島本理生のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ傷つけ、傷つけられ、縋り、縋られ。
どの作品の主人公も痛ましくもがいているけれど、それでいて神様はそんな彼女たちを救ってくれるわけでもない。読んでいて苦しい。夜がおしまいになった朝、目の前に広がる景色はどんなものだろう。
神様と対峙するというのはこれほど苦しいものなのかな。
「夜のまっただなか」
神様とは何者なのか。
「サテライトの女たち」
神の側に立って子を裁く親から逃れるには。
「雪ト逃ゲル」
主人公の「私」自身が自分自身を捉えられいないので読み解くのがかなり難しく感じました。
「静寂」
この一冊の最後にこの話があるから救われた。なかったらもうどうしようっていう読後感だったかも -
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Posted by ブクログ
あなたは今までに、それまで見えていた景色が変わったというような出会いを経験したことはあるでしょうか?
人として生きる限り、新しい人との出会いは必然です。それが意図したものであるかそうでないかは問わず、私たちはその先を生きるために新しい人との出会いを繰り返していきます。ある人との出会いが自分の人生を変えた、そんな思いを抱いている人もいるでしょう。人とは他人にそんな強い影響を与える存在であり、また一方でそんな強い影響を受ける存在でもあるのだと思います。
では、そんな出会いによって影響を受ける立場に年齢はどのように左右されるのでしょうか?2022年4月から成人年齢が18歳に引き下げられました。世 -
Posted by ブクログ
紙の本を裁断、解体して、デジタルデータとして取り込んで保存することを「自炊」と言う…というのは、どこかで聞いたことあった。
作家の千紘が、亡くなった鎌倉の祖父の家で、祖父が大量に遺した本を「自炊」しながらひと夏を過ごした記録なのだけど、編集者の柴田と知り合い関わってしまったことで奇しくも不穏な夏になってしまう。
人を傷つけることを何とも思わない、むしろ傷つけることを生き甲斐とする人間がいる。それが無自覚であればあるほど罪深い。
読んでいる間ずっと胸騒ぎがするような作品だった。柴田に振り回され自我を失っていく千紘を見ていて、人間のどうしようもなさを感じてしまって。
千紘には性的なことを嫌悪して -
Posted by ブクログ
島本さんの作品は「わたしたちは銀のフォークと薬を手にして」以来気になっています。
双子の姉弟・華子と冬治。
言いたいことをポンポン言えて女子力のある華子。一方、幼少から華に振り回され面倒見はいいのに自分に自信のない冬治。
そんな対照的な二人の暮らしに、華子に想いを寄せる男性や冬治の研究室の雪村さんが加わって日常が変わっていく。
冷たくあしらわれてもめげない華の求婚者。
端から眺めている分には、ドタバタしつつも何だかんだ家族ぐるみで仲良くて楽しそう。
恋と進路の間で悩む冬治、華子の恋。
展開にすごくワクワクするわけでもなく、特別甘くもドロドロもしない。悪人が出てくることもない。
でもいつの間 -