宮内悠介のレビュー一覧

  • ラウリ・クースクを探して

    Posted by ブクログ

    夢中になれることがあり、それを一緒に考えられる仲間に出会ったラウリの満たされた高揚感にわくわくした。ソ連とバルト三国の関係により、そんな仲間にも亀裂が入る。こうしたことで人々が分断されるのはもう終わりにしてほしい。

    0
    2024年11月26日
  • これが最後の仕事になる

    Posted by ブクログ

    これが最後の仕事になる。
    最初の一行は同じ 最後の仕事 ラストサプライズ
    存在の耐えられない軽さ 1番最初の話の最後の仕事があっとした結末で心に残りめした。好きなだけ本を読むことができる仕事に応募クルーになる条件がとにかく暇つぶしが得意であることでした。

    0
    2024年11月24日
  • これが最後の仕事になる

    Posted by ブクログ

    一話一話が短かった。もう少し長くてもよかった。
    もう少し作者についての知識があれば、それぞれの作者の特徴に気づけたのかもしれない。良い暇つぶしにはなったと思う。

    0
    2024年11月22日
  • スペース金融道

    Posted by ブクログ

    何にでもお金を貸して、どこにでも取り立てに行くという金融業者のお話。取り立ての本気度がすごい。というか、アンドロイドや機械はおろか、惑星とか植物まで借金しているのがすごい。どうやって契約結んだんだろう。意思の疎通ができるから良いのか。

    とは言え毎度毎度、主人公ばかりが割を食うのはあまり読んでいてスカッとしない。最終的にあのイケスカナイ上司も何かないとエンタメとしてはモヤっとして終わるなと思いました。

    0
    2024年11月15日
  • これが最後の仕事になる

    Posted by ブクログ

    これが最後の仕事になる。から始まる短編集。
    最後の仕事は一体何なのか。先ずはそれを念頭に置いて読み始めるので短編だけれどどれも読み応えがあった。それぞれの作家らしさも出ていた。まだ読んだ事がないけれど高田崇史さんの作品を読んでみたい。

    0
    2024年11月03日
  • これが最後の仕事になる

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    これが最後の仕事になる。
    全ての物語がこの一文から始まる短編集。この形式のは前も読んだけど、いろんな作家さんの作品が読めるのがいいね。


    気に入った作品
    『半分では足りない』呉 勝浩
    『事故をつくる男』白井 智之
    『最後の告知』真下 みこと
    『声』岸田 奈美
    『あの人は誰』麻見 和史


    気に入った作品の感想
    『半分では足りない』は仲の良くない兄弟の話。普通に読み終えたら、まさかの逆読み!!すごいよく出来ててびっくりした。

    『事故をつくる男』は高級マンションを安く手に入れるためにその物件を事故物件にするために動いていた男の話。

    『最後の告知』はとにかく読みやすい。真下さんはいつも読みやす

    0
    2024年10月29日
  • 超動く家にて

    Posted by ブクログ

    世にも奇妙な物語の原作になっていた「トランジスタ技術の圧縮」で興味が湧いて読みました。
    ショートショートですが、どの話も発想が面白いと感じました。

    0
    2024年10月19日
  • ラウリ・クースクを探して

    Posted by ブクログ

    舞台はエストニア。
    多くの日本人読者にとってはあまりなじみのない国だろう。
    バルト三国の1つであり、3つの国のうち、最も北にある。
    土地柄、大国であるロシア・ソ連に翻弄されてきた歴史を持つ。
    首都タリンは不凍港を擁し、バルト海交通の要衝でもある。
    ソ連崩壊に伴って、1991年に独立を回復した。IT先進国として知られている。

    主人公ラウリ・クースクは、1977年、ソ連時代のエストニアに生まれた。
    幼いころから数字が好きだった。父親が職場で入手した旧式のコンピュータに熱中し、プログラミング言語、BASICを習得。就学前に簡単なゲームを作成することができるようになった。
    学校に上った彼はいじめっ子

    0
    2024年09月16日
  • 本格王2024

    Posted by ブクログ

    読んだことのない作家さんの作品ばかりだったので新鮮だった。
    人魚裁判(青崎有吾さん)が一番好きかな。
    これを機に色んな作家さんの作品に触れてみたい。

    0
    2024年08月29日
  • 本格王2024

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    【収録作品】
    「じゃあ、これは殺人ってことで」東川篤哉
    「悪霊退散手羽元サムゲタン風スープ事件」結城真一郎
    「未完成月光 Unfinished moonshine」北山猛邦
    「人魚裁判」 青崎有吾
    「答え合わせ」 荒木あかね
    「最後のひと仕事」宮内悠介

    東川篤哉の作品はノリが苦手だが、このダイイングメッセージはうまいと思う。
    「未完成月光」は、雰囲気あり。
    「人魚裁判」は『アンデッドガール・マーダーファルス』シリーズの一篇。らしくて好き。
    「悪霊退散……」は、ゴーストレストランを題材とした連作の一つ。動機が持って回っている感じ。
    「答え合わせ」は、語り手のひねくれ息子と犯人が不快。
    「最後の

    0
    2024年08月24日
  • ラウリ・クースクを探して

    Posted by ブクログ

    ジャーナリストがラウリを探す現在と、過去のラウリの時制が交互に展開される物語。日本にいるとない国や人種で友人関係に亀裂が入ったり、将来を壊される世界。常に世界は紛争があり、平和についても考えされられる話

