【感想・ネタバレ】高橋克彦自選短編集 1 ミステリー編のレビュー

あらすじ

だれの心にも、鬼がいる。大胆不敵なトリックが冴える短編ミステリーの逸品集。かつて「衛生博覧会」と呼ばれる見世物が人気を博していた。疾病模型や死体写真が陳列されるなか、私は精巧な美少年の鑞人形に目を奪われた。だがそれには、驚愕の秘密が隠されていた(「悪魔のトリル」)。現代日本屈指のエンターテインメント作家の傑作短編集。(講談社文庫)

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Posted by ブクログ

ミステリーを主題とした短編集。ほとんどの作品が著者の生まれ育った盛岡を舞台としており、時折挿入される故郷の美しい街並みや自然の描写が心を落ち着かせる。が、「遠い記憶」はのどかな地方都市の物語だが、驚愕のエンディングが待ち構えており身震いした。ドラマや映画などで映像化されているようだが、小説の方が自分の中で場面を想像するだけにより恐ろしいのでは。

他、少女に宿った江戸時代の人形師・泉目吉の「ドールズ」シリーズが好きだ。このシリーズには根っからの悪人は登場せず、心に持った苦悩ゆえやむなく罪を犯し、その苦しみを目吉が受け止める。

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2011年09月04日

Posted by ブクログ

数編を除き既読だが内容は殆ど覚えていなかった。読んで人生が変わったり感動の涙を流す類の話ではない。練達のエンタテイメント職人が自選した短編集。普通、どんな傑作でも途中でだれたり集中度を欠いて読む速度が落ちたりするものだが、全13編600頁超を一気に読み切った。それだけのリーダビリティはあると思う。お気に入りは記憶系と浮世絵系かな。一日一編ずつ味わって読む珠玉の作品集と言うよりは、予定のない雨の日曜日、ベットに寝っ転がって読み耽る面白本と言ったところか。続刊の恐怖小説編、時代小説編も探して読む予定。お勧め。

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2012年06月12日

Posted by ブクログ

「記憶」シリーズから2作、「ドールズ」シリーズから2作、
塔馬双太郎シリーズから3作、そして「竜の柩」に繋がる1作、を含む
13作品が凝縮された贅沢な1冊。
…なのに1年積ん読ってどういうことよ、私。

なんとなく現代モノの短編を読む気分じゃなかったんだけど、
ハイ、ごめんなさい、読み始めたらやっぱり面白かったです(苦笑)。
目吉センセーステキw
ってことで、久しぶりにドールズが読みたくなった。


【収録内容】
 ・悪魔のトリル
 ・奇縁
 ・卒業写真
 ・遠い記憶
 ・鏡の記憶
 ・龍の伝承
 ・蛍の女
 ・鬼火
 ・お化け蝋燭
 ・歌麿カタログ
 ・陰の歌麿
 ・盗作の裏側
 ・風俗史の問題
  <各話解説> 道又 力

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2010年11月25日

Posted by ブクログ

好きな作家さんの一人です。
最初の方はもしかして恐怖小説??と思ったら「恐怖小説」と言うシリーズも出ていました。
これよりもっと怖いのかも??…
ドールズシリーズ、読んだ記憶がありませんでした。
どうしてかな??

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2010年03月15日

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