恩田陸のレビュー一覧

  • 蛇行する川のほとり

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    恩田陸さんの作品は世界に行きたくて時々読みたくなります
    でもなぜだろうか、この人の作品は読み終わってみると、毎回なんだか消化不良です
    読んでる間はその世界を楽しめるのに
    「はー、面白かった」「読み切った」とならないのはなんでだろう?
    そう思いながらまた読みたくなるんだろうけど

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    2024年11月06日
  • 蛇行する川のほとり

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    ネタバレ

    1992年にデビューした恩田陸氏による作品。文芸誌に分割掲載されたのち、2004年に単行本化。

    強いてラベリングするならば、ミステリー系青春小説!?

    ・・・
    恩田氏お得意の群像劇系の作品。

    構成としても4章からなる各章を一人称で語らせるもの。この手法も馴染んできました。

    ・・・
    第一章は毬子の視点。

    高校二年生の美術部。まだ純真。高校三年の憧れの先輩二人(女)と演劇祭の舞台背景作成のため、先輩の家(女ですよ)にお泊りにいくということでウキウキ。

    また、親友がダブルデートを仕組んで他校の男子と知り合いになったり、身辺に動きがあります。ただし、先輩の家にお泊り合宿すると、物事は予想しない展開になってゆきます。

    第二章は芳野の視点。

    彼女は高校三年の美大志望の女の子。香澄という相棒とともに、学校でも超然とした様子に映る彼女からの視点。非常に冷静に世界を観察し、毬子のあどけなさ、相棒の香澄の分からないところ、香澄の家での女子合宿への闖入者たる月彦(香澄の従弟)やその友暁臣の心情を読み取り、時に牽制し、時に操ろうとします。

    第三章は真魚子の視点。

    ってか名前が妙に少女マンガっぽい雰囲気。
    彼女は毬子の親友。素直過ぎる毬子と比べれば彼女はかなり冷静。仲間として毬子も好きだし、ボーイフレンドも好き。一学年上の芳野と香澄の超然コンビに憧れもあるものの、違和感もある。そうした中で毬子が二人に抱きこまれるように合宿に参加するのが若干悔しくもあるという感情も。
    物語りの後半以降を締めくくる重要なポジション。言わば物語の見届け人のような立ち位置。

    終章は香澄の視点。

    あたかも彼女の辞世の句のような短章。
    三章までではいまいち確証が持てない空白部分を彼女の独白が埋めてくれます。

    ・・・
    ということで、恩田作品でした。

    夏休みの私的合宿(お泊り会)から一つの事件が発生し、それには過去から因果があったことがつまびらかになる、というものでした。

    性格のはっきりと異なるキャラを配置して一人称で語らせる、というのがいかにも恩田さんらしい作品でした。

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    2024年11月05日
  • 謎の館へようこそ 黒 新本格30周年記念アンソロジー

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    『思い出の館のショウシツ』(はやみねかおる)3…設定は面白い。
    『麦の海に浮かぶ檻』(恩田陸)3…幻想的な世界観がいい。
    『QED〜ortus〜——鬼神の社——』(高田崇史)2…神社仏閣と鬼の蘊蓄だけで事件自体はしょうもない。
    『時の館のエトワール』(綾崎隼)4…あの個性的な2人はたぶんシリーズがあるんだろう。トリックもオチも気持ちいい。
    『首無館の殺人』(白井智之)2…著者の作品は何冊も読んできたがなぜか急に露悪・下品な表現が受け付けなくなってしまった。
    『囚人館の惨劇』(井上真偽)5…一番しっかりしてて一番面白かったが、それは一番ボリュームがあったからかもしれない。

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    2024年11月03日
  • 私の家では何も起こらない

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    怖いというよりも、気持ち悪さが勝ってしまった。。あからさまに気持ちの悪い描写があるわけではないんだけど、『殺戮にいたる病』の読後感に似たような感じで…ちょっとしんどかったです。。

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    2024年10月31日
  • 蒲公英草紙 常野物語

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    ネタバレ

    常野物語、2作目。
    前作は連作短編集だったが、今回は1つの長編だった。
    前作の「大きな引き出し」に出てきた春田一家の先祖のお話。

    序盤から示唆される終わりの予感と、そこに向けて収束していく物語に引き込まれ、悲しみに囚われる前に一気に読み終えてしまった。
    悲しみだけのお話しじゃないのだろうけど悲しい。

