恩田陸のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ本作、失踪した兄研吾を探しに、妹の静が兄の元カノと旅をするというところから始まります。その意味ではミステリーがベースとなっています。
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小刻みに事実が明らかになり、その不穏さに読んでいてじわじわ・ゾクゾクしてきます。
兄の元カノが実は元カノではない、とか、実はその元カノは死んでいた、とか、兄と元カノともう一人の三角関係?であったとか。加えて、そもそも兄といっても異母兄だったりとか、複雑な家庭環境であることから、異母兄弟で恋愛かも!?という仄めかしも。
かような事実が兄を探す旅の最中に徐々に明らかになります。落ち着いた筆致のなかで、誇張もなく淡々とツイストが繰り出されます。冷静な展開 -
Posted by ブクログ
【2023年122冊目】
やたらめったらホラー小説が読みたいという欲望に突き動かされ、読んでるのですが、この作品は怖くはない、です。が、気味は悪いです。さすが、幻想ホラー小説と謳ってるだけはあります。
物語の鍵を握る烏山響一ですが、前半の中でそのカリスマ性とか異様性を感じさせるような建付けになっているからこそ、別の人物にまでこっちの気が回らなかった気がしました。「いや、お前もそっちなんかーい」と思いました、やられた。
インスタレーション、ぜひ体験したいなぁと途中までは思ってましたが、精神に異常をきたしそうなので、やっぱ遠慮したいところです。でも、あったら行っちゃいそう。一時期イギリスにあっ -
Posted by ブクログ
ネタバレ父伊勢崎博士に遺伝子をいじられたかしたで、超能力(身体能力、鋭い五感等)を獲得した伊勢崎遥。父の謂われるがまま殺戮を繰り返す。
彼女は設定上は小学生中学年か高学年という事だが、意識としては老成した50代程度みたいな設定です。
倫理的な思考はできるものの、殺戮への罪悪感は薄い模様。ただ、物語の後半でニューメキシコかシェラネバダあたりの貯蔵施設で核爆弾の処理(誤爆→周囲の汚染)に騙されて加担するというくだりがありました。これが応えた?模様。
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このあたりの「心」未熟さが面白いところかもしれません。
ミュータントやロボットは自尊心を持ちうるのか、とでも言い換えることが出来るのかもしれま -
Posted by ブクログ
私は三浦しをん熱がまだ冷めないので、本屋に行くと、「三浦しをん」を探してしまう。
題名を見て「きみはポラリス」を思い出したこともあり、本書を購入。
でも、開けて読み始めると、JR九州のクルーズトレインを巡る7人の作家の短編集だった。北斗七星之ではない。表紙をよく見れば電車だったし、帯にもそう書かれている。すぐにカバー掛けてもらっなので気が付かなかった。
因みに、文春文庫では「甘い罠」「妖し」などをテーマに豪華な顔ぶれでアンソロジーを出している。(この本がそうであるように、初出はオール読物かもしれない)
私は、中でも川上弘美の「アクテビティは太極拳」が良かった。母親が子育て中の娘に手紙でななつ