宮内悠介のレビュー一覧

  • 宮辻薬東宮

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    宮部みゆきさんの作品を元に4名の作者がアンサーストーリーのような形でとても面白かった。読み終えた後に少し不気味な感覚になるような本で、面白いコンセプトを元にそれぞれ話が展開されていた。

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    2021年03月14日
  • ヨハネスブルグの天使たち

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    巻末の解説にもある通り、"歌姫" と称される歌唱用のロボット DX-9 が、本来の用途を離れて転用され「人の死」に密接に関わる場所で落ちる、と言う短編が繰り返される。
    女性型で「よくできたペッパーくん」とも言うべき量産品であり、廉価で高耐久なので盛んに目的外利用された、という設定である。
    しかし、この「ボディつき初音ミク」が物語上の必然性を持っているかと言うとそうでもない。その点で『南極点のピアピア動画』(野尻抱介)とはかなり異なる。
    この物語では「天使たち」は重要なギミックではあるが問題を解決しない。基本的には傍観者であり、そこから外れる時はたいてい死をもたらす。つまり「

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    2021年02月16日
  • あとは野となれ大和撫子

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    沙漠の小国家、アラルスタンで大統領が暗殺された。国の中枢にいる男たちが危険を感じて国外へ逃亡する中、国家の危機に立ち上がったのは教育機関"後宮"の少女たちだった。

    様々な民族が集まり、複雑なバランスで成り立っている国家の危機を少女たちが救う。なんと面白そうなストーリー…!

    周辺国の圧力やテロリスト、血腥い想像をしながら読むが、あくまで筆致は軽い。その軽さが物足りなく思えて初めなかなか乗れなかったが、おかげで辛くならずに安心して読み終えることができた。

    少女たちはもとから優秀であったが、責任を負ってまた更に成長する。試練を経て強くなる姿に胸が熱くなる、これこそ青春冒険譚

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    2021年01月11日
  • アメリカ最後の実験(新潮文庫)

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    少し複雑な構成の話。
    主人公・脩の<グレッグ音楽院>の受験と、そこに集まる受験生たちの話。
    脩の父親探しと、父が残した<パンドラ>という楽器の話。
    二次試験直前に起きた殺人事件と、そこから連鎖する数々の事件の話。
    それぞれの話の中で語られる登場人物の出自と境遇が3つの話をリンクして、全体として語られるのは音楽の存在とその意義について。

    読み終わってみて整理して見えてきた構図だが、読んでいる時は話がどんどん飛んでいくのでついて行くのが少々大変だった。
    音楽院の風変わりな試験に集まるピアニストたちの交情の話だけで十分楽しめるのだが、色々話を繋ぎ合わせて盛り上げていくのは、まあ、これもジャズみたい

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    2020年11月29日
  • ヨハネスブルグの天使たち

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    一話目、「ヨハネスブルクの天使たち」の冒頭数ページからはとてもこんな作品だとは予想できなかった。良い意味で裏切られた。

    DX9という味気ない名前しかつけられていない日本製のロボット、通称“歌姫”が流通している架空の近未来が舞台のディストピアSF短編連作集。時代はおそらく2040〜50年代くらいか。

    DX9、あるいは天使たち、は作品の軸ではあるけれども、具体的な外見の描写は控えめ。耐久性が恐ろしく高い、ということ以外ほとんど分からない。あえて抽象的に描いている感じ。

    海外、特に中東やアフリカの内戦や戦争の記述が非常に詳しい。参考文献が各話の最後に記載されているが、執筆にあたり調査が徹底して

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    2020年11月07日
  • エクソダス症候群

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    物資のない火星に里帰り的に赴任する精神科医という設定は面白かったが、なんかあんまり入り込めなかった。

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    2020年09月12日
  • ヨハネスブルグの天使たち

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    全体的に内省的で様式美に溢れてる作品。現代人の苦悩とかクソどうでもよくて、さすがに「北東京の子供たち」だけは読むに耐えなかったけど、「ジャララバードの兵士たち」、「ハドラマウトの道化たち」はエンタテインメントとして面白く読めた。事実の調査や盛り込みはすごいと思う反面、wikipediaを並べた小説(もちろん、この作品は違うけど)のように見えてしまって、やり過ぎはあまり好みじゃない。事実は小説よりも奇なりのフックを超えたやっぱり小説の方が奇なりを期待して、著者の近作を読もうと思う。

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    2020年08月21日
  • 宮辻薬東宮

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    ネタバレ

    「ミステリー短編バトンつなぎ」
    最初と最後の「宮」のつなぎ方は(なるほど~)だったけど、どこがどうつながっているのか分からない話もあった。
    みなさん読み応えがある作家さんですが、アンソロジーだとパワーダウンしてしまうのかなあ。
    「薬」は先が読めたし、「東」はよく分からんかったです。

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    2020年07月12日
  • 宮辻薬東宮

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    宮部みゆきさん→辻村深月さん→薬丸岳さん
    →東山彰良さん→宮内悠介さん。

    不思議な話、ともいえる短編でした。
    ちょっと繋がってみたり、そのままだったり。
    見つけられなかっただけで、繋がってるのやもしれませんが。

    最初からぞっとする話でしたが、それを語った人物も…。
    そこからすると、まだ2話目は大丈夫でした。
    本人になったら、と考えるとぞっとするどころじゃないですが。
    3話目は分かればほっとする状況です。
    語られている間は、ひたすらに怖いだけ、でしたし
    最後の方になって、ようやく違和感が、な状態。

    4話目は、都市伝説のような内容でした。
    行き着く先は当然、という感じでしたが
    主人公は結局ど

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    2020年06月29日
  • 人工知能の見る夢は AIショートショート集

