高橋克彦のレビュー一覧
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◼️ 高橋克彦「水壁 アテルイを継ぐ男」
蝦夷(えみし)ものの作品は興味が湧く。東北の広さと深さ。
高橋克彦「火怨 北の耀星アテルイ」は790年ごろ、坂上田村麻呂らが率いる朝廷軍と戦った蝦夷の英雄・阿弖流為(アテルイ)の物語。地勢を活かした戦略と小気味良い戦いぶりで数的不利を覆し抵抗を続けた蝦夷軍と悲しい幕切れのストーリーだ。今回はそれからしばらく後、アテルイの曾孫日天子(そらひこ)が大将となった蝦夷の戦いの話。
蝦夷の支援者の一族、物部氏に育てられた日天子は飢饉にあえぐ俘囚、朝廷に従う蝦夷の民を救おうとしない朝廷に怒り、挙兵を決意する。一族で商才に秀でた真鹿、山賊の長・玉姫、都では元 -
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ネタバレこの手の物語は主人公らに選ばれし理由というものが付与されがちで、ふしぎなちからでせかいをすくう的なかんじ?になりがちでもある。
そういう展開を身構えて読んでいたきらいもあるが、そんなことはなかった。選ばれた理由はさだかではないが、選ばれし因果が閉じているという意味で『化石の記憶』に似た読み味がある。
『化石の記憶』はミステリでありまた同著者が得意とする群像劇でもあり、登場人物に移入できた。
読み味が似ている印象はあるが、本作品は登場人物への移入度が低い。著者の主張が主役であるためか。
ミステリとして読むとしらけてしまう謎解きも、古代史ロマンで味付けしてあるとまあまあいけるという発見があった。 -
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物語は薄味で、オカルト要素を語るための添え物に過ぎない印象がある。
この手のにありがちな主人公が特殊な生い立ちだとか、前世からの宿命の戦士だとか、そういった設定は今のところ登場していない。
ただひたすらに歴史ロマンオカルト味を楽しむのみ。
著者はマジで考古学者に腹を立てているようだが、学術というものとまっとうに取り組んだ経験はあるのだろうか。主張を認めてもらうためには権威ある機関への論文提出は不可欠で、それはどのような制作過程を経るものなのか、経験したことはあるのだろうか。
ドラクエ2を論文のテーマとして提出する人物もいたようだが、どのような場所に提出して、どのような成果が得られたのか不明で -
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安本物産が購入したという鈴木春信の12枚組の浮世絵。しかしそれを買い付けたという美術通とされる遠藤とともに、浮世絵は行方不明となった。安本物産の描けたという保険金は7億円。耿介は、浮世絵の奪還と真贋を確かめるべく、沿道の足取りを追った。
東北ミステリ小説家の高橋克彦のため、のっけから花火大会(秋田だっけ?)で始まり、盛岡での行動というところで、そのまま東北で過ごすのかと思いきや、東京へ飛び、ニューヨークへという予想外の展開へ。
そしてもっと意外なのが、「殺人事件」と銘打っている作品にも関わらず、全然人が死なないんだなこれが。耿介が?みどりが?というか、檜山あたり死ぬよね、一番死にやすいよね