高橋克彦のレビュー一覧

  • 炎立つ 参 空への炎

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    第3巻は、安倍氏が滅亡し源氏・清原氏の連合軍の勝利に終わる前九年の役の終結まで。ほとんどが最後の総力戦に割かれていて、中盤のクライマックス。だけど、第2巻の黄海の戦いから清原氏参戦までの数年間については、数行の説明で片付けられていてそこはかなり不満。膠着状態とはいえここで安倍氏の衣川以南への進出とかいろいろな工作活動があるわけで。戦場でだれそれがどうしたみたいな話を長々描写されても飽きちゃうんだよなあ。戦は戦端が開かれるまでの兵力増強と各種工作、開戦後は情報戦と兵站のほうが面白いと思うんだけどね。

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    2013年02月27日
  • 炎立つ 四 冥き稲妻

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    第4巻は後三年の役前夜からその終結まで。清原氏にかわって藤原氏が奥州の覇権を握る。期間が短いとはいえ前九年の役に3冊かけたことを考えると、だいぶ早足になったという印象。
    初期のころからすこしだけ言及されてきた奥州での楽土建設という理想だんだんと強く押し出されつつある。これが奥州藤原氏の栄華につながるのだろうが、問題はそれをどう描出するか。単に近畿の朝廷の力の及ばない半独立国家というだけでは楽土とは言えない。一方で、歴史的には半独立国家であることにはかわりないわけで、あとは中尊寺建立の背景といったところに依らざるをえないのではないかと思う。そうではなくて、朝廷を中心とした体制に対するオルタナティ

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    2013年02月27日
  • 炎立つ 壱 北の埋み火

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    第1巻は前九年の役前夜から端緒となる鬼切部の戦いまで。この時代の東北情勢はほんと複雑で難しい。朝廷と俘囚の関係や文化的相違はなかなか見えてこない。同じ俘囚でも安倍氏のような半独立国家もあれば、清原氏のように一定の自立性を保ちながら朝廷の傘下にある勢力もあるし。坂上田村麻呂の征東から3世紀、奥州藤原氏滅亡まで1世紀というこの時代この地域の特殊性が作中でどう描かれていくか。次巻は河内源氏の登場かな。

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    2013年02月09日
  • 炎立つ 弐 燃える北天

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    第2巻は源頼義による奥六郡介入から黄海の戦いまで。前九年の前半部分てとこ。次からはいよいよ清原氏参戦の後半戦。
    読んでて気になったのだけど、どうにも平安時代感・辺境感が薄いんだよね。戦国ものの小説読んでるような気分になってくる。藤原道長が死んで30年くらいしか経っていない時代、ましてや東北なわけで、もう少し文化面・風俗面での時代背景も描いてくれると良いのだけど。

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    2013年02月09日
  • だましゑ歌麿

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    読むのに時間がかかりました。

    でも、一つのことにあっちとこっちが絡まって。私の頭も絡まりましたが、これはこれでよかったです。

    松平定信の改革は、教科書でもいいことが書いてあったような気がしましたが、実際その場で生きている人にとっては大変迷惑な改革なんだなぁと思ったりしました。

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    2013年01月29日
  • ドールズ

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    『霊』とは言わずに、甦りをベースにしたお話です。
    ホラーなんだけどね、怖い話なんだけどね~、でもグロテスクな話じゃなくって、日常でも起こりそうな起こりえるホラーな話。
    きっと映像にしたら、すっごく怖いんだろうけど。。。特に人形がいっぱい現れるところとか。
    でも、最後はちょっとあたたまる感じで、次号に続く。って感じで終わってます。
    これは続きを読むしかないでしょ~。

    人形師の話はとっても興味がでたわ~。
    そういえば、3人娘の水死事件の話って前も本で読んだことあるな~。
    それも人形師の話だったよね。

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    2012年11月27日
  • 蒼い記憶

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    記憶にまつわる、ホラー短編集

    この中のひとつ、「愛の記憶」がとても哀しい
    読むたびにじんわり涙ぐんでしまう

    ほんの20数ページにぎゅっと詰まった夫婦愛に、感動と、少しの憧れ

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    2012年10月25日
  • 高橋克彦自選短編集 2 恐怖小説編

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    数カ月前に自選短編集ミステリ編を読んだ。氏のミステリは謎解き命ではなく、謎を追求する過程に重きが置かれている為、殆ど既読にも拘わらず楽しめた。さて本作、ホラー、怪談などの怪奇幻想系は結末より雰囲気を楽しむものなので、ミステリ編以上に期待し、就寝前に一編ずつ読む。読後感は微妙。初読時にはかなり面白く読んだ記憶があるのだが、まとめて読むとどうも物足りない。感受性が落ちてきたのだろうか?『怪奇小説傑作集』(創元推理文庫)が読書の原点の私としては非常に困る。評判の『あやし うらめし あな かなし』でリハビリ予定。


    全23編。殆ど既読だけど少しずつ読もう。 2012年10月01日

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    2012年10月25日
  • 風の陣【裂心篇】

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    「風の陣」完結編。物語内では前作から8年が経過。舞台は陸奥へ移り、伊治鮮麻呂を中心に話が進む。

    これまでの都における嶋足や天鈴の苦労むなしく、搾取と差別にひたすら耐える蝦夷。
    大望を抱きつつ朝廷に従い続ける鮮麻呂。
    お涙ちょうだいを適度に挟みつつ終盤の反乱へ向けて一気に読ませる。

