高橋克彦のレビュー一覧

  • 炎立つ 伍 光彩楽土

    Posted by ブクログ

    4巻の後三年の役から一気に100年飛んで、源平の合戦から奥州藤原氏滅亡までを描く最終巻。
     4巻で言及されだした朝廷とは異なるオルタナティブの体制がようやく姿を現した。朝廷とも鎌倉幕府とも違う第3の体制としてではなく、やがて鎌倉幕府へと引き継がれる体制として奥州は位置付けられた。鎌倉の体制はオリジナルではなく、その源流こそが半独立国家として繁栄した奥州の体制なのだと。
    奥州を描くということは必然的に日本という国家の拡張過程を描くことになるわけで、それができなければ奥州を取り上げる意義は乏しい。4巻半ばまではそうした視点に希薄で成功していたとは言えない。最終巻も失敗しそうだなあと思っていたのだけ

    0
    2013年03月14日
  • その日ぐらし

    Posted by ブクログ

    後半は付いて行けないような話になってるけど、前半はほんとにおもしろい。自分の人生観が変わる。気楽に生きるってこういうことなのかと、目が覚める。

    0
    2013年03月12日
  • 炎立つ 伍 光彩楽土

    Posted by ブクログ

    ひたすら泰衡がかっこいい。しかし最後は死を選ぶしかなかったんだろうか。史実は曲げられないとは言え、諦めよすぎるよ。勿論「諦めた」からの結末じゃなかったけど。

    0
    2013年03月10日
  • だましゑ歌麿

    Posted by ブクログ

    だましゑシリーズ。

    ドラマを見ていたので、話は何となく予想がついていたものの、少し設定が違ったりもあって、飽きることなく楽しく読めた。原作での黒幕が、時代劇上で有名なあの人であったけれど、ドラマ上では良い役に変わっていたのは、やっぱり往年の時代劇ファンに対するTV的配慮というものなのかしら。

    0
    2013年03月04日
  • 風の陣【裂心篇】

    Posted by ブクログ

    ついに完結!
    「火怨」冒頭の鮮麻呂の乱を鮮麻呂側から見られたのに感動。しかし4巻まで苦しんでた嶋足が全く出てこなかったのが残念。ラスト鮮麻呂と別れた猛比古が都で嶋足に会う場面とかが欲しかった。

    0
    2013年02月22日
  • 即身仏(ミイラ)の殺人

    Posted by ブクログ

    リサ&チョーサクシリーズ。

    リサとチョーサクの会話が小気味良く、楽しかった。チョーサクのミステリ作家ならではの推理の仕方が成る程なぁという印象だった。途中、推理が破綻したら、潔く諦めてハイ、次、みたいな切り替えの速さも小気味良い。最終的には塔馬に持っていかれてしまうけど、チョーサクのキャラも結構好きかも。

    0
    2013年02月22日
  • 風の陣【裂心篇】

    Posted by ブクログ

    良かった。けど、嶋足どこいった?
    結局タイトルの風って鮮麻呂の事だったのね。
    そしてラストの〆を丸々鮮麻呂が持って行っちゃってそれまでの嶋足の話しが薄れて消えたのは私だけか。
    終わり方は火怨に繋がってもう一度火怨から読みたくなるけど…。
    どうせなならラスト嶋足出して欲しかった。

    0
    2013年01月17日
  • 霊の柩(下)交霊英国編

    Posted by ブクログ

    竜の柩に続く作品。現在の日本に戻ったつもりが大正時代だったことから話は始まる。
    もうこの上下巻はメインがタイムスリップファンタジーとなっていて、謎や冒険的な要素は薄まってしまっている。
    しかし、やはり引き込まれることは変わりなく、一気読みである。
    1919~1920の大正時代の日本やイギリスの様子が楽しくて、宮沢賢治や江戸川乱歩やコナンドイルに会うところなどわくわくした。
    死後の世界や魂のありようなどは考えさせられる。
    このシリーズがこれで完結なのはさみしすぎる。

