高橋克彦のレビュー一覧
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貞任と経清が前九年の戦に負け、その後の陸奥を頼義に味方した清原一族が牛耳る事になった。経清の妻の結有は、復讐を胸に清原の妻となり、清原との間に子供を持つ。最終的にはこの子(旧清原)と清丸(+頼家)が戦う後三年の戦が締結し、陸奥における黄金期のはじまりとなる。
内紛が主題になっているのでちょっとドロドロした感じが否めないが、面白かった。当時の人がどこまで情勢を先読みしていたかは分からないが、家来や敵の心情を読みながら策を考えていたのかと思うと、現代人とあまり変わらないのではないかと思う。使う道具や、仕事が変わっただけで人間自体はあまり進化していないのかもしれない。 -
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NHKの大河ドラマになっていたので何と無くタイトルは知っていたが読んだことは無かった。知り合いに勧められて読んだ火怨が、あまりに面白かったので、読んで見ることにした。
火怨から約250年後の陸奥の国が舞台となる。安部頼良は蔑まれる自分達の地位向上を金の力で画策するが、欲に眩んだ藤原登任(朝廷側)が、難癖を付けて攻め入ろうとする。頼良の息子がこれを迎え撃つ事になり…。と言う形で話が進んで行く。
潔い男達の戦いやその戦略が面白い。自然の描写が適切で、雪原の中を進軍する兵や進軍の為の道を作った人夫達の苦労も分かる気がした。双方にまともな部下がいるのに、欲に眩む人間が上にいるとそれに逆らわずに戦になっ -
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1993年のNHK大河ドラマの原作小説…。
平安時代…、
前九年の役・後三年の役~源平合戦・奥州合戦までの、
約150年間の蝦夷(東北地方)と中央との騒乱を描く。
小説は、全5巻の大長編となる。
ドラマでは、
前九年の役~後三年の役(第1、2部)が6割、
源平合戦~奥州合戦(第3部)が4割の構成でしたが、
小説では、
全5巻のうち、最終巻となる第5巻のみが、
源平合戦~奥州合戦(第3部に相当)となっており、
物語の着地に必要不可欠なエピローグ的な扱ぃか…?
でも…、奥州藤原氏の視点から見た、
源平合戦~奥州合戦を読みたかったので、
歴史長編1本として、十分に楽しめました。
(邪道ですが -
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※1~5巻通読の感想です
前々から奥州藤原氏が好きで、大河ドラマ『炎立つ』もDVDにて視聴したこもあり今回読んでみた。
率直な感想として、非常に面白い。
歴史を舞台にした作品の魅力は、歴史上の人物が生き生きとした一人の人間として目の前に現れる点にあると思っているが、この作品はその典型。
藤原経清、安倍貞任、源義家をはじめ、主要な登場人物が非常に人間臭い。史実として結末を知っていても手に汗握る展開で、頁をめくる手が止まらなかった。大河ドラマでは二部と位置付けられた、藤原清衡の艱難辛苦を堪え忍び念願を成就する展開もたまらない。
ただし、4巻辺りから人物の会話が少なくなり臨場感に欠けるようになり -
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極めて昭和の少年漫画的なSFオカルト小説。
携帯とかPCと無縁の熱い男たちの友情も見所です。
悪く言えばベタなんですが、だからこそ安心感があります。
都合良すぎでしょ的なつっこみを入れたくなることもありますが
先にも述べたように少年漫画的な勢いがありますので
面白くてどんどん先に進むことができます。
イルミナティとかピリ・レイスの地図とか月の謎とか
今でこそテレビで放送したりしてますが、当時はそうでも
なかったように思います。
私もこの本を初めて読んで覚えた単語がいくつあることか。
ただ、二冊目以降は主人公vs敵っていうのが延々と続く
のでいまいちでした。
竜の棺(の最初の方)の方がこちら