宮内悠介のレビュー一覧
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ネタバレ読後感は良い。
たくさんのメッセージが詰められていた。空襲の現場を子供に見せるのは教育としてでも良くないとか、共同体では話し合うことが大事とか。
真木の存在は不思議な安心感があった。趣味が同じ他人が自分に興味を持って近づいてくる嬉しさ。書棚を見て「やっぱりニーチェあるじゃん」みたいな。
あと、ディレイ・エフェクトが起きた時に、社会にどういう影響があるかっていうのの描写の細かさ、良かった。動物園では戦時中に殺処分がされたらしいけど、時系列的にその出来事より後の出来事が再生されてるから、動物たちが殺処分をみて動揺することはないから安心、とか。 -
Posted by ブクログ
宮内悠介の代表作の一つは「盤上の夜」であることは間違いないが、それ以外に知っているのは「ヨハネス」「エクソダス」「超動く家」。最近購入したのは本書「国家」と「金融道」文庫版、そして「ラウリ・クークス」。という中、単行本として読むのは本書が初めてである。読まず嫌いにも程があるというもの。本書を読むまで宮内悠介と言う作家はSF作家だと思っていたが、実はSFの他にミステリー、冒険小説、純文学と多方面で活躍しているとのこと。大森望の話では、今はSFからは離れているらしい。確かに、本書を読んでみたが、SF色は極めて薄い。とはいうものの、せっかく買ったのだから最後まで読み切ることを心に誓った。
13の短 -
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ネタバレ「超動く家にて」「スモーク・オン・ザ・ウォーター」「クローム再襲撃」「星間野球」が特に印象的です。面白かった。
表題作、「ミステリでは謎解きしようと思わないで読んでいても、先入観持って読んでしまうとこあるんだ…」と改めて思いました。そして誰もいなくなった系だなと思うと全員人間だと思うし(少なくとも3人違う)、そもそも何故マニ車?というところからなので、ツッコんではいけない。楽しみました。
「クローム再襲撃」は「パン屋再襲撃」が未読なので春樹っぽさはわからなかったですが、乾いた感じは受けました。
SFは哀愁漂う世界観があるものが好みなんだな…とわかったのは掘り出し物でした。でもバカSFも好き。
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■個人的なメモ
[△]久永実木彦「一万年の午後」/ヒト絶滅後、一律なマ・フたち、聖典、宇宙の地図づくり、変化しないこと。
[▽]高山羽根子「ビースト・ストランディング」/ビースト挙げ競技、旧野球場。
[○]宮内悠介「ホテル・アースポート」/宇宙エレベーター、ホテル、殺人事件。
[△]加藤直之「SFと絵」/ゲーム「ディガンの魔石」以来ファンです。
[○]秋永真琴「ブラッド・ナイト・ノワール」/旧吸血鬼の「夜種」、人間は王族、ローマの休日、好みのキャラ、好みの設定、好みの会話。
[△]松崎有理「イヴの末裔たちの明日」/技術的失業、AI、ロボット、ベーシックインカム、治験、星新一さんっぽいオチ。