宮内悠介のレビュー一覧
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あってもなくてもいいけれどもオカルトと医療に造詣がある方がすらすらと読める作品。
信仰による奇蹟と科学の進歩、倫理と道徳の大きくふたつのテーマが禅問答や反証実験のように繰り返されながら進んでいくストーリーに感じた。
読みながら思ったのが「信仰による奇蹟」はいくら科学が発展したところで無いものにはならない。現存する科学をもってしても、ましてや「科学の進歩」を底上げしても、信仰による奇蹟は完全にはうち消せない。
ましてや天秤の両端に信仰と科学をのせたところでどちらとも言えない現象は存在するので、科学と信仰の中間を線引することもできない。
この作品に関して著者は読み手に好きなように取ってもらえる -
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Posted by ブクログ
改変歴史SFに特化した短編集。テーマが一貫しているので、SFアンソロジーの中でも読みやすい部類かと思います。
中でも印象的なのは、伴名練さんの「20001周目のジャンヌ」。様々な思惑のもとジャンヌダルクの火炙りをシュミレート上で繰り返すという酷い話なのですが、結果としてシュミレーション上の歴史改変に止まらず、実際の歴史にも影響を及ぼすという流れがとても興味深かったです。ラストの展開も綺麗で、印象的な作品でした。
異常論文に掲載された「解説──最後のレナディアン語通訳」もそうでしたが、こういった作風も描けるところが伴名練さんの大きな魅力ですね。他作品も素晴らしかったですが、この作品を読めただ -
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おもしろいシリーズだから愉しみ
最初に大好きな堀晃作品を読んだ。土地勘あるからスラスラ読める。堀さんの近況報告みたいなものかな。
最も楽しみにしていた久永作品を最後におき、順番に読む。高山羽根子作品は最初から乗り切れずパス。宮内悠介作品はミステリー感覚て肩透かし。秋永麻琴作品がとても楽しかったぞ。これ別作品も読みたいってことで発見のワクワク感で持ち直す。松崎有理さくひんは少しトーンダウンて、次の生首って作品はさっぱり乗り切れずに少しコーヒータイム。
リフレッシュ後の宮澤伊織作品は、これまた秋永作品同様にアクションつぽくてとても良かった。これも発見だ。アンソロジーはこれが醍醐味。
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Posted by ブクログ
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小学校のとき囲碁将棋クラブだったはずなんだけど囲碁やった覚えがありません。主にセブンブリッジやってた…こういう小さな後悔が積み重なって人生は豊かになっていくんだよねきっと。
趣味全開の盤上SFから広がって、今回は碁盤師を探偵としたミステリ仕立て。形から入って道具フリークになりがちな私としては、それ専用の道具、それを専門に作る職人、という存在は憧れであり、吉井先生はまさにそのイメージ通りで楽しく読めた。語り手である愼の未熟さもまた良い対比だけれど、語り口に引っ張られると少し雰囲気が崩れるかも。少年棋士を上手くイメージ出来るか、というところ。なんとなくなんらかのギーグが周りに居てる