島本理生のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
静かなオシャレなお店でワインが飲みたくなる作品です。主人公が次から次へと男にモテまくるんてすが、一歩引いたどこか冷めた感じが嫌味なくていいなと思いました。
女に嫌われない女ですね。家庭環境がそうさせるのかもしれませんが、現実に葵がいたら友達になりたい。
出てくる男性陣の中で、距離の詰め方や引き際が良い瀬名さんが一番魅力的でした。既婚者の時点で駄目は駄目なんですが愛嬌があって憎めない。彼に引っかかる女性は多そうだなと思いました。
海伊さんは包容力のある登場だったけど、初見からモラハラ臭が漂ってて個人的にはちょっと苦手なタイプだなと思ってました。松尾くんとはビジネスパートナーとして接している方がメリットありそうだったので、イチオシは部長。二足のわらじなんてキツそうだし、会社辞めてワインバーに専念すれば部長と一緒になるのもありだと思ってたのでちょっと残念です。
新しいことを受け入れる柔軟さ、ブレない意思、自分の強味と弱味がしっかり分かっている冷静さ。前原葵という女性は素敵だなと思います。こういう女性になりたいですね。 -
Posted by ブクログ
ネタバレタイトルに「アジアの街角」とあったので、てっきりアジアのどこかの国が舞台になっているお話なんだと思い込んでいた。でも、実際に海外を舞台に展開する話は1つだけ。ほかは日本が舞台。そして日本でアジアの料理を食べる、もしくはアジアのどこかの国から来た人が登場する短編小説集。
でも、なんか意外と好きだなと思う話があって、ハッピーな結末ではないのに、「あ、私この話すきだ。もしかしたら、この作家さん(島本理生さん)、私好きかもしれない」と思った。
それと、初読み作家さんだった大島真寿美さんの小説。私ら日本人って香港が中国に返還されて、そのあと若者たちが抵抗して、自由が奪われていく様子をニュースで見てるけど、どこまで分かってるんやろうと思う。
あとは、角田光代×猫とくると、もう最強。角田さんといえば、タイを始とするアジア好き×飼い猫トトちゃん・猫好き。今回の小説はちょっとファンタジーというか、スビリチュアルというか。でも、台湾って、なんかどことなく、異空間と繋がってそうな場所があるイメージ。行ったことがないので、飽くまで勝手なイメージ。
私も台湾の猫村に行ってみたいなぁ。
ということで、★4つにした。
中島京子「隣に座るという運命について」 台湾
桜庭一樹「月下老人」 韓国
島本理生「停止する春」大根餅
大島真寿美「チャーチャンテン」香港
宮下奈都「石を拾う」台湾 SF
角田光代「猫はじっとしていない」台湾 -
Posted by ブクログ
似たような感情を持ったことがあったので、
当時の私が救われたような感覚が私にも宿った。
終わったはずの関係を、終わったものと捉えきれないどうしようもない感情は
自分の周りにいる色んな人が上書きしてくれた。
今となっては、当時の激情も、風景も
霞んで見えなくなっている。
そんなことを思い出させてくれるような作品でした。
曲がった道を他人が補正してあげることなんて
不可能に近いと分かっているのに、
私ならできるのではないか、救ってあげたい
とかってに上から目線で傲慢な感情が出てきてしまう。
その同情のような可哀想という気持ちを、
恋と勘違いして、勝手に盛り上がって傷ついたあの頃の自分もきっと、間違いではなかったよね -
購入済み
読むのに気力のいる本だった
息子が中学にあがり、性教育を考えると男性視点の情報では難しいと思う事が多々ある
SNSでこの本のことが流れてきて書評を見た時、長男の女性に対する理解に何かしら寄与するかと思い、つい反射的に購入した。
男より女性の生き方はある意味で難しいが、性を持ち出すと安易に楽な選択を選ぶこともできる。
でも、それを選ぶと多くの場合、後でツケがまわる。だから、安売りするな、という言葉を親の世代は言う。
でも、若い世代が持て余す感情は大人の説教なんて聞き入れない。で、大人になって、同じように若い世代に言う。
そこに使える武器があってもそれを使わないって難しいこと。男が腕力で相手を従わせる選択をなかなか選べないのにどこか似てる。
それでも、男は無言の圧力を与えてる。そして、女性も無言の魅力を巻き散らかしてる(人もいる)
本当に、性というものは複雑で厳しいものだ。
女性の、子を成す性の役目は特権でもあり重しでもある。セックスは多様な価値を持ち、時に持て余し、崇高なものにもなり娯楽にもなりうる。。
