【感想・ネタバレ】だましゑ歌麿のレビュー

あらすじ

江戸の町を高波が襲った夜、当代の人気絵師・喜多川歌麿の恋女房が惨殺された。歌麿の幕府風刺を憎む上からの圧力に抗いつつ、事件の真相を追う南町奉行所の同心・仙波。仙波の前に、やがて明らかとなる黒幕の正体と、歌麿のもう一つの顔とは!? 時代はまさに「鬼平」こと長谷川平蔵が火附盗賊改(ひつけとうぞくあらため)の重職を担っていた当時で、鬼平もたっぷり登場します。浮世絵を愛する著者が、江戸の町が見えるように生き生きと語る、恋あり仁義ありの傑作時代ミステリー!

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Posted by ブクログ

歌麿や北斎、蔦屋、松平定信など実在の人物が登場する歴史事件簿。
恐らくはフィクションだと思いますが、時代背景や浮世絵に関する知識を上手く盛り込んだ、非常に面白いエンターテイメント作品に仕上がっています。
高橋作品の新たな一面を見たようで大満足です。

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2018年01月15日

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ネタバレ

驚愕の事実!内風呂の普及していない時代の「謹慎」とは、風呂屋へも行けないんである!温暖化の進んだ現代ニッポンだったら、もはや極刑だ…

南町奉行所の同心、仙波一之進が主人公。江戸町奉行の現在位置をご存知?南町奉行が有楽町マリオン付近、北町奉行が八重洲北口付近だって。変な感じ。

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2017年08月12日

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これは、本当に面白い。
久々に傑作の時代小説だった。
登場人物に歌麿、北斎、蔦屋という豪華さに、主役の十手持ちの男振りの見事なこと。
エンターテイメントとして、完璧。
良い読書でした。

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2015年01月17日

Posted by ブクログ

ミステリー要素も絡んでくる時代小説。
実は借り物なのでシリーズだとは
知らずに読んでしまったわけでして。

ちょっと長いかなぁ、とは思ったものの
それでも人物描写と
男気あふれる仙波、そして菊弥が
実にいい味出しているんですよね。
そして謹慎になってもあきらめないですし。
すごいバイタリティ。

なみに一連の事件の
黒幕は意外なところではないですが
実にえー、と言わせるような人です。
信じたくない人もいるかも…
でも歴史の犠牲者なのかもね…

しかし、この仙波から
目を離せませんね。

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2012年05月16日

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歌麿や北斎が生きた時代背景がよく伝わってくる。
主人公の仙波が誰が味方かもわからない中事件を追いかけていく様もハラハラするし男気があってかっこいい!
終盤の駆け引きには痺れます

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2011年10月17日

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全く中だるみせず、ストーリー展開も登場人物も完璧でした。
一気に読めた一冊。
時代物の背景が結構好きなことに気付けました。

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2010年04月14日

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「千に一つの目こぼしもしない」真面目で強く優しい同心、仙波が浮世絵画家喜多川歌麿の身内を襲った事件を追う話。現代風にいうと権力と戦う警察小説?脇を固めるキャラも個性的で面白く、一気に読めました。

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2009年10月04日

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とても痛快で、読めば読むほど面白い。

主人公をそれぞれの作品で替えながら、謎解きをするという設定で
歌麿・春朗(のちの北斎)の名前でもわかるように浮世絵や
江戸の町の風景・町人の暮らしなどが浮かんでくるような作品。

鬼平犯科帳で有名な長谷川平蔵が悪役として登場するのだけど
悪役までもがみんな渋くてカッコイイ。

あたしのような江戸物初心者には、ピッタリの作品でした^^

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2009年10月04日

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北町奉行所、千に一つも目こぼしのないと言われる仙波が遭遇した絵師・歌麿。
殺された歌麿の愛妻の謎を追う先で、もう一つの歌麿の顔が明らかに・・・!
浮世絵三部作を読んでからだとより楽しめます。津田の北斎隠密説を匂わせる、春朗(後の北斎)も登場。

