高橋克彦のレビュー一覧

  • 鬼九郎五結鬼灯 舫鬼九郎3

    Posted by ブクログ

    「長兵衛獄門首」「女難徳兵衛」「怪談高尾」「重ね十兵衛」「九郎非情剣」とこのシリーズの主要キャストの播随院長兵衛、天竺徳兵衛、高尾太夫、柳生十兵衛、舫九郎それぞれを主人公にした5つの短編で構成されている。
    鬼九郎を中心とした仲間の絆が深まっていき、さらに九郎の出生の秘密が明らかにされ、最終巻に向けて、より心情を深めた三巻目だ。

    0
    2017年07月30日
  • 鬼九郎鬼草子 舫鬼九郎2

    Posted by ブクログ

    会津藩のお家騒動を巡って、舫鬼九郎、柳生十兵衛、天海大僧正たち前巻の面々が激闘を繰り広げる時代活劇。

    今回も多彩な人物たちが登場し、会津藩の謎を解くために左甚五郎を敵にまわして闘っていく展開に目が離せませんでした。

    そこにあの由比正雪が絡んでくるあたりは、風太郎作品を彷彿とさせ、盛りあがざるをえない感じでした。

    鬼九郎と十兵衛の剣劇も十分に満喫し、時代活劇の醍醐味を味わうことができました。

    次の彼らの活躍を期待せずには、いられません。

    0
    2017年07月25日
  • 舫鬼九郎

    Posted by ブクログ

     女の謎の死体を巡って、柳生十兵衛、天海大僧正、左甚五郎たちを巻き込む壮絶な戦いに挑む、凄腕の美剣士、舫鬼九郎の活躍を描く。

     新しい時代劇のヒーローといってもいい、謎の美剣士、舫鬼九郎が大好きな柳生十兵衛とともに活躍する展開とあって、それだけで読むのに夢中になってしまいました。

     魅力的で多彩な人物、剣劇シーンやエロティックな場面、そしてミステリー仕立てな展開など、娯楽時代小説の王道といった感じで十分楽しめました。

     多彩な登場人物たちは今後もまだ絡んでいく感じがしますし、主人公の生い立ちも少しずつ明らかになっていくようなので、次巻からの展開も気になります。

    0
    2017年07月18日
  • 鬼九郎鬼草子 舫鬼九郎2

    Posted by ブクログ

    会津で舫鬼九郎、柳生十兵衛と左甚五郎率いる根来衆と激突する。
    会津騒動をネタに、幕府と会津、その裏で動く柳生と根来衆という構図に、鬼九郎一味と天海和尚をからめ、由井正雪、丸橋忠弥まで出てきて、後の慶安事件を感じさせる展開。
    最後に明かさせる真相。
    歴史の中の事件を描きながら、まったくの娯楽時代小説。
    知っていなければ、実際にあった事件とは思わなかったかもしれない。

    0
    2017年06月18日
  • 天を衝く 秀吉に喧嘩を売った男九戸政実(1)

    Posted by ブクログ

     戦国時代、戦の天才九戸政実が武者揃いの一族郎党を束ねて東北の血を駆け巡る。

     「炎立つ」「火怨」に続く「陸奥3部作」の最終章をついに読み始めました。

     この作品も前2作に劣らず、熱い男たちの闘いや生き様が描かれていました。

     この主人公もこの作品で初めて知った武将でしたが、読み始めてすぐにこの人物の魅力に惹かれてしまいました。

     織田信長の時代に陸奥で戦いの駆け引きが渦巻いていたことを初めて知り、この時代のエネルギーがすさまじかったことを改めて感じさせてくれました。

     次巻も政実の活躍を期待しています。

    0
    2017年04月24日
  • 緋(あか)い記憶

    Posted by ブクログ

    記憶をテーマにし、作者の東北の故郷を舞台にした物語が連なる短編集。各話の主人公らはふとしたことをきっかけに自分の過去の記憶を掘り下げることで、忌まわしい事実が明らかになっていく。焦燥感と緊張感に飲み込まれて、ぞわぞわしながらいっきによみました。

