恩田陸のレビュー一覧

  • 私の家では何も起こらない

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    連作短編で場面が変わると違う話なのに同じ家の時空、時代を超え色々な情景が繰り広げられるので怖く恐ろしい。その世界に入り込んだような感覚。

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    2023年05月11日
  • 本からはじまる物語

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    18人の作家による本にまつわるアンソロジー。
    市川拓司さん「さよならのかわりに」が面白かった。梨木香歩さん「本棚にならぶ」は勝手なイメージでほんわかした話かと思ったらなかなかに怖かった。どの作家さんの話からも本好きな気持ちが溢れ出ているように感じた。

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    2023年05月08日
  • Seven Stories 星が流れた夜の車窓から

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    恩田陸目当てに購入。
    「ななつ星」を舞台にした短編集。
    豪華クルーズトレインなだけに、登場人物は年齢設定が高め。
    人生の節目の岐路に立っている人たちの旅を覗き込んだみたいだった。
    そしてなんとなくちょっと重めだったかな。
    それぞれ素敵な旅だったのだけど。
    井上荒野の「さよなら、波留」が、一番好きだった。

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    2023年05月01日
  • 錆びた太陽

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    表紙の折り返しにピックアップして載っていた
    〈「間に合ってます」〉
    にはクスッとしちゃうけどこんなの序ノ口でしたね

    ロボットなんだろうけど全然ロボットじゃない
    〈ボスは天を仰いだ。〉!!??
    ボスが嘘をついてることもあるし…


    序盤に『北風と太陽』が挙げられてることから、『錆びた太陽』ってもしかして国のこと政府のことを言ってるのかな??と。

    ブラックユーモアたっぷりで風刺的。
    イラストが何とも不気味で不気味で…



    『ネクロポリス』とか『ロミオとロミオは永遠に』の世界観を思い出しがち

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    2023年04月29日
  • 夜のピクニック

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    これが青春小説の傑作というのなら私は青春小説というもの自体が得意ではないでしょう。誰と誰が付き合っている、別れた、かっこいい、可愛い…全てどうでも良くないか。そんなことを聞いてもこっちに何を期待しているというのだ。現実でもこう言った話は聞くが、楽しいと思ったことはない。また、80kmを1日で歩くってのもどうなんだ。実際に限界まで歩いたことあるが40kmがせいぜいである。仮にも進学校ならこんな気が狂っているイベントを開催しちゃダメでしょ。これに1.200人の生徒が参加する自体近隣迷惑だし、こんな厳しい行事に参加したい生徒も参加させる親もどうかしている。なお、星2つなのはストーリーの構成はしっかり

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    2025年10月26日
  • まひるの月を追いかけて

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    奈良、一種の独特な土地柄、ミステリーの恩田ワールドに磨きがかかっているような…

    10年前くらいですか、奈良に行った事がありまして、その情景に登場人物達を投影させながら読んで、何となく実写に近いようなかたち。

    文中後半にある手紙が出現するんですよ、メール、携帯電話で気持ちや思いを伝えるのが当たり前の世に生きる私には何かショックというか、感慨深いものを感じました。

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    2023年04月26日
  • MAZE 新装版

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    訪れた人が消えてしまう謎の白い建物は何なのかを調べていく謎解きミステリー。ウイルスハンター神原シリーズの1作目。

    消えた理由は呪いなのか科学的なものなのか。散々推理してきたものがグルリと覆される感じが気持ちいい。今回探偵役に選ばれた神原の友人の満くんが好き。

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    2023年04月25日
  • 訪問者

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    如何にもな舞台設定と不気味な仄めかしの数々、ただし真相は肩透かし気味。この結末はありかなしかで言えばありだけれど、やっぱりここは真正面から迎え撃つような解決が欲しかった気がしますね。

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    2023年04月24日
  • 球形の季節

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    デビュー作である『六番目の小夜子』と同様に、日本ファンタジーノベル大賞の最終候補作となった、恩田陸さんの二作目の長編です。

    故郷に対する閉塞感と噂を題材に、高校生の葛藤が表現されています。

    一見、デビュー作と似通った設定に思えるのですが、創り出される作品世界は全くの別物と言っても過言ではなく、そこに才能の片鱗を見る思いがしました。

    超常現象や特殊能力を扱いながら、将来何者にもなれない漠然とした不安や焦燥感と、日常が非日常に反転する恐怖感の演出も巧みです。

    舞台となる地方都市の、のどかでおおらかな情景描写に見え隠れする不穏な空気感が、数多くの登場人物を通して描かれているのが印象的でした。

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    2023年04月23日
  • 上と外(上)

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    とても面白いけど、なんか、年齢設定がおかしくない?
    読んでいてどうしてももっと大きな子(高校生くらい?)な感じがしてしかたなかった。

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    2023年04月15日
  • 消滅 VANISHING POINT (下)

