恩田陸のレビュー一覧

  • 中庭の出来事

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    中庭で起きた殺人事件?の演劇という感じの作品です。
    2006年作品で、バブル崩壊から立ち直れない日本、
    3年後、追いうちをかけて、リーマンショック。
    さらに5年後には東日本震災。
    2019年11月にはコロナが発生し、2020年を
    迎えている。まさに「ブラック・スワン」

    主な登場人物は曲者女優3人、脚本家、刑事。
    私的には壊れたレコードのように繰り返される文章が少しずつ、1部書き換えられている印象で、だんだん、いらいらと麻痺を起こした感じ。リズムが悪く、読者を疲れさせて、思考回路を低下させる目的があると、邪推してしまう。

    現在、老若男女問わず、ストレス社会において、権威のある人、高学歴の人で

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    2020年04月25日
  • 黒と茶の幻想(下)

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    麦の海のように読んでいてハラハラする方が好みだった。これは淡々と進むのがちょっと辛い。

    上巻では利枝子のことは結構好きだったのに、下巻読んでなんだか無理になってしまった。蒔生の章を読んでいる時は蒔生が本気で無理だったが、節子の章ではその嫌悪感は少し和らいだ。
    蒔生は自分に正直なのはいいんだけど、その過程や結果で誰かを傷つけているというところが受け付けない。傷の付け方が生半可じゃないんだもの。一生かけても修復できない傷というところがたち悪いわ。
    それでもまだ好きだという利枝子が無理だ…そこが彼女を苦手になってしまった要因だな。

    憂理のその後をこんな形で知ることになるのが悲しい。実は生きてまし

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    2020年04月21日
  • 消滅 VANISHING POINT (下)

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    舞台は空港の一室
    テロリストがこの中に一人いるとして拘束され、当局から軟禁される
    テロリストは誰?

    話の展開が気にならない訳ではないが、舞台が変わらないので、続きを早く読み進めたいとはあまり感じなかった。

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    2020年04月18日
  • ブラザー・サン シスター・ムーン

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    なにか特別なことが起きるわけではない。しかし、読むことが全く苦じゃない。すらすら読める。読みやすく違和感のない文章を書くって意外と難しいことだと思う。面白かった。
    あと恩田陸の小説で、実在する音楽や映画、小説が出てくるところが好き。ミステリー好きのキャラクターがいたりとか。

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    2020年04月16日
  • 消滅 VANISHING POINT (上)

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    空港の入国審査で別室に連れ去られる人々
    その中に紛れているテロリストを探すことをお互いに課された

    上巻ではまずは人物と状況説明、そして変なロボの登場が主な内容

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    2020年04月13日
  • 球形の季節

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    1990年代2作目「球形の季節(1994年)」

    1作品目に続き、田舎、高校生が主人公。怨念に一見的な偶然を重ね(必然)、無念をはらすという作品と感じた。
    この後、全寮制作品も出てくるし、著者は高校生時代に思いが深いのだとしみじみ感じる。

    情報がない時代だと、アリバイ工作が簡単だが、情報化社会では簡単に位置情報でさえ、わかってしまう。仮想情報が完璧に出来たら、それはそれですごいけど。

    昔懐かしい作品といえる。

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    2020年04月07日
  • おともだち できた?

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    こどもに「誘拐」に気をつけなさい。
    ということを「恐怖」で表現しているのだろうか?

    絵本だからな・・・。所感

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    2020年04月05日
  • エンド・ゲーム 常野物語

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    ネタバレ

    常野物語を追い続けて3日で追いついた。それほどに面白くてこの本にも期待をしていた。
    現実の世界にいたのに、いつのまにか人の領域ではないどこかへ迷い込んでしまったような感覚。自分で足を踏み入れたことに気づかず、はっとした時には物語はもう終わりに差し掛かっている。
    「夜の底は〜」で味わった何かに似たものを再び味わうことになるとは…

    「あれ」の存在に限らないけど、恩田さんは詳しく説明しない主義なのかな?それは悪いことじゃないしむしろそのほうがミステリーっぽくて私は好きです。ただ、風呂敷広げ過ぎだなとは思う。
    シリーズを通して常野一族は穏やかであることは知っていたが、知らないうちにそのイメージは「争

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    2020年04月02日
  • 夜の底は柔らかな幻(上)

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    在色者とか出てくるところを見ると、常野物語系の(常野物語シリーズでは無いのですが)特別な能力のある人が出てくる話。

    途鎖国を、土佐国と思ってしまった。(発音が似ているし、本の中にも、そっちの方の地方の名前が出ていたので)

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    2020年03月28日
  • 禁じられた楽園〈新装版〉

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    ネタバレ

    捉え方次第でここまで風景が変わってしまうとは
    インスタレーションの描写は脳内で映像化されてゾクゾクしたけど読み終えても消化されない謎が多い
    捷がなぜあそこまで子供の死に囚われているのか、そこがあまり納得できなかったかも。昔の記憶といっても自分が直接死に関わったわけでもないので、そこの潜在的な感覚をもう少し描写して欲しかったかな
    総合的に狂わされるのも人間だし呼び起こさせるのも人間だと、喚起させられた。最後は少し呆気なかった気するけど響一は魅力的でした…