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    2024年10月31日
  • 夜の底は柔らかな幻(下)

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    終わりに近づくにつれてまたこんがらがっていく私の頭の中。
    人間同士であっても持っている力も違うし、考え方…いや人として持っている基礎の部分が違いすぎると理解なんてできるはずもないよね。
    相手を恐れたり軽んじたり憐れんだり、そういう空気がずーーっと流れている小説だったように思う。

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    2024年10月27日
  • 夜の底は柔らかな幻(上)

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    「終わりなき夜に生れつく」を読んで読み始めた。
    この人たちは一体何者でどんな関係があってどこへ向かっているんだろう?
    こんがらがった結び目が少しずつほどけていくように分かっていく一方で、すごい力を持った人によって繰り広げられる戦いと殺戮、破壊。おそろしい…。

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    2024年10月27日
  • 歩道橋シネマ(新潮文庫)

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    怪談、ホラー系多め。
    「麦の海に浮かぶ檻」まだ理瀬シリーズ読めてない
    「トワイライト」あまりにも有名な伝説。こういう描き方もあるのか
    「楽譜を売る男」勝手に想像して実は…というオチ。思わず笑っちゃいました
    「柊と太陽」これもある意味勘違いの話

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    2024年10月25日
  • 訪問者

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    殺人事件を解決するだけのいわゆるミステリーではない。
    もちろん、真相への謎解きはあるし、意外な事実も隠されていて裏をかかれたけれど、どちらかというと、それでこの後どうなったんだろう?と想像したくなる余韻が良かった。恩田さんの作品は好きだけど、いつもはもっと衝撃的というか。これは割とストレートな感じかなー。私の読み込みが甘いだけ?!

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    2024年10月15日
  • スキマワラシ

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    恩田陸の文体技術に感心
     語りは「僕」の性格がよく伝はってくる魅力ぶかいものだ。兄のキャラクタ性も面白い。
     伊達に何年もファンタジー作家として生きたわけではない恩田陸。都市伝説をあつかった「裏世界ピクニック」とつい比べてしまふ。
     発表が新聞小説なので、進展もすこしづつ遅々として進む。
     カギカッコなしで進む会話技法には、学ぶべき点がある。
     起承転結の結の部分に賛否がある。私は、まあこれでいいと思ふ。血縁をミステリのコアにしてゐて、その紋切型は気になった。

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    2024年10月18日
  • 失われた地図

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    ネタバレ

    恩田陸風のオカルト異能力バトルもの…ってジャンルでいいんだろうか。キャラクターはみんな恩田陸っぽいけれど、どこか世界観が合ってないようにも感じてしまう。設定とかは物凄くひかれる感じであるものの、急に離婚だの再婚だのと現実に引き戻されてしまうのがちょっともったいない。でもまあ息子さんの能力がそれに関わるから仕方ないのかもしれない。でももうちょい上手くやれたら面白かったのになあと思った。呉の大和は息子の能力でいいのかな?あとラストが打ち切りエンドみたいだった。びっくりした。

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    2024年10月09日
  • ネクロポリス 下

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    ネタバレ

    すっごい世界観への引き込まれかたがすごかった。自分的にはサスペンスやミステリー要素はあんまり注視して読まず、要所要所で出てくるアナザーヒルの光景を頭に浮かべながら読みすすめ観光スポットを巡っているそんな感じだった。
    もちろん異変や不穏な出来事は多くあったが、それでもヒガンを行っている人達が各々の意見を語り合いながら酒屋で飲み交わすみたいな描写やガッチの時の重い雰囲気から解放された時の人間臭さは読んでいてとても好きになれるシーンだった。
    読むのにかなり時間がかかってしまいうろ覚えだけどジュンのこの
    「人間というのはなんと不可思議な存在だろう。極めて物理的な存在でありながら、やはり自然の一部であり、容れ物である身体に比べて、精神活動は超自然に近い。現実的であろうとする精神は、常に矛盾の間で引き裂かれつつも、その微妙なバランスのとれた小さな一点を縫うようにして未来へ向かおうとする。」と考えた事は自分の記憶に残り作者の考えの一端を知れる事ができた。

