恩田陸のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ恩田陸氏による2004年の作品。
当時、氏は飛行機恐怖症であったとのこと。とはいえ海外への憧れは強く、ムズムズしていた模様。
本作では恐怖症をおして、ゆきたかった英国・アイルランドへ赴き、その道中を綴るという作品。
なお、文庫化に伴い、『麒麟麦酒横浜工場』『札幌落雪注意』『オリオンは新年、東の空から上る』を収録
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で、本作、ありていに言えば恩田氏による旅行記です。
飛行機恐怖症をアルコールで紛らわせるさま、飛行機で読む本をチョイスする、そして現地で楽しむ様子など、私のポイントにドはまりしまして、楽しめました。
特に好きだったのは、こんなくだり。
随行したK嬢は恩田氏の搭乗前 -
Posted by ブクログ
丘の上にある幽霊屋敷に住んでいた人たちの物語が短編小説で書かれている。
私は相変わらず、短編が繋がっているタイプの本が好きだ。
幽霊に近いのは「思い出」である。
過去の様々な出来事によって沢山の幽霊で溢れてしまった幽霊屋敷。
全体的な印象として、人が死ぬ様にあえて少しグロテスクさを足しているのが蛇足だなあと思った。
人の肉を食べさせる理由が書かれていなくて、人食について書きたいだけなのかなあと思ったり。
生まれて間もない子供を抱き抱えて転んで殺してしまったり。そういう人がワンランク不愉快になりそうな死に方を意図して書いてるのが透けててちょっとくどいなあと思った。
1人目に出てきた作家と、大 -
Posted by ブクログ
ネタバレ白いワンピースのおさげの女の子。胴乱をさげて、虫取り網を持ち、瓦礫のなかに何かを探している。急速に発達した時代のなかで、それまであったものがなくなっていく淋しさの権化のように感じられた。
ドアの向こうへ走り去る女の子達をみたとき、
彼女たちの役目は終わった。
目の前を、明るい夏が駆け抜けていった。
そんな気がした。
僕らの国の、夏の季節が過ぎ去っていった。
そうも思った。 (引用)
これがこの本の全てだと思った。
夏というのは、熱く栄えた日本の近代を指す。
女の子の姿は、その象徴。
日本が変わり、彼女たちは去っていく。
読み終わっても謎が多く残ったので後味が良いとは言えないが、今の日本と -
Posted by ブクログ
初、恩田陸。
短編集を読む時、満足を得られるかどうかの方針は、収録されている短編の半数以上に満足すれば満足、という場合もあるし、ほとんどがお眼鏡にかなわなくともある突出した一編があることで満足、終わりよければ全て満足、勿論、どれをとっても満足、ということもあるだろう。
今回でいうと、収録された作品のほとんどが複雑怪奇で説明不足の感を否めない。なんじゃこりゃって感じだったのが正直なところ。しかしながら、あとがきまで読むとそれが覆される。各作品、書き下ろしのものは別としてそれぞれに原案や原作、恩田作品の前日譚、といった役割があった。つまり、この短編集のほとんどが導入であり下地なのだということ。