そんな世界で、女性は男にどう見られるかに迷い陳腐化する。パンツを売り、安易に自己承認も得ている一部の女性を男が「女はずるい!」と叩く。
でも、そんな事ができる性の生き方は辛いだろうな、とも思う。
男と女、どちらが辛いと比較するものじゃないけど、男よりも女性の辛さは複雑で、どれを選ぶにしても(選ばないにしても)自己責任を押し付けられる生き方は厳しいと思う。男の辛さも簡単ではないけども、女性は年齢とともに役割と身体がめまぐるしく変わり、それにつられて求められ方も変わる。
僕は、見ず知らずの女性に数万円払えるほどお金もないし、あったとしても自分の為か家族の為にお金を使おうと思う人だけど、世の中にはお金で女性を買う事に躊躇のない人がいるのも知ってる。ひょっとすると僕がいつも遊んでいる連中にもいるのかもしれない(彼らがそんなにお金をもってると思えないが)
それだけのお金があるのは一部の男なんだろうけど、多かれ少なかれ男は性の対象として女の人を見てるというのは分かる(逆に比べればその対比のバランスの悪さが本当に悲劇でしかないと思う)。そして、女性は男性の欲望を当たり前として受け止める事に疲れ果てて諦めて、で、今、怒りを示している。
いろんな価値観がアップデートされている。「ねーちゃん、えぇケツしてんな」は失礼な事。
そのアップデートがで -
Posted by ブクログ
ネタバレ顔にアザがある大学院生リケジョの話
アザがあることで出会えた色んな人の温もりがいいねって本だった
自分のコンプレックスを他人にさらけ出して隠さないというプライドは持っていても相手からそれを気にしているそぶりを見せられると悲しいっていう矛盾を抱えた話
主人公が自分とは真逆の人間で面白い
でも正直羨ましい!!!!顔にアザがあったら近付いてくる人は減って悲しいかもしれないけど近付いて来てくれた人はもう分かってるもんね!!
私は自分の中に抱えてるバカデカ秘密ってかクソデカコンプみたいなものが第三,四部くらいまであるから正直近付いて来てくれた人がいつこの人は自分から離れてくんだろうってどこか最初から諦めた気持ちで見ちゃってるわ!!
主人公が羨ましい
読書でリフレッシュのつもりがもっと気分沈んじゃった!!!
今読まない方が良かった!終わり!!!!!!! -
Posted by ブクログ
ネタバレ先に映画を見た時、コンプレックスはそれを通して自分に大切な人と出会うことができるものでもあるという感想を持ちました。
原作である本書を読むと、アイコがメイクをして原田くんとデートに行くシーンに、自分と一緒にいる人がどう見られるかを気遣う描写があります。その後、原田くんはサラッと受け入れてくれ、映画と同じ気持ちになった一方で、受け入れて欲しいと傲慢に思うのは違うことに気づかされました。また、たまに、ちょっとはコンプレックスは隠してもいいのかもしれません。世間からの目ではなく、相手と自分との間にある距離。その機微を感じながら、自分を開いていけるようになるといいなと思いました。自分のコンプレックスも自分、アイコのように強くなりたい。
アイコを庇う飛坂さん、学会の夜の教授の言葉も大切に留めておきたいです。 -
Posted by ブクログ
島本さんの作品って私が読んだ中では日常がキラキラしてる光のような作品が多いけど、たまに人間の本質に目を向けたどこか危うい闇のような作品がある。
今回は後者だったけど、少し自分の生い立ちや抱えてる闇とリンクするところがあってすごく考えさせられた。
幼少期の経験、親の人柄ってその人の人格形成に大きく関わるってのは分かってて。それが春にとって闇を生み出してた。それを認めること、向き合うこと、知ることってすごく必要なんだな。
私は常にいい子でいたい。幼いときからのその感情がずっと消えない。だから他人の顔色を伺いすぎるし自分の思いなんて押し殺しちゃう。
何を言っても自分の意見が罷り通らない環境で自分の意見を口に出すことなんてしなくなった。
今でも怖いんだ、周りの人が離れてくのが、失望されるのが。自分ってなんなんだろう。私も春のように自分のルーツを見直すことで自分の闇の原因を知って変わりたい。
でも今日まで確実にその闇は晴れていってて。それって対話があったから。自分の考えを言葉にどんどんできるようになってきた。
作中でも言及されているように読むこと、話すことが与える影響って大きい。
深すぎて、でも私の深いところに刺さりすぎて読んでいて苦しかった。
でもこの本に出逢えたことって私にとってすごく意味のあることなんだろうな。