恩田陸のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
短編集。
素人(恩田陸作品に慣れていない人)にはオススメしづらい、恩田陸臭の濃い短編集だった。
久しぶりに恩田陸読んだけど、やっぱり大好きだ!
印象に残った話をいくつかメモ。
・あまりりす
怖かった!
ボイスレコーダーを再生している、という設定。(沈黙)という描写が、みんながワイワイ話しているのにその話題になった瞬間シーーンと不自然に静まり返る様子が思い浮かんでゾッとした。
・麦の海に浮かぶ檻
ここ数年恩田作品を追っていなかったので、この短編集で三月、しかも校長の過去のお話が読めるとは思っておらず驚いたしとても興奮した。特にあの学園内でのスピンオフというのが嬉しかった。
理瀬達とは全く被ら -
Posted by ブクログ
下
三島由紀夫に熱中していた時期があり、「憂国」「英霊の聲」から二・二六事件に興味を持ったが、ちゃんと調べたことはない。
で、たとえば宮部みゆき「蒲生邸事件」をラジオドラマで聞いたり、久世光彦「陛下」、柴田勝家「ヒト夜の永い夢」、奥泉光「雪の階」を読んだりした。
北村薫「鷺と雪」、武田泰淳「貴族の階段」はいずれ。
同じく押井守「機動警察パトレイバー 2 the Movie」やOVA版「二課の一番長い日」が好きだが、鈴木清純「けんかえれじい」は未鑑賞。
と、中途半端な状態。
せっかくだから年に一度関連作に触れようと思い、本作を読み、途中で五社英雄監督の「226」を見た。
まあ、だからといって雰 -
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Posted by ブクログ
単行本既読。
改めて読み返すと、ますます「常野一族」の全貌というか組織図が気になりました。と言っても、飽くまで共助のための緩い繋がりなんだと思いますが。
在野に散って一族同士の婚姻を避けていた常野の人々。
しかし、両親がその禁を犯して生まれた拝島時子には、無自覚ながらも強大な力があります。
「裏返す」力。
何を裏返し、裏返したらどうなるのか。それは明らかではありません。
この孤独で空虚なゲームを終わらせるために現れた、「洗濯屋」の火浦。彼もまた、気がつけばゲーム・プレイヤーとして拝島家に迎え入れられました。
本当に在るのか?という命題を、超常能力にも一族にも、そして世界に対しても問うような。< -
Posted by ブクログ
ネタバレ昭和から平成初期までのカルチャーを閉じ込め、タイムカプセルに仕立て上げたような小説でした。
それは物語の構成とも通じるものがあります。
恩田さんは「ハッピーエンドのつもりだった…なんだか非常に絶望的な結末に感じ」たとあとがきで書かれています。
個人的には、喪失感が募るラストでした。
失われたと感じるのは、カルチャーに対してか。未来への希望に対してか。
現代は、まるで荒涼とした地雷原を腹這いで手探りに進むようです。何もかも食い尽くしてしまい、あとは滅びるのをゆっくりと待つ虚しさを感じます。
本当は展望と野心をいっぱいに抱え、欲望のままにコンテンツを消費し続けられたらいいのに。
『成仏』によ -
Posted by ブクログ
近未来、汚染された地球に取り残された挙句、文化すら取り上げられて倹しく暮らす日本人たち。エリート養成校「大東京学園」へ入学すれば将来が約束される──そんな希望と野心を持って全国から集まった男子たち。彼らを待っていたのは過酷な労働と競争だった。
上巻では、主人公・アキラとともに世界観を学んでいきます。そして、行方不明になった兄の謎に迫っていく。
友達のアキラ、一方的に敵視してくるリュウガサキ、新宿クラスのシマバラたち、妄執に駆られた教師のタダノ、謎の少女・キョウコ。髭のおじいさんは校長なんでしょうか。
果たしてアキラとシゲルはどうなるのか。アキラの兄はどうやって学園から脱出できたのか。
気にな