恩田陸のレビュー一覧

  • 錆びた太陽

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    大規模な原発事故により廃墟と化してから100年くらい経った日本を舞台にしたお話

    人間とロボットと原発事故で亡くなったはずの人たちがミイラ化したマルピーと呼ばれる方々が繰り広げるお話

    人間の主人公である財護徳子。国税庁に勤める彼女とロボットの主人公であるボスの関係性が人と人ではない独特なモノで、それが結構リアルに描かれてた感じがしました

    ただ、その財護徳子が、とにかく自分に馴染まず、とてもイライラしながら読み進めました

    これはある意味作者の狙い通りかも

    結びの展開がもう一つ盛り上がらなかったなぁ、よくわからなかったなぁ、と感じました

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    2021年01月20日
  • MAZE 新装版

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    かつての同級生である恵弥に誘われ、西アジアでの極秘プロジェクトに参加した満。そこで彼を待っていたのは、砂漠の丘の上に立つ巨大な白い立方体形の建築物だった。そこは〈存在しない場所〉〈有り得ぬ場所〉と呼ばれ、なかに入った人が消えてしまうという謎の迷路。恵弥が満を呼んだのは「迷路で人が消失する条件」を推理させるためだというが……。〈神原恵弥シリーズ〉第1作目。


    ファンタジックな遺跡をめぐるオカルトミステリーかと思いきや、立地と国際問題に基づく現実的な真相が明かされ、しかも最後にはSFのかけらもチラッと見せてくれるサービス精神旺盛なエンタメ小説。
    いちおう表向き製薬会社勤めの恵弥がこの件でコーディ

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    2020年12月31日
  • 猫と針

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    高校時代の同級生の葬式に集まった男女五5人をえがいた会話劇です。

    強盗に襲われて亡くなったオギワラの仕事や、このタイミングで映画への出演を依頼するタカハシの真意、そして15年前の食中毒事件など、さまざまな謎が絡みあい、登場人物たちが疑念のなかに投げ込まれていきます。

    巻末には、開演日が迫るなかで原稿を完成させようとする恩田氏の活動を回顧した「『猫と針』日記」が収められています。

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    2020年12月30日
  • 球形の季節

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    学園もの、ホラー、ということで小夜子に近いかな?と思ったのであんまり期待しないで読んだ。だからか割と楽しく読めた。

    確実に人ではない何かが関与している土地だと分かっているから、未知の存在がいるというだけでホラー感あってとても良い。
    最初のアンケートのやつがよくわからなくて、読み進めているうちにちょっとずつ面白くなっていった。
    自分も東北出身だけど正直地元には全く魅力を感じていないので、気持ちとしては久子に近いかなと思ったけど、晋に入れ込んでいく彼女は嫌いだなと思った。でもこういうところは普通の高校生だなぁとリアルさを感じた。
    読み進めてページ数が少なくなっていくのにこの展開の感じは…とある種

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    2020年12月18日
  • ブラザー・サン シスター・ムーン

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    3人の崎の話。一人一人の物語に、他の2人がたまにでてくる。
    1人目は、恩田さん自身に近いように感じて、大学生活を聞くような気持ちでした。
    2人目は、音楽び一生懸命な人で、メンバー全員レギュラーになれてよかったなと。
    3人目では、映画監督で、インタビュアーへの心理や仕事に対する考え事は、面白かった。
    どれも、人物に対しての分析が、鋭く凄かった!

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    2020年12月24日
  • 朝日のようにさわやかに

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    ヨハンくんのスピンオフずっと読みたかったし結局最高の凶悪なヨハンくんが見られて大満足だった

    他だと「卒業」と「深夜の食欲」が好き

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    2020年12月10日
  • MAZE 新装版

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    人が消えるという白い建物。謎解きが楽しみでページをめくる手が止まらない。まさかのラストにいつもの恩田陸だなと思った(笑)

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    2020年12月08日
  • ネクロポリス 下

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    独特の世界観が絶妙で、ずっとこの世界に浸っていたかったけど、それももう下巻でおしまいに。
    血塗れジャックに殺された人たちがパブに集まって殺された状況を語るのは面白いシチュエーションだった!
    しかし、肝心の犯人はつかまらないまま世界が歪んで(融合して)いき、黒婦人も消えてしまうしクライマックスへ進んでいくところもおもしろい。
    ただ、ラストがいまいち消化不良で残念。。。無理にミステリ風にせずに、この素晴らしい世界観を風土記のように描いて欲しかったかも。。。アナザーヒルの設定はとても魅力的で、住人たちも素敵な人ばかりだったので、ただそれを味わいたかった。

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    2020年12月05日
  • 消滅 VANISHING POINT (上)