    0
    2012年12月22日
  • 霊の柩(上)心霊日本編

    Posted by ブクログ

    竜の柩に続く作品。現在の日本に戻ったつもりが大正時代だったことから話は始まる。
    もうこの上下巻はメインがタイムスリップファンタジーとなっていて、謎や冒険的な要素は薄まってしまっている。
    しかし、やはり引き込まれることは変わりなく、一気読みである。
    1919~1920の大正時代の日本やイギリスの様子が楽しくて、宮沢賢治や江戸川乱歩やコナンドイルに会うところなどわくわくした。
    死後の世界や魂のありようなどは考えさせられる。
    このシリーズがこれで完結なのはさみしすぎる。

    0
    2012年12月22日
  • 炎立つ 壱 北の埋み火

    Posted by ブクログ

    経清を始めとする武士たちの、その生き様がひたすらかっこよく、うつけと呼ばれていた貞任が力を発揮していく姿には、特に胸が熱くなりました。
    冒頭で持ち上げられている割には頼良の出番が少なかったけど、次巻以降に活躍するのかな。

    0
    2013年01月27日
  • 星の塔

    Posted by ブクログ

    昔、読んだ記憶があるような。話は短編で、読みやすい。
    ちょうど「黄昏綺譚」も同時進行で読んでいたので、納得しながら読めた。

    0
    2012年12月03日
  • 竜の柩(4)約束の地編

    Posted by ブクログ

    1、2巻は現在の日本が舞台で3、4巻は異国の地で現在ではない舞台の設定で、歴史研究家九鬼虹人とその仲間たちの竜をめぐるなぞ解き冒険小説という感じである。
    日本の神話や伝説や古代の神様が次々登場し、古事記や日本書紀をもとに歴史の地を訪れ、さらに外国まで旅をし、異国の神々の神話と結び付けて謎をといていく…歴史あり、SFあり、戦闘あり、オカルトありと満載である。
    突飛な発想と笑って済ませればそれまでだが、高橋ワールドにぐんぐん引きこまれていく。
    人物のキャラクターもそれぞれ惹かれる部分があり、戦う場面も見事だし、エンターテイメント要素が楽しめた。
    まだまだ世界の歴史には謎が多いことを改めて感じた。

    0
    2012年11月21日
  • 竜の柩(3)神の星編

    Posted by ブクログ

    1、2巻は現在の日本が舞台で3、4巻は異国の地で現在ではない舞台の設定で、歴史研究家九鬼虹人とその仲間たちの竜をめぐるなぞ解き冒険小説という感じである。
    日本の神話や伝説や古代の神様が次々登場し、古事記や日本書紀をもとに歴史の地を訪れ、さらに外国まで旅をし、異国の神々の神話と結び付けて謎をといていく…歴史あり、SFあり、戦闘あり、オカルトありと満載である。
    突飛な発想と笑って済ませればそれまでだが、高橋ワールドにぐんぐん引きこまれていく。
    人物のキャラクターもそれぞれ惹かれる部分があり、戦う場面も見事だし、エンターテイメント要素が楽しめた。
    まだまだ世界の歴史には謎が多いことを改めて感じた。

    0
    2012年11月21日
  • 竜の柩(2)ノアの方舟編

    Posted by ブクログ

    1、2巻は現在の日本が舞台で3、4巻は異国の地で現在ではない舞台の設定で、歴史研究家九鬼虹人とその仲間たちの竜をめぐるなぞ解き冒険小説という感じである。
    日本の神話や伝説や古代の神様が次々登場し、古事記や日本書紀をもとに歴史の地を訪れ、さらに外国まで旅をし、異国の神々の神話と結び付けて謎をといていく…歴史あり、SFあり、戦闘あり、オカルトありと満載である。
    突飛な発想と笑って済ませればそれまでだが、高橋ワールドにぐんぐん引きこまれていく。
    人物のキャラクターもそれぞれ惹かれる部分があり、戦う場面も見事だし、エンターテイメント要素が楽しめた。
    まだまだ世界の歴史には謎が多いことを改めて感じた。

