島本理生のレビュー一覧

  • 真綿荘の住人たち

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    真綿荘の住人達と言うのだから、誰!が主人公ってわけではないのかもしれないけど、やはり誰かではあって欲しかったところ。面白くなりそうでいて、さっとかわされてしまうのが意図的だとしたら脱帽なんだけど。

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    2020年05月30日
  • あられもない祈り

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    ネタバレ

    大好きな島本作品。同じく大好きな西さんが「私はもう恋愛小説を書かない」と言うほどの作品とはと思い購入した。


    島本さんの作品らしい展開ではあるが、難しかった。恋愛は二人で100ということを再確認した。同様にある作品を思い出させた。大学のゼミで精読した、ウィリアムフォークナーの『響きと怒り』だ。


    2つとも、現在の話と過去の話が交錯する。『響きと怒り』の方はそれを分かりやすくするためか普通のフォントとイタリックで分けて書かれている。しかしこの作品はそれがない。尚更難しいと感じさせた。


    作品中で「私」は、子として、恋人として、そして愛人として数多の苦しみを抱く。手首を傷つけながら。彼女が求

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    2020年05月04日
  • 波打ち際の蛍

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    島本さんの作品はこれで二冊目。やっぱり私は、この人の書く静かで流れていくような文章や、そこに生まれる時間が心地よいと感じた。
    美しさだけではなく、文章の温度のようなものに対しても度々はっとさせられた。温かさの中にひやっとするものが混じり、逆に背筋が冷たくなる場面でも麻由の肉体の温度が伝わってきた。生きている、その実感がある。このように読者が感じられるような文章が書ける作家さんを、私は他に知らない。
    恋愛ものなので急展開や伏線はないけれど、ただひたすらにこの人の書く物が好きだ。

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    2020年04月24日
  • 明日町こんぺいとう商店街3 招きうさぎと七軒の物語【電子限定特典付】

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    とある町の商店街を描いたアンソロジー。作家さん方が様々なお店を書いていて、そのお店にお邪魔しているかのよう。
    大島真寿美さんの、『カフェスルス』。単行本になってくれないかな…。

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    2020年03月08日
  • あられもない祈り

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    生きるのが下手な人たちの、誰も幸せにならない、ひたすらに苦しい恋愛小説。
    文章が独特で、ずっと息苦しくて、何度も最後まで読めないかもしれないと思ったけれど、半分くらい進んだところでそれがいつのまにか心地よさに変わってた。
    西加奈子さんの解説が良かった。
    恋そのもの。

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    2020年01月11日
  • 明日町こんぺいとう商店街3 招きうさぎと七軒の物語【電子限定特典付】

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    ちょっと毛色の違う作品もあって面白いとは思いつつ、自分が気に入ってる「この商店街の空気」から外れてしまったような印象も確かに感じた3冊目。

    読むタイミング次第で★4つかも。
    (3.5にはならないやつ)

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    2019年12月21日
  • あられもない祈り

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    ふぅ、、、苦しくて苦しかった。恋愛は正解も不正解もわからなくて苦しい。自分には正解でも相手はそうじゃないかもしれない。なってみないとわからないしそうなった時にはもう遅い、、

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    2019年11月01日
  • シルエット

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    主人公の女子高生が過去の恋人、冠くんと別れたいきさつは、同じ女としてせつない。そのあとフラ〜っと関係を持ったしょーもない男、そしてその後に出来たなかなか良さそうな恋人せっちゃん。主人公は変わりゆくものに抵抗せずいつも心が流れるままに身を任せて生きている感じがします。

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    2019年09月14日
  • シルエット

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    暖かい絶望だな、と思う作品。

    気持ちに寄り添って分け合いたいと思っていた主人公。
    過去のトラウマから女性に触れることができない、恋人の冠くん。


    大切な人に、1ミリも触れてもらえない切なさは計り知れない。それが拒絶でないとしても、誰かに縋りたくなるのはひととして自然な現象に思える。


    雨がつきまとう作品だから、冷たく感じるかもしれないが、全員がずっと暖かい。だけど、だからこそ苦しくて絶望的なんだと思う。

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    2019年09月12日
  • 一千一秒の日々

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    登場人物が繋がっている恋愛短編集。
    こういう男女関係あるなと思わせるシーンがたくさん。
    気まずい雰囲気も伝わるような、細かな表現がよかったと思う。
    が、もう少し人物の過去や特徴の詳細が欲しかった。そのためあまり深く入りきれず。

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    2019年08月03日
  • シルエット

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    ネタバレ

    一番印象に残ったのは最後のはじめの台詞の中での冠くんの気づきの言葉でした。
    人生ってそういうことがよくあるよねと共感できたのと、その気づきはきっとその時でないと気づけなかったであろう冠くんの成長を読めたことが私は印象に残った。
    主人公とその彼氏の描写も言葉には表せない感情、感覚がとても面白く書けているなぁと私は感じた。