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    2020年03月27日
  • 消滅 VANISHING POINT

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    2020.03.22

    新型肺炎とかコロナウイルスとかタイムリーな単語が出てきてびっくり!
    思わず発行年月日を確かめてしまった。

    分厚い本の中身はほとんど登場人物たちの雑談。本題からは何度も脱線するわ長いわで途中何度もコックリコックリ船を漕ぎながら意地で読み終えた。
    広げに広げた風呂敷を畳まないままアッサリと終わっちゃう恩田陸節が変わってなくて懐かしい。
    匂わせに匂わせたスーパーロボットのキャスリンやら子供の特殊能力やら親父とおばさん、親子の名前が最後まで出てこないことやら伏線だらけだったけど結局それはそれ。結末にはなーんの関係もない。逆に潔い!笑

    恩田陸の小説は物語のオチを期待して読むの

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    2020年03月24日
  • 終りなき夜に生れつく

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    読み終わって解説を読んで、初めて知った。これスピンオフだったんかい。どうりで世界観できあがってる〜あえて交わらない話〜って思ったわ。「夜のそこは柔らかな幻」という作品があったんですね。
    でも、楽しめました。まぁ正直、今まで読んだ恩田陸作品のサスペンスとは少し違うテイストだったので、乗り損ねた感は若干ありますが。

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    2020年03月07日
  • ブラザー・サン シスター・ムーン

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    これはなんだろう。これは本当に小説なんだろうか。

    ある女子大生の日常が第一人称で語られる。そこに出てくるキーワードの数々。『女子大生ブーム』『消防署のほう…から来て消火器を売りつける』『イカ天』『エビ天』、日航機の墜落事故の記載があることで、これが1980年代後半のことだろうと思われる当時の時代を表す言葉たち。

    文章が変だ。『本音を言えば、あんまり学生時代のことを話したくないのだ。そもそもあまりにも平穏で、大した話もない。』という割には、永遠に続くかのような極めて粘着質な文章。わざと句点を入れないで、読点で強引に繋げていく長々とした読みづらい表現。それを分かった上で、『私の何事も起きない学

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    2020年03月05日
  • 夜の底は柔らかな幻(下)

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    最初は独特の世界感に惹きこまれたが、読み進むうちに最後どうするのかなと思っていたら、予想通り、作者は何が書きたかったのかわからなかった。異能人と殺戮?

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    2020年02月09日
  • エンド・ゲーム 常野物語

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    『光の帝国』の中の「オセロゲーム」の続編。
    「エンド・ゲーム」とは終盤戦という意味で(チェスの場合、ゲームが進行して盤上の駒が数が数個になった状態のこと)、あとがきを読んで納得。

    常に細い糸がぴんと張ったような緊張感と、先を読み進められずにはいられない感覚。面白い。

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    2020年02月09日
  • 妖し

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    【怪異】をテーマに描く奇譚小説。
    アンソロジーシリーズ。
    この面子だし、と思って読み始めたのが
    間違いだった…

    想像のはるか上の上をゆく怖さだった…
    夜、部屋で一人で読んでいられないページが
    何度もあった。

    大好きな米澤穂信の
    「わたしキャベンディッシュ」も、
    あーー、これが伏線でこうなる感じかぁ
    のんきに思っていたあたし。
    伏線は伏線でも回収先が違っていて
    安定の穂信のぞわぞわ感。

    乾ルカの「かぐわしいひと」なんか
    ここから先は、もう読めない……と
    次の日に
    持ち越したくらいなのに
    その怖さに上塗りされるように
    壊れていく人間の怖さがくる。
    えーーー??そっちーーー??!みたいな…

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    2021年05月30日
  • 不連続の世界

    購入済み

    この作者の他の作品に比べると地味で、すごく面白いとは言えませんが、短編なので読みやすいです。
    相変わらず恩田陸の不穏な空気感は健在です。

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    2020年02月07日
  • 妖し

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    気持ち悪い話が多かった。は?何?と思っても読み返さないほうがよかった…。皆さんお上手なので気持ち悪さが絶妙。

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    2020年01月26日
  • 消滅 VANISHING POINT (上)

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    登場人物が11人いて、各章ごとにこれら人物が主となり展開していくため、覚えきれず、名前を書き出して、読み進めることに…
    外見的な特徴は覚えやすくても、登場人物の名前が難しく文字の中では、しばらくは外見と文字が一致せずメモを見ることに。
    登場の説明がない1人と、なぜこの人が登場するのかと思う人が1人。おそらくは、後者がテロリストだろうと(かなり自信あり)、思いながら下巻に。

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    2020年01月25日
  • 錆びた太陽

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    これは『沈黙の春』第2号となるのだろうか。恩田さんは宮城県出身。2011年以降原発や復興に対して日本の政府や政治家のとってきた態度に疑問を投げかける。作者の社会に対しての眼光が随所に光る物語。我々は東京オリンピックに浮かれてばかりで、被災者や被災地を忘れてしまってはいないか。

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    2020年01月16日