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江戸の天才浮世絵師・鈴木春信の肉筆浮世絵が発見され、商社が七億円で購入した。だが、その「春信」に決定的な贋作の証拠が! 闇に埋もれた美術品を探し出す美術探偵・仙堂耿介は、「春信」とともに消えた男・遠藤を追ってN.Y.へ飛んだ。「春信」に隠された戦慄の秘密! 事件の裏には大胆にして巧緻な陰謀が!? 浮世絵の謎と、本格推理を融合した歴史推理の傑作。
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Posted by ブクログ
安本物産が購入したという鈴木春信の12枚組の浮世絵。しかしそれを買い付けたという美術通とされる遠藤とともに、浮世絵は行方不明となった。安本物産の描けたという保険金は7億円。耿介は、浮世絵の奪還と真贋を確かめるべく、沿道の足取りを追った。 東北ミステリ小説家の高橋克彦のため、のっけから花火大会(秋田...続きを読むだっけ?)で始まり、盛岡での行動というところで、そのまま東北で過ごすのかと思いきや、東京へ飛び、ニューヨークへという予想外の展開へ。 そしてもっと意外なのが、「殺人事件」と銘打っている作品にも関わらず、全然人が死なないんだなこれが。耿介が?みどりが?というか、檜山あたり死ぬよね、一番死にやすいよね?といろいろ考えて読むのだが、全く死なない。 最終的にも、ほとんど死ななかったのは、意外だったが、読み終えたあとにも印象は良かった。 一方で、春信の浮世絵の謎、さらには弟子の司馬江漢の話など、会話中心に描いていたところが際立って見える。本作を書くために綿密な取材はしたのだろうが、美術をガッチリと書いてきた人でないため、少々薄っぺらいところもあるかと思う。 無駄にヤクザよりも強い腕っぷしであるとか、最後に長々と告白するとか、やりすぎなところもあるので佳作といったところか。しかし、最近ミステリは読んでいなかったうえ、軽めに楽しめる良作であった。
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春信殺人事件~美術探偵 仙堂耿介~
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高橋克彦
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