恩田陸のレビュー一覧
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たった1人に一晩だけ貸すことができる本、『三月は深き紅の淵を』。その本を巡る4本の話。
第一章は『待っている人々』。会社の会長宅に招待を受けた男性が、屋敷内にあるとされるが10年以上探しても見つからないという本探しに巻き込まれる。
第二章は『出雲夜想曲』。『三月は深き紅の淵を』の作者を求めて、2人の編集者の女性が夜行列車で出雲へ向かう。
第三章は『虹と雲と鳥と』。2人の少女が公園の展望台から落下して亡くなった。2人の間に何があったのか。少女の元家庭教師の女性と元彼氏の少年が解き明かそうとする。
第四章は『回転木馬』。『三月は深き紅の淵を』を書こうとする女性を描いた話。
確かこの間読んだ『27 -
Posted by ブクログ
何が起きたのか明かさず、被害にあった負傷者数や現場にいた人へのインタビューから徐々に読者の不安と期待を煽る。本当に2004年の作品かと思うほど、斬新な物語の進行方式。
まったく古さを感じない作品の雰囲気とは裏腹に、「茶髪」という言葉が軽薄な若者言葉と揶揄されていたりといった当時の風潮も描かれており、その温度差も楽しめた。
特に、不幸な人と自分を比べ、自分は恵まれているという優越感に浸る大学生の話は、東日本大地震の被災者である私に刺さった。
非現実的な「なにか」が起こっている異様な雰囲気は、当時中学生だった私にとっても、不安や恐怖よりもずっと好奇心が刺激された出来事だった。
いま振り返ってみれ -
Posted by ブクログ
ネタバレ恩田陸氏による常野物語シリーズ第二巻。本シリーズでは、常野と呼ばれる特殊能力を持つ一族の活躍や生き様が描かれます。
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時は新世紀(20世紀…1900年)初頭。とある田舎の村で周囲を取り仕切る槙村家。その槙村家にいる末娘聡子様にお仕えすることになった、中島医師の娘の峰子。この峰子が老いたときに在りし日を回想する形式で、槙村家で起こった超常現象と悲劇について描いたもの。
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常野という特殊能力をもつ方々が出てくるので、まあ超常現象系の事件がクライマックス。
ただね、何ていうんだろう、峰子の聡子様へ女子高的憧れやその聡子様の恋心、槙村家の屋敷に集う風変りな方々の描写など、峰子の青春の