、サクッと読める印象だった。
●元ネタ
映画『ジョン・ウィック』のコンチネンタルホテルと同じ設定で、作中でもオーナーがそれに憧れてこのホテルを作ったと明記されている。上階のバーが『ババヤガ』という名前である点も鑑賞済みの人は思わずニヤリとすると思う。さらに最終話で、各犯罪組織の王が集う「ザ・セヴン」が登場する展開は、中二心を刺激され非常にかっこいい。
設定に惹かれるのならば読んでみてもいいと思う。
●ルール
『――守るべきルールは以下の二つ。①ホテルに損害を与えない②ホテルの敷地内で傷害・殺人事件を起こさない。』
全体を通して、破られるのは②だけなので、①の存在意義には疑問が残る。続編が出るらしく、そこでの回収を待つか。
また、映画と異なり本作はミステリ仕立てであるため、毎回人が死ぬことで「ホテルとしての威厳が保てていないのでは」という感想になる人もいるだろう。それでも、その状況がホテル探偵の存在理由となり、最終話へと結びついていくため、どの設定に重きを置くかによって評価が分かれるが、独自の世界観を楽しめる一作である。
Posted by ブクログ
私には少々話のからくりが難しすぎましたね。
でも、この設定が思いつく作者様はきっと頭がいいんだろうと思いましたし、からくりが難しすぎてもこちらの最新刊の次のものも読む予定なので結局は面白いと思ったんだと思います。
Posted by ブクログ
いや〜、面白かった。
犯罪者御用達ホテル。
守るべきルールは2つだけ。
ホテルに損害を与えない。
ホテルの敷地で障害・殺人事件を起こさない。
なのに、殺人事件が起こり、その謎をホテル探偵こと桐生が解決していく。
桐生がアミュレット・ホテルで働くまでを描いたエピソード0を含め、4編からなる。
犯罪者しか利用しないから、トリックもなかなか複雑。それをいろいろな観点から桐生が解決していく様子は本格ミステリそのもの。
特異設定が犯罪者御用達のホテルって言うのも、なかなか面白い。
ただの探偵かと思ってた桐生の本来の姿が暗殺者って言うのも、ちょっと意外だったけど、それも含めて、桐生がかっこいい。
オーナーの諸岡もフロント係の水田もいい味出してるし、ミステリ以外の部分でも楽しめる。
しかし、モデルがあるとは言え、こんな設定でミステリを書こうと思った作者が凄すぎる。