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黄金の眠る陸奥が政争の道具として朝廷に搾取されることを避けるため、近衛府員外中将として都に仕える蝦夷・道嶋嶋足と、その嶋足を陰に陽に支える策士・物部天鈴は、朝廷を取り巻く権力抗争に巧みに入り込み、知略を尽くして蝦夷のために戦ってきた。しかし、自らが担ぎ上げた怪僧・弓削道鏡が称徳女帝を誑かし、予想外にも法王として朝廷の頂点を極めることに。だが、神護景雲四年(七七〇)四月に女帝が篤い病に臥したことで、道鏡の悪運にも翳りが生じ始めた。これを好機と捉えた天鈴は、左大臣・藤原永手、右大臣・吉備真備らを巻き込み、道鏡に反旗を翻そうと画策するのだが…。一方、陸奥では、専横を極める陸奥守と蝦夷の関係が悪化し、一触即発の状態になっていた。蝦夷を人とも思わない朝廷の扱いに憤る若き伊治鮮麻呂ら蝦夷たち。道鏡の栄華が夢と消え、新たな勢力が台頭する時代の大きなうねりの中で活躍する蝦夷の勇姿を描く歴史ロマン第四弾。
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Posted by ブクログ
奈良時代、道鏡の権力を巡る新たな野望と暗闘に、若き蝦夷たちが立ち向かう、大河歴史ロマン第4弾。
皇位を狙った道鏡の野望を阻止しようと嶋足と天鈴は、もてる限りの知恵と力で立ち向かっていく姿はこの巻でも健在で二人のあきらめない強さが伝わってきました。
また、今までは舞台は都が中心でしたが、この巻では、陸奥の方にも舞台が移され、二人の活躍や葛藤の様子がさらに広げられ、物語が深まっていく感じでした。
権力に振り回されていく人、その権力に敢然と立ち向かう人、その時代に自分はどの立場で生きていくことができるのか、とても考えさせられます。
次巻がいよいよ最終巻、早く読みたいと気持ちと終わってしまう寂しさを感じています。
Posted by ブクログ
風の陣シリーズ、4作目。
道鏡が失墜し、次のものへと権力が移行していく中、嶋足と天鈴らは時代をどう読むか。相変わらず策ばかりを講じる天鈴だが、蝦夷を守るためには、朝廷の目を蝦夷から遠ざけるのが一番、という考え方にも一理ある気はする。そのためには、ある程度の対立関係のバランスも必要なのだろう。しかしながら、その均衡が破られるのもあとわずか。田村麻呂とアテルイとの出会いも描かれ、「火怨」に繋がるエピソードも出てきて嬉しいと思う反面、鮮麻呂の決起など悲劇的結末がいよいよ近づいてきたなという感じ。次作、読みたい気持ちもあるが、その結末が待っているかと思うと、多少複雑でもある。
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