    0
    2017年03月13日
  • パンドラ・ケース よみがえる殺人

    Posted by ブクログ

    高橋克彦作品、ハマってしまったかも……
    というのも、主人公が浮世絵の研究をしていたりと、浮世絵三部作を思い出したり、なんとなく関連性を感じたりもして楽しい。
    最初はアクが強すぎて、うっと思っていた登場人物(チョーサク)も読み進めていくうちに、
    友達になる過程のように、あなたはそういう人だよね(笑)、という印象に変わっていたりして面白い。
    ある意味冬の密室物としては王道っぽいけれど、
    タイムカプセルや、キーパーソンの名前がパンドラという好奇心をくすぐられる設定がたまらない。
    ラストは、終章タイトルパンドラ・サッドケースにふさわしく、かなしく寂しい。
    エピローグはなんとなく期待をしていた展開になっていて、「こういうの好き!」という感じでした。
    著作リストを見ると、ホラーも書いているようなのでそちらも読みたい。

    0
    2017年02月05日
  • かげゑ歌麿

    Posted by ブクログ

    先にドラマを見てしまったので、ドラマのイメージが消えるまで待って読みました。

    老中松平定信と歌麿の軋轢に、裏麿の過去が絡み事件が起きる。その中で、歌麿の絵師としての覚悟、時代を切り開く強い気持ちが描かれる。

    源内、歌麿、北斎、鬼平。。。スター勢揃い。続編期待

    0
    2016年12月23日
  • 歌麿殺贋事件

    Posted by ブクログ

    初めましての作家さん。
    歌麿の浮世絵に絡んだ連作短編集です。
    北森鴻さんの陶子堂シリーズが好きなら楽しめます。
    陶子堂シリーズと違うのが、骨董商同士の化かし合いじゃないこと。
    美術雑誌の編集者と私立大学で近世庶民文化史を講義している
    研究家がメインキャラになるので、信用問題が絡んでくる。
    そんな中での化かし合い。
    騙しのテクニック合戦って感じなのです。
    歌麿の蘊蓄もありで、これがまた面白い。
    歌麿だけでなく、研究家のことも取り上げられていて
    これは本当の話なのか?と思ってしまうほど。
    面白かったです♪

    1
    2016年12月01日
  • ドールズ 最終章 夜の誘い

    Posted by ブクログ

     ドールズシリーズの最終作。
     前作で「箱神」を追って、死んだ聖夜のお葬式から始まりますよ。
     
     で、壮大な冒険になっていくのだが…。
     ちょっと駆け足だったかな。でも、様々なことへの膨大な知識に圧倒される。
     が、それを生かすために(?)ちょっとご都合かねっという展開が…。

     まぁいいんだけど。

     でも、やばげな展開になったからこそ、怜ちゃんと目吉の混在っていうのがなくなっていて、それが面白いのに残念だったかも。まあ、そこで怜ちゃんがどうのってなると、彼女のトラウマになりそうだから、むしろなくてよかったんだろうけど。

     なんか、ホラーで始まったシリーズだったけど、最後はほんわか暖かい光に満ちていた。
     人は望むかぎり、光に手を伸ばそうとする限り、前にむいて進んでいけるという、多分そういうこと。

     智内兄助氏の表紙が今回も素敵でした。
     (そもそも表紙買いだったしね)

    0
    2016年11月06日
  • ドールズ 最終章 夜の誘い

    Posted by ブクログ

    前作全部引っ越しの時にギブアップしてしまったんで、イマイチ細かい内容が思い出せず、こんな”総門谷”っぽい話やったっけ??いや、もっとしっとりと美少女の中に同居する名探偵目吉センセーが活躍する別なノリのお話だったような、、と思うんだが。ま、それはともかくスッカリ忘れているお陰で非常に楽しく読めました。蘭陽が出て来て嬉しかった。ていうか、やっぱり総門的高橋ストーリーで決着して大団円でした。満足。ただ、なんとなく総門谷や龍の柩の時よりも、登場人物のバランスが微妙というか、、全員が同じ場で居る筈なのに居ないような錯覚を起こすというか、例えば最後は味方グループは現代人5人(3人+陰陽師親子)、ご当地人3人に霊が3体とかなりの人数なんだけど、なんかいつも2、3人しか居らんような錯覚を起こすというか、スカスカした感じがするんよねぇ。それに箱神との対決自体がちょっと肩すかし的でザ割愛っぽいのがナニでして、不完全燃焼気味ではありますが、でもまぁ、いままでドールズを読んでいたら読まずには済まされまいよ。ま、ぶよぶよエイリアンを期待して読みましたが、果たして多分あれはそうなんでしょうねぇ。大変高橋本らしくてそこらへんで満足でした。

    0
    2016年09月06日
  • 火怨 上 北の燿星アテルイ

    Posted by ブクログ

    日本の歴史の中で殆ど忘れられている存在である蝦夷に焦点を当てるという意味で興味深いし、まぁ、そう云うのを抜きにしても面白い。
    遥かに兵力が少ない蝦夷軍が、地の利と知恵を駆使して、朝廷軍を破り続けるところがなんとも痛快。楠木正成的な面白さだね。

