高橋克彦のレビュー一覧
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※1~5巻通読の感想です
前々から奥州藤原氏が好きで、大河ドラマ『炎立つ』もDVDにて視聴したこもあり今回読んでみた。
率直な感想として、非常に面白い。
歴史を舞台にした作品の魅力は、歴史上の人物が生き生きとした一人の人間として目の前に現れる点にあると思っているが、この作品はその典型。
藤原経清、安倍貞任、源義家をはじめ、主要な登場人物が非常に人間臭い。史実として結末を知っていても手に汗握る展開で、頁をめくる手が止まらなかった。大河ドラマでは二部と位置付けられた、藤原清衡の艱難辛苦を堪え忍び念願を成就する展開もたまらない。
ただし、4巻辺りから人物の会話が少なくなり臨場感に欠けるようになり -
Posted by ブクログ
極めて昭和の少年漫画的なSFオカルト小説。
携帯とかPCと無縁の熱い男たちの友情も見所です。
悪く言えばベタなんですが、だからこそ安心感があります。
都合良すぎでしょ的なつっこみを入れたくなることもありますが
先にも述べたように少年漫画的な勢いがありますので
面白くてどんどん先に進むことができます。
イルミナティとかピリ・レイスの地図とか月の謎とか
今でこそテレビで放送したりしてますが、当時はそうでも
なかったように思います。
私もこの本を初めて読んで覚えた単語がいくつあることか。
ただ、二冊目以降は主人公vs敵っていうのが延々と続く
のでいまいちでした。
竜の棺(の最初の方)の方がこちら -
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「風の陣」シリーズ、5作目。完結編。
この巻だけ、主人公は鮮麻呂。それまで主人公がずっと嶋足だっただけに、嶋足に対して悪態さえつく鮮麻呂に前半は正直、感情移入し辛かった。しかしながら、いざ鮮麻呂が決起を決断したところからはグイグイと物語に入り込み、最後は結局泣いてしまった。「火怨」のストーリーともオーバーラップし、次代に繋ぐ重要な場面を読むことが出来て、感嘆たる思いに駆られた。この後の東北三部作に出てくるアテルイたちといい、蝦夷の男たちの、勝負に勝って死ぬ姿は皆、物凄く格好イイ。
惜しむらくは、最後だけでいいから嶋足が登場して欲しかったこと。嶋足側から見た鮮麻呂の決起を描いて欲しかった。確か -
Posted by ブクログ
風の陣シリーズ、4作目。
道鏡が失墜し、次のものへと権力が移行していく中、嶋足と天鈴らは時代をどう読むか。相変わらず策ばかりを講じる天鈴だが、蝦夷を守るためには、朝廷の目を蝦夷から遠ざけるのが一番、という考え方にも一理ある気はする。そのためには、ある程度の対立関係のバランスも必要なのだろう。しかしながら、その均衡が破られるのもあとわずか。田村麻呂とアテルイとの出会いも描かれ、「火怨」に繋がるエピソードも出てきて嬉しいと思う反面、鮮麻呂の決起など悲劇的結末がいよいよ近づいてきたなという感じ。次作、読みたい気持ちもあるが、その結末が待っているかと思うと、多少複雑でもある。 -
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風の陣3巻目。
漸く恵美押勝が倒されたと思ったら、今度は弓削道鏡が台頭し、天皇までも凌駕する。策士っぷりが天鈴を上回るだけに、嶋足たちは何度も煮え湯を飲まされる羽目に。著者によるフィクションも多々あるだろうが、天皇の勅が挙げられているのを読むと、あながちフィクションばかりとは言えないような。飽くなき権力への欲望が垣間見え、人間の恐ろしさ、愚かさを感じた。
いかに天鈴でも道鏡相手には太刀打ち出来ないかと思われた後半、和気清麻呂が登場。最後、道鏡にしてやったり、な場面は久々に爽快だった。次は道鏡の没落、藤原氏の再台頭へと繋がっていくのだろうか。 -
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風の陣、2巻目。前作で橘奈良麻呂を葬り、権力のトップに立った恵美押勝(藤原仲麻呂)。今作では、権力を思いのままに操る押勝を、嶋足、天鈴らが智略を尽くして討伐するまでを描く。
押勝を権力の座から引き摺り下ろすために手を組む相手として、弓削道鏡が登場。策士としての力を発揮する天鈴だけれど、それを超える道鏡の策士ぶりがえげつないというか見事というか。道鏡に翻弄される天鈴を見ていると、「火怨」の頃と比べてやっぱり若いなぁと思う。一応、この巻で押勝が見事討伐されるのだが、蝦夷に対して険しい将来が今後待ち構えているのを知っているだけに、これからどういう紆余曲折があるのか気になる。 -
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「火怨」「炎立つ」「天を衝く」の東北三部作へと繋がる前哨戦のような今作。「火怨」にも登場する鮮麻呂や、物部氏の天鈴の若かりし頃が登場。そして、蝦夷から悪者扱いされていた嶋足が主人公となっている。
天鈴のあまりの策士振りに、それに振り回される嶋足がちょっと不憫に思えてきたところもあったけれど、今後の蝦夷の歴史を見れば、なりふり構わず策を弄する天鈴の方がやはり上なのかなと思う。しかし、それ以上に朝廷内の権力争いがとてつもなく醜い。今作「立志篇」では橘奈良麻呂の乱が中心だが、この時代は本当にえげつないなぁ。
今後、彼らが仲麻呂とどう闘い、そこに陸奥に逃れた多麻呂が新たにどう関わってくるか楽しみ。 -
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パラレルワールドのような短編集。
緋い記憶
ねじれた記憶
言えない記憶
遠い記憶
膚の記憶
霧の記憶
冥い記憶
ホラーなのかファンタジーなのか、境が微妙で遠野物語のような読後。
それぞれ、不思議な結末だけど、後味が違う。
解説でみちのくの作家とあるけれど、みちのくガイドに挟まれていたら面白いかも。とにかく行ってみたくなる。
秘境の温泉宿、鍾乳洞、冷麺、わんこ蕎麦。
今はどうなってるのかな。
作者のあとがきが面白かった。
「秘密の花園」への甘美な記憶。
この本が直木賞をとってしまった戸惑い。
確かにあれ?こういうのを描く作家さんだったっけ?と思いつつ読んだので。
「私は悪役がほんの一瞬見せ