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    ネタバレ

    登場人物が多く、コロコロと視点が変わって物語が進行するので、頭を整理しながら読みました。
    別室に連行された11人。その中にテロリストがいる。キャサリンと名乗った女はヒューマノイド。
    上巻はあっという間に読み終えました。

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    2020年11月29日
  • 終りなき夜に生れつく

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    特殊能力者が多数住んでいる国『途鎖国』の隣国の産まれであることもあり、興味深く読んだ。本作はダーク・ファンタジー長編『夜の底は柔らかな幻』へと続く短編集(スピンオフ作品)だということを読み終わってから知った。恩田陸は様々なタイプの作品を書く小説家だが、本作のような作風も持っていたことに正直なところ驚いた。

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    2020年11月23日
  • 禁じられた楽園〈新装版〉

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    主人公達が烏山響一の世界観に引き摺り込まれていくように、読み進めるうちに小説の世界観にどっぷり引き摺り込まれた。
    気味の悪さがずっと続くが、最後はスッキリとした読後感があった。

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    2020年11月21日
  • 土曜日は灰色の馬

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     書評エッセー。「長年タイトルだけで妄想していたが、読んでみたら全然違った」という話が面白い。
     その意味では『土曜日は灰色の馬』というタイトルも、全然違う。

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    2020年11月20日
  • ブラザー・サン シスター・ムーン

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    物語が進むにつれてふわふわと頼りなくおぼろげになって、そのまま終わってしまう。三人の思い出が重なり合う瞬間が、ハコちゃんのいう「とてもよかった心象風景を描いた短い映画」にかけられているのだろうか?ある意味不完全燃焼なのだけれど、前半の二作は初々しい学生時代の物語として楽しく読めた。

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    2020年11月18日
  • 不連続の世界

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    夜明けのガスパールの最後でぐっとなきそうになった。大人になっても集まって話しながら時間を過ごせる友達が何人かいるのは良いなぁ、と。

    時間ができたら鳥取砂丘と小倉の松本清張記念館に寄らねば

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    2020年11月14日
  • クレオパトラの夢 新装版

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    1作目より好き!!!橘くんがいつかシリーズのどこかで出てきてくれないかな、、、と期待しつつ、、、

    11/24追記
    別の短編集「朝日のようにさわやかに」読んでいて震えた、
    れ、……冷凍みかんじゃん………!

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    2020年11月24日
  • ネクロポリス 下

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    この世界観はすごく好き。
    日本ではないだろうけど、どことなく懐かしさに溢れてる。
    でも、最後は慌てて終わったような感じかな。

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    2020年10月21日
  • 2030年の旅

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    AIがめちゃ発展してる系の話が多かったけど、10年でそこまで発達はしないのでは?という感想。
    ただ、教育を学ぶ身としては、創造的な力を高めることがこれからの社会を生きるためには必要と言われる意味が理解できたし、学校教育のなかで取り組むべきことだなと感じた。

    2030年 32歳。

    結婚して子どもがいたらベストだよなあと思ったり、外国に住んでたら面白そうだなと思ったり、先生辞めてる可能性もあるよなとか思ったりしながら読んでたからあんま内容入ってこなかった。

    里帰りはUFOで
    五十歳
    はおもしろかった

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    2020年10月16日
  • 夜の底は柔らかな幻(上)

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    なんでだか登場人物を覚えるのに時間がかかって、
    ん?これは警察の人?え?悪い人?と分からなくなりつつ、行ったり来たりしながら、読み進めました。

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    2020年10月16日
  • 不連続の世界

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    腹に落ちて、消化するまで少し時間がかかりそうだ。

    塚崎多聞を主人公として、各種物語が展開されていく。なんといっても面白いところは、多聞の人柄と各地の描写だろう。
    特に砂丘なんかは、まだ訪れたことがない分さらに興味が湧いてしまった。

    旅先と事件は、切っても切り離せないものなんだろう。トラベルミステリーは、とても面白い。

    1つ1つは面白いが、一冊の文庫として読むと、最後のオチはなんだったんだろう。なにが不連続なのだろう。
    恩田先生のことだから、何かしらの連鎖があるのではないかと思ってしまう。

    ただ単に気づけていないこととして、再度読んでみよう。

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    2020年10月08日
  • 夜の底は柔らかな幻(下)

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    面白くて、先を、先をと急くように読んでしまいました。でも最後の最後、え?これで終わり?という唐突な終了感。
    あれだけ憎悪し合っていた二人のその後は?あれだけの傷を負って、生きて山から下りられた?先生は結局死にに行ったの?そもそもどういう意図で山に入った?子供を山に呼んだのは何のため?など、謎が多すぎます。
    途中で放り出された感が強く、読者の想像に任せると言っても、もうちょっと書いてくれればよいのに・・・ということで、星3つ。面白くないわけではありません。

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    2020年09月26日