    0
    2016年08月07日
  • ドールズ 闇から招く声

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ドールズシリーズの3冊目

    これは短編集では無く長編となっている。
    3作目ではほぼほぼ江戸時代の
    おっさんセンセーの目吉が
    「あっしが思うに・・」等々出番が多い。

    しかし・・・転生や輪廻があるって信じたい。
    って言うか信じると少しだけ死が怖くなるなぁ~

    そうは言っても
    転生先が子供の身体で残忍な殺人を・・・と言うと
    何か残酷。
    でも、今世で悪いコトしたら
    次に人間に生まれ変われない。
    って小さい頃聞いたけど・・・

    0
    2016年06月08日
  • だましゑ歌麿

    Posted by ブクログ

    厚みがある割にはすんなり飽きずに読めた。
    千一がおこうさんと出会って結婚するまでの話しになってる。
    時系列で言うとこれのあとに当たる話も読んでいるんだけど、千一の身分ってってそんなに偉かったっけ? と前に読んだのを読み返したくなった。

    0
    2016年02月13日
  • 総門谷

    Posted by ブクログ

    伝奇SF小説というくくりを超えた
    ぶっ飛んだ感じが楽しめるかどうか。

    前半パートと後半パートでテンションが変わってくるんだけど
    後半はやや口ポカーン( ゚д゚)気味。

    前半の雰囲気は好きだった。

    0
    2016年02月11日
  • 火怨 上 北の燿星アテルイ

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ものすごく時間のかかってしまった読書。
    時は平安遷都の少し前。奈良に都があったころ。

    着々と地方を制定して勢力を拡大していた朝廷からも放っておかれていた辺境の土地。みちのく。
    そこに金山が発見されたことから、俄然朝廷の動きが慌ただしくなる。
    金に興味のない蝦夷たちは、放っておいてくれさえしたらよかったのだが、金も土地も全てを支配したがる朝廷と、対峙しなければならないことになってしまう。

    圧倒的な物量を誇る朝廷の大軍に対して、小競り合い程度の争いしかできない蝦夷たち。
    しかし部族ごとにバラバラに戦っていては、いつかは朝廷軍に飲みこまれてしまう。
    いくつもの部族を束ねたのは、まだ若いアテルイだった。

    歴史の結果はもうわかっているので、この戦いがどのように行われ、決着がついたのかを読むのはちょっとつらい。
    何しろアテルイはいい子なのだ。
    敵も味方も少ない犠牲ですますことは出来ないかと知恵を絞る。(実際に絞るのは副将の母礼)

    朝廷軍を翻弄するために行われるゲリラ戦。
    これはちょっと地形がわからないと読んでいてつらい。
    というわけで、国土地理院のホームページから地理院地図を開いて、北上川に沿って(作中は日高見川)地名と地形を確認。
    その上に空中写真を重ねて透過率50%で見ると、森や山は開発されているとしても割と戦術がわかりやすく、何よりなかなか楽しいので、すっかり読書の方がおろそかになってしまったのだ。

    倒叙ミステリのように、『なにをどうして』を楽しむのが歴史小説。
    坂上田村麻呂が出てくるまでは、朝廷軍の裏をかく蝦夷たちの闘いを楽しむことにした。

    ただ、金銭的な大部分を負担してくれた物部二風という人物。
    蘇我氏に敗れて朝廷に追われてきた物部氏という設定だけど、この時点では蘇我氏はもう朝廷にはいないし、物部氏がお金を持っているということは、蝦夷相手ではない金儲けをしているはずで、朝廷相手に戦う(背後に隠れているとはいえ)理由がちょっと弱いかな。

    下巻はつらい内容になりそうだけど、坂上田村麻呂がいい人そうなので、なんとか悲劇は最小限に抑えてほしいと思う。

    0
    2016年01月06日
  • 炎立つ 参 空への炎

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    1051年前九年の役の物語、戦争終結。熱い武士の美学と、戦に勝つための策謀が活き活きと描かれる。おもしろい。


     何がいいって、蝦夷の地は朝廷に敗れた者の流れ着いた地という設定がきちんとあるというところだよね。
     そういう背景を背負っているからか、ジワジワくるものがある。そう、あらゆる情景がジワジワと読み手に作用していく、そんな作品。


