【感想・ネタバレ】竜の柩(2) ノアの方舟編のレビュー

浮世絵研究家としても知られる、高橋克彦氏の著作。

氏はたびたび、荒唐無稽とすら思える超古代文明やそれにまつわる神やUFOなどの考察を書かれているが、オカルトブーム真っ只中で刊行された本作がそういった側面を期待されていなかったと言われれば嘘になるだろう。
確かに、偽書論争を巻き起こした「東日流外三郡誌」など、眉唾とも思える書物をもとに論拠を組み立て、ストーリーを形作っている部分もあるため、すべてを信じることはできない。

しかし、実際に読み進めていくと、もしかしたら…と思わされる箇所にぶつかることになる。
もしこれがばらばらに組み立てられた論拠であれば、その箇所のみ切り捨ててしまえばいい。
だが、巧妙に論拠につながりを持たせているため、それもできずにいつの間にか丸め込まれてしまい、作品に引き込まれていく。

ぜひご一読いただき、それが嘘でないことを確かめてもらいたい。

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ 2019年03月03日

舞台はインドからパキスタンやトルコへ移って行く。
いろいろな文明と宗教を関連づけていくところは想像が飛躍しすぎている感があるものの、よくもまあこれだけの情報を整理したものだと感心した。
インドの戯曲や神様はただでさえ知識がないから難しすぎてついていけないし、ちょっと人が死に過ぎるけれど、それでも面白...続きを読むいと思える作品でした。

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Posted by ブクログ 2012年08月25日

昔読んだ高木彬光の「チンギスカンの秘密」を彷彿させる作品。歴史の謎にスポットをあて仮設を組み立て歴史上の事実から一つ一つを検証していく作品。本作品のテーマは紀元前1000年前後の世界の神話を紐解く。物語の始まりは東北地方に伝わる神話。古事記、インダス文明そしてノアの方舟の共通点の先に見える真実とは。...続きを読む小説とは作り物をいかに真実と思わせるかが鍵。うーむその通り。壮大な仮設と緻密な検証。圧巻の作品です。

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Posted by ブクログ 2015年06月22日

竜の正体を探しにインド、トルコへと向かった虹人たち。
今回の神話や遺跡の話もほとんどが知らなかった事ばかりで
調べ調べ読み進めました。
遺跡なんかは実際の写真を見ながら読むと
ワクワク感が増すと思います。

ノアの箱舟、実際はどうなんだろう。
えー、まさか!と思う事ばかりなのだけれど、何だかついつい...続きを読む信じたくなってしまいますね。

かなり気になる終わり方だったので早く続きが読みたいです。

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