恩田陸のレビュー一覧

  • 失われた地図

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    恩田陸さん作のダークファンタジー。雰囲気は常野物語シリーズのエンドゲームに近い。
    1話関係の連作短編だが、最後の最後で話をひっくり返してきて、気になる終わり方で終了。続編に期待したい一冊。

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    2025年05月27日
  • 不連続の世界

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    塚崎多聞が日本のあらゆる場所でいろんな人とミステリーに巻き込まれる短編集。多聞ののんびりした無害な人柄が良い。話はどれもゾッとする部分があった。最後の話は、予想外の結末で面白かった。

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    2025年05月25日
  • 灰の劇場

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    2人の女性が自殺した三面記事をきっかけに、というあらすじを読み、社会派ミステリーかと思い込んでいた。
    実際には、三面記事に衝撃を受けた私(恩田さん)が、0.その記事の女性2人を主人公に小説を書くまでと、1.その小説が舞台化される過程を描いたものだった。(1).私が執筆した「小説内小説」も登場する。
    章立ての「0」「1」「(1)」の表記を途中までまったく気にしていなかったのだが、先に書いた3つのパート分けを記したものだった。
    「私」のパートは”恩田さんらしき誰か”であり、ノンフィクションのようでフィクションなのだろうと思っていたのだが、あとがきを読むとほとんどが恩田さん本人に起きた事実だという。フィクションとノンフィクションが融合する新感覚の小説だった。
    本編では、なぜ2人は自殺を選んだのか、明確にはわからなかった。しかしあとがきで、その理由を推測できる程度の事実が判明する。それを知った後に本編ラストの2人のパートをもう一度読み返すと、ここは恩田さんの書いたフィクションとはいえ、なんとも言えない苦しい気持ちになった。

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    2025年05月22日
  • ライオンハート

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     時や空間を越え、互いに想い合うもほんの一瞬しか邂逅できず、結ばれない2人を描いたSFラブストーリー。幻想的で個人的には好きな雰囲気だが、苦手な人も多そう。終わり方も好みだが、人には勧めづらい。一生に一度のほんの束の間しか逢えない織姫と彦星のよう。幼少期に一度は運命の相手に憧れるが、大人向けの物語に昇華させているのが凄い。ミレーの『春』の章が好き。その後2人はいつまでも幸せに暮らしましたとさ、とならない運命が切ない。最終章の2人にもすぐに別離が訪れたのだろうか。

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    2025年05月20日
  • 木曜組曲 〈新装版〉

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    ネタバレ


    自殺か他殺か

    結局はえい子を殺そうと思ったのに偶然が重なり自分がその毒を飲んでしまうという

    かわるがわる視点が変わるけど読みやすかった

    表の顔と裏の顔はやはりみんな違うよね

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    2025年05月20日
  • 歩道橋シネマ(新潮文庫)

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    恩田さんの作品は、「今このとき」から少し離れた場所を見ているような
    距離感を感じる
    同じものを見ていても人によって見え方が違うことも
    ずっとわけのわからなかったことが、長い時間のあとに、するするっと解けるお話もわりとある印象
    記憶力が良い方なのかな?と思う

    現実にはいろんなことすぐ忘れてしまうし、記憶も都合のよいように改竄しがちだから…

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    2025年05月20日
  • 七月に流れる花/八月は冷たい城

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    ネタバレ

    世界のことわりを変えた最近の疫病がモチーフなのかな。
    全身みどりのおとこに連れられて、夏のお城に向かう少女たち。
    第二章は少年たちの視点。

    不思議なできごとがおこり、この風習の意味、全身みどりのおとこの意味が
    じわじわと明かされていく。

    みどりおとこの中に、この世を去った家族たちの記憶が積み重なっているかもしれない。
    それは救いともなんともいえない。
    童話のようなノスタルジックな雰囲気の中に、ミステリ感もSF感もあるお話だった。

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    2025年05月20日
  • 慄く 最恐の書き下ろしアンソロジー

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    ホラー短編集。もっと心が元気な日に読めばよかったな。精神的に疲れている時に読むと悪意や嫌悪感がグサリとくる。有栖川有栖『アイソレーテッド・サークル』が一番印象的。どうやら私はデスゲームのような話がとても怖いらしい。

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    2025年05月20日
  • 私と踊って

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    ネタバレ

    恩田さんの読みだしたら止まらない、読者を引きつける文章がすてきで、短編もやめどころがわからない一冊でした。

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    2025年05月19日
  • 中庭の出来事

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    ネタバレ

    おしゃれな演劇を見ているみたい
    同じシーンを違う役者が演じることで
    真実は近づいたり離れたり…

    有名な演劇をばらばらにとりあげたシーンが印象的だった。

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    2025年05月19日
  • 灰の劇場

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    ネタバレ

    同居していた四十代の女性ふたりが一緒に橋から飛び降りたのはなぜか
    作者の人生と交互に描かれる
    並走するフィクションとノンフィクション

    本当のことは当事者にしかわからない
    なぜそれを知りたいと思うのだろう

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    2025年05月20日
  • 灰の劇場

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    2人の自殺した女性たちと、それを題材にしようとしている女性の視点がコロコロと変わる作品。
    読んでいて、あれこれって今どっちの話だっけ?となるような部分もあったけど、そこもまたこの作品の魅力かなと思った。

    なぜかページを捲る手が止まらなくなり、心にスッと入って来ました。

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    2025年05月18日
  • 黒と茶の幻想(下)

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    主に会話劇で、心理描写や風景描写に重きを置いているような印象。
    大きな出来事はなくたんたんと進むストーリーで物足りなかった。

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    2025年05月13日
  • 慄く 最恐の書き下ろしアンソロジー

