高橋克彦のレビュー一覧

  • 竜の柩(2) ノアの方舟編

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    昔読んだ高木彬光の「チンギスカンの秘密」を彷彿させる作品。歴史の謎にスポットをあて仮設を組み立て歴史上の事実から一つ一つを検証していく作品。本作品のテーマは紀元前1000年前後の世界の神話を紐解く。物語の始まりは東北地方に伝わる神話。古事記、インダス文明そしてノアの方舟の共通点の先に見える真実とは。小説とは作り物をいかに真実と思わせるかが鍵。うーむその通り。壮大な仮設と緻密な検証。圧巻の作品です。

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    2012年08月25日
  • 緋(あか)い記憶

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    記憶の存在ほど不確実なものはなく、個人の意識の奥底に閉じ込められた記憶は都合良く勝手に上書きされてイヤな思い出は楽しい思い出にすり変わってしまい、ある程度他人と共有できたとしてもやはり曖昧で、全てはなかったことにしたほうがいいかもしれないくらい厄介なものだったりする。

    それでもなかったことにできない記憶があって、犯した罪が当人の想像を超えていて無意識に追いやってしまった記憶は、その罪によって犠牲になったものが、悲しみ悔しさの行き場をなくして強烈な腐敗臭を放ち、罪を償えと訴える。それは「緋い記憶」では友人の住宅地図だったり、「膚の記憶」では蕁麻疹であったり、突如日常に意外な形で現れるところがヒ

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    2012年08月18日
  • 時宗 巻の四 戦星

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    ネタバレ

    ついに蒙古襲来。
    時宗の父、時頼の時代から、蒙古襲来に備えて国をひとつに纏めることに心血を注いできた北条氏。
    決して表舞台に出る事はないけれど、元の都、大都での時輔や太郎による諜報活動。
    外敵に対し命を捨てて国を守ろうする、九州の御家人達を中心とした軍団。
    それら全てが鮮明に描かれています。面白くて一気読みしました。

    1~4巻を通して、大変面白くて熱い小説でしたが、
    登場人物のキャラの濃さやお話の内容と小説タイトルがぴったりと合っていないと、
    個人的に感じています。

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    2012年07月29日
  • 時宗 巻の参 震星

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    ネタバレ

    個人的には、この巻から物語が面白くなってきました。
    1巻で蒔いた種が2巻で芽吹き、3巻で花が咲いて4巻で結実・・・という印象を受けました。

    いよいよ時宗が主人公なのですが、時輔が魅力的に描かれていて、W主役のようにも思えます。
    二月騒動に関して、時輔は時宗に討たれたと歴史の授業で習いましたが、物語上、「保暦間記」で記されているように、時輔は京を脱出し吉野へ逃れて行方知れず・・・の展開にするのかなと想像していましたが、あのような展開にするとは。「こうきたか!」という感じです。

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    2012年07月29日
  • 火怨 下 北の燿星アテルイ

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    ネタバレ

    や、やっと読み終わった…!
    久々に時間かけて読みきりました。途中で他の本に浮気するくらいには分厚かったー。
    平安歴史物なのだけど、雅やかな宮中ではなくて、そこから遙か北の東北近辺が舞台。
    蝦夷を検索してみたら、wikipediaには「アテルイ、モレの顕彰碑」が。清水寺にあるのですねぇ(わりと最近作られたものですが。
    物語のラストを思ってしんみりしてしまいました。
    物語通りとはいかないでしょうが、本当にこの人達は実在していたんだなぁという不思議な感覚。
    炎立つも読んでみたくなりました。これより更に分厚いけど!

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    2025年05月28日
  • パンドラ・ケース よみがえる殺人

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    ネタバレ

    初めて出会ったのはは小学生の時で、題名に惹かれ、怯えながら読みました。ドラマ等の影響でタイムカプセルというものに憧れを感じていた頃だったので、指が出てきた時の衝撃といったらなかったです…。夜、トイレが怖くなるとわかっていながら読み進めてしまう不吉な魅力がありました。誰が犯人か?と疑心暗鬼になって、子どもながら人間の怖さを教えてもらいました。成長した今、また読んでみたいです。ま、読まないでしょうけどね。へへん

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    2014年08月19日
  • 高橋克彦自選短編集 1 ミステリー編

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    数編を除き既読だが内容は殆ど覚えていなかった。読んで人生が変わったり感動の涙を流す類の話ではない。練達のエンタテイメント職人が自選した短編集。普通、どんな傑作でも途中でだれたり集中度を欠いて読む速度が落ちたりするものだが、全13編600頁超を一気に読み切った。それだけのリーダビリティはあると思う。お気に入りは記憶系と浮世絵系かな。一日一編ずつ味わって読む珠玉の作品集と言うよりは、予定のない雨の日曜日、ベットに寝っ転がって読み耽る面白本と言ったところか。続刊の恐怖小説編、時代小説編も探して読む予定。お勧め。

