恩田陸のレビュー一覧

  • エンド・ゲーム 常野物語

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    前2作とはまた違った雰囲気だったけど、話の展開のテンポもよくノンストップで読めた。シリーズは、続き、というより地続きの世界観を楽しむような連作なので、どれも違う時代、登場人物でたっぷり味わえた。
    エンド・ゲームはファンタジー慣れしてるとよみやすいのかも。

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    2022年01月31日
  • ねじの回転 FEBRUARY MOMENT(上)

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    「二・二六事件」
    この日付がそのまま名前になった歴史上の出来事は、誰もが知っているのではないか。私も知っている。
    ・・と思って読み始めたのだが、知っているようでこの事件がどうして起きたのか、この事件が、その後の日本の歴史の中でどういう意味を持つのか、悲しいほど覚えていなかった、、、いや、きっと当時、年号と名前と、国の中枢にいる政治家たちが殺された叛乱だった、と上っ面だけ覚えたのだろう。
    そんなわけで、最初はこの事件について知識が足りず、いまいち作品世界に入り込めなかった。
    もう1つ、残念なことに、私自身がSFは苦手分野でもあるため、色々な言葉の意味が分かるような分からないような、で。ところどこ

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    2022年01月26日
  • 上と外(上)

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    舞台は好み。マヤ遺跡とかワクワクする。
    地下迷宮とかも大好き。もっとスペクタクルでミステリー感あればいいな。ダビンチコードみたいな。

    森林サバイバルものかと思いきや、意外な展開。

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    2022年01月23日
  • エンド・ゲーム 常野物語

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    ネタバレ

    常野物語シリーズ第3段。
    蒲公英草紙のような、ほんわかする読後感はなく、"で、どうなるんだろう?"というモヤモヤ感が残ったが、それが恩田ワールドだなのかもしれない。

    常野ゆかりの人たちのなかでも、特に強い力を持っている両親から、その力を受け継いだ(まだその力は開花しきっていないが)時子の前に、洗濯屋の火浦が現れる。
    時子も初めは火裏が敵なのか味方なのか計りかねていたが、いつの間にか二人は婚約していた。が、火裏の方は、時子とその両親を洗濯したことのアフターサービスとして結婚を決めたという。
    人の真意を探りながら生きるのは、怖いし寂しい。

    最後に時子の父が、裏返したり、裏返

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    2022年01月23日
  • 禁じられた楽園〈新装版〉

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    人の内部の狂気を引き出す美術品。それを制作した人も狂気に捕らわれているのか?ここでは、才能と狂気の境目が曖昧だ。
    捕らわれた人を助けるには、外からの助けが必要ですね。常に外側から内を観ることができるようにしなくては。

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    2022年01月23日
  • 夜の底は柔らかな幻(下)

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    頑張って読みました。
    設定されている世界独特の言葉や単語が多く、それを理解するのに時間がかかりました。
    上巻は理解するために我慢して読み、下巻に期待していましたが、そこまで話がスリリングに進むことはありませんでした。

    疲れた…。

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    2022年01月19日
  • 禁じられた楽園〈新装版〉

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    実際に、インスタレーションを見て、平衡感覚がなくなったり不安な気持ちになることがある。烏山の芸術はそんな感覚を思い出させ、登場人物それぞれの封印してきた過去の幻影と繋がる。吸い込まれるように読み進めたが、最後は捲し立てられるように夢か誠かのファンタジー感で私もよく分からなくなった…。それも狙いなら、まんまと引っかかったわけだ。

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    2022年01月17日
  • ネクロポリス 下

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    途中から読む手が止まらない、謎続きになる。
    全てはホラー要素多めのファンタジー。

    どっぷりアナザーヒルの世界に浸れました。

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    2022年01月06日
  • 図書室の海

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    恩田さんの10から成る短篇集。

    恩田さんの作品はそんなに読んだ事無いので、広く浅く作者のことを知るには良いのではないでしょうか。
    ガッツリ一つの作品を読みたい自分としては、少し一つ一つが短すぎたような気がしました。短編だから当たり前ですけど。本の読み方の好みですね。

    結構ミステリータッチな作品も書く方だったんすね。
    すごく独特な感性が盛り込まれてて、どれもすごく考えさせられながら読みました。
    特に思春期の何か、どこの地に足を付けていいかもがくような、そんな微妙な心情を興味深く描いている「図書室の海」が印象的ですね。

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    2022年01月06日
  • 蛇行する川のほとり

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    友人が読みたいと言ってた本に興味を持って!

    なんとなく、タイトルから穏やかな物語をイメージしていたけれど、
    不穏で緊張感漂うお話だった。
    恩田陸さんは「夜のピクニック」「蜜蜂と遠雷」などを読んだことがあったこともあり、雰囲気が全然違っていてびっくり!

