宮内悠介のレビュー一覧
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世にも奇妙な物語で気になったので読んでみた。完全に理解できたのがトラ技と今日泥棒くらいしかなかったし、トラ技すら映像で一回見てたから理解できただけなのかもしれない…なんか全体的に難しく感じた。
でも読み進めていけばわからないなりにグッとくる部分もあったし文学部、アニマとエーファ、エターナルレガシー、エラリー・クイーン数が特に好きだなと思った。
作者の文学やミステリーやAIへの愛情みたいなものを漠然と感じられて良かった。
わからないなりに伝わってくるものがあったし、そこに感慨があったので好きなタイプの小説でした。私が頭良くて尚且つ色んなこと知ってたらもっと楽しめたかもな。
クローム再襲撃が一番入り込めずに終わったけど春樹のパン屋履修したら何かわかったりするのかな… -
Posted by ブクログ
ネタバレ岸本佐知子さんがアトロクで推薦図書として挙げていた。
大森望、武田砂鉄が帯文。
宮内悠介は「たべるのがおそい vol4」に掲載された「ディレイ・エフェクト」があまり好きでなかったのだが、他の著作があまりにも面白そうなのでいずれ読もうとぼちぼち買い集めており、再挑戦するなら本作と決めていたのだ。
結果的には正解で、一気読みだった。
ルネ・ドーマル「類推の山」を最初は連想したが、ちょっと違うみたい。
むしろ、夢枕獏「神々の山嶺」のように、気象条件が奇跡的に整った瞬間のみに現れる聖域のような……あれ、「神々の山嶺」にそんな箇所あったっけ。
まあともかく下敷きにしたり参照したりネタとして取り込んだりした作品は多いのだろう、作者にしかわからないレベルでも。
自分はバックパッカーとは程遠いインドア派だし、プログラミングには疎い者だが、ざっくり世界5分前仮説やシミュレーテッド・リアリティについて把握しておけば問題なく読める。
視覚的には大友克洋「童夢」のごとき超能力戦闘を想像してもいいだろう。
本文も、注釈も、実に楽しそうに書いているところが、愉しめた。
以下のメモに書き足していきながら、いずれ再読したい。
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◇登場人物
怜威
ジョン
ロニー
泰志
レタ
フアナ
ルディガー
バーニー
●第一部
■1.イシュクト山 008
■2.ティト・アルリスビエタ 014
■3.黒い礫 020
■4.カラコルム・ハイウェイ 027
■5.川下り 036
■6.世界医 042
■7.エウロパの鱒釣り 047
■8.確率的な攻略 053
■9.緑の感謝祭 058
■10.幻の鳥 063
■11.レタとフアナ 068
■12.ワームホールのある密室 074
■13.ユーチューバー探偵・勇一 080
■14.このたびの解体子(デストラクタ)葬につきまして 085
■15.宇宙エレベーターを奏でる巨人 090
■16.プログラマ、点を動かす 096
■17.刑事ルディガーの乱心 106
■18.精神の氷河期において 115
■19.腐らなかった死体 122
■20.航路 130
■21.常春のABC 138
■22.アナーキー・イン・ザ・PK 144
■23.刑事ルディガーの無謬 150
■24.コンクリ車いっぱいのレモンティー 158
■25.ラーワルピンディ特別区 165
●第二部 (複素数的な? 第一部と対応)
■i.ティト・アルリスビエタの場合 176
■2i.ロニー・”シングルトン”・ルルフェの場合 181
■3i.レタの場合 187
■4i.刑事ルディガーの回転 194
■5i.桃源郷を目指して 202
■6i.フンザにて 211
■7i.メタフィクションにおけるダイヤモンド継承 217
■8i.メタフィクションにおけるコンポジット・パターン 229
■9i.収束条件 241
■10i.氷河を渡りに 248
■11i.死は天帝に捧げる 255
■12i.氷河にて 263
■13i.ふたたび氷河にて 269
■14i.偶像を直す 275
■15i.思い出の列車 281
■16i.イシュクト郷 291
■17i.つながらない迷路 299
■18i.物語の争奪戦 305
■19i.永遠の墓標 311
■20i.巡礼の宿 320
■21i.ロニー・”シングルトン”の二択 326
■22i.邂逅 335
■23i.最後の一撃 341
■24i.素子の中の失楽 348
■25i.そして、それから 356
◇偶然にまかせて(初出 単行本カバーにデザイン使用) -
Posted by ブクログ
圧倒的巧さで書かれる、異常にクオリティの高い馬鹿作品、大好物です。同筆者の「盤上の夜」とのギャップが凄まじいですね。面白かった……!
とりあえず表紙ページの「メロスは激怒した」のくだりだけで噴き出し、最後のあらすじも面白く、こういった本に出会うと作品のみならず作者本人まで好きになりますね。
個人的なお気に入りは、ともに男たちの熱い真剣勝負が描かれる「トランジスタ技術の圧縮」と「星間野球」。こういう本格的に全力で馬鹿をやるお話、大好きです(笑) 「今日泥棒」のテンポのよい掛け合いや、「超動く家にて」のボケツッコミの応酬も最高でした。
他の作品もそれぞれに独創性が光り、奇想天外さにぶっとんだり、想像が追いつかないながら勢いで読めてしまったりと、一冊で大満足の短編集でした。 -
Posted by ブクログ
11月にテレビで放映された『世にも奇妙な物語』の『トランジスタ技術の圧縮』が面白かったのでったので、原作を読んでみました。
時は2036年。雑誌『トランジスタ技術』の広告ページを除いて圧縮する競技の最後の大会が開催された。『アイロン派』 (アイロンで背表紙の表紙を溶かして広告ページを取る派)関本のもとで修行した梶原は、『毟り派』(アイロンを使わずむしり取る派)の坂口と対戦する。
もう、しょうもないネタなのに熱く、お約束の「こんな修行、何の役に立つ?」ネタあり、笑いっぱなしでした。
16の短編があり、かぎ括弧で殺人事件が起こる世界など(かぎ括弧職人、山際の存在がいい)、設定が面白いものから、お父さんが楽しみにしている日めくりカレンダーを勝手にめくったのは誰だ、という日常の謎解きまであります。
物語生成人形と少女の友情物語『アニマとエーファ』は、おふざけナシの心温まるお話。
母国語の物語を聞くことの大切さ、物語生成人形が作った創作物は物語を作らせた人を映す鏡であること、など、考えさせられることがいっぱいでした。