高橋克彦のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
幕末の江戸、瓦版屋の居候が次々と起こる奇妙な事件を合理的に解決し、儲かったり儲からなかったり・・・
妖怪や幽霊の仕業と思われる事件のからくりを明かす、という話が多い。
時代劇の探偵役は、居候の三男坊もしくは長屋住まいの浪人で実は偉い旗本の関係者。のんびりしてるけど実は強い。友人・手下には早とちり気味の気のいい町人(金なし)。彼女は芸者か小料理屋の女将。
お約束めいてはいるけど、大事な要素なんです。
時代劇だいすき。
この本の場合「広目屋」という瓦版売りの商売が出てくる。
最初は町の噂をより詳しく誇大ぎみに書いてみんなの興味をかきたてる、週刊誌のような商売をしていたのが、そのうち -
Posted by ブクログ
◼️ 高橋克彦「水壁 アテルイを継ぐ男」
蝦夷(えみし)ものの作品は興味が湧く。東北の広さと深さ。
高橋克彦「火怨 北の耀星アテルイ」は790年ごろ、坂上田村麻呂らが率いる朝廷軍と戦った蝦夷の英雄・阿弖流為(アテルイ)の物語。地勢を活かした戦略と小気味良い戦いぶりで数的不利を覆し抵抗を続けた蝦夷軍と悲しい幕切れのストーリーだ。今回はそれからしばらく後、アテルイの曾孫日天子(そらひこ)が大将となった蝦夷の戦いの話。
蝦夷の支援者の一族、物部氏に育てられた日天子は飢饉にあえぐ俘囚、朝廷に従う蝦夷の民を救おうとしない朝廷に怒り、挙兵を決意する。一族で商才に秀でた真鹿、山賊の長・玉姫、都では元