高橋克彦のレビュー一覧

  • 春信殺人事件

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    本物と言われていたのに、贋作だった作品と共に
    姿を消した人物を探す依頼を受けた。

    思わぬ人からの依頼、というのもありますが
    二転三転していく内容に、一体どういう状況なのか、と。
    複雑になっていく、というよりも
    つかんだと思ったら、別がでてくる、という…。

    主人公の仕事は人探し、含む作品探し?
    なので、題名に『殺人事件』とついているわりには
    尻切れトンボな感じで終わってる気がします。
    犯人がきっちりと独白してくれるようなのが好きな人には
    まったく向かないかと。

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    2020年07月17日
  • 北斎の罪

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    他の高橋作品で深く取り上げられているテーマや主人公が登場する、言ってみればカタログ的な短編集という印象。
    自分は氏の作品をかなり読んでいるので突然出てきた人物や見解をスムーズに受け入れられましたが、これを最初に読んだ人はよく分からないだろうなと思う。

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    2020年03月09日
  • 時宗 巻の参 震星

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    相も変わらず内裏と幕府の陰謀三昧で、時はどんどん過ぎて人は入れ替わるものの物語の本質は変わらないので中弛みの印象。
    元も攻めて来るぞ来るぞと匂わせといて、なかなか来ない。
    まあ次回は最終巻なので、嫌でも進展するでしょう。

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    2019年11月15日
  • 炎立つ 弐 燃える北天

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    東北で起こった前九年の役については学校の歴史でサラっと触れた程度だけれど、この本を読んで、朝廷のオジさんたちの自己承認欲求とお金(黄金)や地位に対する執着が平和に暮らしていた地方の人たちを苦しませてきたことによる1つの帰結なのだな…と思い、正史のみを語る歴史はつまらない、学校教育の歴史はやはり勝者の歴史なのだな…とつくづく思いました。

    ※谷崎潤一郎さんなみの長文で感想を書いてみました。
    ※物語としては、ちょっとバタバタしている感じだったかな~。

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    2019年10月31日
  • 時宗 巻の壱 乱星

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    みんな名前が似ていて頻繁に人物相関図を見なければすぐに誰が誰だか分からなくなるなあ。
    第1巻はとにかく裏切り合いの繰り返しで、本筋がよく掴めない。
    すぐに出家するのはこの時代の責任の取り方なのだろうか。

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    2019年10月26日
  • 竜の柩(1) 聖邪の顔編

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    日本史のロマンスを追いかけているようで、そこへ謎の組織が関わってきて、やり合っているうちに、とんでもないものを発見ー高橋克彦氏のいつものパターンかな。面白いんだが、いつの間にやら、呆れちゃったり、苦笑いになったり。歴史の探求のほうに重きを置けば、また違った小説になるとは思うが、この伝奇性が高橋氏の持ち味なんだろうな。

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    2019年09月16日
  • 火城

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    幕末の佐賀の医者で蘭学者であり、泣き上戸の佐野栄寿は、破門を気に京都に上り、佐賀藩に大砲と蒸気船を作るべく、人材を集める。

    狙ったわけではないが、ちょうどテレビでも話題になっている、日本初の反射炉を活用しようという話である。また、個人的に最近佐賀に縁があるので、まさかそちらの話と思わずに手にとった。

    また、高橋克彦の十八番である東北(主に岩手)出なかったも以外な展開である。いずれ東北に行くのであろうと読んでいたが、全く行かない。

    さて、佐野氏については詳しく知らなかったのだが、2章からはなかなかに行動力があり、ハッタリをかます大人物で、冒頭の泣き虫の何もできないキャラとは予想ができない展

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    2019年09月05日
  • 風の陣【風雲篇】

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    これほど実在の人物を鮮やかに動かせられるものか・・・小説家の力はすごい!そして学んだ知識が息づいてくる!

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    2019年05月06日
  • ドールズ

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    ネタバレ

    ホラーか?
    確かに序盤は不気味さがあったけど、正体分かってからはそんなに緊迫感もない。
    目吉が普通にいい人なのが大きいと思う。

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    2019年04月21日
  • 風の陣【大望篇】

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    今回は仲麻呂の変
    物部一族にして蝦夷・・・おそらく金売り吉次につながる話だろうが、立志編のような万能感がなく、打つ手がヘマすぎて悔しいったら!
    主人公は相変わらず煮え切らないが、天鈴(物部一族の要)のヘマがひどくて相対的に冴えて見えた(笑)

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    2019年04月20日
  • 風の陣【立志篇】

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    高橋先生特異の東北蝦夷のお話
    昔、藤原の郷に遊びに行ったことある
    さて、話は大好きな奈良時代
    奈良麻呂の乱に至るリアルな戦い
    続日本紀に書かれているのと同じ展開
    (当たり前だったな)
    主人公は何に拘って大望を失うやら