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    2012年06月12日
  • 風の陣【風雲篇】

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    嶋足と天命の活躍もいよいよ大詰めの第4弾。道境失脚のストーリーは手に汗握る。さらに新たな時代の担い手もでてきて歴史も次の時代につながっていくところで最終章への期待も高まる。

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    2012年05月31日
  • 天を衝く 秀吉に喧嘩を売った男九戸政実(1)

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    世の中、天下統一に邁進している信長が目的を達しようとしているが、南部一族の中で武力で頭角を表して来た九戸政実がこのままでは南部も信長に取り込まれてしまうという危機感から宗主の三戸を南部を割らないように取りまとめていく。しかし時間は刻刻と過ぎ政実も40台後半へと写っていく。

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    2012年05月31日
  • 完四郎広目手控4 文明怪化

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    第4弾は時代が飛んで維新後に。
    幕末の動乱の頃、完四郎はアメリカにいたらしい。
    維新間もない江戸に完四郎が戻ってきて、
    いよいよ新聞に本格的に取り組み始める。

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    2012年04月23日
  • 完四郎広目手控3 いじん幽霊

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    第3弾は桜田門外の変後の横浜が舞台。
    新しい登場人物ジェシカも加わり、維新前の横浜での謎解き。
    幕末手前の不穏な情勢の中の外国人との駆け引きも面白い。

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    2012年04月23日
  • 完四郎広目手控2 天狗殺し

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    今回は幕末の動乱前の京都の動向を探るため完四郎と魯文が京都へ。
    道中の相方として坂本龍馬も登場。
    前作ではほとんど見せなかった剣の技も見せる辺りが少し変化のあるところ。
    各地の怪談話や伝説に見せかけた謎を解明する冴え渡る完四郎が良い。

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    2012年04月15日
  • ドールズ 月下天使

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    「ドールズ」のシリーズ。
    このシリーズ好きなんです。
    3作までは読んでいたので楽しんで読みました。
    少女怜ちゃんの中に棲んでいる人形師目吉。
    今回も大活躍です。
    科学だけでは実証されない事ってあると思います。
    もっとシリーズ続けて欲しい作品です。

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    2012年03月31日
  • 風の陣【天命篇】

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    第三弾は恵美押勝が倒された後に急速に力をつけた道教と嶋足、天命との戦い。様々な策を凝らして道教を倒して蝦夷を守ろうとする天命、朝廷に位を与えられて自由に動けないながらも武士の男気で意思を貫いていく嶋足。それらをとりまく蝦夷の武者や内裏の登場人物が時代の流れの中でめまぐるしく動く。ストーリー展開の面白さと迫力は作者の文章力、構成力のすごさ。第4弾の文庫化が待たれる。

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    2012年05月31日
  • 風の陣【大望篇】

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    奈良時代の大河小説第二弾。恵美押勝、道教、天皇、上皇と役者が動き出してストーリーが生き生きとしてきた感じだ。嶋足と天鈴の友情、活躍、戦い、戦略。激動の時代の中を生き抜いていく武者の活躍をさらに追いかけたくなる。

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    2012年10月06日
  • 風の陣【立志篇】

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    八世紀の日本の中央政府と奥州・蝦夷を舞台にした歴史物語。丸子嶋足、物部天鈴といった若き武人たちの蝦夷への思いを感じながら、その戦い、躍動、葛藤を読み進む。到底その時代のイメージが具体的にでてくるものでもないが、男たちの心意気を少しずつ感じることができた。ここから続く大河ドラマが楽しみ。

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    2012年01月30日
  • ドールズ 月下天使

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    岩手を舞台に小学生・怜ちゃん(中に江戸っ子のおっさんが入ってる)が事件を解決していくシリーズ。
    新顔の聖夜さんがキーパーソンで、彼女と怜ちゃんメインの三話を収録。目吉センセーの因縁の相手、かつ聖夜さんの敵が相手のバトルが熱かった…。続きがすごく気になる。
    文庫版には東雅夫氏による解説「ドールズクロニクル」収録。高橋克彦氏の3.11震災後の思いなどが引用されてる。

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    2012年01月25日
  • 炎立つ 四 冥き稲妻

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    ここまで来て、本当の主役はこの東北という地なのかなあ、と。ここまで来たらあとは一気に読みたい感じで困る。

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    2012年01月17日
  • 炎立つ 参 空への炎

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    特に印象にのこる巻。読んだ方は決してネタばらししないでください(読む前にバラされた経験者談)。感想はまとめて5に。

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    2012年01月13日
  • 炎立つ 伍 光彩楽土

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    ここまでのあまたの闘いが雪や泥や血煙りに覆われていたのだが、急に光彩楽土が開けたような、美しい街の様子が目の前に広がる。その後も一筋縄ではいかない理想郷、しかし散り際の見事なこと。5巻を通してどんどん世界に引き込まれる。

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    2012年01月09日