     美学について考えさせられる。


    ______
    p16 清原氏
     安部氏は頼義との戦ののち、朝廷に恭順する姿勢を貫き、和議の手前まで我慢し漕ぎつけた。このまま安倍氏が存続できるようになれば、そこから力を十分に貯めて朝廷に匹敵する勢力を東北に気づくことができると考えていた。
     しかし、もしそうなると困るのは清原氏である。安倍が強くなるということは、東北に勢力を持つ清原氏は潰されるか飲み込まれるかのどちらかである。だから、もし安部氏が朝廷と和議を持つようなら、頼義としてもピンチだが、清原を味方に引き入れる最後のチャンスになるのである。

    p32 内部分裂
     貞任の母:瑞乃が貞任の考えを裏切ることをした。
     瑞乃は、今後の安部氏の本流が自分の血を継ぐ者でなくなることを恐れた。安倍頼良の側室の娘(結有)を婚姻を結んだ藤原経清が安部氏の中で重役に着くようになり、経清に安部氏を乗っ取られるのではないかと考えるようになった。血筋の良い経清は新たな陸奥国主になることが予想される。そうなれば、安部氏が経清の配下になるということ。瑞乃の孫である千代童丸が経清の子:清丸(奥州藤原三代の藤原清衡)の配下になるなんて悔しい、そんな風に甘んじるくらいなら源頼義と戦をしてどさくさに紛れて千代童丸が党首になれるように仕組んでやればいい。そういうことで、金為行(千代童丸の祖父)と安部氏の朝廷との和議不成立を画策、清原氏との内通を図った。
     実に恐ろしきは、手ごわい敵よりも、愚かな味方であるなぁ・・・。

    p46 罪
     安倍頼時(頼良)は金で罪を造った。その金によって敵を作り東北の地の平和を乱した。安倍貞任は力で罪を作った。その強すぎる力は恐怖を産み敵を作って、これから戦を始めさせる。誰が悪いわけではない。持ちすぎる「力」が罪を作るのである。まさに「悪」は「力」だ。
     これから清原が東北を納めるようになれば、そこからは清原が「悪」である。清原武則は一笑に付した。

    p54 都母ノ石碑(ツモノセキヒ)
     坂上田村麻呂が東北を津軽まで平定した暁に、「日本中央」の文字を刻み込んだ。それが朝廷の力の証になったが、それから百年もすると津軽の地は朝廷の入り込めない地となった。そして今の安部氏がいる。

    p61 蝦夷の祖先
     金売吉次は言う「この国は我らが開いた国だった。我らの祖先は出雲を本拠としていたが、帝の勢力に追われて諏訪や津軽に逃れた。斐伊川という川が出雲に流れているが、斐伊を本拠とした民ということで祖先は斐の本の民といわれた。陸奥に大國主を祀った神社が多いと思わなかったか。物部の祭神は蛇、素戔嗚が倒した八岐大蛇も蛇だ。大國主とて元は「大穴持」、火炉を持つ者よ。」
     物部氏の子孫の吉次は追われた者と言うこと。騙りだね。これ、QEDで読んだ。

    p62 長髄彦
     安倍の祖先は安倍長髄彦だという。神武天皇の東征で最後まで戦った近畿の豪族である。敗れて東北に逃れてきた。

    p244 戦馴れ
     源頼義の強さは何か。それは経験による忍耐強さにあると経清は読んだ。若さゆえに戦の勝機を逃すことがある。我慢できず無謀な戦闘をしたり、兵を死なせたショックから精神を病んだり、作戦失敗で早々に諦めてしまったり…。頼義は経験から陸奥で12年も耐えて、この戦までこぎつけた。戦のチャンスを12年かけて熟成させたのである。こんなことができるなんて、稀代の強者よ。
     経清は戦慄した。

    p366 女のせいで
     貞任は母の瑞乃、妻の流麗のために頼義との戦に臨むことになった。女の情念のために、東北の民の命が何千と失われた。
     女は正義に生きる。それも、気色悪いほど清廉潔白な正義に生きる。その清さが毒となって、息を断たれる者が出る。
     女は…こわい…。