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    カラーの異なる作品群で、それぞれの慄きがあり面白かった!
    めくるめくパニック映画のような『アイソレーテッド・サークル』。
    ジメッとした薄暗い雰囲気が抜群な味をもつ『お家さん』。
    実話怪談の入れ子構造が心地良い『窓から出すヮ』。
    自分の身に起きたら一番厭な『追われる男』。
    グロテスクな怖気がはしる『猫のいる風景』。

    特に好きだったのは、最後にふさわしい静かな余韻がある恩田陸『車窓』。
    新幹線内の短いやりとりだけどリアルに空気感を想像できる。私も車窓を眺めて、この町に生まれたらどんな人生だったかな?とか、窓一面の畑の持ち主の日々を想像したりするのが好きなので、これから新幹線乗るたびに思い出しそう。

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    2025年05月11日
  • 私の家では何も起こらない

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    ネタバレ

    面白い、とは思うが…
    読み手の想像力をかなり要する作品。
    が率直な感想。

    洋館の歴史というか記憶というか。
    人類が栄え、いつかは必ず死ぬ生き物。
    そこらじゅうで死んでた可能性はあるし
    なにが幽霊屋敷なのか。
    どの建物、土地も知られてないだけで
    いわくはあるものだろう笑

    会話形式で話が進んでいたからだろうか
    誰が何を話しているのか
    難しかった笑笑
    そこを考えるので
    また脳ミソつかうのがしんどかったかなぁ。

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    2025年05月10日
  • 訪問者

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    ネタバレ

    恩田氏の作品は、この五年程、結構読んできました。

    当初は『夜のピクニック』の印象が強く、YA系の方だと思いましたが、次第に感じたのは非常に器用な人ということ。

    モダンホラー的作品、舞台脚本のような密室推理モノ、或いは両者が入り混じったような作品も。というか、とにかく、多産。毎年一作以上作品を発表されている気がします。

    で、今回は2009年発表の作品となります。

    ・・・
    とある地方の名士である朝霞家を訪ねてきたのは、映画監督故峠昌彦の親友井上。井上は、峠の遺言を預かっている弁護士であるが、それを隠して雑誌記者として峠監督の幼少期を伺う、という設定で朝霞家を訪問する。

    朝霞家に集うのは、剛腕の長姉千沙子亡きあとの、長男千蔵、次男千次、三男千衛、次女千恵子、次女の夫協一郎、住み込みの手伝いの更科、そして曰くありの少女愛華。

    井上は、峠監督の本当の父親を探し当てようとしインタビューに臨むが、屋敷には度重なる意図せざる訪問者が訪れる。

    そして次第に解き明かされる真実と、降ってわいた死体。殺人か事故か、各人の意図は何か、朝霞家は何かを隠そうとしているのか。最後に明らかにされる真実は・・・。

    ・・・
    印象ですが、本作は二時間ドラマ・劇的な感じの作品であると感じました。

    良くも悪くも舞台設定が丁寧になされ、その要素が「あるある」な感じに仕上がっていると感じます。

    先ず金持ち一家の存在。朝霞家です。長姉を亡くしたあと、遺産争いも起こりかねないイザコザがあったということ。

    次に、隠し子問題。映画監督の峠は亡くなったものの、朝霞家が運営する孤児院で育てられ、しかも朝霞家の誰かが実の父親であると本人は思っていた。

    そして殺人。映画監督の峠が亡くなったのは、何かの口封じのためか。あるいは朝霞家の長姉が亡くなったのも事故ではなく他殺では?

    さらにさらに、密室です。豪雨により、お屋敷を囲む土地にがけ崩れがあり、外部と遮断された状況は、ある意味密室になります。

    このような「舞台」で、事実が次第に明らかになり、思惑が交錯しつつ、新人物が舞台をかき乱します。

    やや典型過ぎるきらいはありますが、時を忘れて楽しめるエンタメであると思いました。

    ・・・
    ということで恩田氏の作品、一か月ぶりでした。

    二時間ドラマのような小説を読みたい方なら、まずまず楽しんでいただけると思います。

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    2025年05月06日
  • ドミノin上海

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    ネタバレ

    かなり昔に読んだ「ドミノ」が好きだったため、続編も楽しみだった。今回は上海が舞台で、人だけでなくパンダも出てきてドタドタの群像劇。登場人物が多いので、何度か最初にまとめられている登場人物一覧を見ながら読み進めた。最後に怒涛にそれぞれのストーリーが混ざり合うのが面白かった。パンダ視点のストーリーは、斬新で面白みもありつつ、かなりファンタジーだと思った。最後、えり子がマギーに対して行った行為とかけた声の意味は…まさか…?と面白かった。

    前作の内容を忘れていたが、前作の登場人物が多く出ていたらしいので、読み直してから読むとより面白そう。

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    2025年05月06日
  • 慄く 最恐の書き下ろしアンソロジー

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    ホラー。短編集。
    有栖川有栖さん、貴志祐介さんのようなミステリ作品を書く作家の作品は、やはりミステリ的な雰囲気あって、ミステリ好きとしては読みやすい。
    有栖川有栖「アイソレーテッド・サークル」が一番好み。ホラー版クローズド・サークル・ミステリ。

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    2025年05月05日
  • 愚かな薔薇 上

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    ファンタジーなの?ホラーより?不思議な世界観で、まだまだ全貌が見えなくて続きが気になる。奈智はこれからどうなっていくのだろう.....

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    2025年05月02日
  • 夜明けの花園

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    他の短編集に収録されている話もあったが、いわゆる《理瀬シリーズ》としてまとめられると統一性もあり雰囲気がより冴えるのがいい。本の装丁が好きだった。

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    2025年04月30日