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    8つに大きく分類された、AIを題材にしたショートショート集。結果的に、昔大量に読んだ星新一のショートショートと似た雰囲気の作品が多く懐かしさを感じた。
    最後にAIで作成したショートショートが掲載されているのが結構気が効いているな、と思った。

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    2020年06月27日
  • ディレイ・エフェクト

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    ネタバレ

    宮内悠介のネームバリューに期待しすぎたかなぁ。
    ちょっと肩すかし食らった感じ。

    3作の短編を集めた1冊で、表題作はアイデアとトリックが良かったが、書き込みが薄いような気もした、せっかく公安が出張るなら、戦時下の特攻と絡めるとか、宮内さんの筆力なら描きこんで長編化もできたんじゃないかなぁ。

    あと2作はおまけ?みたいなものかな。

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    2020年04月29日
  • 宮辻薬東宮

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    タイトルが目について手を出す。著者のうち薬丸岳さんの作品は初めて読んだ。アンソロジーの趣向がおもしろい。そうくるのかという、小説での連歌のようだった。

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    2020年03月14日
  • 宮辻薬東宮

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    宮部作品・辻村作品は満足できましたが、それ以降はどんどん下がってしまった感じ。

    初読み作家というのもあるが、残念ながら(ふーん)(はぁ)(はあ?)位のリアクションしかできなかった。
    勿体ない。

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    2020年01月17日
  • 宮辻薬東宮

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    リレー小説って、テーマ型のアンソロジーにも、一人の作者による連作短編集にもない、独特の味わいがあるんだと知った。

    宮部みゆきのパワーが半端ないのだけど、辻村深月も負けてはいなくて、どうなるかと思いきや、クローザー宮内悠介の絶妙なバランス感(笑)
    あ、ちゃんと、一冊になったな、と。

    個人的に好きなのは、冒頭二作だけど。
    宮部みゆき「人・で・なし」。
    社会小説かと思わせる出だしの、お前らが俺に合わせろ系社員栗田くんエピソードが、ある種、自分的には身近で怖い。『名もなき毒』みたいな。
    ただ、そこから俺に合わせろ系「家」のホラーに変わっていく所や、居酒屋での絶妙な相槌に、スコーンと読まされました。

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    2019年11月23日
  • 遠い他国でひょんと死ぬるや【単行本版】

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    どうもこの作者とは相性が良くないようである。

    読み終わって想起したのは飯嶋和一だった。
    物語ることが、他の目的の手段になっているな、と。

    違う言い方をすれば、作者が読者ではなく作者自身に奉仕しているな、と。

    商業作家的には、なんであれ商業作品に仕上げていれば文句を言われる筋合いもないのではあるが、個人的には成功しているとは言いがたい。

    大森さんが星4つなのが不思議だが、そこはそれ政治的な配慮もあるのだろう。(そもそも、これをSF枠に含めていいのか、という話もあるはずだが)

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    2019年10月16日
  • 月と太陽の盤~碁盤師・吉井利仙の事件簿~

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    流離の碁盤職人が主人公の連作短編集。普段触れる機会のない碁盤師という職業の過酷さや奥深さを知ることが出来た良い出会いの一冊。主人公よりもワトソン役の少年棋士や妙にキャラの立った仇役の兄弟子の活躍が目立つので、主人公・利仙の過去や人物像をもっと掘り下げて欲しかった気も。しかし、この如何にも本格ミステリですと言わんばかりのサブタイトルは余計な先入観を与えるようでむしろ逆効果なのでは。碁盤の材料となる樹木の聳えたつ森林の神秘的で壮大な描写には心惹かれるものがあり、もし機会があれば榧の大樹をこの目で見てみたいな。

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    2019年09月22日
  • 月と太陽の盤~碁盤師・吉井利仙の事件簿~

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    デビュー作『盤上の夜』に続いて囲碁を題材にした連作集です。四肢を無くした棋士の闘いが描かれた「盤上の夜」はかなりハードなSFでしたが、本作は探偵役・ワトソン役・ヒロイン役・ヒール役といった分かりやすい登場人物で固められていることからもわかるように、比較的ライトな感じで読みやすかったです。
    表題作はバリバリの本格ミステリ、「焔の盤」は贋作師とのコンゲーム、「サンチャゴの浜辺」は異国での出会いと別れというように、読後に受ける印象がかなり違うであろう作品が並んでいます。自分の場合はまるで複数の作家が共通のテーマをリレー方式で描いた作品集を読んだような印象を受けました。ネガティブな言い方をするとまとま

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    2019年09月08日
  • 彼女がエスパーだったころ

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    宮内悠介さん初読。
    SFの人というイメージだったけど、この短編集は、信仰と超現象と偶然の境界を巡る小説だった。

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    2019年07月29日
  • 彼女がエスパーだったころ

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    もっとオカルトな内容でぶっとべる話かと思えば、いたって冷静な静かな小説。
    同じテーマで短編を並べるスタイルは嫌いじゃない。語り手が作者本人なのか否か、読み手からすれば混同するような感じもディック的で悪くない。あくまで多分作者本人ではないが。
    ちょっと、自分で期待値を別な方向に上げてしまってから読んでしまったかなあ。
    ただ、ラストは微かに光が見えるような感じで良かったけどね。

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    2019年06月26日
  • エクソダス症候群

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    アイデアは面白いけど、終始内容が暗いのと、ストーリーにクライマックスがあまりないのがちょっと寂しいかも。
    タイトルが派手なだけに病的ななにかを期待してしまった。
    SFではあるけど、いたってまともな小説。

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    2019年06月26日