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    2019年06月29日
  • クローバー

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    もちろん大人になっても悩みはあるけど、大人でも子どもでもない、大学生の頃に悩んで考えたことって結構大切だったのかも、と思う。

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    2019年03月11日
  • B級恋愛グルメのすすめ

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    ネタバレ

    題名に惹かれて

    男女で恋愛相談できる彼女が素敵
    そして すなおに聞ける柴君がすごい
    男の人 なんで そんなに ぬけてるのー
    って思うが すんなりできる人も怖いなあ


    一生平行線なんだろうな これって
    (だから乙女男子 素敵と思うが
     恋にはおちないもんなのかな

    バレンタイン現金事件が すごく怖かった
    それって あげなくても いいのでは
    びっくりでした

    再婚と出産の話は ちょこっとでした
    彼女はエッセイでは 内面があまり垣間見れない
    小説とは 繋がっていかない 人物でした
    かわいい女子 だなー 普通の

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    2019年03月04日
  • 明日町こんぺいとう商店街3 招きうさぎと七軒の物語【電子限定特典付】

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    シリーズも第3弾に。

    「カフェ スルス 一年後」 大島真寿美
    「ブティックかずさ」 越谷オサム
    「エステ・イン・アズサ」 青谷真未
    「明日の湯」 秋山浩司
    「ドイツ料理屋『アイスバイン』」 島本理生
    「多肉植物専門店『グリーンライフrei』」 加藤千恵
    「赤城ミート」 綾瀬まる

    初読みは青木真未さん、秋山浩司さん。

    大島真寿美さんの「カフェスルス」はシリーズ第一弾の一年後を描いている。
    第3弾は『明日町こんぺいとう商店街』としてはちょっと不思議な物語もあり…
    ☆3つです。

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    2019年01月31日
  • 一千一秒の日々

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    それぞれのストーリーに登場する人物たちがすこしずつかさなりあって作品世界を構成している連作短編集です。

    いずれも若い男女の淡い恋愛をえがいた内容です。ただ、登場人物たちはどんな食べ物が好きでどんな本を読んでいるのかといったディテールについてあまり踏み込んだ叙述がなく、個人的にはすこしつかみどころのないようにも感じられました。

    せいぜいのところ、ヘルマン・ヘッセが好きだとか、リンキンパークを好んで聴くといった程度で、どちらもあまり明確な人物像を結ぶような説明とはいえないような人選に思えます。あるいは、著者が意図的に、人物像にかんする濃密な設定を排することで、もっさりした感じになってしまうのを

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    2019年01月30日
  • B級恋愛グルメのすすめ

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    雑誌のコラムを読んでいる感じでスルスル読める。
    しかし、軽いネタなのかと思いきや、作者の人生がガラッと変わる展開でびっくり。まあ、人生何があるかわからないなぁと変に現実味を持って納得した(もちろん、作家さんなので、普通の人?より変わっている所はあるのだろうけど)。

    何回か登場した、男の後輩くんの話は面白かった。ダメダメすぎて笑

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    2018年12月03日
  • 夏の裁断

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    文庫化に伴い書き下ろしが3編も加わるときいたので読んじゃいました。
    初読は2年前。そのときの感想をふりかえると千紘のことをメンヘラビッチと切り捨てているのですが(ごめんなさい)、今回読んだ印象はだいぶ変わった。
    彼女は弱いだけなのだ。柴田のような強引なものにひっぱられてしまう。
    暴力的な柴田に惹かれてしまう理由や、彼の気まぐれな言動に意味があるのだと思い込む痛ましい姿はどこか私自身の体験とも重なって、もやもやと嫌悪感が募った。
    島本理生さんは経験しないと分からない、そしてひとたび経験したら共感しきりのような、良い意味で極端のイメージがある。

    「そんなものに意味はないよ」「選別されたり否定され

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    2021年11月02日
  • シルエット

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    これが15~17歳の作品とは。。。なんと感受性の強い子供だったのか。文章自体はまだまだ拙い面もあるけど、そこが逆に著者の素直な感情な気がして、ストレートに伝わってくる気がする。

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    2018年06月21日
  • クローバー

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    なんか、元気出た。

    「たぶん、私があんまり誰かを本気で好きになれないのは、自分のことを好きじゃないからだよね。だって、好きな人がいいって言うと、今まで興味のなかった音楽とか本とかが急に特別な物に思えてくるじゃない。自分を気に入ってないから、自分越しに見てる世界も愛せないんだと思う」

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    2018年05月14日
  • クローバー

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    はじめは華子に振り回される冬冶くんを応援していたけどだんだんうざったく思うようになってきて、そんなときに冬冶くん自身の進路問題。
    冬冶くんの出した結論には不服だなー。

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    2018年05月10日