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    2019年04月20日
  • 刻謎宮(1) 彷徨篇

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    高橋克彦の『刻迷宮1~4』を読破しました!
    幕末の剣士沖田総司、坂本龍馬、トロイの発掘シュリーマン、アンネの日記のアンネフランク、恋多しスパイマタハリ、怪力のヘラクレスまだ、神話の生まれる前の古代ギリシャ、そして古代中国と、舞台をかえて、歴史のほころび、時間にゆがみを直す為に月から地球を見守っている宇宙人とも神とも言える存在の力で、新しい命を与えられ、敵味方に分かれて古代の住人も巻き込んでのスペクタルアドベンチャー。

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    2019年03月02日
  • 私の骨

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    面白かったが熱中するほどでもない。
    ゾクゾクするようなホラーでもない。
    短編なので読みやすく、長編と長編のクッションにはいい。

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    2019年01月11日
  • 蒼い記憶

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    『緋い記憶』『前世の記憶』に続く短編集。
    タイトルにもなっている『蒼い記憶』はホラーテイスト全面の短編。
    やはり、第1弾・第2弾に比べると話に煮詰まった感、
    出し切ってしまった感があり、
    読んでいる私も少し食傷気味になってしまった。
    その中でも「夢の記憶」は幻想的でも在り摩訶不思議な話で、
    記憶シリーズの中でも変わり種。

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    2018年10月15日
  • 緋(あか)い記憶

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    本のタイトルにもなっている『緋い記憶』が、やはり逸品。
    発表された年が30年ぐらい昔だから、
    時代背景とか人物描写に古臭さを感じるけれど、
    物語はどれもこれも、今読んでみても引き込まれる。
    ひんやりとしたものを感じつつ、
    自分の記憶の断片が脳裏に浮かんでは消え、
    1話1話の主人公の記憶に吸い取られていくような気さえする。
    短編で、ここまで人の危うい側面を描ききるのは凄いな。
    さすがだなと思うけれど、まだ高橋克彦氏の長編は未読でもあり、
    長編に向かうのには躊躇がある、何故だろう。

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    2018年10月15日
  • 非写真(新潮文庫)

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    写真にまつわる短編集。

    いちいち最後にゾクッと悪寒が走る為少し暑い中で読むと程よい。
    夏にピッタリな一冊。

    ただ、軽い気持ちで手に取るとカメラや写真についての描写が細かいので興味がないと少し疲れる。

    そして後半からなんだか似たような話ばかりだなぁなんて思ってしまったりしましたが解説を読んだら色々思うところがありました。

    合掌点と遠野九相図が怖くて好き。

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    2018年08月09日
  • 南朝迷路

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    いわゆる歴史ミステリーは好物なのだが、本書はあまりに殺人事件がとってつけたようで、その解決もあっさりとしており今一つだった。

    歴史の謎は後醍醐天皇にまつわるもので、それなりに惹きつけるものがあった。無理に現代の殺人に絡めず、じっくりと歴史の謎に取り組む方が作品として面白くなったかもしれない。

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    2018年06月13日
  • 緋(あか)い記憶

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    ネタバレ

    幽霊からよく考えれば怖い話などちょうどいい長さで読める。
    高橋氏の著書はゴッホ殺人事件などのミステリーものを読んでいたので、こういったジャンルも書かれているのかと驚いた。が、むしろこちらは、直木賞もとっていてこっちがメインなのだろうか?とも思った。

    古い本だから、それが雰囲気を作っているから、なのかはわからないが性描写が多い。描写は生々しいものではないのだが、各章に1度はそういうシーンが出てくる。(最後だけはなかった)
    それ踏まえて作られた構成なのかどうかは不明だが、持ち出さなくても良くないか?と思ってしまったところはある。

    『膚の記憶』は中でも気持ちが悪かった。
    ミネラルウォーターを買う

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    2018年03月05日
  • 緋(あか)い記憶

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    怪奇ミステリーなのでしょうね。
    すべての題に「記憶」の文字がついてますが、ほとんどが閉じ込めていた子供の時の忌まわしい記憶が、よみがえるというストーリー展開です。
    幽霊あり、殺人あり、タイムパラドックスあり。。。いずれも論理ではなく怪奇の世界です。
    展開も意外で、読みやすいせいもあって一気に読みきってしまいました。
    (でも、やはり私のジャンルではないようです)

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    2017年11月10日
  • 星の塔

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    東北地方の民話を題材に、怪談めいた話の多い短編集です。
    あまり好みではないジャンルなので、普段は手を出さないのですが、高橋作品ということで購入。まずまず楽しく読ませてもらいました。
    特に優れたところは無いのですが、そつなくまとまっています。

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    2017年10月30日