方丈貴恵のレビュー一覧
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真実を追求して「絶対に犯人を逃さない」探偵・草津と、事件を上書きして隠蔽し「絶対に犯人を逃す」仕事人ヒミコ。
2人が同じ事件に関わった場合、果たして勝つのはどちらなのか?という異色の推理対決のお話です。
草津さんは以前事故に遭い、車椅子での生活を余儀なくされたため、助手の霧島さんが行なった調査結果を草津さんに伝え、その場で事件を解決するといういわゆる安楽椅子探偵です。
わたしも草津さんと一緒に調査結果をフムフムと聞いていたのですが、まだ説明途中にも関わらず草津さんには謎が解けてしまい、その早さに毎回呆然としてしまいました。
残念ながら、わたしには安楽椅子探偵の素質はなさそうですΩ\( º﹃º -
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ネタバレ「盾と矛」
犯人 対 警察 なのかと思ったら
「犯人を絶対に捕まえる」探偵 と
「どんなことをしても犯人を逃す」仕事人
だった。
推理・頭脳担当の車椅子探偵と、腕力・暴力担当の助手
証拠や事実を捻じ曲げてでも犯人を無実にする仕事人
実はこの3人は中学の同級生
『事件は犯人が分かってからが本番だよね』
普通なら動機やら犯行方法やらが解明される事なのだと思うけど
仕事人が絡んできたと悟るなり愉悦に浸る探偵。そこからがお互いの仕掛け合い。
仕事人による新たな証拠の捏造やら事実の捻じ曲げやらが、仕事人と探偵側で繰り広げられ、事件そのものが変貌していく設定。
確かにこの切り口は今までなかった -
Posted by ブクログ
依頼人(犯罪者)を無罪にするためには、証拠の捏造・さらなる犯罪も厭わない仕事人氷見。氷見が暗躍する事件を解決しようとする名探偵草津と助手霧島。
3人はかつて同じ学校の友人だった。
車いす探偵に代わって現地調査を行った助手からの報告を受け、あっという間に犯人を指摘する草津。
ただし、その間に氷見による証拠の改ざん等が行われ、かつての旧友とやり合いながら、犯人を諦めさせ自白させる-というパターン。
いくつかこのパターンの短編が続いたのち、最後にこれまでの事件が繋がってくる。
ひとつずつの設定は目新しいものではないのに、組み合わせるとこうなるのか!という驚き。面白かった。 -
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この一冊にこの作者のこの作品。
どの作品も重厚でした。
贅沢な一冊です。
作家さんてすごいなぁ、と特に感じたのは
一話あたりのページ数です。
この短いページ数でこの内容を紡ぐことができて
さらには登場人物たちのキャラクターをたたせる。
どのお話も人物たちのキャラクターが現実にいるような
リアルさがある。
物語の構成もしっかりしていて、この頁数で
よく物語のまとめができるな。
と、そういう観点からもおすすめします。
一話がしっかりしているので、一話読み終わると
本を一冊読み切った感じがして、
次の話にすすんだとき前の話を思い出すのが
難しかったくらいです。
それぞれの作家さんの別の未読本に -
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裏切りの捜査線
警察ミステリーをテーマにしたアンソロジー。
お見通し 米澤穂信
有名な芸能人のコンサートに殺害予告が届く。警察はコンサート会場付近の公園で過去に逮捕歴のある男を見つけ取調べをする。そして公園からは男が以前に持っていたものと同じナイフが発見される。
警察官の葛と丸山の酒の席での会話だが、警察官同士受け持っている事件の共有は出来ないが、偶然という形で丸山は葛に今回の事件の不満点を相談する。ある意味後味の良い作品であるが、米澤穂信独特の短編描写が見受けられとても面白い作品だ。
何故、「ナイフがその場所から見つかったのか」という一つの疑問から衝撃の理由に連なっていく。
メゾン・イ -
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ネタバレ探偵と、犯人を逃がそうとするヒミコとの攻防という構図は面白い。お互いに証拠を捏造してでも一歩先んじようとする展開や、第三章でのヒミコのまったく予想外な行動には意表を突かれたけれど、どこかもうひとつ物足りなさも残る。各章で事件が一応は分かれていて攻防戦があっけなかったからかな。最終盤で明かされる事件のつながりによって、こじんまりした印象も持ってしまった。また、草津の足が不自由な設定も、探偵が勝手に動き回って物語を早く進めてしまわないための、少し作為的な足かせのように感じられてしまった。もし次回作があったとして、続きを読むかはちょっと微妙なところ。
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米澤穂信、方丈貴恵、荒木あかね、松嶋智左、芦沢央『裏切りの捜査線 警察小説アンソロジー』文春文庫。
5人の作家による警察小説アンソロジー。文春文庫の警察小説アンソロジー『捜査線』シリーズは様々な作家の短編が味わえるところに魅力があるのだが、当たり外れが大きい。
このアンソロジーで一番面白かったのは、松嶋智左の『ヤギノメ』シリーズの1編である『家につく猫』だった。他の短編は並みか、それ以下という感じで、文春文庫の警察小説アンソロジー『捜査線』シリーズは他の出版社の警察小説アンソロジーに比べるとレベルが低いなと感じた。
米澤穂信『お見通し』。人気ミステリー作家の1人であることは認識している