    「火怨」では阿弖流為サイドから描かれていた鮮麻呂の乱が、鮮麻呂サイドから語られる。本書を読み終えてから「火怨」の冒頭を読み返してみたら台詞や場面がかなり重なっていたのが面白い。

    文庫版の1巻が出たのが2001年。10年かけて完結したという感慨も深い。

    けどただただ残念なのは、嶋足を中心とした話で終わって欲しか

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    2012年09月25日
  • 高橋克彦自選短編集 3 時代小説編

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    ネタバレ

    主だった時代劇のシリーズから数編を選出した短編集。
    幾つかは読んだことありましたが、一番ラストのだけ書き下ろしで新シリーズへの布石だそう。
    掴みがなかなかよろしい感じだったので楽しみです。
    老獪なおじさま(おじいさま?)好きよー。

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    2012年08月05日
  • 時宗 巻の弐 連星

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    ネタバレ

    蒙古の脅威が迫る中、時頼は国をひとつに纏めるべく、執権政治を確立し、幕府の結束を固めていきます。
    父の政を間近で見ながら、少年時宗は次代の得宗としての心構えを築いていきます。
    2度にわたり元寇を退けた執権時宗は、こういう風に育っていったのかと、
    胸にぐっとくるものがありました。

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    2012年07月29日
  • 時宗 巻の壱 乱星

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    ネタバレ

    小説のタイトルは時宗ですが、
    時頼が執権についてから宝治合戦までの話が描かれています。

    3代執権泰時時代には、北条は磐石な体制を築いていたと思っていましたが、実は一枚岩ではなかったことや、将軍排斥、三浦氏を滅ぼすまでの過程など、興味深く読みました。

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    2012年07月29日
  • 緋(あか)い記憶

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    【フレーズメモ帳】
    「娯楽に徹していても、それなりに心血を注いでいる。いや、娯楽であればこそ、こちらが頑張らないと空回りする。」

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    2012年07月22日
  • 歌麿殺贋事件

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    浮世絵シリーズ、短編連作集。

    今作では「美術現代」の編集者・杉原の視点で。塔馬と杉原の最初の出会いだったり、奈津子さんが塔馬の研究室にやって来た経緯だったり、浮世絵シリーズの裏話的な要素も楽しめる。詐欺師まがいの相手を罠に嵌め、返り討ちにしてくれる塔馬が格好イイ。

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    2012年07月17日
  • ドールズ 闇から招く声

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    「ドールズ」シリーズ第3弾。長編。お化け屋敷で本物の死体を発見し…。冒頭からかなりのスプラッタで今回はあまり江戸関係なく、センセーと転生についてかなあ。相変わらず真司(父親)がムカつく。(ラストにはマシになったが)犯人との対決は緊張だが、途中が長かった…

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    2012年07月04日
  • 蒼い記憶

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    再読。記憶をキーワードにした連作集。『緋い記憶』『前世の記憶』に続く第三集。以前読んだ時は、よくできたミステリだと思ったが、登場人物に近い年齢になって読むと感慨もひとしお。おぼろげな記憶と現実の齟齬を中心に話が展開する。ここ数日、本書を読みながら毎晩、昔の夢を見た。そういう意味では非常に稀有な読書体験。他の二作も既読ではあるが機会があれば再読したい。私もユーザーであるがSNSや読書プログ全盛の昨今。何年何月何日何時何分に何処で何をし、何を読んでいたかが分る世の中では消えゆくしかないテーマなのかもしれない。

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    2012年06月24日
  • ドールズ

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    ドールズシリーズ第一弾。再読…て20年以上前か!
    交通事故に遭った幼い娘の様子がおかしい…少女の心の闇に何が潜んでいるのか?
    久々に読み返しても、真司(父親)ムカつくが、主人公は伶ちゃんと恒一郎と香雪さんなんで。続きが楽しみ。

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    2012年06月23日
  • パンドラ・ケース よみがえる殺人

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    浮世絵シリーズに出てくる塔馬双太郎とともに、大学時代の同窓生(リサ&チョーサク)が登場。

    クローズドサークル的なシチュエーションの中での猟奇的な連続殺人事件。容疑者は限られた人数の中にいて、更に皆、かつての大学サークルの仲間同士。お互いが疑心暗鬼に陥り、更にタイムカプセルに収めた過去の新聞記事を巡って虚実の駆け引きが行われる。
    世代が登場人物たちと違うので、新聞記事の重大事件にあまりピンとこなかったのが残念。同世代だったら、もっともっと楽しめたはず。でも、最後まで飽きずに面白く読めた。

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    2012年06月14日
  • 春信殺人事件

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    ネタバレ

    ふつうだった・・・。
    うーん、写楽とか北斎はおもしろいなー!と思ったんだけど、10年ぶり?くらいに同じシリーズの読んだら、ぶっちゃけなーんかなーという感想。
    そんなもんだったっけ??

    ・おいおい奥さん、簡単に銀行のキャッシュカードの暗証番号教えたらあかんよ!!

    てのがとても気になりました(笑)

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    2012年05月25日
  • 総門谷

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    高橋克彦の伝奇SF系モノ。先に「竜の柩」シリーズを読んでいるので、多少ネタが被っちゃってるような。ノストラダムスの終末予言の話もあるのだが、当時にこの本を読んでいれば背筋ゾクゾクモノだったかも。今となってはお笑い種だけど。とりあえず著者の想像力は凄い!とあらためて感心できる本ではある。
    ただ、人が次から次へと死んでいってしまうのはちょっと辛い。続編シリーズがあるようだが、これにどう繋げていくのか、、、。

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    2012年05月31日