恩田陸のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
これが青春小説の傑作というのなら私は青春小説というもの自体が得意ではないでしょう。誰と誰が付き合っている、別れた、かっこいい、可愛い…全てどうでも良くないか。そんなことを聞いてもこっちに何を期待しているというのだ。現実でもこう言った話は聞くが、楽しいと思ったことはない。また、80kmを1日で歩くってのもどうなんだ。実際に限界まで歩いたことあるが40kmがせいぜいである。仮にも進学校ならこんな気が狂っているイベントを開催しちゃダメでしょ。これに1.200人の生徒が参加する自体近隣迷惑だし、こんな厳しい行事に参加したい生徒も参加させる親もどうかしている。なお、星2つなのはストーリーの構成はしっかり
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Posted by ブクログ
デビュー作である『六番目の小夜子』と同様に、日本ファンタジーノベル大賞の最終候補作となった、恩田陸さんの二作目の長編です。
故郷に対する閉塞感と噂を題材に、高校生の葛藤が表現されています。
一見、デビュー作と似通った設定に思えるのですが、創り出される作品世界は全くの別物と言っても過言ではなく、そこに才能の片鱗を見る思いがしました。
超常現象や特殊能力を扱いながら、将来何者にもなれない漠然とした不安や焦燥感と、日常が非日常に反転する恐怖感の演出も巧みです。
舞台となる地方都市の、のどかでおおらかな情景描写に見え隠れする不穏な空気感が、数多くの登場人物を通して描かれているのが印象的でした。 -
Posted by ブクログ
短編集。
素人(恩田陸作品に慣れていない人)にはオススメしづらい、恩田陸臭の濃い短編集だった。
久しぶりに恩田陸読んだけど、やっぱり大好きだ!
印象に残った話をいくつかメモ。
・あまりりす
怖かった!
ボイスレコーダーを再生している、という設定。(沈黙)という描写が、みんながワイワイ話しているのにその話題になった瞬間シーーンと不自然に静まり返る様子が思い浮かんでゾッとした。
・麦の海に浮かぶ檻
ここ数年恩田作品を追っていなかったので、この短編集で三月、しかも校長の過去のお話が読めるとは思っておらず驚いたしとても興奮した。特にあの学園内でのスピンオフというのが嬉しかった。
理瀬達とは全く被ら -
Posted by ブクログ
下
三島由紀夫に熱中していた時期があり、「憂国」「英霊の聲」から二・二六事件に興味を持ったが、ちゃんと調べたことはない。
で、たとえば宮部みゆき「蒲生邸事件」をラジオドラマで聞いたり、久世光彦「陛下」、柴田勝家「ヒト夜の永い夢」、奥泉光「雪の階」を読んだりした。
北村薫「鷺と雪」、武田泰淳「貴族の階段」はいずれ。
同じく押井守「機動警察パトレイバー 2 the Movie」やOVA版「二課の一番長い日」が好きだが、鈴木清純「けんかえれじい」は未鑑賞。
と、中途半端な状態。
せっかくだから年に一度関連作に触れようと思い、本作を読み、途中で五社英雄監督の「226」を見た。
まあ、だからといって雰 -