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2009年10月04日

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おいしいお出汁でお茶漬けをいただくように、さらさらさらさら〜っと読み終わってしまいました。面白かったです。版画の技法だとか、当時の政治とかお役目のこととかの説明もたくさん出てくるのに、リズムが良くて、本当にさらさら〜っと読めました。

舞台は田沼意次〜松平定信の頃の江戸、ドラマチックな時代です。登場人物も松平のご老中をはじめ、鬼平こと長谷川平蔵、美人画の歌麿、風景画の北斎(北斎を名乗る前の売れない頃の設定)、日本史だとか時代劇だとかでお馴染みの実在の人がたくさん出てくるので楽しい。

そして!
主人公がとてもいい男でした。腕っぷしは強く、正直で曲がったことが大嫌いな世渡り下手、でも人の情のわかる優しい同心です。こんな人が本当に居たら、キット夢中になっちゃいます。でも恋人とか奥さんになるのは、毎日無事に帰って来るか始終やきもきして、心労が耐えなさそうなので、大変。。。

基本は人情話ですが、ミステリとしても良く出来ていて、本当に面白かった。

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2009年10月07日

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 いやはや、参りました。最後まで息も吐かせぬストーリー展開で、堪能しました。歌麿や北斎が御用を預かる者だったのでは、というのは実しやかに囁かれていることですが、そこにこれだけの創作を絡めて大作に仕上げるというのはやっぱりすごい。この人の作品、陸奥3部作や『竜の柩』も大好きですが、浮世絵ものも本当におもしろい。
 高橋克彦氏の作品でいつも思うのは、父子の情の深さ。本作の千波は、堅いと言われながらも作中ではかなりの軽さを持っているキャラクター。それでも、父親の左門とのシーンでは、お互いの深い愛情が伝わってくる。父が子を思うのは当然ながら、子の父を慕う思いというのは往々にして描かれないし、描かれるならばもっとあからさまなものだったりする。瑣末なことかもしれないが、高橋作品の良さはここにあるのではないかと思う。
 ところで、ドラマ「鬼平犯科帳」のファンでもある私は、作中登場する長谷川平蔵が常に中村吉衛門で、中山が何故か尾身としのりだった(爆)

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2009年10月04日

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厚みがある割にはすんなり飽きずに読めた。
千一がおこうさんと出会って結婚するまでの話しになってる。
時系列で言うとこれのあとに当たる話も読んでいるんだけど、千一の身分ってってそんなに偉かったっけ? と前に読んだのを読み返したくなった。

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2016年02月13日

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はじめて高橋克彦さんの江戸ものを読みました。

面白かったー!
最後の仙波の言葉には思わずじーんときました。
キャラ設定は相変わらずの高橋節(笑)

続きは読むつもりなかったけど、読みたいなぁと思うすっきりした読後感でした。

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2013年08月21日

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だましゑシリーズ。

ドラマを見ていたので、話は何となく予想がついていたものの、少し設定が違ったりもあって、飽きることなく楽しく読めた。原作での黒幕が、時代劇上で有名なあの人であったけれど、ドラマ上では良い役に変わっていたのは、やっぱり往年の時代劇ファンに対するTV的配慮というものなのかしら。

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2013年03月04日

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浮世絵関係者の名前が続々出てくるから、それだけでも楽しい。京伝が出てくると、つい別シリーズを思い出す!でもってこんな読み方は邪道だが、お上がいくらでも曲げられる取り締まりって都のアレを思い出すなあ。しかし左門パパが素敵だ。

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2010年08月20日

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ドラマでやってた時に気になっていたのをようやく読んでみた。
結構楽しかった……!かっこいい人がたくさん出てくる…!
けどちょっと読むのに時間がかかってしまった。

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2010年08月14日

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日本史授業における暗記の必須項目・寛政の改革が行われていた頃を舞台としたお話。
大水に襲われ深川一帯が壊滅状態となった夜、
人気絵師歌麿(もちろん"あの"歌麿である)の女房が何者かに連れ去られ姿を消して――