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    2024年10月06日
  • クレオパトラの夢 新装版

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    キャラがとても魅力的!
    キャラ達が大活躍するスカッとしてラストを期待したので、遠回しなラストが少し物足りなかった。

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    2024年10月06日
  • Seven Stories 星が流れた夜の車窓から

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    川上弘美さん、三浦しをんさん、糸井重里さんと好きな作家さんのラインナップに惹かれて手にとった。本のデザイン素敵だなーと思ったら、クラフト・エヴィング商會だった。
    九州の豪華寝台列車「ななつ星」にまつわるお話。寝台列車の旅って憧れがあるけど、なかなかなお値段。それでも抽選になるぐらいだから、きっと素敵なんだろうな。
    途中のイラストも小山薫堂さんの「旅する日本語」も素敵で、眺めているだけでほわっとした気分になった。

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    2024年09月30日
  • ネクロポリス 下

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    独特で良く作り込まれた物語設定と世界観。恩田氏が文庫本あとがきで「勝手に物語が拡がっていった」と述べるように、優れた作品であるのは間違いない。しかし私には合わず。ミステリーなのかファンタジーなのかサスペンスなのかホラーなのかどっちつかずの状態で物語は進行し、大事件が起こっているようでそうでもなかったり、最後はなぜかの大団円で幕を閉じる。ハッピーエンドであるゆえに幾多の伏線や謎解きは何だったのかと思わせるファンタジー色強めの終演は「?」という気持ちを残す。最後の最後はホラー映画のようなラストであるし。約1000ページ読んだわりには何だったんだろう、という気持ちが勝ってしまった。

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    2024年09月29日
  • まひるの月を追いかけて

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    恩田陸さんの文章は読みやすかったけど、物語の内容は…なんだか、という感じでした。
    このことをこのページ数で書かれることに、2人の女性がその人生の大半を思い煩うほどに、何かがあるのかなと、よくわからなかった。

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    2024年09月29日
  • ネクロポリス 上

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    ネタバレ

    読んでて物語の世界に引き込まれるような感じ。
    舞台となっている世界の設定や状況の一つ一つがとてもわかりやすく、主人公の気持ちに感情移入しやすかった。
    特にアナザーヒルの何とも奇妙な雰囲気、例えばでかい鳥居、死者=お客さん、ぜんまいのような形をしている事、などとても詳細に書かれておりこれからどうなるんだろう?やなぜ?など疑問が出ては解消され出ては解消されの繰り返しが癖になりそうだった。
    とっても気になるところで終わったので下巻も楽しみ。

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    2024年09月27日
  • 消滅 VANISHING POINT

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    2015年9月の刊行。コロナ前だが、文中で出てくる「孤独な肺炎」という未知のウィルス性感染症の描写(世界で同時流行、感染者の隔離、検査結果陰性など)が、数年後に訪れる大惨禍を予言しているようでもある。

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    2024年09月27日
  • まひるの月を追いかけて

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    ネタバレ

    腹違いの兄の彼女と、彼を探す旅に出る主人公。しかしその女性は実は彼女ではなかった。いつしか彼の最愛の女性は誰なのかを探す旅になっていった。家庭環境が複雑だったり、人が簡単に死んだりとかなり重い。ミステリーなのに温かい恋愛小説になるところが恩田陸っぽい。最後の最愛の女性が主人公の母親だと分かる瞬間、主人公はどう思ったんだろうとか、母親はどういう感情なんだろうとか、モヤモヤする部分はあるがそれ自体が物語の余韻として残って良かった。もう少し過去の話も知りたい。ちょっと泣きそうになった。倫理観的にアウトなのは気になる。

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    2024年09月26日
  • ネクロポリス 上

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    日英を織り交ぜた独特な世界を構築する「アナザーヒル」の行事「ヒガン」で発生するサスペンスファンタジー。映画的・漫画的な雰囲気は良いが、事前情報がないまま読み進めるとかなり先に行かないと設定が掴みにくい。もちろん面白いのだが、何か起こりそうでなかなか起こらないので、上下巻の分ける必要があったのかなと感じる作品。

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    2024年09月25日