    高校生の彼女たちは私より年下だけど、
    香澄も芳乃も毱子も真魚子も大人びていて憧れる〜
    物語が進むにつれ視点が変わっていくから4人それぞれのキャラクターを感じやすくて、みんな好きになってしまった。

    最後に向けて緊張感が高まっていくけど、
    第三部が終わって油断していたところからの
    終章の入りでひっくり返され。さらに終章のラストでもう一返し。

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    2022年01月06日
  • エンド・ゲーム 常野物語

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    常野物語シリーズ第3弾。
    常野一族の能力を扱った短編集「光の帝国」の中から
    「裏返す」「裏返される」を繰り返し、「オセロゲーム」のような
    戦いを続けてきた一族の事を描いています。

    洗って叩いて白くする・・・
    怖すぎるんですけどぉ~(〇o〇;)
    ゲームの終わり(エンド・ゲーム)の始まり・・・
    新しい生活・・・(゚ロ゚;)エェッ!?
    終わり方は、なんとも穏やかな感じですけれど
    それでいいんだ?
    これは微妙な感じだなぁ~(^◇^;)
    悪くはないんですけどね・・・
    やらかしてるわけではないですよ!(念のため)

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    2022年01月03日
  • 中庭の出来事

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    ネタバレ

    劇中劇がくるくる変わっていく、小説ならではの演出。
    結果として誰も死んでないのは残念だったが、途中の謎が解けていく様はまさしくミステリーで夢中になれた。
    初めて読んだ作品なので、恩田陸の他の作品も読んでみたい。

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    2021年12月23日
  • 不連続の世界

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    2021.12.17
    『月の裏側』の多聞さんの話。本当に久しぶりに恩田陸作品を読み、やはりわたしはこの方の作品が大好きだ、と思った。魅力的な登場人物が多いけど、あとがきで「小説世界の設定が先」で人物ありきの小説は書いたことがない、とおっしゃっていたのが印象的だった。たしかに登場人物と並ぶくらい舞台も魅力的ではある。日本のどこかの土地らしいがそこではない、という描き方がよい。

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    2021年12月17日
  • まひるの月を追いかけて

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    ネタバレ

    行方不明になった腹違いの兄を、兄の彼女と名乗る女と共に奈良へと探しに行く。

    古都奈良の、数千年前から現在までの時の流れがごちゃ混ぜになったような雰囲気と、旅を続けるたびにそれぞれの関係性や思惑がくるくると変わる状況がリンクする。

    個人的には、会話や思考の流れに集中してしまい、奈良の情景が全然頭に入らなかったのが残念。また、最後の展開が少し唐突で、もう少し静と母の関係性が描かれると良かった。描かれない、ということがつまり静の母への感情を表しているのかもしれないけど…。

    そういえば、腹違いの兄弟姉妹や、死者を軸にした生者たちの苦悶っていうテーマは恩田陸さんの作品によく出てくるなぁ。

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    2021年11月21日
  • 跡継ぎの条件【文春e-Books】

    購入済み

    残念

    短編は凄く難しい。
    短い中でもグイグイ引き込まれる上質のものを望んでいるが、これは手垢がついたような内容。
    はじめから予想通りの内容で、全く何も感じませんでした。
    恩田さんは長編の方が世界観が独特で面白いですね。

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    2021年11月13日
  • 不連続の世界

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    多聞さんの中編集。多聞さんのための文庫ではないだろうか。私は最初多聞さんを軸に置いた、話を作り、何個か纏めたのかと思っていたが、あとがきで「登場した話をまとめた」と書いてあった。だから内容が続いてなく、何となくちぐはぐだったのだなと思った。しかし多聞というキャラクターが掴みどころのないゆらゆらとした感じで書かれていて好きだった。

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    2021年11月11日
  • 妖し

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    ネタバレ


    短編集は知らなかった作家さんに出会えるのが楽しい。
    今回いちばんのお気に入りは村山由佳さんのANNIVERSARY。
    「俺が寂しいの」に不意にきゅんとしてしまった。
    話のあらすじとはズレちゃうけど、こんな旦那さんと結婚したいなあとしみじみ思いました。笑

    真珠星スピカはちょっとうるっと来たし、
    マイ、マイマイは思春期のムズムズ感を思い出したし、
    わたしキャベンディッシュはぞわっとした。

    一冊で色んな感情を引き出される本でした。

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    2021年10月24日
  • 謎の館へようこそ 黒 新本格30周年記念アンソロジー

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    「館」をテーマにした新本格ミステリアンソロジー。
    恩田陸の理瀬シリーズの短編が入っているので読んでみた。理瀬は登場しないが満足。
    他は高田崇史のQEDシリーズの短編があり、シリーズを読んでいるとこういうのはちょっと嬉しい。
    白井智之は安定のグロさ。一番よかったのは井上真偽『囚人館の惨劇』。加速するスプラッタとホラーの果てにどうなることかと思ったら、意外に読後感がよかった。

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    2021年10月23日
  • クレオパトラの夢 新装版

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    またまた、やられてしまった。
    謎と嘘で疑心暗鬼になったまま終わる
    この結末、わかってるのに読んでしまう。

    コロナとリンクして読むとゾワッとしたよ。

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    2021年10月17日
  • SF読書会

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    マジで豪華な読書会で、名作SFのブックリスト。読んだことがないSFばかりだったが、この読書会で語られる内容を読むとさすがに読みたくなる。半村良の『石の血脈』がとても面白そう。

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    2021年10月17日