宮内悠介のレビュー一覧

  • ヨハネスブルグの天使たち

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    近未来、ディストピア、軍隊、久々にSFを読んだ人間からすると、伊藤計劃以降のSFって似過ぎてる気がする。まぁ別に伊藤計劃が発端ってワケやなくて、攻殻機動隊とかブレードランナーとかからつながってるんやろうけど。
    初宮内悠介、最初の感想はそれ。似てるからアカンいうことはなくて、おもしろかったりカッコよかったりすればそれはそれでええわけで、アフガン→イエメンの連作とかなかなか良い。ヨハネスブルグと北東京、降ってくる少女型ロボットを見ている少年少女、というほぼ相似のシチュエーションからどうなるのかと思ったら、それほど虚をつかれた感じはしない。もう少し大風呂敷でもええんちゃう?という印象。どうも頭の中の

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    2015年09月30日
  • ヨハネスブルグの天使たち

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    ≪本の感想ではありません≫
    東西冷戦が指導者・思想家に引っ張られた対立なら
    昨今の紛争は人々の民族、宗教の意識に姿を変えて
    湧き上がり、制御不能になった状態なのかと。
    そこに米国中心の指導者たちの思想に動かされる
    人々、国々と民族の意識がが互いに異なる地平で
    ぶつかり、決して交わることない視点で争う。
    で、日本はというと機械、技術の面で世界にかかわり、
    思想や意識とは距離を置きながら、なんとなく
    世界に組み込まれ、覇者側に染まる、と。
    いや、この短編とは直接関係がないのだけど、
    この本を読んで、場を支配する空気というか、
    なんとなく、現代の世界と安倍以前の日本の
    立ち位置がそんなかんじだったか

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    2015年09月30日
  • ヨハネスブルグの天使たち

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    ネタバレ

    5篇全編に渡って、ロボット「DX9」が建築物の上から落下し続ける様子が描かれている。
    物語の中には9.11以降、そして伊藤計劃以降の「閉塞感」みたいなものが漂っている。
    「そこに留まり朽ちていくか、道を切り拓くべく出て行くか」。物語中で建築物からの落下を繰り返し続けるDX9は「留まり朽ちていく」ものの象徴として描かれていると思う。対比として描かれている作中の主人公たちは最終的には「道を切り拓くべく出て行く」ことになるが、全てがハッピーエンドとはなっていないように思う(シェリルは凶弾に倒れ、ザカリーは死に、璃乃はDX9へ接続するようになる)。
    ある意味で「俺たちの戦いはこれからだ」的な展開とも言

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    2015年09月23日
  • ヨハネスブルグの天使たち

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     日本製のロボットDX9を媒介に世界各国のテロや紛争地区の近未来を描いた連作短編。

     民族問題や宗教問題などの歴史的背景と問題の複雑さが各短編で描かれるので、正直作品を理解しきれたかどうかは自信がないのですが、それでもこの作品に備えられている力というものは十二分に感じました。

     その力の理由に作品の独創性がまずあると思います。現代においても未だ解決の糸口が見えない民族や宗教の問題、それを近未来とDX9というSFのガジェットを使ってどう描くか。表題作や「ハドラマウトの道化たち」でのDX9の利用法や政治の統治法もすごいなあ、と思ったのですが、なによりすごかったのが「ロワーサイドの幽霊たち」。虚

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    2015年09月21日
  • 名探偵だって恋をする

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    宮内さん目当てで購入し、やっぱり「空蜘蛛」が一番好みだったし、この短さの中で、物語と人物描写のみならず細かな部分(音楽や服装等々)も「抜かりなし」で満足。
    影響されて、しばらくパッサカリアばかり聴いてしまった。

    アンソロジーゆえ、他4人の、今まで読んだことがないラノベ系作家さんの作品に触れられたことも良かった。失礼ながら、どなたも存じ上げなかったし、好みはあるものの、購入して損はなかった。(アンソロジー集は、半分以上の作品を気に入らないと、失敗したと思う)

    他作品では、椹野さんの軽めの探偵ものが特に気に入った。舞台がイギリスなのも好み。貴族探偵エドワードシリーズを読みたくなった。

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    2014年06月28日
  • 盤上の夜

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    ボードゲームをテーマにした短編。エログロ要素もあり、嫌気が指す部分もあるが、純粋にそのゲームを突き詰めて考えて昇華させようとしている気がするが、あまり読み解けず。
    象を飛ばした王子は読みやすくかつ、共感しやすく好み。

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    2026年04月23日
  • これが最後の仕事になる

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    色んな方の短編が読めるとの事で拝読。
    胸糞が多かったように思う。最初の2つが個人的に不快で、次も不快なものならやめようと思っていたが、3つ目、親友は良い話なので読み進めた。
    半分以上が不快なように思う。あくまで個人の感想である。
    そんな中面白いのが何作か合えたので良かった。

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    2026年04月08日
  • ラウリ・クースクを探して

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    小川哲さん曰く「一級の脱法小説」とのことで、読んでみました。
    小川さんの「地図と拳」を思い出しました。
    どちらも激動の時代に育ち、翻弄された人生を送る主人公の話で、史実もしっかりと踏まえて、手堅い小説だった。
    エンタメでの完結というのは、かつての親友3人で会えたということかな?

