宮内悠介のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
1編15分、世界がくるりと裏返る。
ミステリのプロが厳選した、2024年を代表する本格アンソロジー。
本格ミステリ作家クラブ選・編の、2023年発表の作品から厳選された本格ミステリアンソロジー。
倒叙からダイイングメッセージ、日常の謎まで内容もバラエティに富んでいて面白いです。
個人的によく読む、という作家さんも少なかったため、新鮮に楽しめました。
以下、個別の感想を少しだけ。
東川篤哉『じゃあ、これは殺人ってことで』……ドタバタした倒叙ミステリ。どんどん話がややこしくなっていく様に思わずくすっとしてしまいます。以前読んだときも思ったのですが、コメディ強めのノリについていけるかは好みが分 -
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「旅」をテーマに、気鋭の作家陣が短編を寄稿したアンソロジー。とはいえ旅の解釈はそれぞれであり、SFだったりミステリーだったり、各人の特徴が出ている内容となっている。
個人的な好みは藤井太洋さんの「月の高さ」。ご本人の経験を踏まえた舞台芸術の置かれた現状、地方巡業のドタバタ感、枯れたおじさんと若い女性の緩い連帯といった内容が小気味よくロードムービー的に展開されていて面白かった。
一方で石川宗生さんの「シャカシャカ」については正直よく理解できなかった。地表がシャッフルされるという話のメタ構造として、各章の順番もシャッフルされていく流れなのだけど、いきなり話と場所が飛んでしまうためについていけな -
Posted by ブクログ
吉川英治文学新人賞の短編集。僕個人の価値観としてこれがミステリーなのかSFなのかは判断出来ない
全て疑似科学、超常現象が主題なのだが決着はいわゆる、「普通」ではないものをテーマにすることで人間とは何かを考えさせてくれる短編集だった
この語り手もまた、各短編にて読む側と同じ立場を担っていて、そもそもジャンルを決定させないで読む人の捉え方を楽しませる本なのではと感じた
なんというか、1編で考えてみても膨らませたら全然長編になりそうな気もするのに、実にあっさり塩味な描き方に評価が分かれる気がする
(絶対ワザとだが)
表題作は読後感といい、タイトルといい◎でした
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Posted by ブクログ
語り手が痕跡をたどっていくに従って、孤独で繊細で、プログラムすることだけに喜びを見出すラウリの姿が明らかになる。
同時にエストニアの歴史も。
ラウリにはあまり友達はいないが、真面目で繊細な彼にこそ親しみを感じる。
アーロンのことは読んでいて辛かったが、カーテャのすこやかな考え方に救われる思いがする。
ちょっとした謎解きもあって心躍らせる。
偉人の伝記とは別に、ラウリのような市井の人の生き様からこそ伝わる時代の空気感や人との関係のあり方があって、それはまったく別の時代、場所を生きるわたしたちに改めて今という時代や人との関わり方について考えさせる。
さらに、自分の生き方についても、かな。
装丁画も -
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Posted by ブクログ
これが最後の仕事になる、の共通センテンスからスタートするショートアンソロジー。
ショートで色んな作家さんがかく中でインパクトを、となるとどうしてもドキッとするような内容に寄る。
そのなかで違う角度で楽しませてくれたのは
・半分では足りない/呉勝浩
→うぉぉーーー読み直したよ!
・闇バイト/柿原朋哉
→タイトルと違ってちょっとほっこり
・天岩戸の真実/高田崇史
→この作者さんテイスト満載
あとストーリー好きだったのは
・悪魔との契約/須藤古都離
→オチ!良き!
・魔法少女ミラクルミルキー/一穂ミチ
→ヒーローも魔法少女も辛い仕事。。。
・時効/米澤穂信
→この長さで収まる起承転結具合が秀逸! -
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