     とはいえ、これは貞任も悪そうだ。流麗と会話をしなかった貞任も悪い。交流せずに、理解し合おうとするから、相手の気持ちを捏造し合うことになって、狂気に行き着く。男は黙って…がカッコイイし、当時の武士はそういうもんだろうけれど、、、
     貞任、あなたに見習いたいと思う。

    p372 青い炎
     厨川の柵に籠城した安倍軍は義家の策の火攻めに遭っていた。流麗らは火消しの祈祷をすることにになった。それが流麗のせめてもの罪滅ぼし…、ウウッここ切ない。
     祈祷で護摩にくべられた呪符を燃やすと青い炎が上がった。これは呪符の裏に燐を塗り付けてあったからだが、演出としてこういう化学的なことが行われていたんだなぁ。これがきっと魔術なんだろうなぁ…。

    p433 伝承
     あとがきで作者は語る。義家が厨川の柵を攻めるために陣を張った八幡の森を訪ねたら、森はとっくに削られてバイパスができていたとのこと。それに対して、、、
     伝承と歴史は違う。だから史跡指定もされずに簡単に森が削られてしまったのだおうが、やはりさびしい思いを味わった。八百年の隔たりと言うことよりも、わずか2,3日張っただけの陣跡など無意味という判断だろう。こうして伝承はますます薄れていく。中央から抹殺された地方の歴史は地名や伝承に手がかりが隠されている。なのに地名を変え、伝承を持つ場所を破壊する。それを行いながら地方文化の復権を叫んだとて意味がないのではないかとつくづく感じた。せめて文字の上だけでもそれを果たしたい。それがこの巻の大きな支えとなったのは確かだ。

     ほぇ~。

    p435 差別
     「東北人はどんな逆境にもめげず黙々とわが道をゆくエライ人。スバラシイデスネー。」
     こう言われるのは褒められてると思っていたけど、よく考えたら、まるきり使役する側の理想だって。

     騙りだね。「君達は偉いねぇ~。働くのが好きなんだねぇ~。さすがだよぉ。じゃあこれもお願いしちゃおうっかなぁ~。」ブラック企業のやり口だ。東北人にそうあれと、言葉で、言霊で縛りをかけている。やべぇ。




    _______

     
     炎立つの炎とは

     QEDの読みすぎな僕からすると、タタラ場の火炉のことを指しているのかなと思う。製鉄民だった東北の人々が蜂起する。それは再びタタラ場に火が灯って、燃え盛る火炎となって朝廷の下まで燃やし尽くさん勢いを持つということなのかな。

     今回の吉次とかの言葉でぐっとそう思った。





     しかし、、、弱い。真面目すぎるからかなー。弱みに付け込まれて、炎は鎮火してしまう。昔からそうなのかもな、そう思ってしまう。敵を騙す強さを持っているから、朝廷は権力者になれているのだろう。

     やはり「強さ」=「悪」で、「弱さ」=「美」なのだろう。武士としての在り方・美学を貫けば、悪い敵には勝てっこないのだ。
     その美しくあることが東北の民には強制されているというのは…心が痛くなった。

     美しさは、個人が持つもの。「他人に美しさを持たされる」この状態を見つけたら恐ろしさを覚えるようにしよう。

    0
    2015年08月08日
  • 竜の柩(1) 聖邪の顔編

    Posted by ブクログ

    古事記や神話を元に『竜』そのものの正体を明かしていく話。
    竜=ロケット。
    神様=宇宙人。

    こう書いてみても、は?何それ?な感じなのですが、いやいや私も虹人(主人公)の解説に洗脳されました。
    滑稽無糖な説の様に見えるのだけれど、
    いつの間にか、もしかしたら本当にそうなのかも知れない!と思えてしまうから不思議。

    古事記の内容をほとんど知らなかったので、
    調べ調べ読み進めました。

    こんなの嘘に決まってるじゃん!馬鹿馬鹿しい!と思ってしまうと多分興醒めして読み進めるのが難しくなると思います。
    こんな説もあるのか、こうだったら楽しいな
    と思いながら読むと、きっとワクワクすると思います。

    0
    2015年06月17日
  • 緋(あか)い記憶

    Posted by ブクログ

    24年ぶりの再読。四半世紀前の読後感は、ただただ怖いことと、ストーリーのうまさ、文章の読みやすさであった。それが故にタイトルが深く記憶に刻まれ、再読のために再び本を手にしたのだろう。そして今また恐怖を感じている。自分自身、心の奥底に押し込んできた記憶が少なからずあることを承知している。もしそれを白日の下に曝し真正面から向き合わねばならなくなったら、恥ずかしさと自分自身への嫌悪で内側から壊れてしまいそうだ。恥ずかしさは、まさに恐怖とイコールなのだ。

    0
    2015年03月11日
  • 天を衝く 秀吉に喧嘩を売った男九戸政実(3)

    Posted by ブクログ

    読んで良かった。泣いた。薩天和尚が気持ちを代弁してくれて、すっきりするのだけど、やっぱり、とても悲しい気持ちになってしまう。

    0
    2014年12月06日