島本理生のレビュー一覧
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包丁が父の胸に刺さってしまった。
そんな殺人めいた言葉を発して、多摩川沿いを血まみれで歩く女子大生、聖山環奈。
彼女を担当する弁護士と、彼女をケアする臨床心理士は、彼女の言葉と過去に向き合いながら、事件に隠された何重もの秘密を紐解いていき、ある真実へとたどり着く。
感想です。
島本理生さん初読みになります。
この作品を知ったキッカケは、どなたかのTikTok動画で『衝撃を受けた作品』を観た際、ラインナップされた作品の中で、本作が未読であった所から手に取りました。
(他は『十角館の殺人』『イニシエーション・ラブ』『葉桜の季節に〜』が紹介されていました)
導入部分はミステリアスな雰囲気で、 -
Posted by ブクログ
叔父と姪の恋愛。普通では忌避される関係ではあるが、「回りからなにか言われるたびに揺れるのは抗いようがない。それでも遼一さんという初恋から解放されて自分の人生を取り戻したいとは、やっぱり微塵も思わない。」とまで思える人に出会えた奇跡。
最近よく普通を考えさせられます。今の自分は社会的に見ても、王道を歩み、そして幸せなんだと思います。これを普通と思えるのはあまりに幸せ過ぎると言える一方、どこか普通を演じている自分もいるなと思うときがあります。
性別は違えど、永遠子のような考えにどこか共感できてしまうところもあり、読んでいてむず痒さがありました。 -
Posted by ブクログ
愛する人がいなくなり書けなくなった作家の紗文と、殺人事件の加害者の息子である創が出会い惹かれる愛の物語。
現実にふっと紛れ込む並行世界に、静かな幻想感を味える1冊。
加害者家族である創がそれを理由に理不尽な目にあいながらも、年齢やステイタス・損得に左右されずに相手を見られるピュアさが、物語感を増している気がした。
紗文と創、二人が惹かれるのは、同じ痛みを抱えているがゆえに相手の欲するものを無意識に与えることができるからなのかもしれない。
「愛する」と一言にしても、何を愛と捉えるのか、愛情表現も愛する人に望むことも人によって違う。
お互いの熱量の差や、タイミングもある。
一瞬で過去のも -
Posted by ブクログ
あらすじ
美しい女性に惹かれる、やり手経営者とカソリックの神父。自堕落さと無垢な儚さを併せ持つ彼女は、深い絶望を抱えていた──。
イベント会社代表の真田幸弘は、数年前に函館で出会った若い女性・比紗也に東京で再会する。彼女は幼い息子を抱えるシングルマザーになっていた。真田は、美しく捉えどころのない比紗也に強く惹かれていく。一方、若き神父・如月歓は比紗也と知り合い、語り合ううち、様々な問題を抱える彼女を救おうと決意する。だが、彼女は男たちが容易に気づくことのできない深い絶望を抱えていて──。
感想
大人のラブストーリーだった。
大人ながらも、それぞれの過去や思想に縛られて、時には相手を思い