歴史上実在した人物が登場人物としてぐいぐいもりもり出てきます。
頭の中の記号でしかなかった史上の人物名に人格が肉付けされてゆくこの不思議。
おっさんとかおっさんとかおっさんとかが魅力的な一冊です。

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2009年10月13日

Posted by ブクログ

人気絵師・喜多川歌麿ばかりか、火附盗賊改の長谷川平蔵など、
なじみ深い登場人物を交えての虚々実々捕物帳。
が、これらの人物像に思い入れがない場合は、
ふぅん
くらいの感想になってしまうかも。

誰が敵で誰が味方か、途中から非常に混乱させてくれました(苦笑)。
まぁ、それがまた面白くもあるのですが。

結局は主人公・仙波一之進の一人勝ち、と言う感じでしょうかね。

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2010年09月25日

Posted by ブクログ

フィクションなんだけど実在した人物が出てきて、知った名前が出ると面白い。今年の大河ドラマのモデルの蔦屋重三郎も出てきて、よく知らない私は版元の人なのねとまたひとつ勉強。
歌麿の身に起きた事件をきっかけにまた色々な事件が起き…
常にきな臭い感じで、ミステリー好きな人は好きかも。
個人的にはもう少しほっこりというか、心安らぐ場面もあってほしかったな。
読むタイミングも大事だな。
もっといいコンディションの時に再読したい。

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2025年02月12日

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ドラマの印象で歌麿が大活躍する話かと思っていたのですが、主人公の同心が出ずっぱりで活躍する話でした。
基本的には大きい事件が一つあって、関連する小さい事件があるという内容で、こつこつと調査を続けていくような内容。
厚さの割には丁寧な感じで読みやすかったです。

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2020年10月12日

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読むのに時間がかかりました。

でも、一つのことにあっちとこっちが絡まって。私の頭も絡まりましたが、これはこれでよかったです。

松平定信の改革は、教科書でもいいことが書いてあったような気がしましたが、実際その場で生きている人にとっては大変迷惑な改革なんだなぁと思ったりしました。

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2013年01月29日

Posted by ブクログ

全1巻。
分厚い。

ある事件を追ううちに、
事件の裏の大きな狙いに事に気がついて...
みたいなミステリー風味の捕り物。

タイトルにあるように、
喜多川歌麿や北斎を絡め、
浮世絵にも言及していく。
が、
ぶっちゃけそっちは物語の本筋じゃない。
ので、
タイトルで勝手に期待していたほどには、
浮世絵は絡んでこない。
名作に潜む謎みたいな、
ダビンチコードみたいな感じを期待してた。

話は良く出来ていて、
盛り上げどころも上手く配置されてたけど、
タイトルのせいで過度の期待を持ってしまったためか、
それなりな印象に。
まあ、おもしろかったけど。


あの鬼平こと長谷川平蔵がまさかの悪役。
正義なイメージの鬼平を割とこき下ろしていて、
世の中でスタンダードとされている善を覆す感じや、
みちのくの藩がちょい役で出てきたりする感じが、
時代ものになっても著者らしく感じた。

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2012年01月17日

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歌麿や北斎など、知っている有名絵師が出てくるので読みやすかったです。仙波さんは格好良いし。
でもちょっと長かったように感じました。黒幕にたどり着くにも手を出すにも、政治がらみなので仕方ありませんがふまえる段階がやや多かった感じ。
江戸の風景を思い描きながらのんびり読むのにおすすめです。

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2009年12月26日

Posted by ブクログ

通称「千一」の異名を取る「千に一つの目こぼしもしない」鬼同心、しかし賄賂や役得などには目もくれずに事件を追い、人を思う強く優しい男、仙波一之進を主人公とした長編時代小説。最後までなかなか尻尾を掴ませない敵との息詰まる頭脳戦、そして斬り合い。一気に読んだ。

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2009年10月04日

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