    小川さん論はさておき、こういう時代の過渡期に遭遇するということは、自分ではどうもできない渦に巻き込まれる感があって、悲劇ですね…
    実際に起こった史実ですし、今の世界の情勢も相まって、なんとなく重く受け止めてしまいました。

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    2026年03月27日
  • ラウリ・クースクを探して

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    ラウリ、
    実は筆者(記者)が、イヴァンでかつての心の友
    最後に仲良し3人で集まる
    ソビエト バルト三国の歴史はわからなかったけど、独立派とかが分かれば大丈夫

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    2026年03月27日
  • ラウリ・クースクを探して

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    小川哲さんの本で紹介されていたので読んだ。ソ連時代から崩壊、そしてエストニア独立の中でその時代に翻弄された若者の話。

    ラウリ・クースク1人とその周りの人物に関わる物語を読んだだけで、激動の時代だったことがわかり、そこには多かれ少なかれドラマがあった。どんな人間にもその時代を生き抜いた愛しくて苦しいドラマがあり、人間の一生の尊さ、儚さを感じた。
    最近、何百人、何千人と人が死ぬようなニュースが入ってくるたびに、憤りを感じる。国や民族同士の争いに民間人が犠牲になっている。その何百人という数字をもっとミクロに拡大してみたら、一人ひとりの生きた人生が、暮らしが、家族があったはずだ。我々は社会的な生き物

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    2026年03月24日
  • 暗号の子

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    ネタバレ

    ◯暗号の子
    メタバース上のASD互助会。完全自由主義。その中の1人が無差別殺人を起こし、暗号通貨、トークンを多く持った主人公が被疑者にされ、互助会は批判される。

    ◯最後の共有地
    暗号通貨を資源の取引に用い、コンセンサスもそれで取っていく世界。

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    2026年03月06日
  • 人工知能の見る夢は AIショートショート集

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    出版が2017年だから、もう進歩してる技術もあるんだろうなぁと思いつつ読み進めた
    研究者からのお話も載ってて昔考えられていた技術が現実になりそうなものもあるんだな思ったり。

    夜間飛行が今回の中じゃ好き

    「ダッシュ」は今少し悩んでることだったり。
    私も子供もすぐ調べることに慣れてしまってるなと思ってるところだったから気をつけようと思った。 

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    2026年02月22日
  • 暗号の子

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    もしもホログラフィック理論が真理だとして、この世界の全てがデータ上のシミュレーションにすぎなかったとして、「私」というものもつまりはそういう類いのものでしかないとして、果たしてそれで我々の生き方の何かが変わるだろうか。仮想空間の中でどんなにプロフィールを偽っても現実の「私」とは別人にはなれず、たとえ自分がどんな存在であっても、結局は「私」として生きていくしかないのだろう。
    テクノロジーがどんなに発達しても、「私」の憂鬱はなくならない。

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    2026年02月21日
  • ラウリ・クースクを探して

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    ネタバレ


    舞台はバルト三国の独立という歴史的転換期。
    でもこの小説は、歴史を動かした英雄の物語ではない。そこがいい。ラウリや人々が歴史に「巻き込まれている」様を描いている。

    読んでいるうちに、史実を調べたくなる。二百万人が手をつないだ「バルトの道」や、エストニアがIT国家になった背景。小説が何かを誇張するわけではないが、確かに興味を喚起する。フィクションと史実のあいだの温度や距離感がちょうどいい。

    構造も好きだった。ラウリの過去を追う時間軸と、現在のエストニアで彼を探す視点が並走する。断片を拾いながら人物像を組み立てていく感じは、少し手探りだ。天才のように語られるラウリは、最後まで固定されない。そ

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    2026年02月13日
  • これが最後の仕事になる

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    こういったらなんだけど、玉石混合ってかんじ。
    好みもあるけど、好きなものも合わないものもあった
    「親友」と「海月祭をもう一度」、「声」が好き

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    2026年02月07日
  • これが最後の仕事になる

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    これが最後の仕事になる。の書き出しでこんなにもさまざまなお話が読めるとは。作家さんによって本当にさまざまなお話で感動するものや怖いもの、よくわからないものまでいろいろとあった。
    スラスラと読めてよかったかな。

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    2026年01月26日
  • これが最後の仕事になる

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    好きなのは
    桃野雑派さん「アイドル卒業」
    真下みことさん「最後の告知」
    米澤穂信さん「時効」
    の作品でした!

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    2026年01月22日
  • これが最後の仕事になる

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    短編集なので、サクサク読めた。

    以下、気に入った作品
    ・半分では足りない 呉勝浩
    ・アイドル卒業 桃野雑派
    ・悪魔との契約 須藤古都離
    ・ハイリスク・ハイリターン 方丈貴恵
    ・事故をつくる男 白井智之
    ・最後の告知 真下みこと
    ・声 岸田奈美
    ・有血革命 夕木春央

    叙述トリック的なものに弱いのかもしれない。

    『黒猫を飼い始めた』、『嘘をついたのは、始めてだった』の2冊は読んだことがあるが、他にもシリーズは出てるみたいなのでそのうち読んでみたい。

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    2026年01月12日
  • ラウリ・クースクを探して

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    エストニアという小国の、旧ソ連構成国からの独立という歴史的な背景の中で翻弄されながらも、登場人物たちが友情と自分の生き方を考えていく話で、少し引いたところがありながらも登場人物への愛みたいなものが通底していて読んでいて心地よかった。
    小川哲が「脱法小説」と評価していたのはどういうことだったのか気になったのだが、それほどよくわからなかった。あたたかい群像劇でありつつ、程よい伏線回収と叙述トリック的な技法がいい味をしている、ということかなあ。
    それならそれで、逆にもうちょっとパンチがあってもよかったかもしれない。程よくおさまって終わった感覚もなくはない。

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    2026年01月04日
  • 旅する小説

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    6人によるアンソロジー 昔の記憶を呼び覚ます旅 二つ目の月が生まれてしまった為 一生動き続ける旅 自分の家族を探す旅 大好きだった兄を探す旅等 どこかに行くだけが旅ではない

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    2025年12月23日