    0
    2012年11月21日
  • 竜の柩(1)聖邪の顔編

    Posted by ブクログ

    1、2巻は現在の日本が舞台で3、4巻は異国の地で現在ではない舞台の設定で、歴史研究家九鬼虹人とその仲間たちの竜をめぐるなぞ解き冒険小説という感じである。
    日本の神話や伝説や古代の神様が次々登場し、古事記や日本書紀をもとに歴史の地を訪れ、さらに外国まで旅をし、異国の神々の神話と結び付けて謎をといていく…歴史あり、SFあり、戦闘あり、オカルトありと満載である。
    突飛な発想と笑って済ませればそれまでだが、高橋ワールドにぐんぐん引きこまれていく。
    人物のキャラクターもそれぞれ惹かれる部分があり、戦う場面も見事だし、エンターテイメント要素が楽しめた。
    まだまだ世界の歴史には謎が多いことを改めて感じた。

    0
    2012年11月21日
  • 炎立つ 伍 光彩楽土

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    平安後期の陸奥を舞台にした全五巻の長編。
    第一巻~第三巻はいわゆる前九年の役での安倍氏と藤原経清、源氏を巡る話。
    第四巻は藤原経清の遺児、清衡が後三年の役を通じて安倍氏の血を再興するまでの話。
    第五巻は奥州藤原氏が滅亡する際の源義経との関わりを描く話。
    本巻(第五巻)は、史実との辻褄を合わせるためのやや無理な展開が多かったので星を1つ減らしました。何故栄華を誇った奥州藤原氏があっさりと滅んでしまったのか。本作では藤原泰衡に華を持たせていますが、実際のところどうだったのか気になります。

    0
    2012年08月26日
  • 竜の柩(2) ノアの方舟編

    Posted by ブクログ

    昔読んだ高木彬光の「チンギスカンの秘密」を彷彿させる作品。歴史の謎にスポットをあて仮設を組み立て歴史上の事実から一つ一つを検証していく作品。本作品のテーマは紀元前1000年前後の世界の神話を紐解く。物語の始まりは東北地方に伝わる神話。古事記、インダス文明そしてノアの方舟の共通点の先に見える真実とは。小説とは作り物をいかに真実と思わせるかが鍵。うーむその通り。壮大な仮設と緻密な検証。圧巻の作品です。

    0
    2012年08月25日
  • 緋(あか)い記憶

    Posted by ブクログ

    記憶の存在ほど不確実なものはなく、個人の意識の奥底に閉じ込められた記憶は都合良く勝手に上書きされてイヤな思い出は楽しい思い出にすり変わってしまい、ある程度他人と共有できたとしてもやはり曖昧で、全てはなかったことにしたほうがいいかもしれないくらい厄介なものだったりする。

    それでもなかったことにできない記憶があって、犯した罪が当人の想像を超えていて無意識に追いやってしまった記憶は、その罪によって犠牲になったものが、悲しみ悔しさの行き場をなくして強烈な腐敗臭を放ち、罪を償えと訴える。それは「緋い記憶」では友人の住宅地図だったり、「膚の記憶」では蕁麻疹であったり、突如日常に意外な形で現れるところがヒ

    0
    2012年08月18日
  • 時宗 巻の四 戦星

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ついに蒙古襲来。
    時宗の父、時頼の時代から、蒙古襲来に備えて国をひとつに纏めることに心血を注いできた北条氏。
    決して表舞台に出る事はないけれど、元の都、大都での時輔や太郎による諜報活動。
    外敵に対し命を捨てて国を守ろうする、九州の御家人達を中心とした軍団。
    それら全てが鮮明に描かれています。面白くて一気読みしました。

    1~4巻を通して、大変面白くて熱い小説でしたが、
    登場人物のキャラの濃さやお話の内容と小説タイトルがぴったりと合っていないと、
    個人的に感じています。

    0
    2012年07月29日
  • 時宗 巻の参 震星

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    個人的には、この巻から物語が面白くなってきました。
    1巻で蒔いた種が2巻で芽吹き、3巻で花が咲いて4巻で結実・・・という印象を受けました。

    いよいよ時宗が主人公なのですが、時輔が魅力的に描かれていて、W主役のようにも思えます。
    二月騒動に関して、時輔は時宗に討たれたと歴史の授業で習いましたが、物語上、「保暦間記」で記されているように、時輔は京を脱出し吉野へ逃れて行方知れず・・・の展開にするのかなと想像していましたが、あのような展開にするとは。「こうきたか!」という感じです。

    0
    2012年07月29日