    0
    2024年08月08日
  • スペース金融道

    Posted by ブクログ

    タイトルを見て予想した通り青木雄二『ナニワ金融道』のパロディだった。取り立ての舞台はなんと遥か未来の宇宙という、かなり野心的な設定ではあるんだけど・・・。
    様々な本格SFのエッセンスが盛り込まれているとのことで、元ネタを知っていたらニヤリとさせられてそれなりに楽しめそうだ。しかし『ナニワ金融道』もアイザック・アシモフのロボット工学三原則もちゃんと読んでない(中居正広主演のドラマは観たことがある)私にとっては、ちょっととっつきにくかったというのが正直なところ。アンドロイドの意識に関する考察など、内包しているテーマは結構難しく感じられ、宮内さんらしいといえばその通りなんだけど、さすがにマニアックす

    0
    2024年07月23日
  • ラウリ・クースクを探して

    Posted by ブクログ

    こういう伝記系フィクションは夢中に読めちゃう。
    ラウリの人生を淡々となぞりつつも、途中に大きな物語の転換で抑揚もついて、とても楽しく読めました。

    そういう時代だった、としか言えない、時代に翻弄されるってやりようのない悲しさや虚しさがあるなと思った。

    0
    2024年07月14日
  • エクソダス症候群

    Posted by ブクログ

    未来の火星を舞台としながら、精神医療史を総括したうえで精神医療というものをクリアな目で見てみる試みのような性質のある小説でした。この分野の知識がない人には内容はむずかしいと思いますが、それでもすっきりとして無駄のない文体なので、すらすら読めてしまう。知識をかみ砕いて読者に伝えるワザにも長けた書き手という感じがします。

    地球帰りの精神科医・カズキが働きはじめる火星の精神病院・ゾネンシュタイン。「突発性希死念慮(ISI)」と「エクソダス症候群」という、未来世界で問題となっている架空の精神疾患が物語のカギとなっています。

    物語世界を築き上げるのには骨が折れそうな舞台設定なのですが、序盤からぐいぐ

    0
    2024年07月12日
  • ラウリ・クースクを探して

    Posted by ブクログ

    時代に翻弄されるのはどの国でも一般人なんだな。素敵な青春を翻弄されてどん底まで行く。
    人は知らないところでとても思いやってもらえてることがあるのかもしれないな。

    0
    2024年07月09日
  • Genesis 時間飼ってみた 創元日本SFアンソロジー

    Posted by ブクログ

    川野芽生さんの作品が読みたくて借りた。
    神の豚と時間飼ってみたも面白かった。子豚かわいい。肉を配ることが重要で個包装のカップ麺とかじゃダメだという気持ちはなんとなくわかる。

    0
    2024年06月06日
  • 偶然の聖地

    Posted by ブクログ

    人工衛星もGoogleマップも寄せ付けない神出鬼没の山、イシュクト。バックパッカー、刑事、世界医、さまざまな思惑を抱いた奴らが〈世界のバグ〉であるイシュクトを目指して動きだす。大量の注釈を施したメタSF。


    円城塔の『プロローグ』と『エピローグ』をお話的に混ぜちゃって、『烏有此譚』の形式を後付けしたみたいな感じだな、と思ってしまうのは許してほしい。宮内さんは完全にエンタメにチューンナップされていて抜群にわかりやすいけど。注も読者をケムに巻くためには使わず、「ああ、これはね」とポテチ片手に横から話しかけてくるような親密さが楽しい。
    いろいろ盛り上がりそうなバトルシーンはすっ飛ばすのに、世界医バ

    0
    2024年05月23日
  • 国歌を作った男

    Posted by ブクログ

    短編集。「料理魔事件」が印象に残った。事件が起こらないのんびりとした町に起きた料理魔事件。後半の展開が面白い。
    わかりやすい話とわかりにくい話が混在。
    わかりにくくても読める。

    0
    2024年05月11日
  • 黄色い夜

    Posted by ブクログ

    たぶんちゃんと理解できなかった。特にゲームに勝つためのトリック。あと、ルイがどうしてE国を乗っ取りたかったのか。

    ...もしかしてスミカを寛解が望めない先進国の患者としてE国の開放病棟に移住させて、で、なんやかんや幸せに暮らそうとしてたのか?そのなんやかんやの部分がよくわからんかったかもしれん。

    最後の方にエンドロールみたいなものがあって、ちょっと嬉しかった。ファイアーエムブレムでも戦いの後なになにして暮しましたとか出てくるけど、それ思い出した。

    0
    2024年05月07日
  • ディレイ・エフェクト

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    読後感は良い。

    たくさんのメッセージが詰められていた。空襲の現場を子供に見せるのは教育としてでも良くないとか、共同体では話し合うことが大事とか。

    真木の存在は不思議な安心感があった。趣味が同じ他人が自分に興味を持って近づいてくる嬉しさ。書棚を見て「やっぱりニーチェあるじゃん」みたいな。

    あと、ディレイ・エフェクトが起きた時に、社会にどういう影響があるかっていうのの描写の細かさ、良かった。動物園では戦時中に殺処分がされたらしいけど、時系列的にその出来事より後の出来事が再生されてるから、動物たちが殺処分をみて動揺することはないから安心、とか。

    0
    2024年05月03日