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    上巻からの謎はそのままでいったいどうなるのか!ってワクワクしながら読み進めた。悲惨なテロではなくみんな喜ぶ幸せなテロなのか?と期待も膨らみ、いよいよというところであれれとなってしまった。

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    2023年04月13日
  • ねじの回転 FEBRUARY MOMENT(下)

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    上巻はなかなか入り込めず、細切れに読み進めていった感じだが、下巻は一気読み。
    またいつか読み返してみよう

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    2023年04月02日
  • 夏の名残りの薔薇

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    風景描写が細やかでそれだけで不穏で不思議で不可侵な空気が伝わってくる、独特な恩田陸ワールド作品でした。あ〜、恩田陸!って感じでなんとも言えない雰囲気が堪らなかったです。

    何が本当で何がウソ(幻想)か分からないまま、第6変奏まで行ってしまいました(笑) 読み終えて少し読み返して全部を理解、スッキリ終えられて満足です!恩田陸さんが引用した「去年マリエンバードで」ぜひ読んでみたいと思いました。

    積読になってる「三月は深き紅の淵を」と「黒と茶の幻想」も早く手をつけたいところです。

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    2023年03月30日
  • 私の家では何も起こらない

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     幽霊屋敷と囁かれる館には多くの事件や謎が隠されている。瓶詰めにされた子供たち、屍肉を食べる老人、互いに殺し合った姉妹、謎を多く残して自殺した美少年、家の中を這いずるもの。これらの事件や謎が短編として綴られている。
     これらの物語は時間軸が異なるが並行して進んでいく所が面白かった。それぞれに違う不気味さがあるが、1番深い層では共通のものがあるなと思った。
     装丁に関しては内容とは異なるポップさがあるなと思ったが、物語を読むにつれて、この物語の穏やかさと不気味さを表現しているのだなと納得した。

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    2023年03月22日
  • クレオパトラの夢 新装版

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    不倫 殺人 ワクチン バイオテロ 函館
    そして転々と変わる人物関係と真相
    合わないはずのパズルが何故かハマってく気持ちよさと違和感。
    終始物悲しい情景の中でリズムの良いセリフ
    恵弥の人間味で成り立つ物語。

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    2023年03月22日
  • 歩道橋シネマ(新潮文庫)

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    短編集。
    素人(恩田陸作品に慣れていない人)にはオススメしづらい、恩田陸臭の濃い短編集だった。
    久しぶりに恩田陸読んだけど、やっぱり大好きだ!

    印象に残った話をいくつかメモ。

    ・あまりりす
    怖かった!
    ボイスレコーダーを再生している、という設定。(沈黙)という描写が、みんながワイワイ話しているのにその話題になった瞬間シーーンと不自然に静まり返る様子が思い浮かんでゾッとした。
    ・麦の海に浮かぶ檻
    ここ数年恩田作品を追っていなかったので、この短編集で三月、しかも校長の過去のお話が読めるとは思っておらず驚いたしとても興奮した。特にあの学園内でのスピンオフというのが嬉しかった。
    理瀬達とは全く被ら

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    2023年03月14日
  • 象と耳鳴り

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    連作短編ですが、それぞれに繋がっている部分は、それほどなく、一つずつの独立した短編として楽しめます。
    街中で見かけたちょっとした光景や都市伝説から、推理する物語が、独特な読み応えでした。

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    2023年03月12日
  • ねじの回転 FEBRUARY MOMENT(下)

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    三島由紀夫に熱中していた時期があり、「憂国」「英霊の聲」から二・二六事件に興味を持ったが、ちゃんと調べたことはない。
    で、たとえば宮部みゆき「蒲生邸事件」をラジオドラマで聞いたり、久世光彦「陛下」、柴田勝家「ヒト夜の永い夢」、奥泉光「雪の階」を読んだりした。
    北村薫「鷺と雪」、武田泰淳「貴族の階段」はいずれ。
    同じく押井守「機動警察パトレイバー 2 the Movie」やOVA版「二課の一番長い日」が好きだが、鈴木清純「けんかえれじい」は未鑑賞。
    と、中途半端な状態。
    せっかくだから年に一度関連作に触れようと思い、本作を読み、途中で五社英雄監督の「226」を見た。
    まあ、だからといって雰

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    2023年03月06日
  • 謎の館へようこそ 黒 新本格30周年記念アンソロジー

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    タイトルに「新本格」と銘打ったアンソロジーなのに、ミステリ的にどうかと思うような作が多くて戸惑う。メフィスト賞関係の作家さんが多いだけに、むしろこれはミステリというジャンルの拡張だと肯定的に捕えるべきなんだろう。個人的ベストはクローズドサークルの定番をツイストしてみせる「囚人館の惨劇」。恩田陸氏の理瀬シリーズの番外編はやはり愉しい。

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    2023年03月06日
  • 黒と茶の幻想(上)

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    結構前の作品ですが、今更ながら初読み。過去の謎を解きながら現在のそれぞれの気持ちも絡み合うちょっとミステリアスな内容で、下巻も気になります。

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    2023年03月04日