方丈貴恵のレビュー一覧
-
-
Posted by ブクログ
本書を選んだ理由は帯と題名!
題名は時空旅行者、帯には本格ミステリと矛盾を感じてしまう表現が・・・
そして裏表紙のあらすじには『呪い』という文字が!?
この矛盾から本書を選んで数ヶ月、積読になっていたので読んでみたら大変なことに!!!
作者の作品は初めてだったのですが、同シリーズが他に二作あるとのことでしたので早く読みたいと思わされました!
主人公の加茂は呪いにより瀕死の妻を助けるべく、2018年から1960年へタイムトラベル!?
そこには『竜泉家の呪いの』の始まりの地で後に『死野の惨劇』と呼ばれることになる連続殺人が待っていた!!!
表紙を捲ると、巻頭に『登場人物』『別荘の地図』『家系図』 -
Posted by ブクログ
「竜泉家の呪い」シリーズ第3弾となる『名探偵に甘美なる死を』の概要と感想になります。
概要です。
一作目と二作目で奇怪な事件に遭遇した加茂と佑樹は、世界的に有名なゲームソフト会社の新作ソフトの試遊会に招待され、孤島の館へ導かれる。館に揃った人々は何らかの実績を有する素人探偵という共通点があり、ゲームオーナからVR空間と現実世界を行き来した推理ゲームをクリアすることを命ぜられる。しかし、そのゲームは全員を恐怖に陥れるデスゲームであった。
感想です。
「竜泉家の呪い」シリーズ三部作の最後と位置付けられる本作ですが、続編の匂いを感じるのは私だけですかね?
しかし今回のトリックは過去2作に並ぶほど -
Posted by ブクログ
ネタバレ方丈貴恵、大好きすぎて困る。
推しの加茂がこれでもかと活躍する話です。あと佑樹くんも!
登場人物に馬鹿がひとりもおらず、読者(わたし)が一番の馬鹿なので、物語がめっちゃスムーズに進む。ゆえにストレスがなく、ただひたすら感嘆する。
犯人を当てるところ、名前聞いた瞬間うおおおって叫んじゃった。なんとなく犯人の目星はついていたんだけど(勘です)、最後の最後でその展開はお見事。好きすぎる。
素人探偵に対する憎しみっていうのは阿津川辰海の館シリーズでも見た話なんだけど、それより説得力がある話だった。
運命とは皮肉なもんだ。
毎回毎回オチが一筋縄ではいかぬものばかりで痺れる。
方丈貴恵、大好き!推し! -
Posted by ブクログ
これめちゃくちゃ面白いです!
有名な6名の作家さんがそれぞれ短編で
ミステリーを書いていますが、
それだけではなく、別の作品の推理をしています。
推理小説の3つの謎である、
【フーダニット】…誰が
【ホワイダニット】…動機は
【ハウダニット】…どうやって
が問われた作品がそれぞれ2作ずつ楽しめます。
問題編、解答編、推理編で大きく章が分かれていますが、おすすめの読み方は
まず問題編を読んで自分で推理した後に
推理編を読んで、最後に解答編に行く読み方です。
ほとんどの作家さんが正解していて、
さすがとしか言えないです。
中には「全然わかんない~!けどこうかな~」みたいな人間味のある解答もあっ -
Posted by ブクログ
ネタバレまさか続編とは知らず読んでしまった……笑
ミステリーといえばトリックが肝になってくるが、とても面白かった。
ミチ殺しの気圧差を利用したトリック、そしてユウキ殺し、ケンザン殺しで使ったVRならではの館自体の大きさを変えたトリック、特に後者は想定できなかった……また、現実空間での棟方殺し、不破殺しも面白い観点だった。
また、この著者の特徴なのか、途中で推理できるポイントを挑戦状として書いてくれてるのは楽しかった。
一番はプロットの面白さだった。
犯人の視点として3事件、探偵として2事件を扱う構成はなかなか無い面白い展開だった。
更には、最後の東が千景であった驚き、犯人の目的はこの空間だけでない -
Posted by ブクログ
ネタバレおもしれ~~~~~!!!!!
前作のタイムトラベルものとは違い、今度は人間に擬態できるバケモノが誰かに化けているかを突き止めるお話。
は? って思うでしょ。
最初黒猫が犯人ですってなったとき、こっからどうなるんだよと思ってハラハラドキドキしたけど、そんな心配杞憂でした。面白すぎる!!!!寝る前に読み始めて結局一気読みした。読み終わったあと思わず「おもしれ~~~」ってつぶやいちゃったもんな。夜中二時に。
二転三転する展開に翻弄されっぱなし!竜泉の推理力がすごすぎる。あと加茂の名前が出たのも嬉しかった。
最後のオチも面白すぎて脱帽。あーそういうことか!ってちょっとにやけちゃった。人間とは業が深 -
Posted by ブクログ
ネタバレ正直、エピローグまでは★3〜4でした。
3人を幼馴染の復讐の対象とし、幽世島へロケにきた主人公と一行。しかし、マレヒトと呼ばれるこの地に伝わる異形の存在に対象が先取りされてしまう。復讐を自分の手で成し遂げるため、マレヒトの犯行をとめ、マレヒトは誰に化けているのかを追究していくストーリー。マレヒトという存在を扱った特殊設定ミステリで、その設定も緻密になされているため、本格ミステリとして十分楽しめる本作である。しかし、エピローグまで異形の存在の本能的な動機がミステリ好きとしては刺さらず、またマレヒトの蛮行というだけでは物足りなかった。
エピローグ、特殊設定を用いたミステリだけで終わらず余韻を味 -
Posted by ブクログ
ネタバレ設定を受け入れるのに若干時間を要しました…というか登場人物たち特殊設定に順応するの早すぎない?特に主人公!なんてツッコミを入れつつ読みましたが、まあ竜泉家の一族は不思議な事への耐性が強いんでしょう。
暗号を解読して発見した文書により、マレヒトの能力が開示されていくシーンはワクワクしましたし、一見単純に見えた暗号がマレヒトには解読不可能なものだったこと、それが犯人当てに直結する点は非常に巧みだと思いました。
読者への挑戦付きの本格ミステリとのことで、論理によって犯人を導き出すことが十分に可能であり、フェアなミステリだと思います。私はマレヒトの仮死状態にするという能力を誤解していたせいで、見